朝ドラまんぷく97話、これなんだよ。僕が作りたかったラーメンは。乾麺にあらかじめ味を付けておいて それを沸騰した鍋に入れれば… いやいや いやいや いやいや。味の付いた乾麺を丼に入れて そこにお湯を注げば 麺に水分が染み込んでいくのと同時に 麺の味がお湯で溶け出して スープになっていく。これなら限りなく簡単だ。お湯をかけるだけなんだから。
忠彦「せめて名前だけでも付けてくれよ 萬平君」。
鈴さん「即席ラーメンは どう?」
肩書きが「武士の娘」から 「即席ラーメンの名付け親」になった鈴さん。ぜひ最終回まで生きていて欲しいと願い、心穏やかな週末をお過ごしください。
朝ドラまんぷく(97話1月26日)あらすじとセリフ
源:学校の帰り道に言われたんや。お前の父ちゃん 信用組合の理事長 クビになって ルンペンになったんやろって。
福子:ルンペン?
源:お父さん ラーメンなんかやめて!
幸:貧乏は嫌や! いじめられるのは嫌や!
源:嫌や!
(泣き声)
福子:嫌やない! 嫌やない。嫌やないって。せやから きっと あなたたちをばかにした友達も お父さんが作ったラーメンを おいしいおいしいって食べて 笑顔になってくれます。きっと そうなる。
あの日以来 萬平さんは ますます新しいラーメンの研究に没頭していました。役に立ちそうな本を図書館から借りてきて読みあさり…。毎日のように 屋台や中華料理屋さんに通ってラーメンを食べていました。この外食費は 今の立花家にとっては痛い出費です。でも…。
福子:いらっしゃいませ。
福ちゃんが頑張って働いたお金で なんとかやりくりしていました。
●立花家
福子:あっ…。芽が出た。
♪
福子:出汁ですか?
萬平:うん。世の中にはいろんな出汁のラーメンがあるというのが よく分かったよ。かつお節 煮干し。今日 食べた屋台の店主は九州の人で 豚の骨から出しをとっていた。
福子:豚の骨?
萬平:そう 豚の骨。うまかった。
福子:萬平さんは 自分が作るラーメンの味を考えてるんですね。
萬平:うん。誰もがおいしいと思えて 毎日食べても飽きの来ない味。
福子:あっ 鶏ガラは?
萬平:鶏ガラ。
福子:源は昔 近所で鶏を絞めているところを見てしまって 鶏肉を食べられなくなってしまいました。
萬平:うん。
福子:せやけど 鶏ガラを出汁にした おじやは おいしいと よう食べてくれます。 幸も私も大好きやし 萬平さんも。
萬平:鶏ガラ…。
●河原塚鳥肉店
河原塚:鶏ガラやったら なんぼでもありますよ。値段もタダみたいなもんやから。
萬平:じゃあ とりあえず 1キロ下さい。
●立花家
福子:うん ええ匂い。
萬平:うん… うまいが ラーメンのスープには ちょっともの足りないな。
福子:ん? 何が足りないの?
●パーラー白薔薇
アキラ:ごま油?
福子:少しでいいので貸して下さい。うちになくて。
アキラ:オッケー。
しのぶ:ごま油をラーメンの出汁に。
福子:いろいろ試してるんです。せやけど わざわざお店で買うのは…。
しのぶ:そんなん もったいないわ。
アキラ:せやせや。うちにあるもんやったら 何でも貸しやるで。
福子:ああ… ありがとうございます。
しのぶ:このおっちゃんも貸したるで。
アキラ:いつでも言うてや。
福子:それは 遠慮しときます~。
アキラ:オッケー。
●立花家
福子:どないですか?
萬平:う~ん…。
福子:え… 何が足りないんですか。
萬平:足せばいいのか 引けばいいのか 分からなくなってきた。
福子:えっ…。
ラーメンは スープだけではありません。麺も大事です。
萬平:いや 生麺は駄目だ。保存がきかない。
福子:せやけど この3つ目の条件は 早く出来るってことでしょう。う~ん せやったら生麺の方が…。
萬平:そうめんは乾麺でも お湯に入れれば あっという間にやわらかくなるだろう。
福子:えっ あんな細いラーメンにするんですか?
萬平:あ~ いや…。
●パーラー白薔薇
アキラ:スパゲッティ。
福子:2束ほどでいいんです。
しのぶ:ラーメンに使うん?
福子:もう理屈で考えるより とにかく やってみようって。
アキラ:スパゲッティか…。
しのぶ:はよ出したり。
アキラ:オッケー。
●立花家
萬平:とりあえず 乾麺で作ってみる。
福子:太さは ラーメンと同じくらいやけど…。
萬平:鶏ガラスープで乾麺をゆでて 出来上がり。今のところ これが一番簡単なやり方だ。
福子:せやけど これはどう見ても…。
♪
源:ラーメンやない。
幸:変な味。
源:こんなん食べられへん。
幸:私も。
福子:お父さんが一生懸命 考えたんよ。
源:お母さんはおいしい?
幸:こんなん 毎日食べられる?
福子:ん~…。ごめんなさい。
萬平:いや 確かにまずい。もう食べなくていい。
福子:何でも すぐには うまくいかへんの。失敗に失敗を重ねて 初めて本物が出来るんです。ねっ。萬平さん…。
萬平:うん。最初からうまくいくわけない。
福子:そう!
