半分、青い。(99話7月25日)「名前のない鳥」映画化決定で監督は元住吉祥平

私 物書きのくせに大学出てないの。うちもお金なくて。だから虎視眈々とチャンスを狙って。そう。出版社の近くで喫茶店でバイトしたりして。そしたら出版社の人と知り合えるかも。

テーブルの下に名刺落ちてて 偉い人のだったら届けに行くの。ほら 顔覚えてもらえるかもしれないでしょ。そうやって一つずつ階段上がってきたの。どんな小さなチャンスも見逃さないで すばしっこい猫みたいに。見苦しい事いっぱいして。あの時のあなたの俺を使ってくれって目が ああ 明日に震えてた時の自分みたいだって思ったのよね。

でも あなた いい人なんだね。いい人は駄目よ。この世界で生き残っていけないよ。悪い人にならないと。競争なんだから1等賞でテープ切ってもまたすぐ次のレースがある。そうやって ず~っとテープに向かって走り続ける。それがこの仕事。

おそらく「半分、青い。」史上、一番長いセリフ。ティンカーベルの時は井川 遥さんに長いセリフを語らせる事が多く、そして人生怒濤編では我らが若村麻由美様にこんな仕打ちを…。

でも、それを見事に演じるところが大女優たる由縁。まさに作家・佐野弓子は若村麻由美さんでなければいけなかったんだなあと溜息ウットリ。

個人的には、チラッと見えた佐野弓子先生のピンク色のペデュキアに心奪われ、朝から変態でごめんなさい。

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半分、青い。セリフ(99話7月25日)

弓子:森山涼次さん。この人 才能あるよ。映画化決定。

祥平:俺がそれ撮っちゃ駄目でしょうか?俺が監督しちゃ駄目ですか?

横田:あっ 先生 お戻りで。すいません 今日 校了で…。何か もう 電話呼ばれちゃって…。

弓子:横田さん。私 映画化決めたから。

横田:え?

弓子この「名前のない鳥」元住吉祥平さんに監督してもらう。

祥平:えっ…。

斑目:いや しかし それは森山涼次君が先生の作品で監督デビューしたくて2年もかけて書いたホンでして…是非 彼に。

弓子:え~っ!だって!佐野弓子 初めての映画化だよ。新人に撮らせるなんて…。ここは是非 コート・ダジュールで賞も取った元住吉さんに。

涼次:俺じゃ駄目って事ですか?

斑目:どうしても元住吉祥平がいいて佐野弓子先生が。そうじゃないと原作渡さないって。

涼次:俺じゃ駄目なんすね。あっ でもうれしいです。このホンは認めてもらえた訳だし俺の書いたホンを祥平さんに撮ってもらえるなんて夢みたいです。

●鈴愛涼次の家

鈴愛:何で それ!? 信じられない。えっ 涼ちゃんのホンじゃん!涼ちゃんが2年かけて書いた脚本じゃない!

涼次:うん…ごめんね鈴愛ちゃん。せっかく応援してくれてたのに。この2年 鈴愛ちゃんに大納言で働いてもらって僕はほとんどホンばかり書いてて。

鈴愛:そんな事はいいんだよ!でも涼ちゃん あんなに頑張ったのに…。

涼次:また次 頑張るよ。

<「名前のない鳥」の映画化は大変な話題となりました。まだ誰も見た事もない世にも美しいとされている鳥を見つける話>

●藤村家

涼次:野鳥がたくさん出てくるでしょ?映画に。

麦:うん。知ってる。涼ちゃんの脚本読んだから。キンケイ マクジャク セイラン。私 佐野弓子は鳥 知っていると思ったね。

涼次:それで どこにどんな鳥がいるかとか 鳥の生態とかに詳しい人に手伝ってほしいって 祥平さん。それで麦おばさん。

めあり:あ~ら いいじゃな~い。麦ちゃん そもそも祥平さんお気に入りなんだから。それこそいいチャンスじゃな~い。ああ 私 出会った時から恋に落ちているのに 手をこまねいているうちに月日が過ぎ…!

光江:ほやけど あんたも人がええなあ。映画監督 祥平さんに取られてもうたんやろ。

涼次:取られるとか そういうんじゃないから。

●事務所クールフラット

麦:鳥はすごいです!あの小さな体でどこまでも飛びます!地球全部が鳥の家です。

祥平:いいなあ。麦さんの鳥の話。

麦:光栄です。

祥平:失礼します。

麦:あの…。お加減 大丈夫ですか? 何か随分 お疲れのようで。

祥平:あっ いえ…。あの これからもいろいろ教えて下さい。お願いします。

麦:はい…。

●鈴愛涼次の家

(戸の開閉音)

鈴愛:ただいま。

鈴愛:涼ちゃん…絵コンテまで切ってたの?

