朝ドラまんぷく94話、福ちゃんの旦那さんは本気なんやろ。ほんなら ええやん。存在するかどうか分からん島を目指して 大海原を小さな舟でこぎ出していくんや。男のロマンや。
どんなラーメンか、全然見えない。でも 何て言うかな…。目指す島はまだ見えないが 海を覆ってる霧は晴れてきた。
やっぱり 小さなボートで大海原にこぎ出してるんですね。男のロマンですか…。私たち家族も一緒に その舟に乗り込むんやね。
本日の教訓:男のロマンに付き合わされる女性は大変だと、男は自覚すべし。
朝ドラまんぷく(94話1月23日)あらすじとセリフ
萬平:覚えてるだろ。戦後 闇市で見たあの行列…。みんな 温かいラーメンが食べたかったんだ。どうして ここで食べられないんだ。
福子:ラーメンは屋台とか中華料理屋さんで食べるもんやから。
萬平:ラーメンだ!見つけたぞ 福子。ラーメンだ。
福子:は?
●香田家
鈴:ラーメン!?
克子:ラーメン?
福子:そう。
忠彦:ラーメンって?
タカ:どういうこと?
鈴:萬平さんはラーメンの屋台を引くつもりやの?
福子:いや~ そうではない。…と思う。
克子:「と思う」って何よ。
福子:いや~ そやかて 今日のお昼ね…。
●熊倉源三郎のラーメン屋台
熊倉:へい お待っとうさん。こんなうまいラーメンはほかにはないで。
福子:ありがとうございます。はい 萬平さん。うん いい匂い。
熊倉:まずな 香りが食欲をそそるんや。
福子:あっ 熱!
熊倉:気ぃ付けてや。熱いさかいな。ハハハハ。
福子:うん おいしい!
熊倉:ハハハハ おおきに。
萬平:麺にコシがありますね。
熊倉:手打ちの麺や。わしが心を込めて手で打ってんねやで。
福子:う~ん おいしい。
萬平:小麦粉を水でこねればいい というものではないんでしょうね。
熊倉:当たり前や。この うちの麺はな 専売特許みたいなもんや。ものごっつい工夫してるんやで。
福子:うん。スープもいいお味。
熊倉:ああ そうや。麺作りも難しいけど スープには ごっつい時間がかかりよんねや。
萬平:出汁は煮干しを使っていますか?
熊倉:うん。そこへ シイタケやタマネギ ぶち込んで2日間煮んでね。
福子:2日!?
熊倉:ああ。秘伝のスープやで。
福子:へえ~。
萬平:うん うまい。
熊倉:おおきに。そう言うてもらえたら いっちゃんうれしいわ。この味になるまで どんだけ苦労したか。
福子:そんなに苦労されたんですか。
熊倉:実はな わし 戦争で家族失うてな 勤めてた会社も のうなってしもたんや。一時は浮浪者同然やったけど このままやったら人生終わってまう思て ほんでラーメンの屋台 引き始めたんや。
萬平:煮干し シイタケ あと何だ これは。
熊倉:けどな 素人がラーメン屋やっても 最初からうまいこといくわけあらへん。「こんなまずいもん食えるか」言うて 丼鉢投げつけられたことが 何べんあったか。それをグッと耐えて どないしたら ラーメンおいしゅうなんやろう 考えて考えて やっとこの味になったんや。
福子:そんなに苦労されたんですね。
熊倉:苦労っちゅうなもんやないで。この味にたどりつくまで 12年かかった。このラーメンには わしの60年の人生が詰まっとるんや。
萬平:ご主人 このラーメン 家で作れますか?
福子:えっ。
熊倉:えっ?
萬平:家で簡単に こう パパッと。
福子:萬平さん!
萬平:あっ?
熊倉:何言うてんねん。そんなこと できるわけないやないか。あほか ほんまに。
萬平:いや やってやれないことはないでしょう でも これ。
熊倉:あんた 聞いてた わしの言うたこと。
福子:ごめん…。
熊倉:この味にたどりつくまでに…。
福子:12年かかってるんですよね!
熊倉:このラーメンに わしのやな…。
福子:60年の人生が詰まってる~!
