越路吹雪物語(54話3月23日)内藤法美が作曲したヒット曲『誰もいない海』

テレビ朝日・帯ドラマ劇場「越路吹雪物語」(54話3月23日)、ひさしぶりに全セリフネタバレです。内藤法美が作曲した『誰もいない海』がヒットし、コーちゃんが『愛の賛歌』を歌ってNHK紅白歌合戦を卒業。そして美川憲一さんが本人役で登場。

長年お世話になった東宝から独立したコーちゃん。新進気鋭の演出家浅利慶太との出会いにより新たな越路吹雪の魅力を存分に発揮しその人気はさらに確固たるものとなっていったのでした。

コーちゃん:お時さんが法美さんのマネジャーもやってくれたらって。

お時さん:私は生涯越路吹雪のマネジャー以外やるつもりはありません。

コーちゃん:作詞家岩谷時子としてはどう?…

お時さん:えっ?

コーちゃん:いい事思いついちゃったんだけど…。

この時コーちゃんが思いついたのが3人でレコードを作る事でした。

コーちゃん:いい感じ。
お時さん:そう。

全ての曲を内藤が作曲し…それに売れっ子作詞家の時子が詞を付け…コーちゃんが歌うというものでした。

コーちゃん:ねえお時さん。

お時さん:ん?

コーちゃん:今年の『紅白』はこれを歌いたいな。

お時さん:それがね実は先方がチラッと『愛の讃歌』の名前を出してるのよ。

コーちゃん:いいえ。今年の『紅白』は『イカルスの星』。

内藤:美保子さんあんまり無理言ったら岩谷さんだって大変だよ。

コーちゃん:大丈夫よね?

お時さん:ええ。なんとか頼んでみるわ。

コーちゃん:よろしく。あっコーヒー淹れてくるわね。

内藤:ううんまだ大丈夫。

コーちゃん:いいから。もう冷めちゃったし。

内藤:あっ…。すいません。打ち合わせ中に。

お時さん:あっいえ…。慣れました。内藤さんのコーヒーには勝てません。

内藤:僕も慣れました。最初は僕に気を使いすぎなんじゃないかっていろいろと落ち着かない気持ちもあったんですけど。こういう僕のための仕事の事にしても…。あっ…慣れたとは違うか。なんていうか信頼ですかね。

お時さん:素敵ですね。

内藤:えっ?

お時さん:素敵なご夫婦です。

内藤:なんか岩谷さんに言われると…。

お時さん:えっ?

その年末の『紅白歌合戦』で美保子は希望どおり『イカルスの星』を歌い1年を締めくくりました。

コーちゃん:ああっ…。ありがとう。飲んだ飲んだ…フフッ。

お時さん:そのまま寝ちゃわないでよ?大丈夫。内藤さんは?

コーちゃん:昔のバンドの知り合いと年越しパーティー。

お時さん:毎年恒例の。

コーちゃん:ねえ。

お時さん:うん?

コーちゃん:お時さん来年…いやもう今年か。いくつになる?

お時さん:私?

コーちゃん:うん。

お時さん:53。

コーちゃん:ふ~ん。私は?45かな?

コーちゃん:そっかあ。

お時さん:何よ?急に。

コーちゃん:う~ん…。ねえ?

お時さん:うん?

コーちゃん:『紅白』ってさいつまで出続ければいいんだろう?ほら1月に舞台がある事が多いじゃない。そうすると稽古で結構疲れてる時にリハとかいろいろあるじゃない?若い人は全然平気なんだろうけどさ私もうすぐ45なわけだしさ…。

そんな美保子の様子が時子の心に引っかかったまま新しい年が始まりいよいよ3人で作ったレコードが発売されたのですが…

阿部純一:去年の『紅白』でも歌って評判良かったし。

コーちゃん:でしょう?他にもいい曲ばっかりだからこのレコードはいけるって思ったんだけどねえ。

阿部純一:売れる売れないは水物だからね。つらいやねえ。

そう残念ながら思うようには売れなかったのです。

阿部純一:でもコーちゃんやお時さんはたくさんヒット曲出してるからそれだけハードルが高くなって大変よね。

コーちゃん:うん…それもある。

阿部純一:あれ?今日はお時さんは?

