朝ドラなつぞら(17話4月19日)あらすじと感想
倉田:おじいさんの問題を お前が表現するんだよ。
なつ:じいちゃんのことを芝居にするんですか?
倉田:そのためには 取材をして もっと深~く そのことを知らなくちゃならん。それを奥原に手伝ってもらいたいんだよ。当事者の目で。
なつ:当事者?
倉田:うん。
●柴田家・茶の間
その晩です。なつは 家族に演劇のことは黙っていました。
富士子:雪月のみんなは元気だった?
なつ:えっ?
富士子:雪月行ったんでしょ? 雪次郎君とこ。
なつ:うん… うん みんな元気だったよ。とよばあちゃんも相変わらずだったわ。
富士子:あそこも喫茶店開いてから 随分繁盛してるらしいからね。
明美:ずるいよ! なつ姉ちゃん 今度は私も連れてってね。
なつ:お土産あげたでしょ?
明美:え~。
泰樹:土産?
なつ:あっ… ごめん じいちゃんの分は…。
明美:全部 食べちゃった。
夕見子:雪次郎は まだ演劇なんかやってんの?
なつ:えっ? あっ… うん やってるよ。
夕見子:演劇なんかやって 女の子にもてたいのかね。
なつ:ん? 違うよ。そんなに心配しなくても 雪次郎君は本当に真面目にやってるよ。
夕見子:心配て何? 私は別にヤキモチなんか焼いてないからね。
なつ:うん 分かってますよ。
夕見子:分かってないじゃない その顔!
なつ:フフフ…。
夕見子:大体 長男なのに雪次郎なんて 名前からして おかしいのよ。
富士子:父さんが雪之助だからでしょ。
夕見子:ううん 跡取りは もてないってことをカモフラージュしてるのよ。
富士子:あら 跡取りはもてないの?
夕見子:少なくとも 自由を求める女にはね。
明美:夕見姉ちゃんの自由は ただのわがまま。
なつ:明美ちゃん うまいこと言う。
夕見子:う~る~さ~い。
●音問別農協
翌日の放課後 なつは倉田先生と一緒に農協に向かいました。
剛男:お願いします。
事務員:は~い。
剛男:なつ! どしたんだ?
なつ:父さん 突然ごめんなさい。こちらね 学校の倉田先生。
剛男:ああ… なつが大変お世話になっております。
倉田:倉田です。
剛男:あっ あの~ うちのなつが何か問題でも?
なつ:あっ 違うの。倉田先生は演劇部の顧問で 今日は農協の問題を知りに来たの。
剛男:えっ?
♪
剛男:すいません。
田辺:分かりました。何でも聞いて下さい。
なつ:あの~ 組合はじいちゃんに手を焼いてるんですか?
田辺:それはまたストレートな質問だな。
剛男:すいません。
なつ:すいません。あの メーカーと直接取り引きをしたいという じいちゃんの考え方はおかしいんでしょうか?
田辺:うん おかしいわけじゃないよ。今まではそれでよかった。ただ乳業メーカーが増えてね 酪農家を確保することが競争になってしまった。それで牛乳の価格の決め方が問題になってきたんだ。なつさんは 牛乳の価格がどうやって決まるか知ってるかい?
なつ:脂肪分の割合ですか?
田辺:うん。牛乳は脂肪分の検査によって価格が決まる。しかし 今はその検査も乳業メーカーが行ってるんだ。その脂肪検査の内容は 酪農家には分からないんだ。正しく行われてるかどうかもね。
なつ:それはつまり…。
剛男:つまり そこを変えたいんだ。農協が牛乳を酪農家から集めて 我々が検査を行い それを乳業メーカーに卸す。そうすることで酪農家の不信感もなくなるだろう。
なつ:じいちゃんは別に不信感を持ってない。
田辺:うん どのメーカーも牛乳の量を欲しいわけだから 大きな牧場ほど大事にして その量を確保したいと思うよね。そのために 待遇をよくしようとするはずだ。例えば 柴田さんの牧場とか。
なつ:その分 小さな牧場は大事にされないということですか?
剛男:そうさせないために 酪農家が団結する必要があるんだ。我々農協が間に入ることによって 大きな牧場も小さな牧場も共存できるようになるのさ。
田辺:なつさん 柴田牧場は十勝一の牧場かもしれない。しかし 私はね この十勝全体を全国一の酪農王国にしたいんだ。
なつ:酪農王国?
田辺:うん。
♪
剛男:なつは演劇をやりたかったのか。
なつ:いや なんも。じいちゃんのためになるって言われたから。
剛男:じいちゃんの?
なつ:それに自分で答えを見つけなくちゃいけないって倉田先生に言われたの。だから もっと詳しく知ろうと思って。
剛男:それでどう思った?
