なつぞら(66話6月15日)
●東洋動画作画課
麻子:ここがあなたの机。
なつ:はい。
なつは晴れて アニメーターになりました。昭和32年の夏を迎えました。
井戸原:次回作の長編映画は「わんぱく牛若丸」に決定しました。
仲:それで今回は みんなからキャラクターを募集したいと思います。
一同:え~…!
仲:試しに これが僕が描いた牛若丸のキャラクター。これもまだ決定ではない。牛若丸でも もう ほかのキャラクターでも 何でもいいからみんなに考えてもらいたいんだよ。例えば 母親の常盤御前 仇の平清盛 それに武蔵坊弁慶 動物たちだって たくさん出てくる。原画 動画 関係なく無記名でキャラクターを募集して検討会を開きたいと思ってる。
井戸原:これが脚本だ。登場人物表も書いてある。
仲:みんなの好きなキャラクターを選んで 自由に描いてみてよ。
井戸原:期限はお盆休み明けまでとする。
仲:みんな 奮って参加するように。
一同:はい!
仲:よし 以上!
なつ:あっ マコさん マコさんも参加しますよね?
麻子:するわよ。どうして?
なつ:あっ いえ… それじゃ 誰にも相談できないですね。困りました。いきなりキャラクターを考えろと言われても…。
麻子:あなた 期待されてると思ってるの?
なつ:思ってません。
麻子:なら 楽でいいじゃない。
なつ:そうですね…。
茜:ねえ なっちゃんも参加するでしょ?
なつ:あ… しますよ。せっかくですから。
茜:それじゃ 相談できないわね。
なつ:期待されてないんだから 楽にいきましょう 楽に。
茜:あっ… そうね。
なつ:あっ すいません…! 今のは 自分に言ったんです。
茜:あっ… すごいわね なっちゃん。肝が据わってるのね。
なつ:えっ いえ…。
茜:フフ…。
スピーカー:♪(東洋行進曲)
茜:あっ 来た!
なつ:えっ?
スピーカー:「♪世界に巻き起こす希望の息吹」
大杉:や~ 皆さん 漫画の皆さん ご苦労さん ハハ。お楽に お楽に。
一同:おはようございます!
大杉:日本で始めて挑んだ長編漫画映画「白蛇姫」がこの7月に公開され 大ヒットを記録しております。おかげで この動画スタジオを立ち上げた私の面目も立ちました。株主に首を切られずに済むところであります。冗談ですから 笑ってもいいですよ。
(笑い声)
大杉:これもひとえに 漫画の皆さんの努力のたまものと感謝します。次回作「わんぱく牛若丸」もどうぞ頑張って いい漫画映画にして下さい。
山川:はい 分かりました。
大杉:しかし アータ。
山川:はい。
大杉:ここは若い女の子もたくさんいて いいね。
山川:あっ はい…。
大杉:皆さん お母さんは昔 こんな漫画映画を作っていたんだと自分のお子さんに誇れるような立派な仕事をして下さい。ハハハハ…。
●東洋動画・中庭
なつ:何ですかね あれ!
茜:あれって?
なつ:漫画の皆さんって 私らが漫画みたいじゃないですか。それに お母さん 昔 こんな漫画映画作ってたって 自分の子どもの誇れって何ですか? それって もうその時にアニメーターを辞めてるってことじゃないですか!
茜:違うの?
なつ:いいんですか? それで茜さんは。もし結婚をしたり 子どもを産んだりしたら この仕事辞めちゃうんですか? そんなのおかしいですよ。せっかく努力してアニメーターになったんじゃないですか!
麻子:辞めろって 言わせなきゃいいんじゃないの?
なつ:え? マコさん…。
麻子:会社から 辞めないでくれって 引き止められるようなアニメーターになればいいんじゃない だったら。まだ何もできないのに 文句ばっかり言ってないで。
なつ:はい! そうですよね…。
麻子:期待してないけど。
なつ:はい…。失礼しました。
茜:あんなふうになりたいの?
なつ:あんなふうって…。
●おでん屋「風車」なつの部屋
なつ:う~ん 誰にしようかな…。
なつは幸せでした。
なつ:う~ん…。
仕事に悩めば悩むほど それを実感するようでした。なつの鉛筆は何を描いても今は なつの夢を実現するかのような そんな時でした。
咲太郎:なつ。
なつ:うん?
咲太郎:下に信が来てるよ。
なつ:えっ?
♪
なつ:信さん! 見つかったの?
