なつぞら(84話7月6日)
●十勝・柴田家
なつ:「どうか皆さん お元気で。さようなら。千遥」。
♪
信哉:そっか…。千遥ちゃん 写真も残したくなかったのか…。
咲太郎:でも この写真があって俺もなつも感謝してるよ。本当にいい写真を残してくれた。ありがとう 信。
信哉:千遥ちゃんの幸せを祈ることしかできないのかな 俺たちは。
咲太郎:今までと同じだよ…。だけど これからは確信を持って祈ることができる。それだけでもうれしいよ 俺は。
信哉:そうだな。
咲太郎:うん。
信哉:なっちゃんは牛舎にいるのか?
咲太郎:ああ なつは出かけた。昔の友達に会いに行くって言ってた。
信哉:昔の友達…?
●山田家の畑
靖枝:陽ちゃん。
天陽:おう。
靖枝:はい。
天陽:ありがとう。
靖枝:休もう。
天陽:なっちゃん… なっちゃん! 帰ってきたんかい?
なつ:うん… 久しぶり。
天陽:本当 久しぶりだな… 何年ぶりだい?
なつ:3年ぶり?
天陽:そうか… もう そんなになるかい。
なつ:天陽君 結婚おめでとう。
天陽:うん ありがとう。お~い やっちゃん! なっちゃんだ 柴田牧場の。東京で兄貴と一緒に漫画映画を作ってる あのなっちゃん。
靖枝:ああ! 初めまして 靖枝です。
なつ:初めまして。あの 天陽君とは幼なじみで…。
靖枝:あ… 祝電を頂いて ありがとうございました。
なつ:あっ いえ… 仕事で式には行けなくて すいませんでした。
靖枝:陽ちゃん うちに上がってもらったらいいべさ。
天陽:そだな。母さんも喜ぶし。
なつ:あっ… ううん あの ちょっと寄っただけだから。
靖枝:せっかくだし… ねえ。
天陽:うん。
●山田家
靖枝:ゆっくりして下さい。
タミ:なっちゃん 相変わらず何もなけど 食べて。
なつ:わあ… おばさんのそばがき 懐かしい…。
正治:なっちゃん 牛乳…は もうさんざん飲んだか。
なつ:ありがとうございます。
天陽:今は 牛が2頭いるんだわ。もっと数を増やしたいんだけどね。まだサイロも建ててないし 牛小屋も広げないとな。
正治:それは お前が絵に使ってるからだべ。
靖枝:お義父さん したって それも大事だから。
正治:分かってるけど…。
(笑い声)
なつ:ありがとうございます…。おいしい!
天陽:なっちゃん 里帰りは初めてかい?
なつ:うん… 実は妹が来たんだわ。
タミ:妹?
天陽:もしかして 千遥ちゃんのことかい?
なつ:そう。
天陽:本当かい!
タミ:子どもの頃 別れたままだった妹さんか…。
正治:えっ 柴田の家に来たんかい?
なつ:そなの…。妹は 今度 結婚するみたいで そんで 別れを言いに来てくれたんだわ。
タミ:結婚するのかい? 妹さんはいくつになったの?
なつ:18です。
タミ:そうかい… 早いもね 時間がたつのは。
天陽:別れを言いに来たって どういうことだ?
なつ:うん… 千遥は今 ある人の養女として暮らしててね 昔のことは 結婚する相手の家の人には知られたくないから もう二度と会うことはできないって。
靖枝:そんな…。
タミ:そういうことで 差別されることがあるって聞くからね…。
正治:戦争の被害者なのにな 全くおかしな話だわ。
天陽:でも 千遥ちゃんには会えたんかい?
なつ:いや… 結局 すれ違いで会うことはできなかったけど…千遥の気持ちは受け止めれたし 私の気持ちも受け取ってもらえた。
天陽:うん… そうか。
なつ:そう思う。
タミ:東京で なっちゃんは結婚するの?
なつ:え? 何言ってんの おばさん。そったらこと考えてもないわ。
正治:そんな話はいいべや。
なつ:今の仕事が面白くて そのことしか考えてないから。
天陽:そんなに楽しいか? 漫画映画の仕事は。
なつ:うん… あっ 今度 原画を任されることになったね まあ短編だけど。そんで すぐ東京に戻らなくちゃなんないのさ。
天陽:またしばらく会えなくなるんか。
なつ:うん。で… でも ほら もう寂しくないっしょ。牛も2頭に増えたし…。
(笑い声)
●天陽のアトリエ
なつ:うわ! これが展覧会で入賞した作品?