コーちゃん:ああ…。お母さんの具合があんまり良くないらしくてね…。


お時さん:わざわざ往診ありがとうございました。

杉尾祐介:いいえ。通り道ですからお気になさらず。それより大丈夫ですか?お仕事にお母様の看護にと大変でしょう?

お時さん:お手伝いさんもお願いしてますから大丈夫です。

杉尾祐介:う~ん…。でもくれぐれもお体には気をつけてくださいね。

お時さん:はい。

杉尾祐介:ではお大事に。

お時さん:ありがとうございました。あっ先生!はい?来週の火曜日に越路がいつものがん検診でお邪魔しますのでどうぞよろしくお願いします。

杉尾祐介:ハハハ…そうでしたね。了解です。では失礼します。

お時さん:ありがとうございました。


浅利慶太:卒業?

お時さん:越路をそろそろ『紅白』から卒業させようと思うんですけれど何しろあれだけ大きな番組ですから私の思いつきだけでやめさせるのはどうなのかなと思いましてご相談をと…。

浅利慶太:卒業…。

お時さん:あまり得策ではないですかね?

浅利慶太:いや やめたいと思ったのならやめたほうがいい。何もテレビに義理立てする必要はありませんよ。元々越路さんは舞台の人なんだから。

お時さん:そうですよね。

浅利慶太:それより「卒業」っていうのは面白いなあ。普通は「辞退」って言うでしょ?

お時さん:やだそういえばそうですね。宝塚の頃の癖でしょうか。

浅利慶太:ああそうか。宝塚では退団する事を卒業って言いますもんね。

お時さん:やめるのではなくて卒業。私結構好きなんですこの卒業っていう言葉。寂しさはあるけれど得たものが多くてありがたくて温かい別れでしょう?それにそのあと入学という新しい出会いがあると思うとワクワクしますし。

浅利慶太:それそのまま言えばいいですよ。

お時さん:えっ?

浅利慶太:『紅白』の担当者に。そしたら絶対に向こうは嫌とは言えないから。

お時さん:そうでしょうか?

浅利慶太:ええ。言ってやりなさいよ越路吹雪は『紅白』を卒業するって。

そしてその年の秋コーちゃんの『紅白』卒業のニュースが駆け巡ると…

芸能関係者:今の時代テレビ局を敵にまわすような事はまずいと思うよ。

お時さん:はあ…。でも先方にもご納得頂いてますし。

芸能関係者:いや本当まずいって。

芸能関係者:よう!コーちゃん。

コーちゃん:ああおはよう。

芸能関係者:『紅白』やめるんだって?

コーちゃん:ああ…。

芸能関係者:大丈夫かい?

コーちゃん:何?なんで?

芸能関係者:だってあの怪物番組だぜ?出たいと思ってる歌手がごまんといるのにさそういう人間に恨まれるぞ?

コーちゃん:なんで?私が出なければその分そういう人たちの中で誰かが出られるってわけでしょ?喜ばれこそすれ恨まれるなんてないない!

芸能関係者:相変わらずコーちゃんはのんきだな。そんな事人に言ったら偉そうな事しやがってってなもんだよ。まあ気をつけるんだね。

コーちゃん:ふ~ん…?私が『紅白』に出なくなったくらいでなんでみんないろいろ言ってくるかねえ。

芸能関係者:それだけ大変な番組って事よ。


コーちゃん:昔はそんな事なかったのにね?私が初めて出た時なんて交通事情で出られなくなった人の代役だもんね。

お時さん:そうそう。

コーちゃん:出番が迫ってます代役お願いしますって電話かかってきてね。お酒飲んでたから酔っ払ったまんまで行って歌って。歌い終わったらはいさよならってね。いい時代だったわよね。

お時さん:うん。

コーちゃん:でもまあ今回で本当にさよならってわけだ。

美川憲一:越路さん。

コーちゃん:なんだ憲ちゃんか。びっくりさせないでよ。

美川憲一:そんな簡単にはいさよならなんて言わないでよ。私はずっと憧れて尊敬して頑張ってきたんです。だから『紅白』に出られた時は嬉しかった。だって同じステージに並べるなんて『紅白』ぐらいだから…。そう思ってるの私だけじゃない。だからそんなふうに嬉しそうにはいさよならなんて言わないでよ。

コーちゃん:そんなつもりないよ?でもそんなふうに思わせたのならごめん。ありがとう憲ちゃん。でもね人生にはいろんな卒業があるのよ。私はどうせなら笑って卒業したいな。

美川憲一:えっ?まさか歌手やめるの?

