なつぞら(82話7月4日)
●帯広「雪月」
(ノック)
雪之助:なっちゃん。
なつ:おじさん 朝早くにすいません。今 着きました。
雪之助:まあ… 入って 入って。柴田さんとこから電話もらってさ そろそろじゃないかなと思って待ってたんだわ。
なつ:すいません。
咲太郎:雪之助さん よろしくお願いします。
雪之助:咲太郎君 なっちゃん… 本当によかったな。
咲太郎:はい。
なつ:おじさんは もう会ったの?
雪之助:いや 先に会っちゃったら何か悪い気がしてな。もう すぐ行くか? それとも少し休むか?
なつ:すぐ行きたい。
雪之助:よし分かった。すぐ車出すべ。
●十勝・柴田家
なつ:ただいま。 母さん!
富士子:なつ!
なつ:ただいま。
富士子:お帰り…。いらっしゃい 咲太郎さん。
咲太郎:ご無沙汰してます。
なつ:ねえ そんで千遥は?
照男:なつ お帰り。
砂良:なっちゃん!
悠吉:いや いや いや いや…。
なつ:ただいま!
菊介:なっちゃん お帰り!
なつ:ただいま。じいちゃん… 悠吉さん 菊介さん…。
咲太郎:どうも 咲太郎です。
泰樹:よう来たな。
なつ:じいちゃん ただいま。
泰樹:うん お帰り。
なつ:じいちゃん 千遥は?
泰樹:おらん。
なつ:えっ…。
泰樹:おらんようになった。
なつ:どういうこと?
咲太郎:千遥はいないんですか? ここに。
富士子:急にいなくなってしまったの。
なつ:えっ… どして!?
富士子:分かんないの… なつや咲太郎さんをここで待っててくれるもんだと思ってたんだけど…。
照男:放牧された牛を見に行ってるばかりと思ってたら いつの間にか いなくなってて… 何かあったんじゃないかとみんなでこの辺 捜し回ったんだわ。
砂良:私の父さんも一緒に捜したんだけど どこにもいなくて。
照男:ごめん なつ。
なつ:そんな…。
咲太郎:千遥は皆さんに黙って帰ったということですか?
泰樹:そうとしか考えられんの…。
なつ:なしてよ!
咲太郎:なつ! なつ! なつ… なつ!
なつ:千遥!
●柴田家・朝食時
剛男:咲太郎君… 大きくなったな。
咲太郎:あ… どうも。
富士子:本当は もっと楽しい朝ごはんになってるはずだったのに… ごめんね なつ。何がいけなかったのか…。
なつ:母さん… 千遥がここに来てみんなに会って 嫌な思いをしたとは思ってないわ。やっぱり千遥は私に会いたくなかったのさ きっと。
咲太郎:それを言うなら 俺だよ… 電話も切られたし…。
富士子:あっ あれはね… 千遥ちゃん 2人のことをすっかり忘れてると思ってたらしいの。
回想千遥:でも 電話で声を聞いたら… 私の姉だと分かりました…。兄の声だと分かりました…。そのことに何だか驚いてしまって… 何て言えばいいのか分からなくなって…。
なつ:そんなこと言ったの? 千遥が。
富士子:そう…。そんなことがあってからは 千遥ちゃん すっかり明るくなってね 少しずつ 自分の話もしてくれるようになったんだわ。
なつ:話って?
富士子:あっ… うん… 千遥ちゃん 置屋で育ったんだって。
なつ:おきや?
咲太郎:芸者のいる置屋ですか!?
富士子:そう。だけどね そこの置屋の女将さんがとてもいい人で 千遥ちゃん 周りの人からもすごくかわいがられたって。自分が運がよかったって言ってたわ。
なつ:運がよかった? そう言ったの? 千遥が。
富士子:うん…。うそじゃないと思う。
なつ:千遥は…ずっと幸せだったの?
富士子:千遥ちゃんが自分からそう言ってた。だけど 東京のどこにある置屋かは 聞かなかったの。なつや咲太郎さんに 自分から話すのが一番いいと思って…。
信哉:ごめんくださ~い。
剛男:信哉君だ。
なつ:信さん?
♪
なつ:千遥?
咲太郎:これが千遥か…。
信哉:ごめん… もしかしたら この写真のせいかもしれないんだ。
なつ:えっ?
咲太郎:どういうことだよ? 信。
(回想)
千遥:ありがとうございます。
(シャッター音)
信哉:ごめん 驚かした?
千遥:何ですか?
(回想終わり)
咲太郎:千遥が写真を嫌がった?
剛男:確かに 何かおびえてるような気が…。
なつ:おびえてるって何に?
剛男:いや そんなこと ないだろうけど そう見えたというか…。
咲太郎:何か後ろめたいことがあって 急に逃げたということですか?
