なつぞら(34話5月9日)
●帯広「雪月」
なつ:アニメーションって 何でもできるんだね。無理だよね そんなの。私がそんなところに行けるわけないわ。酪農だって中途半端なのに。うん… 私ができるわけがない アニメーションなんて。
天陽:なっちゃん…。
なつ:うん?
天陽:本当は行きたいんだべさ?
なつ:ハハ… 無理 無理 無理 無理!ハハハ…。
妙子:はい お待たせしました。コーヒーと紅茶ね。はい どうぞ。
雪次郎:映画 行ったんだって?
なつ:うん。
天陽:やあ。
雪之助:やあ 2人ともちょうどいいところに来たね。今朝から雪次郎と2人で新しいお菓子 作ってたところです。
なつ:あっ バターを使ったお菓子?
雪之助:そう そう そう そう そう。これが雪月の新商品 バター煎餅!
なつ:バターせんべい?
雪之助:まあ ビスケットみたいなもんだな。
なつ:あっ! これ ミルクバケットの形してる。
雪之助:そう! よく気付いたね!
なつ:いや 気付かれなかったら失敗しょ?
雪之助:そうだな ハハハ…。
妙子:コーヒー 紅茶にちょうどいかったわ。
なつ:頂いてもいんですか?
雪之助:どうぞ どうぞ どうぞ。
雪次郎:まだ 売りもんじゃねえけど たくさん作ったから。ほら この前 学校で作ったあのバターを使ったんだわ。
なつ:ああ。
雪之助:天陽君も!
なつ:頂きます。
天陽:あっ 頂きます。
雪之助:どう?
なつ:うん おいしい!
雪之助:天陽君は?
天陽:おいしいです。
雪之助:よかった ハハハ…。おい 雪次郎 ほかのテーブルの方にもおすすめして。
雪次郎:あっ はい。
雪之助:これはね なっちゃん 地元の銘菓にしたいんだよ。
なつ:めいか?
雪之助:そう。帯広に来た人がさ みんな これを買って帰るようなお土産にしてね これ食べたら みんなが帯広の土地を思い出せるような そんなお菓子にしたいんだ。
なつ:だから 地元のバターにこだわってるんですね。
雪之助:そのとおり。天陽君の絵と同じだ。ここで生きなければ 作れないものにしたいんだ。
妙子:このお菓子を入れる缶も考えてあるのよ。
雪之助:おお~ ハハハ そう そう そう…。これ おふくろのアイデアでね。
とよ:これは柴田のじいさんなら分かると思うよ。
なつ:じいちゃんとも関係あるんですか?
とよ:その昔 明治の頃に十勝を切り開いた 依田勉三さんという人がいました。その人が晩成社という開拓団を率いていたのね。
なつ:とよばあちゃんの知り合い?
とよ:知り合いじゃないけど 同じ帯広にいたからね。あんたのじいちゃんは 会ってたんでないかい。
なつ:その晩成社がバターを作ってたって じいちゃんから聞きました。
とよ:そう! そのバターの缶がこんな感じだったのよ。
なつ:ふ~ん。
とよ:雪次郎!
雪次郎:はい。
とよ:これ じいちゃんに持ってってやって。
なつ:いいんですか?
とよ:うん。
なつ:ありがとうございます。
とよ:はい。
なつ:喜ぶと思います じいちゃん。「開拓者の郷」…。
雪之助:そう これが商品名だ。つまり 十勝の歴史を今に伝えて 今の十勝の新しいバターを使った お菓子というわけだ。
なつ:すごい…。
とよ:売れるかね?
妙子:売れますよ。
とよ:材料費もいくらかかるか分からないのに。
雪之助:大丈夫だ。バターのことなら なっちゃんと相談してやっていくから。ね。
なつ:あっ… はい。
雪次郎:俺は東京に行かされるしな。
雪之助:期待してるよ なっちゃん!
なつ:はい。
●汽車の中
天陽:なあ なっちゃん。
なつ:うん?
天陽:じいさんに相談してみれば いいんでないか?
なつ:バターのこと?
天陽:違うよ。
なつ:じゃ 何のことさ?
天陽:東京に行くこと。
なつ:どうして?
天陽:どうしてなんて… 自分で考えろよ。お兄さんも向こうにいるんだし 柴田家の人もダメとは言わないんでないか?
なつ:行きたいなんて言ってない!
天陽:だったら行くなよ。
♪
天陽:俺 今度 スキー大会出るから。
なつ:えっ?
天陽:開拓青年団の。
なつ:出るの? スキー持ってたの?
天陽:うん… 板につける金具はあるけど板はない。自分で作るわ。
なつ:えっ!
天陽:ハハハ…。
なつ:大丈夫なの?
天陽:大丈夫さ ハハハ…。
なつ:作り方 知ってるの?
天陽:知らん。
なつ:はあ?
天陽:ハハハハ…。
●柴田牧場
なつ:どう?
