朝ドラなつぞら(10話4月11日)あらすじと感想
●柴田牧場・牛舎
なつ:これは何?
泰樹:これは わしの夢じゃ。バターチャーンだ。
なつ:バターチャーン?
泰樹:ああ 牛乳からバターを作る道具じゃ。
なつ:バター…。
泰樹:そう、日本一の… いや いや いや… 世界一のバターを作るんじゃ。
なつ:世界一のバター!?
泰樹:明治35年 わしはたった一人で富山から北海道に渡ってきた。18歳の時だ。十勝に入植して必死に荒れ地を耕したが ここらは火山灰地といって土が悪く歯が立たんかった。この十勝には晩成社といって先に来た開拓団の人々がいた。わしはその人たちを訪ねて学んだんじゃ。そして牛飼いを勧められた。その晩成社がバターを作っておった。
なつ:バターを…。
泰樹:それを初めて食った時 わしは何としても生きようと決意した。この北の大地で新しい時代が始まろうとしている…。そう実感したんだ。わしもうまいバターを作りたい! ハハハ… そう思った。お前が大人になる頃には 日本人も当たり前のようにバターを食うようになってるだろう。その時 どこにも負けないおいしいバターをうちの牛乳から作れたら… それがわしの夢じゃ。
なつ:私もバター作りたい!
泰樹:そうか?
なつ:うん。
泰樹:バター作ってみるか?
なつ:えっ? はい!
次の朝です。柴田家の長男 照男君が初めて搾乳の仕事に挑戦しました。
(鳴き声)
照男:うわ~…。
悠吉:危ない!大丈夫か? こりゃ もうダメだわ。
剛男:大丈夫だよ。牛にバケツをひっくり返されるなんて しょっちゅうだ。
泰樹:照男 お前 そんな焦らんでもいい。お前は 一生 それを仕事にできるんだよ。
照男:はい…。
悠吉:けど 自分から教わりたいなんて 頼もしいんで おやっさん 2代目は。ハハハ…。
菊介:おやじ 2代目は剛男さんになるんじゃないのかよ?
悠吉:あっ! 間違えた…。申し訳ない! つい 口が滑ったんだ。申し訳ない!
剛男:いや いいんだわ。そんなに真剣に謝れると余計傷つくんで。気にしないで下さい。
悠吉:申し訳ない…。申し訳ない!
♪
剛男:よいしょ…。
泰樹:今度 バター作ることにした。
剛男:バター?
泰樹:ああ。
菊介:ここで作るんですか?
泰樹:そうだ。
悠吉:懐かしいなあ おやっさんのバターか。
剛男:何で また? 売る方法でも見つかったんですか?
泰樹:いや それはまだ先の話だ。とにかく また作ってみたくなった。なあ なつ。
なつ:はい!
悠吉:なっちゃんもかい? バターをね。そりゃ ぜいたくな話だべ。
菊介:ぜいたくなのか? バターを作ることは。
悠吉:そりゃそうだ。これっくらいの一塊を作るのに 牛乳をタンクで何本も使うんだ。
なつ:そうなんだ。
剛男:だけど 食べてみたいな。お義父さんのバター。
●柴田家・居間
富士子:バター? また作るの? あの臭いやつ。
照男:えっ?
夕見子:臭いの?
富士子:臭いよ。牛乳よりも乳臭い。
夕見子:絶対に食べない。
なつ:私は食べてみたい。
剛男:バター 食べたことない?
なつ:あります。お父さんが…。
富士子:あっ… なっちゃんのお父さん 料理人だもんね。
剛男:そうだ。
なつ:ホットケーキを作ってくれました。
富士子:ホットケーキにバターか。
夕見子:何? それ。
富士子:小麦粉で作るやつ。小麦粉があれば 作ってあげるのにねえ。
照男:ねえ 学校遅れるよ。
富士子:そだね。小麦粉の前に時間がない。
♪
3人:行ってきま~す。
富士子 剛男:行ってらっしゃい。
照男:じいちゃんは なっちゃんのために バターを作りたいんだ。
なつ:えっ どうして?
照男:分からないけど あんまり 食べたいなんて言わない方がいいよ。
なつ:ダメなの?
照男:だって 牛乳がもったいないだろ。
なつ:そうか…。
夕見子:牛乳なんか 何さ。どうなったって いいべさ。
照男:夕見子! お前には じいちゃんの苦労が分かってないんだ!
夕見子:何よ 跡取り気取っちゃって。男って 考えることが本当に狭いよね。
そして 次の日曜日 なつたちはバターを作りました。
●柴田牧場・牛舎
泰樹:牛乳から とれたクリームをな こうやっておんなじ速さで回してやるんだ。そしたら小さな塊が出来る。それがバターになるんじゃ。やってみるか? なつ。
なつ:はい!
泰樹:座って。そうそう 同じ速さでな。そう そう そう… おお うまい。このまま30分ぐらい回し続けるんだ。
悠吉:楽でねえな なっちゃん。ハハハ…。
泰樹:頑張れ なつ。
菊介:40分かな。
●柴田家・居間
なつ:おばさん バターが出来た!おじいさんのバターが出来たよ!