源:お母さん。
福子:はい!
源:今日の晩ごはんは これだけ?
幸:うそや。
福子:今から作ります~。
萬平:僕のせいで すみませ~ん。
♪
萬平:どうすればいいんだ。
福子:う~ん どうしたらいいんでしょうね。
萬平:僕の作りたいラーメンは まず第1においしいこと。だから鶏ガラを使う。第2に 安いこと。だから鶏ガラを使う。第3に 簡単にできること。乾麺よりも生麺の方が簡単にできるんだろうが できれば生麺は使いたくない。第4に 常温で保存できること。そう考えると やっぱり乾麺なんだよなあ。
福子:第5に 安全であること。
萬平:でも今 問題なのは簡単にできることと 保存がきくことなんだ。どうやって それを両立できるかなんだ。
福子:せやから さっき 子どもらにも言うたでしょう。簡単には無理やて。試行錯誤いうんですか。いろいろ試してみて で 答えが見つかるんですよ きっと。よいしょ。お塩の時かて そやったやないですか。
萬平:福子。
福子:最初は茶色くなって お母さん 気色悪うて食べられへんて。
萬平:福子。
福子:は~い。
萬平:これだ。
福子:ん?昆布?
萬平:これなんだよ。僕が作りたかったラーメンは。
福子:昆布出汁にするんですか 鶏ガラはやめて。
萬平:いや そうじゃない。カラッカラに乾いた昆布が お湯を入れるとやわらかくなって しかも うまみを溶かし出してる。昆布を麺だと考えてみろ。
福子:昆布を麺。
萬平:乾麺にあらかじめ味を付けておいて それを沸騰した鍋に入れれば… いやいや いやいや いやいや。味の付いた乾麺を丼に入れて そこにお湯を注げば 麺に水分が染み込んでいくのと同時に 麺の味がお湯で溶け出して スープになっていく。これなら限りなく簡単だ。お湯をかけるだけなんだから。
福子:ごめんなさい 萬平さん。私 ちょっとついていけない。
萬平:どうして!
福子:私だけやろか? ほかの人は分かるんやろか?
萬平:分かるさ!
●香田家
福子:よかった~ 私だけやなかった~。
萬平:いや どこが分からないんですか。
克子:どこて。
鈴:全部。
萬平全部!?
神部:僕は分かります。 全部やないけど。
忠彦:最初から 乾麺に味が付いてるわけやね。
萬平:そうです。
吉乃:お湯をかけたら出来上がり。
萬平:そうだよ 吉乃ちゃん。
タカ:煮込まへんの?
萬平:煮込まない。
鈴:煮込まないで どうしてラーメンが出来るのよ。
萬平:だから それを今から考えるんですよ。
克子:どないして 麺に味を付けるの?
萬平:だから それもこれから。
福子:誰も想像できないいうことは 今まで世の中にはなかった全く新しい商品やということやわ。分かりました 萬平さん。これは大いなる前進です。どんどん進んでいって下さい。
萬平:福子…。
神部:僕にも手伝わせて下さい。
タカ:茂さん。
鈴:タカのおなかには赤ちゃんがいるのよ。
神部:あっ くっ…。
忠彦:せめて 名前だけでも付けてくれよ 萬平君。
萬平:名前?
克子:そうやわ。全然想像できへんけど 名前があれば 萬平さんの何々は どこまで出来てるんかとか とりあえず会話にはなるわよね。
萬平:ああ 名前…。
タカ:一夜漬けラーメンは駄目なんでしょ。
福子:それは駄目。
タカ:駄目…。
吉乃:すぐに食べられる魔法のラーメン。
忠彦:長すぎる。
克子:しかも 思わせぶりやわ。
鈴:即席ラーメンは どう?
福子:ん? そくせき?
鈴:手間がかからないいう意味の即席よ。
萬平:即席ラーメン。いいですね!
福子:私のええと思う。
克子:そしたら決まり。
忠彦:中身は分からへんけど とにかく即席ラーメンや。
克子:頑張って 萬平さん。
萬平:はい!
鈴:そやけど ほんまに出来るの?
福子:お母さん。
神部:手伝いたい。
タカ:茂さん。
神部:分かってる。
タカ:うん。
●パーラー白薔薇
しのぶ:即席ラーメン?
福子:手間がかからず簡単に作れる おいしいラーメンです。
アキラ:ほう。なるほどな。
世良:そんなん無理やて。即席ラーメンって。ほな 湯かけるだけで出来るライスカレーが作れるかっちゅう話や。悪いことは言わんから 立花君にやめとけ言うとけ 福ちゃん。
福子:いや 萬平さんは絶対に作ります。ほんで その時 世良さんはこう言うんやわ。「僕が悪かった。その即席ラーメン 僕に売らしてくれ!」って。 ねっ。
(拍手)
世良:何の拍手や。
福子:フッ。
●立花家
福子:ただいま。萬平さん。世良さんに言うてやりましたよ。即席ラーメンが絶対に売れるって…。萬平さん?えっ…。
萬平:ああ すまん 福子。もう畑は諦めてくれ。
福子:これは…。
萬平:ここに研究所を作るんだ。
福子:研究所!?
萬平:ああ。ここで即席ラーメンを開発するんだ。
福子:え…。私の畑…。
ついに 萬平さんと福ちゃんの即席ラーメン作りが始まりました。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
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