朝ドラ「スカーレット」第124話、百合子の中学の時の同級生・近藤彬は、昨年の春の異動で信楽派出所に配属された警察官。中学の時は柔道部の主将で県大会で優勝した強者。
そんな近藤君が、百合子に「きれいやったでえ。好きでした」と口にして信作が詰め寄り、明日に続くという展開。
で、今週は回想シーンが多いのですが、その中でも丸熊陶業の番頭・加山が憎たらしく感じた回がこちら。

よう言うわ 女だてらに。中学しか出とらんのに。養う奥さん子どもがいるわけやなし。養うてくれる人 見つけた方が早いんちゃいますか?
番頭加山は古い考え方をする男の象徴。情けないことに、令和の現在でもこんな頭カッチカチのおっさんがいるのでご用心&早く撲滅しちゃいましょう!
スカーレット(124話2月27日)セリフ
●カフェ「サニー」
百合子:いらっしゃ~い。あ~! 近藤君。
照子:えっ 誰?
信作:知らん。
近藤:こんにちは 百合ちゃん。
信作:百合ちゃん…。
百合子:え~ ほんまに来てくれたん? ありがとう。
近藤:当たり前や。約束したやろ あん時。
照子:あん時?
信作:知らん。
近藤:これ。
百合子:何?
信作:知らん。
照子:何?
信作:何? 知らん。
百合子:あ~! あっ これ… もう ありがとう。あっ 紹介します。中学の時の同級生の…。
近藤:自分は近藤彬といいます。
信作:自分を自分って言うタイプ。
♪
百合子:お待たせしました。
近藤:ありがとう。
照子:はあ~ 同窓会か~。
百合子:はい 先月行ってきたんです。
照子:でも 何でイヤリング?
百合子:その時に どっかで落としたみたいで。
近藤:百合ちゃん もうず~っと しゃべりっ放しやったから 気ぃ付かへんかったんやなあ。
百合子:やんなあ 次の日 声カスカスやったもん。
近藤:同窓会て 毎回毎回 同じことで盛り上がりますよねえ。
百合子:そうそうそうs。誰々君 運動神経よかったぁとかな。
近藤:運動神経といえば 和田や和田。ちょっと見んうちに 太りよったなあ。
百合子:昔はすごいかっこよかったんやからぁ。
近藤:「昔は」て。
百合子:あ…ハハハッ。
近藤:和田は悦子ちゃんとつきあってたしなあ。
百合子:あっ ちゃうちゃうちゃう 小森さんや小森さん。
近藤:ああ 小森は悦子ちゃんの前や。
百合子:そやった。なあ 知ってる? あそこ もめて大変やったんよ。
近藤:そうなん?
百合子:何か…あっ…。
近藤:ああ…。
百合子:ごめんなさい。
照子:あ…いや そら 声カスカスなるなあ。
近藤:先輩方もしてはるんですか 同窓会。
照子:あ…うちら…同窓会したことあった?
信作:記憶にございません。
百合子:同窓会はあっても 声かけてもろてへんのちゃう? 友達いいひんから。
照子:ちゃうわ! いるわ 友達。うちと こことあの… 喜美子や。
百合子:そや 3人や。
照子:そやで 腐れ縁や。
(回想)
信作:あれ? ほれ…。
喜美子:とやあ~!
♪
信作:ああ…。
喜美子:アッハッハッハッ…。
信作:息できひん…。
喜美子:アッハッハ 新聞紙 詰めたった。
信作:鼻血か…。
喜美子:出てへん。
信作:出てへんのかい!
照子:中学も終わりや。うち性格悪いさけ 友達できひんかった。
喜美子:ハハハハ。
照子:高校行っても できひんわ。あんた いいひんと困るわ。
(回想閉じ)
敏春:僕は羨ましいけどなあ。
照子:うん?
敏春:腐れ縁の3人が ずっとおんなじ町で ずっと仲ようしてるなんて。
照子:さすが 敏春さんやあ。あっ うちの旦那ですぅ。
近藤:ええ さっきお聞きしました。
敏春:同窓会いうても 結局 なかなか集まらへんしねえ。
百合子:あっ でも 近藤君が声かけたら ほとんど来るやんなあ。
近藤:いや たまたまやて。
百合子:たまたまちゃうよ。高島君まで来てたやん。
近藤:北海道から来てくれたもんなあ。
百合子:近藤君 昔から そういうとこ変わらへんわ。
近藤:百合ちゃんも全然変わらへんやん。
百合子:えっ?
