なつぞら(38話5月14日)
●柴田家
富士子:照男!
照男:俺のせいだ! 俺が行けって言ったんだ!
富士子:待ちなさい!
剛男:あっ… ほら…!
天陽:なっちゃん…。
菊介:いかった… いかったあ!
悠吉:なっちゃ~ん!
明美:あっ なつ姉ちゃん!
♪
富士子:明美 お風呂たこうか。
菊介:あっ 俺やります。
悠吉:牛もほっとけねえべ。
なつ:あっ 私は大丈夫だから。牛をお願い。
悠吉:ああ。
照男:どこに行ってたんだ?
なつ:森の住む彫刻家の親子に助けてもらった。
照男:何言ってんだ? 彫刻家?
なつ:うん。
剛男:阿川さんかい?
なつ:知ってるの? 父さん。
剛男:あ… そういう人がいるってことは…。
夕見子:どしたの? 一体。
富士子:話はあとあと! とにかく体あっためなさい。
なつ:天陽君も心配して来てくれたの? ごめんね。
天陽:いや 心配したけど なっちゃんが無事ならよかったよ。
なつ:じいちゃん… いろいろとごめんなさい。
泰樹:うん… いや…。
なつ:みんな 心配かけてごめんなさい。私はこのとおり ちゃんと生きてるから。
●十勝の雪道
なつ:本当に悪かったね。
天陽:俺はいいから早く戻れ。
なつ:天陽君に話したいことがあって。
天陽:俺に?
なつ:うん。その前に 天陽君の話って何? 昨日聞くはずだったやつ。
天陽:ああ… それはまた今度でいいや。そっちの話は?
なつ:私ね やっぱり漫画映画をやってみたい。日本でこれからアニメーションを作る人… アニメーターっていうのになりたい。いや… なるって今朝 そう決めたんだわ。
天陽:今朝?
なつ:うん。それを天陽君に一番に話したかったのさ。
天陽:そうか… 決めたか…。うん… なっちゃんの決意が聞けて よかったさ。
なつ:まだ 許してもらったわけじゃないけど…。
天陽:おれはいいと思うよ。頑張れ。
なつ:うん!
天陽:うん。したら 今日は帰ってゆっくり休め。
なつ:ありがとう。したら 天陽君 またね。
天陽:うん。また。
●柴田家・茶の間
それから その晩 なつは夕飯を普通に食べました。
なつ:本当に雪が降ってなかったら 普通に熊が出てきそうなとこに住んでたわ。そこで熊彫って暮らしてんのさ。
明美:え~ そんなとこに住んでて おっかなくないの?
なつ:熊もなれたもんで 来てもお互いびっくりもしなくなったんだって。それどころか その家の なまら美人の娘の砂良さんに 熊がラブレター持ってきたっていうもね。
明美:うそだ! 熊が手紙書けるわけねえべさ。
なつ:手紙でねえのさ。サケ。サケくわえて持ってきたんだって。
明美:えっ!
なつ:アキアジが熊のラブレターなんだわ。
明美:うそだ~!
そして 食事のあと なつは切り出したのです。
なつ:父さん 母さん じいちゃん みんな…。
富士子:うん?
夕見子:何さ みんなって…。
なつ:お願いがあります。
富士子:何なの? 改まって。
なつ:私を東京に行かして下さい。
富士子:いつ? 冬休みの間に?
なつ:そじゃなくて… 今すぐの話じゃなくて そのうち 何年かしたら…。私を東京に行かして下さい。
剛男:なつ それはつまり 東京で暮らしたいということかい?
なつ:はい。
富士子:東京行って どうしたいのさ?
なつ:うん… あの…。私はこれから… お兄ちゃんを支えたいと思ってる。
富士子:咲太郎さんと暮らすのかい?
なつ:暮らすかどうかは まだ…。ただ ちょっとでも近くにいて お兄ちゃんの力になれたらって…。それから妹の千遥も捜して 3人で会えたらいいなって…。
富士子:それは分かるけど…。
剛男:何で そのうちなんだ? 何年かしたらって どういうことなんだ?
なつ:だって 農業高校まで行かしてもらって まだ何もしてないのに…。
泰樹:その必要はねえ。
なつ:えっ?
泰樹:行きたきゃ 行けばいいべ。
なつ:じいちゃん…。
泰樹:お前に牛飼いをさせたのは わしの勝手じゃ。
なつ:いや…。
泰樹:これ以上 わしの勝手につきあうことはない。
なつ:ねえ じいちゃん そったらこと 私は…。
泰樹:牛飼いとお前は何も関係ねえ。このうちとも関係ねえ。出ていきたきゃ 出ていけばいいべ。行くならすぐ行け。
剛男:お義父さん!
泰樹:お前の顔はもう二度と見たくない。
富士子:ちょっと…。
泰樹:勝手に出て行け!
なつ:分かった… 分かりました…。どうもすいませんでした。
富士子:なつ!
●柴田家・子ども部屋
富士子:やめなさい! どうするの…。今すぐ出てくの? どこ行くの? こんな時間に出ていけば みんなに迷惑がかかることぐらい もう分かるべさ!
なつ:だけど…。ここには もう 申し訳なくていらんない…。
富士子:したら これで帳消しにすればいいべさ!
剛男:富士子ちゃん!
富士子:出ていくあんたに 申し訳ないなんて言われるくらいなら 憎まれた方がよっぽどましだわ…。一人で苦しみたいなら家族はいらないっしょ。
●柴田家・茶の間
照男:じいちゃん 何もあそこまで…。もしかしたら なつは やっと言いだせたことかもしれんべや。
泰樹:照男。
照男:ん?
泰樹:すまんかったな お前まで巻き込んでしもて…。
照男:じいちゃん…。
●柴田家・牛舎
泰樹:ほら…。
●柴田家・子ども部屋
剛男:どっちにしろ ちゃんと学校は出てくれ。な? なつ。
なつ:でも…。
富士子:申し訳ないなんて言ったら またたたくよ。
剛男:脅かすなや。
夕見子:途中でやめる方がもったいないよ お金が。
剛男:そんなケチくさいこと言わんでいい。親の言うことは聞くもんだ。
富士子:そだよ。
明美:ねえ なつ姉ちゃんのお兄ちゃんは こっちで暮らせないの?
なつ:えっ?
明美:東京から ここに呼んだらいいべさ。
富士子:そうね それができたらね。
剛男:ま とにかく そういうこともこれからじっくり考えて なつが自分で答えを出せばいい。なつが本当に望むことなら誰も反対はしない。じいちゃんだって本当はそうなんだ。
夕見子:問題は なつも自分で自分に納得してればいいだけよ。今すぐ出てったら 納得も何もできないっしょ?
明美:また難しいこと言う。
夕見子:難しく考えんなってこと言ってんの。
なつ:ありがとう 夕見。父さん 母さん 明美ちゃん 本当にありがとう。私は自分勝手で恥ずかしい…。
夕見子:あれ あんたが自分勝手なの 今頃 気付いた?
なつ:うん 今頃 気付いた。ねえ 夕見 あんたの大事な時に 本当悪いね。こんなことで騒いで…。
夕見子:何言ってのさ これしきのこと。誰があんたなんかに振り回されるもんか。さて 勉強しよう。
富士子:お茶 いれよかね。
夕見子:あっ 私も お茶ほしい。
富士子:はい。
なつよ… 君は肝心なことをまだ言ってないよな。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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