朝ドラ99作品目「まんぷく」初回1話は、1938年 昭和13年の大阪です。この前の年に日中戦争が始まり 世の中は軍需景気に沸いていました。という芦田愛菜ちゃんの語りでスタート。
不慣れな関西弁と多彩な出演者の数々のセリフ。この「まんぷく」のセリフ書き出しは苦難の道だと覚悟した初回1話でございます。
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まんぷく(1話10月1日)セリフ
<1938年 昭和13年の大阪です。この前の年に日中戦争が始まり 世の中は軍需景気に沸いていました>
●洋裁店
店員:あと こちらはいかがでしょうか?
咲:うわ~!これもええわね。
福子:ちょっと大人っぽすぎない?
咲:全然そんなことないよ。きっと福子に似合うわ。これやと生地は…。
福子:すてき。でも これも…。
<この福ちゃんがこの物語の主人公です。名前は今井福子。この春 高等女学校を卒業して大阪市内のホテルに就職することが決まっていました。>
咲:こっちの方がええかな。
<そしてこの咲姉ちゃんは福ちゃんの上のお姉さん。心斎橋になる宝泉堂という宝飾屋さんで働いています。>
福子:安いのでええからね 咲姉ちゃん。
咲:もう そんなこと気にせえへんの。私が買うてあげるんやから。
店員:優しいお姉様ですね。
福子:でも私の就職より ほんまは姉の方にもっと大きなお祝い事が。
店員:お姉様に?
福子:結婚するんです。
咲:ええ色!
●今井家
鈴:よかった よかった。咲が30前にお嫁入りできてホッとしたわ。ねえ あなた。
(鈴の音)
<今井鈴さん 福ちゃんのお母さんです。そして 下のお姉さんの克子姉ちゃん。>
克子:咲姉のお相手が 大きな会社の勤め人やということも お父さんに報告しないと。
鈴:とっくにしました。あなたの旦那さんとは違うって。
克子:やめてよ 子どもの前で。
吉乃:何?
福子:何でもない。
重之:何?
福子:何でもない。見て。
タカ:重ちゃん すごい!
克子:あの人は芸術家なんやから。
鈴:芸術家。
<克子姉ちゃんの旦那様の香田忠彦さんは画家です。でも忠彦さんの絵はめったに売れません。>
鈴愛:芸術家やなんて 絵で食べられるようになってから言いなさい。
福子:お母さん。
克子:お父さんかて 似たようなもんやない。いろんなことに手ぇ出したあげく お金使い果たして死んでしもて。
福子:克子姉ちゃん。
鈴:そやから 娘たちには堅実な人生を歩んでほしいの。
克子:私は十分幸せです。咲姉は咲姉 私は私。
鈴:福子 あなたの結婚相手はお見合いで決めますからね。克子みたいに いきなり連れてきた人と一緒にはさせません。
克子:お父さんは忠彦さんのこと 気に入ってくれてたわ。
鈴:今の家長は私。私は武士の娘です。だらしのないことは許しません。いいわね 福子!
福子:私の結婚はまだまだ先!
<この人が咲姉ちゃんの結婚相手 小野塚真一さん。>
小野塚:結婚式は派手にしなくていい。
咲:はい。
小野塚:呼ぶのは身内だけにしよう。
咲:はい。
●今井家
鈴:結婚しらら何事も控えめ。旦那様を立てるのよ。
咲:はい。福子 ごはん お代わりは?
福子:うん。
鈴:旦那様よりあなたが先に寝てはいけません。起きるのはあなたが先。
咲:分かってます。
福子:咲姉ちゃんは大丈夫よ お母さん。
鈴:なまはんかな気持ちでは結婚はできないのよ。
咲:覚悟してます。
福子:何で今になって そんなこと。
鈴:あなたは食べ過ぎ。
(笑い声)
咲:福子 これも食べ。
福子:うん。
●咲と福子の寝室
咲:福子。
福子:ん?
咲:私がいなくなっても大丈夫?
福子:えっ?
咲:これからはあなたのお給料でお母さんと暮らしていかなあかんのよ。最初はそんなにもらえないし。
福子:2人になったら食費も少なくて済むやない。大丈夫。私がしっかりお母さんの面倒見るから。
咲:フッ… お仕事 頑張ってね。
福子:うん。
<大阪東洋ホテルは 当時 大阪で一番大きなホテルでした。>
フロント:いらっしゃいませ。ご案内お願いします。
ベルマン:はい。
フロント:いらっしゃいませ。ご宿泊でしょうか?
客:はい。
フロント: 323号室 お客様…。
<ここに福ちゃんが電話交換手として採用されたのです。>
●大阪東洋ホテル電話交換室
(電話の呼び出し音)
福子:うわっ!うわっ!
うた江:早く出る。
福子:大阪東洋ホテルでございます。
萬平:もしもし。中ノ島電機の渡辺さんがそちらにお泊まりのはずですが お願いできますか?
福子:渡辺さん?あっ えっと何号室の?
うた江:宿泊者名簿 確認!
福子:宿泊者名簿!
