秋風先生とボクテが鈴愛のために取ってくれた「月刊アミー」のページ枠。でも原稿締め切りだというのに、全30ページ中15ページしか出来ていなくて、鈴愛曰く「律…。鈴愛 描けなくなっちゃった」。
この窮地を救ったのが、タイトル「月が屋根に隠れる」という代わりの原稿。原案・楡野スズメ 作画・秋風羽織という共作で、秋風先生の親心が心に染み入る月曜日の朝。
それにしても、律の新婚家庭が心配。妻のより子は、律に相談もなく結婚のお知らせ葉書を至るところに出しまくっていて、まさにボクテが指摘した「いつの間にか婚」の計算高い女。
その事に対して、おそらくは何も言わなかったであろう律の態度は、伊藤清と付き合っていた頃から変わってないなあという印象。
そして朝の通勤途中で、鈴愛に電話するということは、その会話を奥さんのより子には聞かせなくないということで、律とより子は将来、離婚するというフラグを感じた本日の半分、青い。
東京の空は、半分青いどころか、青空全開のピーカンで、くれぐれも熱中症に気をつけましょうね。
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半分、青い。セリフ(79話7月2日)
秋風:何もない楡野に一つ提案だ。漫画を描け。このネームはくそだ。この前のネームもくそだ。ネームなしでいきなり描いてみたらどうだ?
鈴愛:先生。私 描きます。
♪
菱本:先生 なぜあんな事を。
鈴愛:あいつはもうスケジュールという観念が飛んでいる。ネームをこれからやり直していたらもう間に合わない。一か八かだ。
菱本:そして先生は何をやろうとなさってるんですか?
秋風:単なる落書きだ。
●鈴愛の部屋
藤堂:鈴愛ちゃん。僕たち 向こうで待機してるから あがった原稿 どんどん渡して。背景とか入れてくし 仕上げてくから。
鈴愛:ユーコ 家のいいの?クウちゃん 大丈夫?
裕子:大丈夫。シッターさんに来てもらってもいいし。鈴愛 私 鈴愛が描き上げるまでつきあうからね。
鈴愛:えっ…。
藤堂:僕も毎日通うから。あと5日だよ。ギリギリだよ~。
鈴愛:ありがとう。ユーコ さっきはひどい事言ってごめん。ボクテにも。
裕子:鈴愛 仲直りはいつだってできる。原稿 やろう。
<リオとショウタ…。リオはショウタの声を夏祭りで見つけて ショウタを声の限り呼びます。そして再会>
鈴愛:ここまではいいんだ。
(秒針の音)
鈴愛:どこ…。次の場所はどこ? 神社の境内? 2人が昔遊んだ川原?歩道橋の上? トンネルの下?
<物語を作るというのは無数になる選択肢の中からたった一つを次々に選び取っていく作業です。舞台設定一つにも悩まないはずはない>
鈴愛:神様…助けて。
(夢の中)
鈴愛:船だ。あの船に乗れば…!!
<真夏の蜃気楼のようにつかまえようとすればするほど物語はつかまらない>
裕子:鈴愛!起きて! やばいよ!明日 締め切りだよ! 間に合わないよ。大丈夫?
鈴愛:そうだ。ユーコ!この先!この先 どうしたらいいと思う!? 何かいいセリフとかエピソードとか浮かぶ?
裕子:ごめん 鈴愛。私 引退してもう4年だ。もう無理だよ。
鈴愛:あっ じゃ ボクテにボクテ!仕事場にいるよね?何で止めないの? 私 この続き ボクテに考えてもらっていいの?
裕子:相談するのはいいんじゃないかな。
鈴愛:秋風先生には?
裕子:いいんじゃない。今回だけ一緒に考えてもらって次からは…。
鈴愛:次なんてない!次なんてない。
♪
藤堂:原稿 止まったね。
裕子:大丈夫かな…。
●オフィス・ティンカーベル
編集・吾妻:え~っ!今日の朝って約束ですよね。まだ出来てないんですか?
菱本:あと少し もう少し待って下さい。
●鈴愛の部屋
(携帯電話の着信音)
鈴愛:はい もしもし。
律:あっ 鈴愛? 律。
鈴愛:ああ…。あっ。
<鈴愛は一瞬 自分が大阪まで行った事がばれたのかと思いました>
律:いや この前 秋風先生から電話もらって 結婚の通知がそっちにも行ったみたいで。
鈴愛:ああ…うん。
<大阪行きは ばれてないようでした>
鈴愛:あれ どうして この電話番号…。
律:ブッチャーに聞いた。
鈴愛:そう…。
律:そう。その…結婚したんだ。
鈴愛:おめでとう。
律:ありがとう。また来月号の「月刊アミー」に載るって秋風先生に聞いた。楽しみにしてる。
鈴愛:うん…。
律:あ…。
鈴愛:ん…?
律:通勤途中なんだ。電車来た。
鈴愛:あ…。 あっ 律。
律:ん?何?
鈴愛:電車の色 教えて。何色の電車?
律:フフッ 何だ。その質問。夏虫色だよ。
鈴愛:夏虫色…? 夏虫って 色の名前だったんだ。
律:そうだよ。きれいな薄緑。
鈴愛:へえ…。あっ ごめん。乗って。バイバイ。律。
律:ああ…うん。バイバイ 鈴愛 頑張れよ。
<鈴愛は薄緑のきれいな色の電車に乗っている律君を想像しながら あの夏虫の駅の別れを思い出していました。そして もう 律君は自分のマグマ大使ではないのだ。笛を吹いても来てくれないのだと>
鈴愛:律…。鈴愛 描けなくなっちゃった。
●オフィス・ティンカーベル
編集・吾妻:菱本さん もうデッドなんです。もうさすがに製版所 入れないと落ちます。
●鈴愛の部屋
(ノック)
裕子:鈴愛。編集の人 来てるよ。
●オフィス・ティンカーベル
秋風:全30ページのうち15ページ。
鈴愛:はい…。それしか描けませんでした。
編集・吾妻:ええっ!?ちょっと落ちますよ!それ!
菱本:黙って。
編集・吾妻:いや でも…。
秋風:どうする?
鈴愛:すみません…。せっかく先生とボクテが取ってくれたページ…。あっ 講談館の方にも…。
藤堂:鈴愛ちゃん やめて。
編集・吾妻:ど…どうしてくれるんだよ!冗談じゃないよ!雑誌に穴開いちゃうよ!編集長に何て言うんだよ!
鈴愛:本当に…本当にごめんなさい。すいません。
秋風:いや 代原があります。代わりの原稿。
編集・吾妻:えっ!?
秋風:私が描きました。それでよかったら使って頂けたらと。
編集・吾妻:本当ですか?秋風先生!それはもう願ったりかなったり! もともと うちが欲しいのは秋風先生の原稿でして…あっ。
秋風:これです。
裕子:えっ…。
藤堂:えっ…。鈴愛ちゃんが言ってた…。
(「月が屋根に隠れる」の原稿)
秋風:原作というか 原案は楡野スズメです。連名となりますがよろしいでしょうか?
編集・吾妻:あっ 共作という事ですか?
秋風:はい。
鈴愛:信じられない…。先生と私の名前が並んでる。
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●このコラム内の写真は全てテレビ画面からの引用で、その全ての権利はNHKにありますので予めご了承願います。また字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
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「テレビネタ!」のメイン訪問者である世の奥様方に向けたコラムを書いています。
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