なつぞら(123話8月21日)
下山:ここを日本のアニメーションの新天地にしてやるよ。
麻子:イッキュウさんにも 参加してもらいたいと思ってるの。もちろん演出家として。
♪
坂場:決めてきた。
なつ:マコさんのところで働くことに?
坂場:ただし 1年は待ってもらうことにした。
なつ:1年?
坂場:子どもが生まれてから1年ぐらいたてば 預けられる保育園も見つかるかもしれない。それまでは僕が家にいることにするよ。
なつ:そこまで考えてくれてたんだね。調べてくれたんだね。ありがとう。
●産婦人科・待合室
女の子:赤ちゃん 動いてる?
妊婦(藤澤恵麻):耳を当てて聞いてごらん。
女の子:お姉ちゃんだよ。ねえ 蹴らないよ。動かないよ。
妊婦(藤澤恵麻):眠ってるかな…。
女の子:キラキラバンバン キラキラアニー! 動け!
アニー:キラキラバンバン キラキラアニー!
妊婦(藤澤恵麻):ああ 動いた!
女の子:本当? 本当だ 動いてる。
妊婦(藤澤恵麻):お姉ちゃんの魔法が効いたのかな。
女の子:お姉ちゃんだよ。
●産婦人科・待合室
高橋秀子医師(田中裕子):うん 赤ちゃんの心拍は正常です。元気 元気…。
♪
秀子:体重も増え過ぎていないようだし 血圧も尿たんぱくも問題なし 順調ですよ。
なつ:先生 それで本当に 生後6週間で仕事に復帰しても大丈夫なんでしょうか?
秀子:それは生まれてみなければ何とも言えないけど 大丈夫なようにするしかないんでしょ? 坂場さんの場合は。
なつ:はい。
秀子:私は子どもを産んで 1週間で仕事に復帰したわよ。
なつ:えっ 本当ですか?
秀子:まだ私が産婆だった頃だけどね。そのころはほら 産めよ増やせよの時代でね お産が多かったから 休む間がなかったのよ。
なつ:そうですか…。
秀子:まあ 共働きで子どもを育てるのは大変なことだけど そういうことも 当たり前の世の中にならないとね。医者としては無理をするなと言いたいけれど 働く母親の先輩としては 頑張れと言うしかないわ。
なつ:はい。心強いです。ありがとうございます。
イッキュウさんは 少しでも生活費を稼ごうと 今は翻訳の仕事に一生懸命取り組んでいます。こうして なつは 子どもを産む直前まで安心して仕事を続けることができました。
●東洋動画テレビ班作画室
中島:奥原さん 出来ました。
なつ:はい。
♪
なつ:つまらない…。動きが正確ならいいわけじゃなくて 中島君の画には表情が足りないの。泣いてる時は 目を閉じてるだけじゃないでしょ。何か工夫しないと。
中島:原画の指示どおり 描いてるつもりですけど。
堀内:動画は 指示どおり描けばいいわけじゃないんだよ。
なつ:この動きの中で 中島君が出したいアニーの表情が何かあるはずでしょ? もっと中島君の個性を出していいんだから。
中島:だけど 子どもはそこまで見てるでしょうか?
なつ:はい?
中島:時間がないのに… 無駄なことはしたくないんです。
なつ:だったら アニメーションなんか やめなさい! 子どもはそこまで見ない? 子どもの想像力と私たちは戦ってるの! それを超えた時に初めて 私たちは子どもに夢を見せられるんでしょ? 子どもをバカにするならアニメーションを作る資格はないです。ごめんね…。私は産休に入るけど しっかりお願いね。中島君が見せたいと思うものをちゃんと見せてね。
中島:分かりました…。これは考えて ちゃんと直します。
堀内:直したら 俺に持ってこい。
中島:はい。
堀内:ハハハハ…。
なつ:堀内さんも昔はね…。中島君の気持ちが誰よりも分かると思うから。
堀内:それを言うなよ ハハハハ…。
中島:そうなんですか?
堀内:いいから お前は。
中島:どういう気持ちだったんですか?
なつ:よし… 荒井さん!
荒井:はい はい はい はい はい。
なつ:私の原画 最後のカット出来ました!
荒井:ほいな!
なつ:遅くなって堪忍やで。
荒井:おっ ハハ… なんもなんも。
なつ:ハハ…。そしたら 明日からよろしくお願いします。
荒井:オッケーや。ええ子 産んでや!
堀内:なっちゃん あとは任せろ!