萬平:確か 332号室だったと。
福子:332号室…。
うた江:そんな部屋はない!
福子:えっ! えっと あっ すいません。確認いたしましので少々お待ち下さい。あっ えっと…どちら様でしたっけ?
うた江:でしたっけ?
福子:すみません。
萬平:ああ 僕は立花萬平です。
福子:立花さん いえ… あの相手の方は?
萬平:ですから 中ノ島電機の渡辺さん。
福子:中ノ島電機の渡辺さん。渡辺さん ん?
うた江:落ち着きなさい。
福子:ああ もう すいません!あ~。
●たちばな工房
萬平の電話:あっ 渡辺さんでっか? ああ たちばな工房の立花だす。おくつろぎのところ えらい すんまへん。
●ホテルの休憩室
伴:おっ 新入りか。
福子:今井福子と申します。よろしくお願いします。
伴:職場どこ?
福子:電話交換室です。
伴:せやろうな。いや 新入りの子はな べっぴんは客と顔を合わせる部署。そうやない子は裏方に回されるんや。
福子:ん?ん?
野呂:うそやで。気にせんでええから。
福子:うそ?
野呂:僕は野呂。野呂幸吉。
福子:野呂さん。よろしくお願いします。
野呂:ほな。
●ホテル・フロント
恵:いらっしゃいませ。ご到着でいらっしゃいますか?こちらにお名前とご住所をお願いします。
(ため息)
●たちばな工房
竹ノ原:戻りました。渡辺さんは あかんかったんですか?
萬平:中ノ島電機は幻灯機は扱わないてっさ。
●大阪の街角
ハナ:朝から何も食べてへん。
敏子:ほんまに?
ハナ:うん。
敏子:あっ 福ちゃん!
福子:あ~!ハナちゃん!
ハナ:久しぶり!
福子:久しぶりって 10日しかたってない。
敏子:え~!どないしたん?元気ないね。
ハナ:ああ 仕事で疲れてるんやね。
敏子:ほな ラーメン食べよか。
福子:ラーメン?
敏子:しなそばのこと。最近はラーメンいうんが新しいんやて。
福子:え~ 食べたい。
●屋台のラーメン屋
福子:う~ん。敏ちゃん 学校どない?
敏子:う~ん 初めっから授業が難しくて もう嫌や。薬科専門学校なんて行きたくなかったのに。
ハナ:お父さんが勝手に決めたんやもんね。
敏子:女はすぐに働かなくてええって。
ハナ:私は楽しいよ タイピスト学校。先輩がすてきやの。背筋がな ビシッと伸びて パシパシ パシパシパシって。
敏子:ええな~ ハナちゃん。
福子:羨ましい!
ハナ:ええっ 福ちゃんかて 電話交換手は人気の仕事やない。
敏子:そうよ。なりたがる人はたくさんいるんやから。
福子:そやけど…ねえ 私って器量が悪いん?
2人:器量?
福子:ずっと女学校で 周りに男の人がいなかったから そんなん考えたこともなかったわ。
うちは べっぴんやない子が電話交換手になるんやって。
ハナ:うそや!
敏子:そんな気にするなんて 福ちゃんらしくないよ。
ハナ:そうそう。うちは お嬢様学校やったけど 福ちゃんだけは貧乏やったやない?
福子:貧乏やった。
ハナ:でも 全く平気やったでしょ?
福子:うん 平気やった。
回想敏子:今日も ちりめんじゃこのお弁当?
回想ハナ:毎日 飽きひんの?
回想福子:おかげで骨は丈夫やの。
ハナ:そういう福ちゃんやから 私らは大好きなの。
敏子:器量なんて気にせえへん。
福子:そやね。分かった。気にせえへん!
ラーメン屋店主:へい お待ち。
福子:うわ~! これがラーメン。あ~!
敏子:食べよ。
ハナ:頂きます。
福子:頂きます。う~ん おいしい!
敏子:でしょう。おつゆもおいしいのよ。飲んで飲んで。
福子:う~ん… これは おうちでは作られへん!
敏子:でしょう。
<そして その数日後 仕立て直しに出していた 咲姉ちゃんの花嫁衣裳が届きました。>
●今井家
咲:きれい!
福子:ほんまに。
克子:おばあちゃんが嫁入りした時 これを着たんよ。
タカ:そうなん?
鈴:もう30年も前。娘が着てくれるやなんて。
タカ:お母さんは着なかったの?
鈴:克子は結婚式も挙げませんでした。
克子:今はええでしょ そんな話。
鈴:咲がお嫁入り。
福子:はよ見たいな 咲姉ちゃんの花嫁姿。
克子:ねえ ちょっと羽織ってみてよ 咲姉。
咲:今?駄目よ。
タカ:重ちゃん 触ったら あかん!
鈴:痛い… 痛っ あいたた!
克子:痛い?
鈴:あいたたたたた…。
福子:お母さん?どないしたん?
<さあ ここからが始まりです。福ちゃんと この萬平さんの物語。>
鈴:あいたたたたたた!
咲:お母さん!
克子:ちょっと お医者様 呼んできて!
福子:お医者様? お医者様… お医者様。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
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