朝ドラ「まんぷく」26話、闇市で戦争から帰ってきた世良勝夫と再会した福ちゃんと鈴さん。鈴さんを見て「福ちゃんのお姉さん?」と言う口の上手さは、ぜひ見習いたいところ。
そして、世良勝夫の名言。
あんなあ 今は不公平の時代ですわ。
戦死した人間と無事で帰ってきた人間。
抑留された人間と帰国できた人間。
戦犯にされた人間と免れた人間。
闇で儲けた人間と儲けられへんかった人間。
飢えてる人間とたらふく食うてる人間。
焼け出された人間と焼け残った人間。
不公平が当たり前やのに それに文句言うてる時点で もうあかんのです。
平成30年の今の世でも通用する言葉で、メモメモですよ、奥さん。
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まんぷく(26話10月30日)あらすじとセリフ
日本が戦争に負けて 人々の暮らしは一変しました。違法にお金を儲けている人もいましたが ほとんどの人々が生きるのに必死でした。
重之:靴磨きま~す!
学:いらっしゃいませ!
重之:靴磨きま~す!
学:いらっしゃいませ!
タカ:終わりました。10銭です。
客:まあまあやな。ほれ。
タカ:足りません。
客:まあまあや言うたやろ。
客:半額分の出来やな。
客:そういうこっちゃ。
(笑い声)
●香田家
タカ:お母さん これ。
克子:え?
タカ:4人で靴磨きして稼いでん。
福子:靴磨き!?
学:僕もやったんやで。
克子:いつ そんなこと…。
タカ:ごめんなさい。せやけど 勉強もちゃんとやってたから。
吉乃:タカ姉ちゃんが教えてくれんねん。
タカ:せやから 受け取って お母さん。
克子:ごめんね。
♪
鈴:克子が泣いてた?
萬平:金を稼いでくれるのはありがたいけど つらいんだろうな。
福子:そう。
鈴:克子が嘆くのはもっともやわ。なんとかしてよ 萬平さん! いつまでもここに居候するつもり?萬平さんは肩身が狭いと思わないの?
萬平:思ってますけど…。
福子:私たちは着物を売ってお金を作ってるやない。お母さんは自分の着物は売らないくせに。
鈴:もう嫌 こんな竹の子のような生活。
萬平:竹の子?
鈴:竹の子の皮をむくみたいに 一枚一枚着ていくものがなくなっていく。
萬平:なるほど。そてはうまい言い方だ。
福子:お母さんが自分の着物を売ってるならうまい言い方かもしれんけど。
鈴:私は着物は売りません。あんな高価な着物を闇市なんかで。萬平さんは 何もしないの?福子と結婚する時 お金の苦労はさせないって言うてたわよね。させてますよ 貧乏に。
萬平:申し訳ありません。
福子:上郡に買い出しに行ってるやない 萬平さんは。ぎゅうぎゅう詰めの列車に乗って。
鈴:そんなことは誰でもできる。あなたは発明家なんでしょ。会社がなくなったって 何かみんなが欲しがるものを考え出すとか できないの?
福子:簡単に…。
鈴:私は萬平さんに聞いてるんです。
萬平:考えます。すいません。
福子:ここにいらっしゃったんですね。 どうして?
萬平:忠彦さんの仕事場は見たことがなかったから。勝手に入っちゃいけなかったかな。
福子:そんなことないと思うけど。気にせんといで下さいね。さっき お母さんが言うたこと。みんなで頑張ればなんとか生きていくことはできます。萬平さんはもっと先のことを考えて下さい。
萬平:そういうわけにもいかないよ。
♪
萬平:頂きます。
一同:頂きます。
タカ:また すいとん。
吉乃:もう嫌い。
鈴:今はそんな好き嫌いは…。私もうんざり。
萬平:早くなんとかしなくちゃ。
タカ:私たちが稼いだお金でおいしいもんは買われへんの?
克子:おいしいもんはほんまに高いのよ。もうちょっと辛抱して。
福子:ええ考えがある。目閉じて。
鈴:何やの。
福子:ええから 目閉じて。心の中で思うのよ。これはすいとんじゃない。ちょっと小さめの大福餅。
タカ:ええ?
福子:信じるんです!口の中に入れたら 甘くておいしくて すご~く幸せな気持ちになる。
重之:ほんま?
福子:ほんまよ。うん さあ 目つむったまま食べて!
福子:う~ん! 大福餅や~!
吉乃:ちゃう。
タカ:大福餅やない。すいとんよ。
鈴:すいとんやね。
重之:甘うない。
学:嫌い。
福子:やっぱり…。
鈴:分かりました。私の着物を売ってもいいわ。
福子:お母さん!
●闇市
闇業者:お~。これはなかなかええ着物やな。
福子:いくらで買うてくれますか?
闇業者:うん 150円やな。
鈴:150円!?