天陽:うん。こっちが最初ので こっちが去年の。
なつ:あっ 私も馬の絵を描いてたんだわ 東京で。
天陽:あっ 見たよ 映画。帯広の あのディズニー見た映画館で…「牛若丸」。
なつ:本当… わざわざありがとう。
天陽:まあ 別に見なくても なっちゃんが楽しんで描いてるならそれでいいんだけどね 俺は。
なつ:ハハッ…。昔の友達はありがたいね。いつまでも応援してくれて。
天陽:あっ 十勝農業高校の演劇部で一緒だった居村良子さんと門倉努がいるべ?
なつ:うん よっちゃんと番長?
天陽:うん。あの2人が今 青年団で演劇やってんだわ。
なつ:へえ~ 本当?
天陽:その舞台美術をまた頼まれて 俺が背景を描いたんだ。
なつ:天陽君もやってんの?
天陽:うん。その舞台を妻も手伝ってたんだわ。
なつ:あ…。
天陽:それで仲よくなって 気付いたら好きになってた。
なつ:そう。
天陽:うん…。
なつ:いかったね。いい人が見つかって。
天陽:まあ 結婚して喜んだのは 俺より母さんや父さんだったけどね。
なつ:ふ~ん。
天陽:俺もいかったと思ってる。やっぱり開拓農家の娘だし ここでのつらいことも一緒に楽しめるから。
なつ:そう…。
天陽:うん。
靖枝:コーヒー入れましたよ。
天陽:おお ありがとう。
なつ:ありがとうございます!
靖枝:いえ… どうぞ。
なつ:頂きます。
靖枝:熱いかもしれないけど。はい 陽ちゃんも。
天陽:ああ ありがとう。
なつ:頂きます。おいしい…。
靖枝:いかった! ハハハ…。
♪
天陽:したらな。
なつ:うん。
靖枝:また来て下さい。
なつ:お邪魔しました。
●柴田家・作業場
なつ:じいちゃん ただいま。
泰樹:おお お帰り。
なつ:私も手伝う。
泰樹:いや… いいから。天陽に会うてきたんか?
なつ:うん…。
泰樹:そうか。
なつ:いいお嫁さんだった。
泰樹:うん。
なつ:千遥の結婚も あんなふうになるといいな…。
泰樹:うん。
なつ:やっぱり手伝う。じいちゃん…。
泰樹:うん?
なつ:もし私がここに残って酪農を続けてたら じいちゃんはうれしかった?
泰樹:そったらこと考えんな。そったらこと考えるなつには なってほしくない。
なつ:けど じいちゃん… 私だって寂しいんだわ…。じいちゃん… 寂しくて…寂しくて たまんないんだわ…。じいちゃん…。
泰樹:なつ…。
なつ:ん?
泰樹:わしだって寂しい…。お前がおらんようになってずっと寂しい…。寂しくてたまらん…。
なつ:じいちゃん…。
泰樹:人間は 一人で生きようと思えば 寂しいのは当たり前じゃ。それでも一人で生きなきゃならん時が来る。誰といたってもだ。家族といたって一人で生きなきゃならんだ。だから支え合う。離れていたって支え合える。わしとお前は支え合ってるべ?
なつ:うん…。
泰樹:千遥に会えんで寂しいのは わしも同じじゃ。
なつ:ありがとう。
泰樹:天陽は どうだっていい…。
なつ:ハハ… そんなこと言わず 天陽君もお願いします。
泰樹:そうか ハハ…。
●柴田家
剛男:念のため 帯広にある旅館を当たってみたんだけど 千遥ちゃんの名前はなかったな。
咲太郎:そうですか… すいません。
なつ:父さん ありがとう。
咲太郎:いろいろとありがとうございました。明日 東京に戻ります。
剛男:もう帰っちゃうの?
咲太郎:はい。なつも仕事が忙しいようなので。実は私も…。
剛男:なつも帰っちゃうんかい?
なつ:ごめん。すぐ取りかかんなくちゃなんない新しい仕事が出来て。
咲太郎:あっ 実は 私も今…。
剛男:何だかな… 残念だな…。いや なつだけでも ちょっとはゆっくりできるかと思ったのに!
富士子:しかなないしょ 仕事なんだから。
(戸が開く音)
夕見子:ただいま。
なつ:うん? この声は…。
夕見子:ただいま。
なつ:夕見!
剛男:おお!
夕見子:女は働いて飯を作り 男は座って飯を待つ。相変わらず 遅れてますもね。
去る者がいれば 来る者もいる。なつよ 寂しさを乗り越えて…。
なつ:夕見子 お帰り!
来週に続けよ。
●感想
天陽君はなっちゃんに対して未練が全くないような素振りでしたが、あれが男の優しい嘘というべきもので、それで妻の靖枝ちゃんも安心できて、なっちゃんも吹っ切れると。
でも心の底では、なっちゃんのことを思っている。
♪好きな男の腕の中でも ちがう男の夢を見る「魅せられて」
この逆も有りですよと書いて、来週もよろしくお願いいたします。
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●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。
●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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