涼次:お帰り。あっ 貸して。手伝うよ。

●事務所クールフラット

(チャイム)

斑目:は?

祥平:私ではなく やはり涼次が撮るべきです。

斑目:何をおっしゃってんですか?いきなり呼び出したかと思ったら。そんな話 通る訳がない。製作委員会は佐野先生の原作と祥平さんの名前で出資を決め そして公開するセイホウ映画も 今更監督交代なんて うんって言うはずないじゃないですか?

祥平:いえ。これは涼次が撮るのが筋です。

斑目:冗談じゃない。 そもそも原作者の佐野弓子先生が森山涼次じゃ駄目って言ったんですから!そんなどこのどいつか分からないようなやつじゃ駄目って!

祥平:いや そんな事は言ってない!

斑目:元住吉祥平が撮るんだったらなんとか作品にも箔が付く…。なんとかなんて ごめんなさい。

祥平:俺じゃなくて岩井俊三や北野武則が撮った方が集客が見込めるって事だろ!

斑目:もう…もう やめましょう。そんな揚げ足取り。ちょっと頭冷やして下さい。失礼します。

●テレビ局の楽屋

弓子:えっ!? ちょっとメーク濃くない?

メイク:このくらい いっといた方がいいんですよ。

マネージャー:先生 お客さんです。

弓子:ん? あら元住吉監督 撮影の準備 快調?

祥平:すみません お忙しいところ突然。

弓子:ごめん ちょっと。

マネージャー:はい。

メイク:失礼します。

弓子:大丈夫 ここ オートロック。

祥平:あ…。この脚本は森山涼次のものです。彼に返したい。返さなきゃ。

弓子:何 言っているの?

祥平:彼に撮らさせてやって下さい。森山涼次を監督デビューさせてやって下さい。お願いします!

弓子:でも原作者の佐野弓子が元住吉祥平でないと原作は渡さないと言ったんじゃなかった…っけ?世の中的にはそういう事になってる…わよね?

祥平:本当は違いますよね。あの時 先生は森山涼次に撮らせるおつもりだった。それを俺が 俺に撮らせてくれって。

弓子:そう。捨てられた子犬みたいにね。あの時のあなたの目 見苦しかった~。ああ 仕事ないんだなあ~って。フフッ。誰もいなくって私たち2人だけで。

祥平:魔が差しました。

弓子:どうしたいっての?

祥平:今から仕切り直りして涼次が これを撮って…。

弓子:そんな事できる訳ないでしょ。もう出資も映画会社も決まって それ ひっくり返せる訳ないでしょ?

弓子:私 親近感 覚えたんだよね。

祥平:え?

弓子:私 物書きのくせに大学出てないの。うちもお金なくて。だから虎視眈々とチャンスを狙って。そう。出版社の近くで喫茶店でバイトしたりして。そしたら出版社の人と知り合えるかも。テーブルの下に名刺落ちてて 偉い人のだったら届けに行くの。ほら 顔覚えてもらえるかもしれないでしょ。そうやって一つずつ階段上がってきたの。どんな小さなチャンスも見逃さないで すばしっこい猫みたいに。見苦しい事いっぱいして。あの時のあなたの俺を使ってくれって目が ああ 明日に震えてた時の自分みたいだって思ったのよね。でも あなた いい人なんだね。いい人は駄目よ。この世界で生き残っていけないよ。悪い人にならないと。競争なんだから1等賞でテープ切ってもまたすぐ次のレースがある。そうやって ず~っとテープに向かって走り続ける。それがこの仕事。

マネージャー:先生!そろそろスタジオ入って下さいって!

弓子:了解~! 本番なんで行きま~す! 映画楽しみ~!初号試写でお会いしましょう。

●鈴愛涼次の家

涼次:鈴愛ちゃん お代わりは?

鈴愛:あっ 私は…。

(携帯の着信音)

涼次:祥平さんだ。はい もしもし。

祥平:涼次 ごめん。許してくれ…。

(不通音)

涼次:えっ? 祥平さん?

鈴愛:どうしたの?

涼次:いや…。

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●このコラム内の写真は全てテレビ画面からの引用で、その全ての権利はNHKにありますので予めご了承願います。また字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。

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「テレビネタ!」のメイン訪問者である世の奥様方に向けたコラムを書いています。
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