なつぞら(113話8月9日)
●帯広「雪月」
雪次郎:俺の考えた新しいお菓子です。これが俺の新しい魂です!
なつ:へえ~。おいしそう…。これ バター煎餅? 何か挟んであるの?
雪次郎:そう! その挟んであるものが肝心なんだ。何だと思う?
夕見子:もったいぶらずに早く言いなさいよ。
雪次郎:バターとあんこだ。
一同:ええっ?
雪次郎:バターにあんこを混ぜ合わせてみた。
一同:なして?
雪次郎:題して…。何だと思う?
なつ:そこまで まったいぶんのかい!
雪次郎:題して… おバタ餡サンド。
一同:おばた あん さんど?
雪次郎:おバタはうちの名字の小畑とバターをかけてあるから おバタのバタは カタカナでおバタ。それにあんこの餡。それに挟んであるから サンドで おバタ餡サンド。どう?
雪之助:なるほど 小畑餡。雪月独自のあんこってことか。
雪次郎:うん そう! したから…。
2人:おバタ餡サンド!
とよ:今んところ 感心してんのは父親だけだね。
妙子:何か オバサンって聞こえるわね。よかったら食べてみて。さあ。
天陽:喜んで頂くわ。
なつ:私も喜んで頂きます。
坂場:頂きます。
門倉:よし 食ってやる。
良子:楽しみだわ。
雪次郎:倉田先生も。
倉田:よし 分かった。
雪次郎:ほら 夕見子ちゃんも。
夕見子:わざわざ こったらことで呼ばなくても…。
一同:うん! うまい!
良子:おいしい!
雪次郎:だべ!
妙子:本当?
とよ:正直に言っていいからね。
なつ:本当においしいわ これ!
雪次郎:いろんなものを挟んで試してみたんだけど 最終的には このブッセ生地と おやじのバター煎餅 ビスケットがいいと思って。ビスケットは時間がたつと 生地が戻るからそれも面白いかなって。
雪之助:なるほどな。
なつ:バター煎餅がやわらかくなるんだね。
雪次郎:そう。 夕見子ちゃん どう?
夕見子:ん? うん… 大したもんだわ。結局 あんたにはお菓子屋が合ってたんだね。おいしいわ。
雪次郎:そうかい? やった~!
倉田:これこそ 奥原や天陽にも負けない お前の魂だな。
雪次郎:はい 先生。ありがとうございます。おやじ おふくろ ばあちゃん どうぞ。
妙子:どれ。
とよ:どんなかね。
妙子:おいしい! 本当おいしいわ 雪次郎。
雪次郎:いかった。ばあちゃんは?
とよ:うん いんでないかい。あんこの風味でバタ臭くないしね 煎餅もやわらかくなって 年寄りにもいけるよ これなら!
雪次郎:そうかい。おやじは?
雪之助:こしあんも試したのかい?
雪次郎:こしあんは バタークリームとなじみ過ぎるんだわ。粒あんが6 バタークリームが4くらいの割合が ちょうどよかった。 それに一番相性がよかった焼き塩を隠し味に使ったんだわ。
雪之助:初めて… お前に先越されたわ。
雪次郎:したら これ 雪月で売っていいのかい?
雪之助:うん。売らなきゃ そのうち 誰かに作られちまうべや ハハハハ…。
雪次郎:よし!
なつ:やったね 雪次郎君!
雪次郎:うん… これでもうやっと一人前だ。
雪之助:それはまだ早い。
(笑い声)
雪次郎:夕見子ちゃん おバタ餡サンドのバターは 今度 夕見子ちゃんの工場で作るバターを使うな。
夕見子:うん そうして。
雪次郎:夕見子ちゃんの作るバターが 十勝の雪月の菓子になるってことだ 夕見子ちゃん。
夕見子:そったらこと 言わなくても分かるって。
雪次郎:夕見子ちゃんの作るバターと 十勝の菓子がくっつくんだわ。
夕見子:は?
雪次郎:これはもう 夕見子ちゃんとと勝ちの菓子屋がくっつくのと同じだべ。夕見子ちゃんと雪月が結ばれる運命だと言っても過言ではねえべさ。
夕見子:過言すぎて意味分かんないわ!
雪次郎:したら 分かるように言うべ…。由美子ちゃん 俺と結婚してくれ。
夕見子:えっ!
雪次郎:俺と結婚して下さい!
なつ:雪次郎君…。
天陽:雪次郎…。
妙子:お前… 何を言いだすの?
とよ:血迷ったかい?
雪次郎:俺はずっと この日を待ってたんだわ。夕見子ちゃんに そう言える日を…。今日 みんなに集まってもらったのも そのためだ。
夕見子:なして みんなを集めなきゃいけないの。
門倉:十勝の男は昔から 人前でプロポーズするのが習わしだ。
良子:それは あんただけだべさ!
門倉:雪次郎 よく言った! みんなの前でフラれても すぐに諦めがつくからな…。
良子:あんたは 私を諦めなかったべさ。
門倉:バカ やめろ お前…。
雪次郎:夕見子ちゃん… 夕見子ちゃんは夕見子ちゃんらしく はっきり答えてくれ。
夕見子:知らんわ そったらこと…。
なつ:夕見 待って! こうなったら 逃げるわけにはいかないべさ!