熊倉:ねえちゃん 分かってんな。そうや。
福子:おいしい!もう涙が出そうです。
●香田家
克子:ラーメンを家で作るの?
忠彦:あの家をラーメン屋にするんか?
タカ:えっ。
福子:そうやなくて。
鈴:冗談やないわよ。あの借家にのれんかけて いらっしゃいませなんて。もう あなたは武士の娘の娘なんですよ。
福子:違うって言うてるでしょ。とにかく 萬平さんは屋台を引いたり お店を開くつもりやないんよ。
克子:そしたら ラーメンを作るって何よ。
忠彦:分からない。
タカ:福子おばちゃんは心配やないの?
福子:えっ… ん~ 心配はしてません。
克子:何で。
福子:咲姉ちゃんがね 何にも心配しないで 萬平さんをしっかり支えてあげてって。
克子:咲姉?
福子:夢の中に出てきたの。
鈴:咲が!? 私の夢には出てこないのに!?
克子:萬平さんが何考えてるか 分からへんけど 咲姉が夢で大丈夫って言うたから 大丈夫やと思てんの?
福子:それもあるし 私は萬平さんを信じてますから。
忠彦:分からない。
3人:分からない。
●立花家
萬平:いや 僕もよく分からないんだ。モヤモヤっとしてて。
福子:そのモヤモヤっていうのは どういうラーメンを作りたいかってことですか。
萬平:とにかく 誰もが家で作って食べられるラーメンなんだ。
福子:屋台のおじさんは ラーメン作りは大変やって。
萬平:ああ それは分かってる。
福子:主婦は忙しいんです。そんな手打ちで麺を作って 2日もかけてスープを煮込むなんて できません。
萬平:そんなことしなくても できるラーメンだ。世の中の主婦を楽にしてあげたいんだよ。
福子:せやけど どうしたら そんなものが…。
萬平:うどんやそばは 家で食べるじゃないか。ラーメンだって そうなる日が必ず来る。来ないって言えるか? 福子。
福子:言えません。
●パーラー白薔薇
世良:あかん あかん、ラーメンなんか あかん。
福子:何でですか。
世良:そもそも そんなもん 誰が欲しがってないやんけ。家で作れるラーメンがあったら ええなあって思てるやつが 世の中にどのぐらいおんねん。
福子:3人くらい…。
世良:3人て。少ないな おい。要するに 需要や需要。商品いうのは 世の中に需要があって初めて売れるんや。ダネイホンがそやったやろ。あん時はみんなが栄養失調やった。そんな時に手軽に栄養がとれるダネイホンがあったから あんな ぎょうさん売れたんやで。みんなが欲しがってるもんを 世の中に売り出さな 意味がないっちゅうことや。
福子:家で食べられるラーメンがあったら ええなって思いませんか?
しのぶ:いや 考えたことないわ。
福子:いや 今考えてみて下さい。
しのぶ:うん…。そのラーメンは誰が作るの?
福子:う~ん… 私たち?
しのぶ:そんな嫌や。
世良:ほらな。
アキラ:せやけど 福ちゃんの旦那さんは本気なんやろ。ほんなら ええやん。存在するかどうか分からん島を目指して 大海原を小さな舟でこぎ出していくんや。男のロマンや。
しのぶ:ボート こいだことあるん? あんた。
アキラ:ないな。
世良:そんなんがロマンを語るな。働け。
アキラ:チッ チッ チッ チッ チッ。ロマンを語ってるのは福ちゃんの旦那さんです。僕やないです。旦那さん 本気なんやろ。
福子:はい。ず~っと もう ず~っと考えてます。
アキラ:応援したり。
●立花家
萬平:家で作れるラーメン… 家で作れるラーメン…。家で作れるラーメン…。
●香田家
神部:萬平さんがラーメン!?
吉乃:信用組合の理事長までやった人が ラーメンって。
タカ:確かに落ちぶれた感じはするけど 福子おばちゃんは全然気にしてないみたい。
神部:萬平さんがラーメン…。
吉乃:萬平おじちゃんは そないにラーメン好きやった?