なつ:何さ それ!
咲太郎:いや… 人に顔を見られたくないような事情があるとか 何かに追われてるとか…。
なつ:お兄ちゃん! 千遥を何か疑ってんの!?
咲太郎:分かんないから考えてるんだろ!
剛男:ごめん 余計なこと言った。
富士子:そだわ 全く。
信哉:でも 誰だって気になりますよ あの様子を見たら。
なつ:信さんは 千遥と話したの?
信哉:いや あんまり… なっちゃんと咲太郎が来たら また来ようと思って…。
なつ:どうして もっと話を聞いててくれなかったの!
富士子:なつ…。
信哉:ごめん…。
なつ:ごめんなさい…。
悠吉:そのあと 朝飯食った時は 変わった様子なかったべ?
菊介:なんもだ 明るく笑ってたしな。
砂良:私もてっきり このうちに打ち解けてくれたと思ってたわ。
なつ:本当…。
泰樹:なつ。
●柴田家・牧舎
泰樹:この牛を搾乳してくれたんだ。
なつ:千遥が?
泰樹:ああ。
(回想)
泰樹:数を数えるように 上から指を折るようにして搾る…。
千遥:あっ…!
泰樹:ハハハハ… できた!
(笑い声)
(回想終わり)
泰樹:何度も何度も諦めないでやって やっとうまくいった ハハ…。あの時はうれしそうな顔してた。昔のお前と同じだ。あの笑顔にうそはなかった。わしが保証する。
なつ:じいちゃん…。
泰樹:だから なつも信じろ。心配するな。必ず あの子の方から知らせが来る。
なつ:うん…。
●柴田家・子ども部屋
富士子:千遥ちゃんは ここで寝たの。なつの寝巻きを着て。それ… 千遥ちゃんが着てきた服さ。
なつ:千遥の?
富士子:千遥ちゃんは なつの服に着替えて牛飼いの仕事をしたんだわ。したっけ その服を着たまま いなくなってしまったの。
なつ:私の服を着たまま?
●柴田家・軒先
照男:咲太郎兄さん。
咲太郎:おっ 照男兄さん…。
砂良:今日は兄さん同士で寝て下さい。私はなっちゃんとこで寝ますから。
咲太郎:砂良さん おめでとう。
砂良:あっ…。
咲太郎:照男兄さん よかったな。2人が幸せで何よりだよ。
照男:千遥ちゃんのこと 何も力になれなくて… 本当 すいませんでした。
咲太郎:何言ってんだよ… すっかり世話になって心から感謝してるよ。俺もなつも…千遥も…。あっ… さて 牛の家でも見せてもらおうかな。
照男:案内します。
●柴田家・子ども部屋
砂良:なっちゃん… 起きてる?
なつ:うん。
砂良:千遥ちゃん 最初来た時 私を見てね お姉ちゃんって呼んだんだよ。
なつ:砂良さんを?
砂良:うん…。それが最初に聞いた千遥ちゃんの声だった。会いたくない人なら呼ばないしょ。どうしても会いたくて ここまで来たってことよ。
なつ:ありがとう 砂良さん…。
砂良:千遥ちゃんは… いつか なっちゃんのそばに帰ってくると思う。あの「お姉ちゃん」っていう声はそれを望んでる声だったから。
●柴田家・作業場
咲太郎:これでバターを作るのか?
なつ:そう。
泰樹:2人が来たら作ろうと思ってたんだ。千遥に食わせようと思ってな。
なつ:戻ってきたら食べてもらおう じいちゃん。
泰樹:んだな。
明美:なつ姉ちゃん いる!?
富士子:明美。
なつ:どしたの?
明美:千遥ちゃんから手紙が来た!
咲太郎:えっ!?
なつよ 千遥の思いは今… そこにある。
●感想
事前情報が全く入ってないので、推測です。
芸者の置屋で育って18歳。“水揚げ”が決まって、それが嫌で逃げ出してきたのか千遥? 写真嫌いもそのせいではないかと。
それとも、世話になった置屋の女将が病の床で、どうしても世話をしたくて東京に戻った? でもこの場合は、誰かにその理由を言ってもいいはずで、謎は深まるばかり。
明日、朝ドラ「本日も晴天なり」でヒロイン桂木元子を演じた原日出子さんが出演します。おそらく、置屋の女将役か、千遥を置屋に預けた女性役。
家出した千遥を最初に見つけて世話をした女性が、貧しさゆえに泣く泣く千遥を置屋に預けた。そして今、病の床に伏していて、置屋を逃げ出した千遥がその人の世話をするため、東京に戻った…。
この推測であって欲しいと願って、明日もよろしくお願いします。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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