朝ドラまんぷく63話、東京に出向する社員は 戦争でろくに勉強する機会がなかった若手5人に神部。
その若手社員とは、小松原完二(前原 滉)増田誠一(辻岡甚佐)倉永 浩(榎田貴斗)堺 俊一(関 健介)堀 和則(原 雄次郎)。
倉永と堺をのぞく3人は、皆“タカちゃんラバーズ”の面々。それにタカちゃんと恋仲の神部まで東京出向させるということは、まだ16歳で学生のタカちゃんを守るための、おばちゃんおじちゃんの深謀遠慮?
朝ドラまんぷく(63話12月12日)あらすじとセリフ
萬平さんたちが東京に向かったのは昭和22年の暮れ。
(汽笛)
世良:向こうに着いたらすぐに会社の物件探すで。
真一:あと 社員寮のするアパートも。
萬平:分かってます。
(汽笛)
そして 泉大津に戻ってきたのはその3日後でした。
萬平:ただいま。
福子:お帰りなさい。
♪
鈴:品川。
萬平:ええ。品川にちょうどいい空き家があったんです。駅から歩いて10分。家賃は月150円。
福子:ほかにもいろいろ見たけど そこが一番よかったんやて。
萬平:そこをたちばな栄養食品販売会社にします。
鈴:社員寮も決めたの。
萬平:会社の近くに戦災を逃れたアパートが。部屋が4つほど空いていたんで そこを借りることにしました。
鈴:本当に東京進出するのね。
萬平:はい。真一さんが営業本部長として出向します。連れていく社員は全部で6人。
鈴:誰にするの?
萬平:それはまだこれから。
福子:若い人がええんやありませんか。
鈴:みんな若いやない。
福子:戦争で学校に行けなかった人たちよ。
萬平:学校?
福子:ダネイホンが売れたら その人たちに奨学金を出して夜学に通わせてあげたらどうでしょう。
鈴:そんな余裕があるかしら。
福子:ダネイホンは絶対に売れます。
萬平:分かった。東京に連れていくのは若い連中にしよう。
福子:きっと喜びますよ。
鈴:まあまあ まるであの子たちの親みたい。
福子:そら そんな気持ちになるわよ。
鈴:ならなくていい。それより早く 源ちゃんに兄弟をつくってあげなさい。2人目よ 二人目。
福子:分かったから。
鈴:萬平さん。
萬平:はい 僕も分かってます。
♪
堺:僕らが?
小松原:東京に?
萬平:そうだ。東京で働いてくれ。
倉永:ええ…。
福子:嫌なの?
倉永:せやかて…。
増田:東京は怖いとこなんですやろ。
堀:大奥様が東京は冷たか人ばっかりって。
真一:そんなことはない。
萬平:僕たちも東京に行ってきたけど みんな親切だったぞ。
神部:東京に行けるなんて願ってもない話やで。
萬平:いずれ 君たちには奨学金を出そうと思ってる。
小松原:えっ 奨学金?
真一:仕事が終わったら夜間学校に通うんだ。
夜間学校?
福子:みんな 戦争で勉強どころではなかったでしょ。その分をしっかり取り返せるわよ。
神部:か~っ!こんなええ話ないで!羨ましすぎるわ!
萬平:君も東京に行くんだぞ 神部君。
神部:えっ…。
真一:何のためにここに呼ばれたと思ってたんだ。
福子:みんな まだ若いからしっかりした先輩がいないと。
神部:せやかて 俺やのうても…。
萬平:東京進出には たちばな栄養食品の社運が懸かっているんだ。真一さんの右腕としてみんなを引っ張ってくれ。
堺:神部さんがおってくれたら安心や。なあ。
小松原:はい。
真一:頼むで 神部君。
神部:はい…。
♪
野村:ええなあ 東京。
佐久間:わしが行きたかったわ。
小松原:いやいや 僕ら 全然浮かれてませんよ。遊びに行くんやないもんな。
長久保:せやけど 学校に行かせてもらえるんやろう。
赤津:羨ましいな。
小松原:赤津さんたちは 学校に行ったとでしょ。僕ら 戦争でろくに勉強でけへんかったんやから。それにダネイホンが売れたらっちゅう条件つきですよ。
大和田:ほな 向こうで頑張るしかないな。
森本:自分が東京に行ってどんな仕事するんか お前ら 分かっとるんか。
小松原:全然分かってません。
高木:何や それ。
峰岸:大丈夫か お前ら。
岡:頼むで ほんまにもう。
福子:神部さん。ちょっとええ?
♪
福子:克子姉ちゃんから聞いたわ タカちゃんのこと。タカちゃんが卒業したら結婚するんでしょ。
神部:はい。
福子:びっくりしたわ。私 全然知らんかったから。
神部:ほんだら 何で… 何で俺を…。
福子:何で僕を東京にやるんですか。何でタカちゃんと離れ離れにするんですか。これは意地悪や!
神部:そこまで思うてません。
福子:ほんまに?