夕見子:私でいいのかい…。
雪次郎:えっ?
夕見子:本当に… 私でいいのかって聞いてんの! おじさん おばさん とよばあちゃん… 私は雪次郎君と結婚するような そったら資格はないかもしれないのさ。
雪之助:資格? そったらこと あるわけねえべさ。
妙子:そったらこと あるわけないべさ!
とよ:東京に駆け落ちしたって話かい? 私はあれを聞いて 夕見子ちゃんを見直したね。もしかして そったらこと気にしてんかい?
雪次郎:したら 俺にもそんな資格はねえ。
倉田:結婚に必要なものは資格ではない。覚悟だ。
なつ:夕見にはその覚悟があるの?
雪次郎:俺にはある!結婚しても 夕見子ちゃんのしたいこと すればいいべさ。うちの家族の前で約束する。俺は夕見子ちゃんが好きだ。昔っからだ。今はもっと好きだ。
夕見子:私は もし結婚するとしたら あんたしかいないと思ってた。
雪次郎:えっ… いつ… いつから?
夕見子:いつって… いつの間にか そう思ってたわ。
雪次郎:本当かい? 本当かい 夕見子ちゃん? やった! なっちゃん やったわ!
なつ:うん… 雪次郎君 おめでとう!
(拍手)
妙子:雪次郎…。
門倉:雪次郎 おめでとう!
夕見子:こっぱずかしいわ!
雪次郎:そりゃ そうだな。
天陽:お前が言うなよ。
(笑い声)
とよ:一つだけ問題があるわ。
雪次郎:何だ? ばあちゃん。
とよ:あの柴田のじいさんと親戚になるってことよ。
雪次郎:ああ…。
坂場:君のおじいさんと仲が悪いの?
なつ:性格がぴったり似過ぎてるだけ。
●十勝・柴田家
雪次郎:お嬢さんを僕に下さい!
富士子:ええっ!
砂良:これは本当にびっくりするわね。
富士子:こったら短い間に2度もあんのかい こんなことが。
雪次郎:えっ?
剛男:これは偶然なのか?
なつ:偶然みたい。
剛男:夕見子 お前 いつの間に雪次郎君と…?
夕見子:自分でも分かんない。
剛男:はあ?
夕見子:いつの間にか そういう覚悟はできてたみたい。
剛男:覚悟?何言ってんだ?
なつ:夕見らしいしょ。
富士子:雪次郎君でいいの?
雪次郎:え… えっ?
富士子:あ いや 変な意味でないの 誤解しないでね。
雪次郎:ああ…。
富士子:雪次郎君のこと 本気で好きなのか 結婚のことを真剣に考えてるのかってこと。
夕見子:そったらこと 結婚してみなくちゃ分からないしょ。
富士子:はあ?
雪次郎:いいんです! こういう夕見子ちゃんと結婚したいんです。
富士子:変わってるね 雪次郎君も。
明美:昔から合ってると思ってたよ 私は。
砂良:確かに 夕見ちゃんに合う人は そうそういないかもね。
なつ:まるで 本当にバターとあんこだわ。
夕見子:みんな 私を何だと思ってんの?
富士子:分かった。したら反対する理由はないべさ。
剛男:父さんにもないよ。夕見子と雪次郎君がそれでいいなら。
雪次郎:ありがとうございます。
なつ:待って。じいちゃんは?
泰樹:うまいな これ。
雪次郎:やった!
なつ:問題ないみたい。
泰樹:一つだけ問題がある。雪月のばあさんと親戚になることじゃ。
坂場:すごい 見事に。
なつ:ぴったりでしょ?
泰樹:ん?
坂場:あっ いや…。
富士子:したら 夕見子にもなつにも いっぺんに春が来たってことかい。
剛男:我が家に春が来たってことさ。タンポポが咲いたってことだよ。おめでとう 夕見子。
なつ:何 急にてれてんのさ。
坂場:それじゃ いっぺんにやりませんか? 北海道で。
夕見子:えっ?
なつ:えっ?
坂場:結婚式を同じ時期にこの十勝で挙げるんです。
なつ:そんなこと… まだイッキュウさんの家族にもお会いしてないのに。
坂場:大丈夫。僕の家族もきっと喜んでくれます。
富士子:そんなことができたら うれしいけどね。
剛男:うん。2組いっぺんにか…。
夕見子:よし そうしよう! その方がめんどくさくないし 恥ずかしくない!
なつ:夕見 その理由が恥ずかしいべさ!
夕見子:えっ? 何で恥ずかしいのさ。
雪次郎:さあ 皆さんも食べて下さい。
照男:ああ。頂きます。
雪次郎:おバタ餡サンドです。
私から まだこれを言っていなかったな。夕見子ちゃんよ なつよ おめでとう。
●感想
これで3日連続でカップルが誕生し、めでたい「なつぞら」家族。なつと坂場、信哉と道子、そして夕見子と雪次郎。
今後も咲太郎が結婚するので、この「なつぞら」はおめでたい物語だと書いて、千遥だけが不憫です。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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