近藤:あのころのまんまやん。
百合子:いや~ もう何か この辺は変わったでえ。こうな…。あっ… あっ また…。ごめんなさい。
照子:あっ ええよ ええよ。
敏春:話 尽きませんね。
近藤:百合ちゃんは同窓会ん時 ず~っと大野先輩の話 してました。
百合子:ちょちょ… やめえ。
近藤:自分 全部覚えてます。
信作:やめろや 恥ずかしいな。
照子:それ うれしい時の顔やん。
信作:あっ?
近藤:「信作と13人の女」。
(笑い声)
敏春:今日は その話 よう出てくるな。
照子:信作の人でなしぶりが よう分かったやろ。
信作:俺 もう家帰ってええ?
照子:いや ここや ここ。
近藤:先輩は 別れた女の人たちに未練が残らんよう わざとひどい別れ方をしはったんですよね?
照子:えっ?
近藤:自分は そこに先輩の男らしさを感じました。あ…。
照子:何してんねん。
近藤:けど 自分が一番感動した話は違います。
照子:そんな話ある?
近藤:先輩は 百合ちゃんと一緒になるために 柔道の特訓を…!
(回想)
照子:信作。うち 子ども4人産んでるんやで? 4人やで 4人。そうは見えんかもしれへんど 若い頃の筋肉 ぜ~んぶ脂肪に変わって 美しかった体はボロボロや。おなかなんかは 4人も産んでみぃ もう妊娠線がいつまでたっても消えへん スイカみたいに残ってるわ!
信作:スイカ?
照子:ほや。スイカみたいな線がここにな…って そんなとこに反応せんでええ。はあ その上 柔道なんて 十何年ぶりやで? そんなうちみたいなもんに 投げ飛ばされるて どういうこっちゃあ!
八郎:えっ 信作 照ちゃんに投げ飛ばされたん? 何や。何? ちょちょ ちょちょ…。
照子と陽子:甘えんな!
(回想閉じ)
照子:うちには惨めな話にしか聞こえへんn
近藤:負けて負けて負けて。どん底に突き落とされても それでも諦めず 恥ずかしげもなく百合ちゃんに堂々とプロポーズする!
敏春:今のは褒めてた思てええんやな?
近藤:先輩はすごい人です。
信作:彬。
近藤:はい。
照子:何回もせんでええ。
信作:そのとおりや。草間流柔道は勝ち負けが大事やないんや。
近藤:感動しました。
信作:彬! これが草間流柔道や! 痛い! 痛い痛い! 参った! 参った!
♪
百合子:はい。
近藤:すいませんでした。
照子:あんなん ほっとけ ほっとけ。負けることには慣れてるもんなあ。
百合子:近藤君 中学の柔道部主将で県の大会でも優勝してるんです。
照子:そんなすごい後輩がいたなんてなあ。何や そういうたら どっかで見たことあるて思ててん。
敏春:また調子ええこと言うて。
照子:いや ほんまに。会うの初めてやないで。
近藤:アッハハハ…。
百合子:多分 見たことあんのは ほんまです。なっ?
近藤:実は自分も皆さんのことは お見かけしたことがあります。
照子:うちらのことを? えっ? ヒント。
近藤:え~… あっ バキュ~ン! うっ ああっ。何じゃこりゃ~。
(銃声)
照子:あ~! あっ あっ 分かった分かった! あの ここまで出てる! あの あれ…!
信作:お巡りさんや!
百合子:ピンポ~ン!
信作:おおっ!
近藤:昨年の春の異動で 信楽の派出所に配属になりました。
敏春:何や 私服やと分からんもんですねえ。ハッハッハッハッ。
近藤:先輩?
照子:うちも夢やってん。小さい頃 うち 婦人警官目指しててん。
近藤:へえ~。
百合子:へえ~。
敏春:あ~ 見たかったなあ… 照子の婦人警官姿。
照子:ほんまにぃ?
敏春:けど もしそうなってたら 僕らは会うてへんかったかもしれん。
照子:あかんあかん! それは嫌や~。
敏春:僕も嫌や。
信作:いつまでいんのやろ この2人。
近藤:百合ちゃんの夢は 家庭科の先生やったな。
百合子:えっ 何で?
近藤:卒業文集。
百合子:あ~読んだん?
近藤:読んだ。
信作:俺 読んでへん。
(回想)
百合子:お姉ちゃん。
喜美子:うん?
百合子:ちょっとええ?
喜美子:あ… これ 済んだらな。
百合子:今。お父ちゃんが行水してる間に 言いたいねん。
喜美子:何?
百合子:先生が明日 うちまで来てくれる。お父ちゃんと話しに。
喜美子:ああ 進学の話?
百合子:喜美子姉ちゃんにいてほしいねん。
マツ:せやけど 仕事やもんなあ。
喜美子:早く帰ってくることはできるよ。いた方がええの?