神部:お… 思うてます。
福子:ごめんね。神部さんが落ち込むのもしかたないと思うわ。せやけどね まだ2年半も先の話でしょ。それまでに神部さんは 大事な仕事を任せられるようになって タカちゃんを養えるお給料をもらえるようにならないといけないやない。赤ちゃんができたらもっとしっかりしないといけないのよ。
神部:赤ちゃん…。
福子:そうでしょ。しばらくは さみしいかもしれないけど タカちゃんはまだ学生なんやから結婚するまでは学業に専念させてあげない。
神部:分かりました。ありがとうござます 奥様。
その週末 いつものようにタカちゃんがやって来ました。
(泣き声)
神部:泣くな タカちゃん。
タカ:せやかて… せやかて…。
神部:毎週 手紙書くから。離れ離れになっても 一日たりともタカちゃんのこと忘れへんから。
タカ:ほんまに?
神部:約束する。
タカ:そしたら指きりして。
神部:うん。
2人:♪指きりげんまん 嘘ついたら針千本
タカ:♪針3千本飲ます
神部:3千本!?
タカ:そうや。
神部:普通は 千本や。
タカ:3千本やったら困るの?約束破るの?
神部:いや 3千本でもええ。1万本でもええぞ!
2人:♪指きりげんまん 嘘ついたら 針1万本飲ます 指切った
♪
タカ:萬平おじちゃん。どうぞ。
萬平:ありがとう。
タカ:福子おばちゃんも どうぞ。
福子:ありがとう タカちゃん。
大奥様 こっちもお代わり下さい。
わいもお代わり下さい。
タカ:おばあちゃん それ 私やるわ。
(克子と福子の電話)
克子:そう タカは納得したの。
福子:うん。ええ子やわ タカちゃんは。ほんまは きっとつらいやろに。
克子:神部さんが大人なんよ。私は結婚に反対しないわ。
福子:私って 忠彦さんも賛成してるんでしょ。
克子:どうやろ。
福子:えっ どうやろって。
克子:近頃 あの人の描く絵が暗うて陰気で…。あれは自分の心境の表れや。
福子:忠彦さんが結婚を勧めたのに?
忠彦:何見とんねん。
克子:せやから 後悔してるんやって。
福子:学校卒業して すぐに結婚する子はたくさんいるやない。年の差かて 萬平さんと私と おんなじやし。
克子:う~ん そうやけど。
福子:あっ…。神部さんが大阪帝大出てるのに うちみたいな小さい会社に入ったから?大阪帝大出てるのに 克子姉ちゃんの家に泥棒に入ったから?
克子:あ… 福子。
福子:大阪帝大出てるのに…。
克子:もうやめて。私も不安になってきた。
福子:あ… 今のは忘れて。
東京に作ったたちばな栄養食品販売会社の開業が2週間後に迫った2月の初め 世良さんがやって来ました。
萬平:宣伝放送?
世良:そうや。ダネイホンの宣伝放送をやるんや。
福子:何ですか それ。
世良:大阪の街なかでも流れとるやろ。チャカチャチャチャチャチャチャ スッチャンチャン。娯楽の殿堂 道頓堀ミュージックホール。あでやかなダンサーがお色気たっぷりに踊ります。チャカチャンチャンチャン。
(拍手)
萬平:ハハハハハ。
世良:これを東京中で流すんや。いや 東京だけやない 日本中の商店街で流さなあかん。
鈴:娯楽の殿堂って。
萬平:いや それは違います お義母さん。
真一:でも あれは人を雇ってしゃべってもらうんでしょう。金がかかるんや…?
世良:さすが真一さん。ええとこに気ぃ付いたな。そこもちゃ~んと考えとる。人にしゃべらすんやのうて レコードで流せばええ。
福子:レコード?
世良:レコード作って 全国の商店街に送るんや。
鈴:そんな レコードって簡単に作れるもんなの?
世良:はい 金さえ出せば作れます。せやけど ずっと宣伝していくことを考えたら人を雇うよりも安い。
萬平:いや~ さすがは世良さんや。商事会社をやってる人はやっぱり違いますね。
世良:当たり前や。ダネイホンをどうやって日本中に売ろうかと 毎晩寝んと考えて ひらめいたアイデアや。
萬平:で どういう内容を流すんですか。
世良:それも もう考えとる。これは 福ちゃんにしゃべってもらうで。
福子:えっ 私!?
世良:ああ。福ちゃんは元電話交換手で元ホテルのフロント嬢やろ。さあ 読んでみい。
福子:えっ…。「栄養満点ダネイホン。美味しい美味しいダネイホン」。
世良:もっと うまそうにしゃべらんかいな。
福子:「栄養満点ダネイホン。美味しい美味しいダネイホン」。「萬平印のダネイホン」。萬平印?
鈴:えっ? 萬平印?
萬平:萬平印って?
世良:決まっとるやんけ。立花萬平が作ったからや。実はな 看板も貼りまくろうと考えとる。
真一:看板?
世良:デザインも もう考えた。これや!
福子:これは…。
真一:萬平くん!?
世良:おお。社長の立花君にも 宣伝に一役買うてもらうで。
鈴:萬平印のダネイホン。
萬平:嫌です。
世良:嫌て。
萬平:嫌だ!
世良:何でや!
福子:萬平さん!
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
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