福子:そんな安物やありませんよ。
闇業者:それ以上出せ言うんやったら いらんがな!
福子:乱暴に扱わんといて下さい。
鈴:あなたは この着物の価値が全然分かってない!
闇業者:へえへえ。
世良:そのとおりや。僕に見せてみ。これは結城やな。
鈴:そうです。
世良:こんなやつに結城の価値を分かれいう方がむちゃな話や。
闇業者:何やと こら!
世良:何?
福子:世良さん?
世良:あ…。
福子:私です。福子です!
世良:おお 福ちゃん!生きとったんか!
鈴:だ…誰?
世良:福ちゃんのお姉さん?
鈴:あっ まあ!
世良:ああ~ハハ。
●香田家
世良:立花君!
萬平:世良さん!
世良:久しぶりやな!君も無事だったか!
萬平:世良さんこそ よくぞご無事で!
福子:世良さん あの着物 高う買うてくれはったんですよ。
鈴:ささ お上がり下さい。
♪
萬平:世良さんは 今 何をされているんですか?
世良:せやから そういう言い方はやめてくれよ。君は僕より年上なんやから。
鈴:熱っ!熱っ…。
克子:世良さんの方が年下?
世良:僕は相変わらず商売やってるで。世良商事は健在や。まあ 従業員はおらんし ちょっとやり方も変わったけどな。
萬平:変わったというと?
世良:はっきり言うと闇屋と一緒やな。アハハ。
鈴:闇屋?
福子:世良さんが?
世良:違法にものを仕入れて売りさばく。金のないやつから安う買いたたいたものを 金のあるやつに高う売る。熱っ!熱すぎまっせ お母さん。
鈴:ごめんなさい。
福子:そしたら 悪い人やないですか。
克子:ほんまや。
世良:このご時世 ええやつも悪いやつもあるかいな。せやろ 立花君。
萬平:はあ…。
鈴:ちょっと待って。そしたら 私から買うた着物は…。
世良:3倍の値つけて誰かに売ります。
福子:3倍!?
世良:それが商売や。
克子:そんな闇屋みたいなこと。
世良:そやから 闇屋やて言うとるやろが。
鈴:着物を返して下さい。
世良:せやけど 僕はこの着物を買うのに300円払たで。
福子:でも それを3倍にして儲けるんでしょ。
鈴:不公平です。
世良:あんなあ 今は不公平の時代ですわ。戦死した人間と無事で帰ってきた人間。抑留された人間と帰国できた人間。戦犯にされた人間と免れた人間。闇で儲けた人間と儲けられへんかった人間。飢えてる人間とたらふく食うてる人間。焼け出された人間と焼け残った人間。不公平が当たり前やのに それに文句言うてる時点で もうあかんのです。
子どもたち:ただいま~!
世良:おっ 子どもたちが帰ってきたな。
タカ:お母さん 今日は儲かったで。8円20銭や。
重之:僕 靴磨き頑張った。
世良:おお 靴磨きか。偉いな。よっしゃ 玄関にある僕の靴磨いてくれたら 1円払ったるぞ。
タカ:ほんま?
世良:ああ。
克子:ちょっと待ちなさい。うちの子の本職は靴磨きではありません。
世良:僕は親切心で言うたんやけどなあ。
福子:う~…私 よう分からんようになってきた。世良さんが ええ人なんか 悪い人なんか。
鈴:ええ人なわけないやない。
世良:せやから 最前から言うてますやろ。ええも悪いもない。あるのは不公平だけやて。さっきから黙って聞いとるけど 立花君。君は僕の言うてることが分かっとるはずや。僕は残念やで。立花君が不公平の負け組でくすぶってんのが。なあ。ほな 僕はこの辺で。はよ出てこい 発明家の立花君。
(戸の開閉音)
萬平:フッ… 相変わらず たくましいな 世良さんは。
福子:戦争中もうまく立ち回ってたんでしょうね。
萬平:そうだろうな。
福子:せやけど 世良さんと萬平さんは違いますから。
萬平:分かってる。でも世良さんみたいに 自信を持って自分はこうだと言える人間になりたい。
福子:そんな人 なかなかいませんよ。そう 今日ね 配給所で見たんです。
回想役人:身元を証明するものは?
回想住人:せやから ない言うてるやろ!
回想役人:なければ 配給はできません。
回想住人:家も家財道具も皆 焼けてしもたんやて!
回想役人:せめて はんこだけでも。
回想住人:そんなもん残ってるわけないやろ!
福子:自分を証明するものさえ ないんです。そんな人がたくさんいます。
萬平:はんこ…。
福子:家も何もかも燃えてしもたんやから しかたないんです みんな。
萬平:はんこがあればいいのか。
福子:えっ?
萬平:じゃあ 作ってやればいいじゃないか。
福子:はんこをですか。
萬平:そうだ。自分が何者かを証明する大事なものだ。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
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