NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第14話「聖徳寺の会見」。その前に前回13話のおらさいから。
●尾張・那古野城
信長:ん?これで聖徳寺へ行くのか? いつもどおりではないか。
帰蝶:父上は古きものより新しきものを好みまする。また…美しきものも好みまする。その全てをお見せすればお喜びになるかと…。できることは全てやり…あとはその場の勝負。これは父上と私との戦じゃ。
信長:わしの戦を横取りするつもりか?
一方 美濃を出た斎藤利政は尾張富田 聖徳寺の近くで信長を待ち伏せることにした。
利政:十兵衛 こちらに参れ。よいな 信長の顔を見たら遠慮はいらぬ わしの肩をたたけ。見てつまらぬやつだと思うたら わしは寺へ遅れて入る。連れてきた800の兵に寺を取り囲ませ 信長の様子次第で事を決する。分かったか。
十兵衛:は…。
(風の音)
見張りの者:参りました!織田勢がこちらに向かってまいります!
十兵衛:100…。いや200…。300…。
利政:これは…!
からの【麒麟がくる】14話のネタバレあらすじです。
【麒麟がくる】14話のネタバレあらすじ
鉄砲を担いだ多数の兵を率いる信長。そのいでたちは普段通りの粗末な恰好で、その正体が予想できない利政は、キツネにつままれたようであった。
まずは機先を制したのは、信長であり帰蝶のようであった。
●聖徳寺
なかなか現れない信長にしびれを切らす利政。そしてようやく薄暗い廊下の向こうからやって来た信長。
その姿は、先ほどの粗野な恰好ではなく、色目も鮮やかな大紋直垂姿の堂々としたいでたち。
すぐに遅れたことを詫びる信長。そして、先ほどの鉄砲隊やこの装束は、利政に侮られぬようにと、帰蝶が全て仕込んだことだと正直に白状する信長。
今の自分は貴重の手の上で踊らされる尾張一のたわけでござる。
信長殿は見事なたわけじゃ。
そう言って、愉快そうに呵呵大笑する利政。
信長は、廊下に控えていた2人の若侍を呼んだ。その名は佐々成政と前田利家。
この2人は家督も継げぬ裸一貫の身で、全て自分で新たに作らなければいけない。そういう気構えの男は手強い。
かつて、信秀が利政のことをそう言っていたと話す信長。さらに、これからは戦も世の中もどんどん変わる。自分たちも変わらなければいけないと続けるだった。
そんな信長をたいそう気にいった利政であった。
2人の会話を緊張の面持ちで見つめていた十兵衛であったが、この時、ようやくその顔に笑みが戻ったのである。
この年、今川勢は知多郡の尾瀬方の緒川城近くに村木砦を築いた。緒川城は信長に援軍を求めたが、信長の背後には清州城の織田彦五郎がいて、身動きができない信長。
実は、織田彦五郎は密かに今川と通じており、信長がいつ挟み撃ちにあってもおかしくない緊迫した状況だった。
この局面を打開するため、美濃の利政に援軍を求める信長。自分が村木砦を攻める間、那古野城を守ってほしいという申し出だった。
一刻を争う状況の中、利政は独断で援軍を送ることを決めた。光安には彦五郎の監視を、十兵衛には信長がどのように村木砦を攻めるのかを見て来いと命じる利政。
そこに援軍に反対する高政と稲葉がやってきて、うつけを信じて助けるのかと猛抗議。
しかし、噂を鵜呑みにして信長を甘くみていると、いつかひれ伏すことになるぞと一喝する利政。
一同が注目している中、高政は十兵衛の意見を求めた。戸惑いながらも自らの意見を述べる十兵衛。
今川と織田彦五郎を敵に回すのは無謀である。しかも織田彦五郎の背後には守護の斯波家というやっかいな存在もいると。
しかし、そんなことには一切耳を貸すこともなく、利政は光安を連れて出て行ってしまった。誰がなんと言おうと援軍は送るという言葉を残して。
残された高政は暗澹とした表情になり、稲葉も一刻も早く家督を譲るよう利政に迫るべきだと主張するのだった。
家督を譲る件、高政に尋ねられた十兵衛は、迷いを残しながらも稲葉に同意するのだった。
●天文23年(1554年)正月
十兵衛が砦近くの丘の上で見つめる中、信長の鉄砲隊が村木砦の今川軍に向かって一斉に発砲した。
やがて白兵戦なり戦うこと9時間、多くの側近を失いながらも、用意周到に攻め込んだ織田軍は、見事勝利を収めるのだった。
一方、美濃では悲劇が起きていた。父子である利政と高政の不仲を思い悩み、深芳野が自ら命を絶ったのである。