信哉:うん。
なつ:本当に?
信哉:同じ千葉にいたよ。千葉の船橋って所だ。
なつ:ふなばし?
咲太郎:まあ 座ろう なつ。
なつ:うん。
信哉:川谷としさんって人が なっちゃんたちの親戚だよね?
なつ:うん。お母さんのいとこ。一番仲がよかった人だって。
信哉:その としさんと結婚した川谷幸一さんっていう人の行方を追った方がいいと思ったんだ。それで 幸一さんを知っていそうな人を片っ端から探して訪ねていった。それで やっとその知り合いのうちの1人が 今の幸一さんから来た年賀状を持ってたんだ。それで船橋の住所が分かったんだよ。
なつ:うん…。
信哉:幸一さんね 戦争に行って 足をけがしたらしい。それで農業ができなくなって 引っ越ししたらしんだ。
咲太郎:それで 千遥は今も一緒にいるんだよな?
信哉:分からない。その住所までは見に行ったんだ。それで それらしい女の子は見かけたけど 声はかけなかった。
なつ:千遥かどうか 分からなかったの?
信哉:僕の記憶では分からなかった… ごめん。
亜矢美:しょうがないよ 5歳の時に ねえ 会ったきりでしょ?
なつ:ねえ お兄ちゃん 会いに行こう!
咲太郎:うん…。
なつ:会うのがダメなら 見るだけ。とにかく 千遥が無事なことを確認したい。
咲太郎:そうだな…。よし すぐに行こう。
なつ:うん。
信哉:これが船橋の住所だよ。
なつ:ありがとう。
亜矢美:ちょっと待った。今 すぐに行こうって言ったよね? いつ行く気? 今からすぐ? それとも明日?
信哉:向こうが家にいそうな時の方がいいんじゃないか?
咲太郎:だったら やっぱり休日か。
なつ:お盆…。 ねえ お盆にしよう!
咲太郎:お盆?
なつ:8月15日…。15日に会いに行こう。
咲太郎:そうか…。
信哉:8月15日… それはいいね。
なつ:その日なら 千遥もきっと 私たちのことを思い出してくれてるかもしれない。そでしょ?
信哉:覚えていればな。
なつ:覚えてるよ! 千遥だって忘れるはずがない!あんなにつらい思いしてきたんだから… その日々を忘れるはずない。
信哉:だけど… つらいことばっかりじゃなかったはずだよ。楽しいこともいっぱいあった。
なつ:うん…。
(不忍池での魚つりの回想)
咲太郎:お~ 来た 来た 来た!
信哉:おっ 頑張れ 頑張れ 頑張れ…!
なつ:鯉 久しぶりだね!
信哉:うわっ 久しぶりだ!
(回想終わり)
咲太郎:よし… 8月15日に会いに行こう。
なつ:うん!
8月15日 今年もその日はやって来ました。
●おでん屋「風車」なつの部屋
なつ:亜矢美さ~ん! ねえ 亜矢美さんってば 早く!
亜矢美:は~い は~い は~い はいはい。お呼びでござんすか?
なつ:どうしましょう? どれを着ていけばいいと思いますか?
亜矢美:いつもの感じでいいんじゃないの。
なつ:だって あんまり変な格好してたら 妹に警戒されませんか?
亜矢美:警戒? 何を?
なつ:知りませんけど…。
亜矢美:じゃあ… これだろう。はい。
なつ:えっ これですか?
亜矢美:うん。
なつ:何だか 遊んでるように見えませんか?
亜矢美:え~ そう? じゃ… これはいいんじゃない?
なつ:これですか? 何だかバカっぽく見えませんか?
亜矢美:バカっぽんいだ… あ~ これ全部私の服だから。
なつ:あっ… ごめんなさい あくまで 妹の視点から考えるとです。
●船橋・栄春荘の前
子ども:早く行こうぜ。
子ども:ちょっと待って。
咲太郎:ここだ。どうする?
なつ:どうするって… ここまで来たら 行くしか…。
(ドアが開く音)
なつ:千遥?
ああ なつよ 慌てず 気を落ち着けて 来週に続けよ。
●感想
なっちゃんのお母さんのいとこが、川谷とし。その川谷としと結婚したのが川谷幸一さん。
そこに引き取られた千遥は、目の前にいる女の子なのか、はたまた別人なのか?
来週月曜には、その事実が判明し、その衝撃は大変なことになること間違いなし。今から心して本放送を待ちたいと思います&よい休日をお過ごし下さいませ。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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