なつ:ハハ… うん。
●東洋動画作画課
なつ:仲さん 井戸原さん 明日から産休を頂きます。
仲:ああ もう そんなか…。うん分かった。お大事にね。
井戸原:丈夫な子を産んでくれよ。また猛烈に働けるように。
なつ:はい。またよろしくお願いします。
下山:なっちゃん なっちゃんが戻ってくる頃には もう僕はここにはいないから。
井戸原:裏切り者!
下山:いや どこに言ってるんですか。
なつ:下山さん 頑張って下さい。マコさんにもよろしく。
神地:そこに いずれはイッキュウさんも入るんでしょ? いいよな。
仲:おい 君もか?
神地:仲さんも行くなら ついていきますよ。
井戸原:裏切りの相談をするんじゃないよ ここで。
神地:あっ 井戸さんは… ああ まあいいや。
井戸原:おい お前 この野郎!
(笑い声)
仲:まあ まあ まあ。僕はまだ ここで頑張っていくつもりだよ。
なつ:私もです。これからもよろしくお願いします。
産休に入ると なつは保育園について相談するために 福祉事務所を訪ねてみました。
●福祉事務所
なつ:あの… すいません お願いします。
村川(田中真弓):はい 何でしょうか?
なつ:乳児から預かって頂ける保育園を探しているんですが。
村川:お子さんは 今…?
なつ:あっ いや… これから生まれてくるんですか 来年の春には預けたいと思ってるんです。
村川:まあ どうぞ お掛けになって下さい。
なつ:はい。よろしくお願いします。
村川:はい。それで どうして預けたいんですか?
なつ:私が産んですぐにまた働かなくてはならないもので。
村川:2人で働かないと 生活ができないんですか?
なつ:生活のためでもありますけど 私は働きたいんです。
村川:子どもを犠牲にしてもですか?
なつ:犠牲?
村川:いや… 生活のために共働きをしなくてはならないご家庭があることは十分承知しておりますよ。そのために保育園があるんです。けど 本来は子どもは母親が育てるものなんです。それを勘違いされてませんか?
●西荻窪・坂場家
(戸が開く音)
坂場:あっ ただいま。どうした?
なつ:ううん… 大丈夫。何でもない…。
坂場:君が何でもないと言う時は 一人で我慢する時だろう。
なつ:言いたくない…。
坂場:なら 言わなくてもいいけど…。
結局 なつは子どもをどこに預けるのか その答えが出ないまま 臨月を迎えました。
なつ:うあっ…。ううっ ああ…。
坂場:どうした?
なつ:痛い…。
坂場:陣痛か?
なつ:いや まだ早いと思うけど…。
坂場:えっ あ… 病院に行くか?
なつ:待って…。陣痛なら10分間隔になってから 来てって言われてるから…。
坂場:あっ じゅ… 10分?
なつ:うん…。
坂場:気分はどうだ?
なつ:子牛を産む母牛になった気分。
坂場:そういうこと聞いてるんじゃないよ。
なつ:フフ…。ううっ… 来た 来た…。
坂場:来た?
なつ:来た…。
坂場:25分か…。 おかしいな…。もうこれ以上 痛みの間隔が縮まらなくても 病院に行った方がいいんじゃないか?
なつ:どうしよう 陣痛じゃなかったら…。
坂場:えっ?
なつ:違う痛みだったら どうしよう…。この子に何かあったら…。
坂場:とにかく病院に行こう。な。
(ブザー)
坂場:えっ 誰だ こんな時に。
なつ:出て。
坂場:いいよ…。
なつ:早く出て!
(ブザー)
坂場:分かった…。は~い。あっ!
富士子:おはようございます。
なつ:母さん!
坂場:あっ あの…。
富士子:なつ! どしたの? なつ…。
なつ:母さん 助けて…!
なつよ もうこれで大丈夫だ。
●感想
「なつぞら」での朝ドラ歴代ヒロイン登場は、これで12人目となる田中裕子さんと藤澤恵麻さんの登場。
田中裕子さん→昭和58年(1983年)放送「おしん」ヒロイン・田倉しん
藤澤恵麻さん→平成16年(2004年)放送「天花」ヒロイン・佐藤天花
田中裕子さんと広瀬すずちゃんの共演を見ながら、2018年放送の日テレドラマ「anone」を思い出した人も多いはず。面白かったけど視聴率的には不調で、頑張れなつぞらと叫んで明日もよろしくお願いします。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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