百合子:助かるぅ。
マツ:無理せんでええよ?
百合子:お母ちゃんだけやと 心細い。
マツ:そら 分かる。分かるけど…。
喜美子:分かった 百合子の大事な話や はよ帰ってくるわ。
百合子:ありがとう。
♪
喜美子:大学行きたいの?
百合子家政科いうのがあんねん。新しな そういう科が出来てんて。ともちゃんが教えてくれてん。
喜美子:ともちゃん。
マツ:一番の仲よしや。
常治:知らんわ もう。
百合子:家庭科得意やったら そういうとこ 行ったらええやんって ともちゃんが…。ほんでな うちも自分で調べてみてん。ほんでな そこ行ったらな 家庭科の先生になれんねん。
寺岡先生:教員免許が取れます。
喜美子:家庭科の先生になりたいの?
百合子:うちもお姉ちゃんみたいに 自分の得意なこと好きなこと 何か見つけたいなあ思てたんよ。ほやから行きたいねん。県短行きたいなあ思てんねん!
喜美子:そうか… そんなこと考えてたんやな。
百合子:ほんでな 寺岡先生に相談したらな…。
寺岡先生:はい。県短目指すんなら 高校は甲賀一高がええんやないかと…。
常治:分かった もう…。百歩譲って二百歩譲って 大学は行ってええねん。
百合子:ほんま!?
寺岡先生:短期大学です。
常治:短期でも何でも行ったらええよ もう。せやけど 高校はあかん。
百合子:えっ?
常治:そもそも 高校は行く必要がない。
喜美子:何 言うてんねや!?
常治:「女には学問は必要ない」ねん。
喜美子:家庭科の先生なりたい言うてるやん!
常治:先のことはかまへんねん 別にな。
百合子:今は高校の話をしておんねん。
常治:な? 高校はあかん言うてる。
喜美子:何であかんの!?
常治:うちのどこに お前 ほんな高校行かす余裕があんねん。
百合子:えっ!?
常治:昔とおんなじこと もう何回も言わすな もう。
百合子:昔とはちゃうやろ。今は喜美子姉ちゃん働いてるやん。
常治:火鉢の生産が大幅に縮小されんねん。
百合子:えっ…。そうなん?
喜美子:知ってたん?
常治:当たり前や お前 こっちは運送やっとんねん。
(回想閉じ)
百合子:あの頃は…ほんまに ず~っと悩んでた。
近藤:そうかあ。文集からはすてきな家族の姿しか浮かばんかった。
百合子:うちが高校行けたんは喜美子姉ちゃんのおかげや。
(回想)
敏春:何でしょう?
喜美子:うちは丸熊陶業にしがみつくことにしました。うちはここに残って引き続きお仕事させて頂きます。マスコットガール ミッコーでも キッコーでも 何でもかまいません。それがお仕事であれば 一生懸命やらせて頂きます。
加山:ええ心がけです。
敏春:分かりました。
喜美子:つきましては…。
加山:まだあんの?
喜美子:信楽初の女性絵付け師として それに見合った…その…要求といいますか…。
敏春:要するに 賃金アップ?
喜美子:はい。
加山:よう言うわ 女だてらに。
喜美子:すいません。
加山:中学しか出とらんのに。
喜美子:すいません! ほやけど 稼がなならんのです。これまでみたいなお給金やと この先やっていけるかどうか…。
加山:養う奥さん子どもがいるわけやなし。
喜美子:家族がおります。うちには家族が。下の妹を進学させてやりたいし 電話かて引きたい。
加山:養うてくれる人 見つけた方が早いんちゃいますか?
喜美子:すいません ご検討下さい。お願いします。お願いします!
(回想閉じ)
百合子:結局 家庭科の先生には なれへんかったけどな。
近藤:それでも やってきたことは何も無駄になってへんやん。
照子:そやそや。
敏春:ここのカレーは絶品です。
照子:桜と桃の服 百合ちゃんのお手製やんなあ。
近藤:あっ! 同窓会に着てきた服も あれ 自分で仕立てたん?
百合子:あ~あれは お義母さんのお下がりを 手直ししただけ。
照子:はあ~。
近藤:きれいやったでえ。
百合子:えっ?
信作:ハッ あ… あれ? あれ? ああっ あっ お前 百合子のこと好きやったんか。ちょっと!
照子:同じこと思ててもな 口に出してへんねん。
信作:いやいやいや 今の感じは 好きやったやろ 好きやったやろ! お前。
近藤:好きでした。
信作:ええっ! えっ…。ほ… ほな 今は? 今はどう思ってんねん!
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
スカーレットのネタバレあらすじを最終回まで!出演者キャスト一覧有り
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