朝ドラ「まんぷく」29話、昭和20年の冬、闇市には“パンパン”が現れ、あの中に吉田奈津(栗山千明)がいたんじゃないかと「カーネーション」が懐かしい大阪の街。
落ちぶれた加地谷圭介と再会した福ちゃんと萬平。「加地谷圭介という男は… 戦争で死んだんや」と自暴自棄になっている加地谷に対して
「諦めないでどうか生き抜いて下さい。あなたの人生の主役は あなたなんですから」
励ましの言づけと、はんこをプレゼントする辺りは、実に朝ドラらしく、今日も元気に頑張りましょう、鴨居の大将という感じでしょうか。
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まんぷく(29話11月2日)あらすじとセリフ
忠彦:克子…。
克子:あなた… 生きてた…。
タカ:お父さん?
克子姉ちゃんの旦那様 忠彦さんが帰ってきました。
●香田家
忠彦:僕は何を手伝えばええんかな。
福子:忠彦さんはいいですよ。
克子:あなたは今までとおり 絵を描いてて下さい。
忠彦:ああ…。
神部:庭掃除 終わりました。
鈴:もういいから。あなたは出ていきなさい。
福子:お母さん!
鈴:この人 うちに居つくつもりよ。泥棒のくせに。
萬平:でも 行く当てがないって言うんだから。
神部:ここに置いて下さい。何でもしますから。
忠彦:やっぱり手伝います。絵なんか描いてる時やない。
克子:あなた…。
福子:ほんまにええんですか。
忠彦:僕は何をすればええのか 言うてくれ。
萬平:じゃあ お義母さんを手伝ってあげて下さい。
神部:俺も手伝います。
鈴:あなたは 出ていけ。
吉乃:お母さん 学ちゃんがお漏らしした。
克子:もう ちょっとこっちおいで。
吉乃:はんこの棒がなくなってしもた。
重之:することがない。
克子:勉強しといて。
神部:俺が教えます。
鈴:また あんた。
忠彦:君は泥棒やったよね。
神部:でも大阪帝大を卒業しました。
福子:ええっ!
萬平:大阪帝大?
鈴:まだ口から出任せを。
♪
神部:そう。分かってきたね 重ちゃん。うん。
鈴:泥棒に子守させるの?
忠彦:家庭教師です。
鈴:もっと変やわ。
萬平:なかなか いいやつじゃないですか。
福子:掘り出し物かも。
神部:合ってるやん。そうそう そうそうそう。
♪
鈴:ほんまにあの人をここに置くつもり?寝るとこはどうするのよ。
福子:お母さんは もう。
克子:そればっかり。
鈴:私はいいわよ。もう 福子たちと一緒に寝るから。
忠彦:彼はアトリエに寝てもらおう。
克子:えっ。あなた。
萬平:でも忠彦さんの仕事場ですよ。
忠彦:実は…フィリピンで目をやられてね。
福子:えっ?
克子:目?
忠彦:夜中に銃撃戦になって 敵の照明弾が不発のまま僕の後ろに落ちてきて…振り向いた途端に…。あれがまともに目に入って…。あれ以来 色がよく分からなくなった。
萬平:色って…。
忠彦:特に緑と赤の区別がつかないんです。
鈴:それは…絵描きにとっては大変なことやない。
克子:お医者様に診てもらいましょう あなた。
福子:そうです すぐに行った方が…。
忠彦:軍医に診てもらったんやけど こういうのはもう治らないそうや。
萬平:治らない…。
鈴:そしたら もう絵は描かないの?
忠彦:描けません。
鈴:そしたら まともな仕事に就いてくれるのね 忠彦さん。
忠彦:そのつもりです。
♪
福子:萬平さん…。
萬平:うん?
福子: 忠彦さんは絵を諦めることはできないと思います。克子姉ちゃんもきっとそう思てる。忠彦さんは普通の人とは違うって。自分の旦那様で 子どもたちのお父さんやけど その前に忠彦さんは画家やって。
♪
神部:怖ない。
闇市
(読経)
戦争が終わった暑い夏から 季節は冬へと変わっていきました。闇市は相変わらず無法地帯。したたかに たくましく生きている人と 絶望から立ち直れず気力を失っている人。そして 新しい時代に希望を見い出している人。闇市にはさまざまな人たち さまざまな人生がありました。
萬平:あれ?
福子:えっ? どうしたんですか? えっ。ん?
萬平:まさか…。 福子。
加地谷:何すんねん!
福子:ああ やっぱり!
加地谷:あっ ああ…!
萬平:加地谷さん!加地谷さん!
加地谷:ひ…久しぶりやな 立花君。
福子:久しぶり!?
♪
加地谷:君らは結婚したんか?
萬平:はい。
加地谷:やっぱり。それはおめでとう。
萬平:ありがとうございます。
福子:ありがとうございますやないでしょう。萬平さんは この人のせいで ひどい目に遭ったんですよ。憲兵に殴られたり蹴られたりして拷問みたいな取り調べを受けたんです。それが原因で腹膜炎になって死にかけたし。
加地谷:あ… それは申し訳ない。
福子:加地谷さんのせいです!
加地谷:ほんまに申し訳なかった。
萬平:もういい 福子。
福子:えっ… この人を許すんですか。
萬平:許すも許さないもない。もう憲兵はいないんだ。加地谷さん もうあなたのことを追いかける人はいませんよ。
加地谷:分かってる。そやけど 俺はもう日陰で生きていく。
萬平:日陰って…。
加地谷:自分でも何で君を悪者にしようとしてたんか分からへん。君にああやこうや指図しながら ほんまは君の才能が羨ましかったんやろなあ。俺はほとほと自分が嫌になった。もう生きてる意味が分からへん。加地谷圭介という男は… 戦争で死んだんや。
萬平:もういい 福子 行こう。
福子:萬平さん!
萬平:加地谷さん。考えてみれば 憲兵隊に捕まったことがきっかけで福子と結婚できたようなものです。
加地谷:立花…。
萬平:もう終わりだ 福子。帰ろう。
香田家・風呂
神部:あ~…あったかい。
福子:お着替え ここに置いときますね。
萬平:ああ ありがとう。
福子:ほんまに もう何とも思てないんですか 加地谷さんのこと。
萬平:世の中には 人を恨むことで頑張れる人間というのがいるのかもしれない。でも僕はそうじゃない。
福子:なんて人のいい。
萬平:福子 お前は加地谷さんのことになると お義母さんそっくりだな。
福子:えっ。
萬平:フフフ。でも… お前だって 加地谷さんがかわいそうだと思ってるんじゃないのか。
福子:分かりました。私はもう何にも言いません。
萬平:神部君。
神部:はい。
萬平:もう これ以上 熱くしなくていい。それより君に頼みがあるんだ。
神部:はあ…。
闇市
(ハーモニカ)
神部:加地谷さんですか。
加地谷:そうやけど。
神部:立花さんがこれを渡してこいって。言づけがあります。「諦めないでどうか生き抜いて下さい。あなたの人生の主役は あなたなんですから」。俺にはよう意味が分かりません。せやけど 確かに伝えましたからね。
加地谷:俺の人生…。すまん 立花君…。おおきに おおきに…。
(泣き声)
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
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