なつ:農協の考え方は正しいと思う。
剛男:うん。
なつ:うん… しっかりしてよね 父さん。
剛男:分かった。
なつ:うん。よし。
●柴田家
剛男:あれ 誰か来てるな。
なつ:うん。
♪
村松:これをどうぞ。
富士子:ああ… もう こういうことは困ります。うちの人も農協に勤めてますから。
村松:いや~ なんも なんも。これは長いこと おつきあい頂いてる柴田さんへの ほんの… ほんの感謝のしるしだべさ。ねっ…。
富士子:いや…。
剛男:それは 奥様封筒と呼ばれるものですね。
村松:あ ご主人…。
剛男:そういう つきあい方は もう古いんじゃないですか?
泰樹:もらっとけ。
なつ:じいちゃん…。
泰樹:人とのつきあい方に古いも新しいもあるか。
剛男:お金をもらう理由はないでしょう。
泰樹:お前たちは どうしてメーカーが悪いと決めつけるんじゃ。メーカーはちゃんと公平に牛乳買ってるさ。なぜ それを信じん。この人には さんざんお世話になった。牛が病気の時 どれだけいい獣医を呼んでくれたか。
剛男:だからって こんなことしてもらう理由はないでしょう!
泰樹:それを受け取ったからって わしは何も変わらん。これは この牧場への評価だと思ってる。わしから要求したことはない。
なつ:じいちゃん…。
剛男:そんな理屈は通りませんよ!
なつ:父さん…。
泰樹:理屈の通らんことはこれまで なんぼでもあった! この金で富士子が少しでも助かるなら わしは喜んで受け取る。開拓の苦労を思えば… きれい事だけで家族を守れるか!
剛男:きたないことは やめましょうよ!
なつ:父さん…。
泰樹:何?
富士子:とにかく このお金はお返しします。
村松:いやいや…。
富士子:いいわね? それなら 私の好きにして。
夕見子:ただいま。どうしたの?
なつ:じいちゃん…。
●柴田牧場・牛舎
なつ:ねえ 悠吉さん。
悠吉:ん?
なつ:悠吉さんたちは どう思う? 農協のしていること。
悠吉:乳業メーカーと一括で交渉するって話かい?
なつ:うん。
悠吉:おやっさんの気持ちも分かるけど 助かる農家は多いべな。
菊介:百姓はもともと値段を交渉したりすることはあんまり得意でないからな。どうしても メーカーの言いなりになっちゃうべさ。
悠吉:農協がやってくれたら安心だべさ。
なつ:悠吉さんたちも 本当は自分の牛を飼いたいの?
悠吉:えっ?
なつ:だって 自分の土地があるのに 朝晩 ここで働いて で 自分の畑耕して大変しょ?
悠吉:あっ… ハハハ…。俺は貧しい開拓民の八男に生まれて 子どもの頃に奉公に出されて それがおやっさんと出会って 牛飼いを覚えてな 狭いながらも 自分の地べたを持てたのだって おやっさんのおかげだもな。
なつ:だから遠慮してるの?
悠吉:遠慮とも違うな。まあ おやっさんと牛を飼ってるのが好きなんだべ。
菊介:いつの間にか この柴田牧場を自分の牧場のように思ってるところがあるからな 俺たちも。ここ どんどんでっかくしたいって。
悠吉:なっちゃん この牧場は おやっさんそのものなんだべ。だからそう簡単に道を曲げられねえんだわ。
なつ:う~ん…。
●柴田家・茶の間
その晩のおじいちゃんは 食欲がないと言って早く寝てしまいました。そんなことは なつが知る限り 初めてでした。
照男:いきなりメーカーと手を切れなんて じいちゃんにしたら 乱暴な話だべさ。
剛男:手を切れなんて言ってないよ。農協はメーカーと酪農家の関係を円満な形にしたいだけなんだよ。
照男:それは分かるけど 今だって円満にやってるじいちゃんは そう受け取らんよ。
なつ:ごめんなさい 照男兄ちゃん。私がそもそも 問題をひっかき回しちゃったから 少し じいちゃん意地になったのかもしれない。
剛男:いや それなら そもそも私のせいだろう。初めからちゃんとお義父さんともっと話し合うべだったんだ。今日みたいに傷つける前に。
富士子:大丈夫よ。じいちゃんは あんなことでめげたりしないから。開拓1世はしぶといのよ。
夕見子:私もそう思う。状況は何も変わってないはずよ。
剛男:えっ?
夕見子:じいちゃんが これで変わるとは思えない。
剛男:嫌なこと言うな。
明美:さすが夕見姉ちゃん。
●泰樹の部屋
泰樹:お茶が欲しいな…。お茶が欲しい…。
泰樹おんじが食っていた饅頭。これは昼間、奥様封筒を持ってきたホクホク牛乳・村松の土産という設定で、雪月で密かに買ってきた饅頭ではありません。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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