コーちゃん:はあ?そんなわけないでしょ。歌は私の人生なんだもの。

美川憲一:はあ~よかった。

コーちゃん:『紅白』私は今年で最後だけど憲ちゃんはまだまだ頑張ってね。

美川憲一:はい。もう越路さんが呆れるぐらい出場し続けてみせますからね。

コーちゃん:こりゃ楽しみだ。アハハハ…!じゃあ飲もう。ねっ。

お時さん:じゃあグラス…。

美川憲一:あっこれでいいです。フフフ…。いただきます。

そしてその年の大みそかコーちゃんはたくさんの人々に向けて心を込めてこの曲を歌い『紅白歌合戦』を卒業していきました。

コーちゃん:お時さん!大変!大変!

お時さん:ど…どうしたの?

コーちゃん:売れてるって…。

お時さん:えっ?

コーちゃん:法美さんの曲大ヒットだって!

お時さん:『誰もいない海』が?

コーちゃん:うん!

お時さん:それはおめでとうございます。

コーちゃん:ありがとう!

お時さん:じゃあコーちゃんも忙しくなっちゃうわね。

コーちゃん:なんで?

お時さん:だって曲がヒットすればテレビ出演の依頼とかも増えるんじゃ…。

コーちゃん:あっ違う違う違う違うヒットしてるのは私のほうじゃなくてトワ・エ・モワさんのほう!

お時さん:あっ…。

コーちゃん:もう私嬉しくて嬉しくて。だってやっとみんなが法美さんの曲の良さをわかってくれたんだもの。

お時さん:おめでとう。よかったわね。

コーちゃん:うん!ありがとう!

『誰もいない海』はコーちゃんとの競作という形で発売されましたがヒットしたのはトワ・エ・モワのほう。でもコーちゃんにしてみればそんな事は関係なかったのです。

コーちゃん:乾杯!

内藤:ありがとう。

コーちゃん:う~んおいしい!こんなにおいしいワイン久しぶり。

内藤:本当にいろいろとありがとう。

コーちゃん:やだ私は何も…。

内藤:これで少しはお返し出来たかなってちょっと思ってる。

コーちゃん:えっ?

内藤:美保子さんが僕のためにいろいろ尽力してくれた事感謝してます。

コーちゃん:そんな…。

内藤:さあ食べよう!美保子さんがせっかく作ってくれたんだ。冷めないうちに頂かないとね。

コーちゃん:うん。頑張ったでしょ?

内藤:うん。あっ…岩谷さんも呼べばよかったのに。

コーちゃん:う~ん呼んだんだけどねお母ちゃんが待ってるからって最近いつも早く帰るのよ。

内藤:そっか…。

コーちゃん:うん…。

(電話)

コーちゃん:はい内藤でございます。
あお時さん?えっ?お母ちゃんが?お母ちゃんがどうかしたの!?お時さん…いい?あんたは一人なんかじゃないんだからね。私がいるんだから。私と法美さんがいるんだからね!一人ぼっちになったなんて思うんじゃないわよ!ちょっと!お時さん!わかってるの?
(C)テレビ朝日「越路吹雪物語」54話
出典:テレビ朝日「越路吹雪物語」番組公式サイト
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越路吹雪物語キャスト紹介とネタバレ感想を最終回まで(大地真央&瀧本美織主演)
(C)テレビ朝日「越路吹雪物語」

※このコラム内の写真は、テレビ朝日「越路吹雪物語」公式サイトからの引用になりますので予めご了承お願いいたします。
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