富士子:こっちもちょうど出来たわよ。
♪
富士子:はい お待たせ。
なつ:ジャガイモ?
富士子:そう。子どもの頃 食べた記憶がある。お母さんが考えたのよね?
照男:ばあちゃんが?
富士子:そうだよ~。お芋にこのバター載っけて食べると おいしいよ~って おばあさんのうれしそうだった顔 思い出す。これ 好きだったのよね。若くして死んじゃったけど。さあ 召し上がれ!
剛男:なしたの? これで死んじゃったの…?
泰樹:バカモン! バターは体にいいんじゃ!
剛男:は… はい! 頂きます。
菊介:頂きます。
なつ:頂きます。
照男:頂きます。
剛男:ん~… 何だ これは! うまい!
悠吉:うまいべさ。
なつ:おいしい!
富士子:でしょ~?
剛男:牛乳の香りもちゃんとするなあ。
富士子:夕見子も熱いうちに食べてみなよ。このバターが溶けてるとこが おいしいんだから。
夕見子:いらない いらない!
なつ:おいしいってば。
夕見子:いらないってば。
泰樹:いいから食べてみなさい 夕見子。
なつ:どう?
富士子:うまいしょ?
なつ:やった! 夕見子ちゃんが牛乳食べられた!
剛男:いかったな 夕見子。
夕見子:バターでしょ? 牛乳じゃないもん。
剛男:え~?
一同:ハハハ…。
●和菓子屋「雪月」
雪之助:載せるぞ~。はい 載せたぞ~。バター。
とよ:バター載せんのかい。
雪之助:よ~し 蜜かけるぞ~ 蜜。
とよ:おお~…!
雪之助:全部 かけたいか お前ら…。
雪次郎:わ~い!
雪之助:はい はい お待たせいたしました!
照男:これがホットケーキ?
雪之助:うん そうだよね? なっちゃん。僕もね 東京で食べたことあるんだわ。
なつ:東京にいたんですか?
雪之助:うん 戦争前にね 修業に行ってたんだ。さあ… 召し上がれ。
一同:頂きま~す!
泰樹:こんなもの よく作れたな。
雪之助:小麦粉をひいた時に残った カスみたいな ふすまという粉を使って ビートを煮詰めて作った蜜 かけてみました。
泰樹:おっ これはうまい!
なつ:おいしい!
富士子:おいしいわねえ。
雪次郎:夕見子ちゃんは?
夕見子:うちのバター使ってんだから おいしいのは当然よ。
照男:夕見子 お前 バターは自慢すんのか。
富士子:うちのバター使うと こんなおいしいもんが出来るんですね。
雪之助:はい そのとおりです。
とよ:本当に 恩着せがましいんだから 家族して ハハハ…。
妙子:奥さん おいしいのは うちの人の技術もあるからですよ。
富士子:あら それは分かってますよ 奥さん。
とよ:まっ 私はあんまり好きじゃないけどね バタ臭くて。
妙子:バターですから。
雪之助:けど 新鮮だから もう製品化されたバターよりは臭みがない。やわらかくて香りもいい。柴田さん このバター 是非売って下さい。これからは 十勝のお菓子はバターの時代 来ます。
泰樹:このバターは わしが作るのではない。
雪之助:えっ?
泰樹:なつたちが大きくなったら開拓すればいいんだ。
なつ:開拓…?
泰樹:照男や なつたちが 仕事として売る方法も考えて もっとおいしいもの作りゃいい。それが わしの夢じゃ。
雪之助:ハハ。
泰樹:ハハハハ…。
雪之助:じゃ 売ってくんないってことですか?
泰樹:ああ ハハハハ…。
雪之助:じゃあ 雪次郎の時代にな バター売ってもらって。
なつは バターと一緒に おじいさんの夢を味わっていました。そして…
●音問別小学校
花村先生:皆さん 来週はいよいよ この学校で映画会があります。
児童:え~! やった~!
大介:チャンバラだよな? 先生。チャンバラだよね?
花村先生:いいえ 今度の映画は お待ちかね 漫画映画です! あっ… 皆さん 漫画映画見るの初めてですか? 先生も一度しか見たことがないんだけど 楽しみにしてて下さいね。
一同:はい!
大介:チャンバラがいいよな!
花村先生:はい。家族の人 み~んな来ていいですから そのように伝えて下さい。
一同:はい!
大介:チャンバラがいい!
花村先生:はい。それでは 皆さん さようなら。
一同:さようなら。
大介:チャンバラ チャンバラ…!
なつ:ねえ 漫画映画って どういう映画かな?
天陽:見たことないの?
なつ:ないよ。あるの?
天陽:あるよ。
なつ:漫画映画って 漫画がうつってるのかな?
天陽:絵が動くんだよ。
なつ:絵が動くのか…。そうだと思った!
天陽:フフフ…。
なつ:フフフ…。楽しみだね。
天陽:うん。
なつは もう一つの夢を味わうことになるのです。なつよ さあ 始まる。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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