タカ:ラーメンは誰かて好きよ。せやけど萬平おじちゃんの作るラーメンは…。
神部:何言うてんのや タカ。萬平さんなら おいしいラーメンを作れるに決まっとるやないか。
タカ:せやけど 萬平おじちゃんの作ろうと…。
神部:あの人は天才的な喝銘菓やぞ。
吉乃:天才的って。
神部:そうや。天才や。今まで誰も思いつかんかった方法で塩を作り 誰も考えつかんかったダネイホンを作った。せやから 僕は萬平さんを尊敬してるんや。ハハッ! 今すぐ仕事辞めて 萬平さん 手伝いたい。
タカ:何言うてんの 茂さん!
吉乃:萬平おじちゃん好きにも程があるわ。
●立花家
萬平:家で作れるラーメン…。
福子:萬平さん 食べて下さい。
萬平:ああ。
幸:お父さんは ラーメン作るん?
源:家で作れるラーメンを作るんや。
萬平:それだけじゃない。家で簡単に作れるラーメンだ。
福子:簡単に?
萬平:福子が言ったんじゃないか。主婦は忙しいって。手打ちで麺を作って 2日かけてスープを煮込むなんて できないって。
福子:はい。
萬平:そんな手間暇をかけないで 簡単に作れるラーメンだ 僕が作りたいのは。
福子:それは…。例えば たくあん。これが屋台や中華料理屋さんのラーメンやとします。
萬平:たくあん?
福子:たくあんを作るには 初めに大根を軒下に干します。3週間くらいしたら大根がしぼんで で への字に曲がった頃にぬかを作ります。
萬平:それが僕の考えるラーメンとどういう関係が?
福子:ぬか床を作るのは これがまたなかなか面倒で… 米ぬかに柿とか りんごとか みかんの皮を干したものや 粗塩 砂糖 さんしょうの実 たかのつめ 昆布などを入れて混ぜます。そこに干した大根を漬けるんですけど これもやり方があって 漬物桶に ぬかを2つかみほど入れて 大根を隙間なく詰めていく。今度は その上に 2つかみ半ほど ぬかを入れて 大根を詰めていく。上の段になるほど ぬかの量は多くなって 一番上の段は たっぷりのぬかで覆う。最後に中蓋をして重い漬物石を載せて で 2週間たったら 今度は軽めの石に替えて 1ヵ月ほどたった頃に たくあんは出来るんです。
萬平:たくあんを作るのに そんな手間暇がかかるのか。
福子:そう。
幸:すごい。
源:知らんかった。
萬平:で たくあんが屋台のラーメン?
福子:だとしたら 萬平さんが作りたいラーメンは 一夜漬けですね。
萬平:一夜漬け。
福子:ニンジンを切って 塩でもんで おもしを載せて 一晩たったら はい 出来上がり。せやけど たくあんと同じくらい 一夜漬けもおいしいでしょう。
源:うん。
幸:大好き。
萬平:そうだ 福子。僕の作りたいラーメンは 漬物で言ったら一夜漬け。一夜漬けラーメンだ。
福子:ハハハハ… モヤモヤが晴れてきましたか。
萬平:ああ 晴れてきた。
福子:そこにあるのは どんなラーメンですか。
萬平:どんなラーメン…。
福子:どんなラーメンが見えますか 萬平さん。はっ。
萬平:いや いや 見えない。
福子:見えない。
萬平:ああ。全然見えない。
(ため息)
幸:お父さん…。
萬平:でも 何て言うかな…。目指す島はまだ見えないが 海を覆ってる霧は晴れてきた。
福子:ああ…。
萬平:ありがとう 福子。ありがとう。
福子:そしたら 食べましょう。おみそ汁が冷めてまう~。
萬平:ああ。
幸:はい。
萬平:一夜漬けラーメン…。
福子:やっぱり 小さなボートで大海原にこぎ出してるんですね。男のロマンですか…。
萬平:一夜漬けラーメン…。
福子:私たち家族も一緒に その舟に乗り込むんやね。
幸:お母さん 何言うてるん。
源:よう分からん。
福子:あっ そうや。食べましょう。ねっ。
幸:はい。
福子:冷めてまう 冷めたまう。
源:はい。
その夜 福ちゃんの夢に咲姉ちゃんは出てきてくれませんでした。福ちゃんがぐっすり眠っていたから 出たくても出られなかったのかも。
(犬の遠吠え)
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
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