悠吉:うん うまいよ!
なつ:でしょ。
菊介:うまいけど これ 煎餅なのか? 洋風の味だな。
なつ:バター煎餅なんだから 洋風でいいのさ。
菊介:ビスケットでいいべさ。
なつ:あっ ビスケット知ってんだ。
菊介:バカにすんなよ おい。
なつ:こんなふうに帯広のお菓子屋さんがバターを買ってくれるようになれば ここでバターを作っても無駄にならないんじゃないかな。
悠吉:けど 雪月さんは変わってるからな。ほかの店はバターよりも小豆が中心だべさ。
なつ:これから変わっていくと思う。洋菓子が増えていくよ。
菊介:みんなにバター売ったら 雪月が怒るべさ。
なつ:どうして?
菊介:雪月が特別でなくなるべ。
なつ:雪之助さんは そんな心の狭い人じゃないよ。
菊介:分かんねえよ。
悠吉:会ったことあんのか?
菊介:会ったことはねえ。
なつ:ハハハ…。
悠吉:なら 分かんねえべ。
菊介:だから 分かんねえって言ってるべ。
悠吉:はあ?
泰樹:なつ。
なつ:ん?
泰樹:お前と照男に任せる。2人で考えてやれ。
なつ:照男兄ちゃんと?
泰樹:うん。今日 天陽と映画行ったのか?
なつ:うん。あっ 天陽君 スキー大会出るんだって。
菊介:おお 出るか! よし この菊介さんが教えてやる。
なつ:本当?
菊介:おう。
富士子:ちょっと いつまで休んでるの?
悠吉:はいはい…。
菊介:富士子さん こけたね 今ね…。
泰樹:照男も スキー大会出る。
照男:えっ?
富士子:何?
泰樹:照男 出るべ。
悠吉:おっ 照男君と天陽君の戦いかい!
菊介:だったら 俺は照男君の味方だ。子どもの頃から俺が教えてきたからな。
なつ:天陽君は敵じゃないべさ!
菊介:いや 照男君が出る以上は敵だ。
富士子:なつ 牛が待ってるよ。
なつ:あっ うん 分かった。
●柴田家・剛男富士子の寝室
富士子:もし なつがそのこと知ったら どうなるんだろう。
剛男:そのこと?
富士子:照男のことよ。
剛男:ああ…。
富士子:もし… もしもよ 照男にその気があって なつはじいちゃんのためを思って 私たち家族のためを思って それを断れないと思ったとしたら… それは2人にとって残酷な話よね。
剛男:なつは天陽君のことが好きなんだろか?
富士子:分からない…。
剛男:もし そうじゃないとしたら 照男のことを好きになる可能性なんて あるのかな? 本気で。
富士子:そうなってもらいたいの?
剛男:君はどうなんだ? もし そうなったら反対か?
富士子:私は… 今のまんまがいい。ずっと今の家族でいたい。
●山田家作業場
回想天陽:お兄さんも向こうにいるんだし 柴田家の人もダメとは言わないんでないか?
回想なつ:行きたいなんて言ってない!
回想天陽:だったら行くなよ。
●柴田家
泰樹:これ使え。
照男:えっ 買ってきたの?
泰樹:そだ。
なつ:あっ! ずるい!
剛男:何がずるいんだ?
なつ:天陽君は板を持ってないから 自分で作るんだよ。
泰樹:持ってないのか?
なつ:うん。
照男:パチンコもねえのか?
なつ:金具だけはあるって。
夕見子:ハハハ… それじゃ勝負にならんわね。
明美:あっ なつ姉ちゃんの貸してやれば?
なつ:ダ~メ! 自分で作った方がかっこいいっしょや!
明美:うん かっこいい!
泰樹:勝てばいいんだ。
照男:えっ?
泰樹:勝った方がかっこいいべ。
そして スキー大会がやって来ました。
●スキー大会会場
なつ:見て! イエ~イ!
♪
天陽:何ですか? 大事な話って…。
照男:うん… なつのことだ。
天陽:なっちゃんがどうかしたんですか?
照男:お前… なつのこと どう思ってる?
天陽:えっ?
照男:好きなのか?
天陽:なしてですか?
照男:答えろよ。
なつよ 何だか 妙な雲行きになってきたぞ。
●感想
天陽君が汽車の中で「行くなよ」と言った時、なぜか「半分、青い。」の鈴愛と律の相合傘を思い出し、あれは高校卒業間近のこと。
雨の音が綺麗に聞こえる傘が欲しいと言う鈴愛に対して、律は最後の最後、最終回前にそれを鈴愛に渡したことを思い出し、今回の汽車のシーンも何かの伏線かと思うおじさんの独り言。
そして、スキー大会のシーンでは、「ひよっこ」の奥茨城村の聖火リレー大会を思い出し、なんだか朝ドラのことしか頭にないぞと反省して、明日の天陽君と照男兄ちゃんの対決に注目です。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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