朝ドラ「スカーレット」第133話は、昭和59年正月から。百合子が桜と桃を連れて川原家にやってきて、八郎と武志が羽根つきでおもてなし。顔中を墨だらけにして「武志 何ちゅう顔しとんねん」「お父ちゃんもや」。それを見守る喜美子がフフフッと笑い、いっそのこと皆で一緒に暮らせよと歯ぎしりする視聴者かな(?)。
窯業研究所の修了が迫り、その後は陶芸家になるために素地屋(きじや)になることを勧められた武志。
素地屋とは土を成形して、絵付けする前の器を作る人だと解釈していいと思います。
そして、本日の名言がこちら。
喜美子「あいにくお母ちゃんはな 女性やない。お母ちゃんはお母ちゃんいう生き物や」。
言い得て妙で、本日も慌てず騒がず、しっかり生活していきましょう。
スカーレット(133話3月9日)セリフ
●川原家・軒先
昭和59年正月
(にぎやかな声)
八郎:ごめん ごめん ごめん。
武志:負けへんで…! 違うよ それ…。
八郎:こうか? あかん!痛い…。もうあかん 腰痛い…。
武志:いくよ。ほっ!
八郎:上手やん。いけ!
武志:あ~!
八郎:アホ~!何しとんねん。
♪
八郎:笑てるな。
武志:笑てるわ。
八郎:笑てるな…笑てるやんか!
百合子:帰るでえ。
桃:はい。
百合子:ほら お礼 言うて。
桜:お年玉ありがとうございました!
桃:ありがとうございました!
八郎:はい。
百合子:ほんま ありがとう。
武志:来年は負けへんで。
桜と桃:キャ~!
武志:あっ ちょ…待ちぃ!
百合子:ごちそうさま!
喜美子:ああ 気ぃ付けてや。
武志:またな。
喜美子:何ちゅう顔してんねん。
八郎:ほんまや。武志 何ちゅう顔しとんねん。
武志:お父ちゃんもや。
八郎:えっ?
喜美子:フフフッ。
八郎:何を笑とんねん。
●川原家・母屋
武志:父ちゃんにはな 病院行ったこと言うてないで。
喜美子:うん。
武志:心配かけるしな…。
喜美子:お母ちゃんな 車の免許取ろう思うねん。
武志:ええ!?
喜美子:今年の目標や。100個あるうちの1個や。
武志:100個もあんのん。
喜美子:免許あると便利やろ。
武志:でも車がないやん。
喜美子:買うわ。
武志:本気なんや…。
喜美子:車欲しい思わへん?
武志:う~ん…。そら あったら便利やけどな?
喜美子:そやろ?
武志:でも お母ちゃんが免許取れるんやろか。
喜美子:頑張って取るよ。
武志:誰を乗せるん。
喜美子:雨の日とかな 武志のこと送ってやれるやん。
武志:どこに送るん 送らんでええよ。
喜美子:武志は何なん? 今年の目標。
武志:目標なあ…。
喜美子:100個作り。
武志:100個も?
喜美子:目標いっぱい作っとけ。
武志:まあ考えとくわ。
(戸が閉まる音)
(回想)
大崎先生:僕は患者さんに本当のことを伝えたいと思っています。病名の告知をするということです。
(回想閉じ)
●「かわはら工房」
八郎:あ~。
武志:ああ…あかん…。
八郎:惜しいなあ。
武志:惜しいことないわ。なあ お父ちゃんやってぇや。
八郎:ええ?
武志:ええやん やってぇや。
八郎:いやいやいや お父ちゃん何年もやってへんねん。
武志:何で ええやん。やって…。
八郎:武志がやらな 練習なれへんやろ…。
喜美子:あれ 終わってしもうた?
八郎:うん ありがとう。
喜美子:武志 ここ 置いとくな。
武志:うん ありがとう。なあ お母ちゃんな 今年の目標100個あんねんて。
喜美子:言わんでええ。
武志:そのうちの1個がな…。
喜美子:いちいち言わんでええねん もう。
八郎:武志は修了したら どないすんの?
武志:研究所?
八郎:うん。この3月で修了やろ。
武志:うん…。
八郎:どないするか考えてんのか。
武志:掛井先生が陶芸家としてやっていけるようになるまで 素地屋さんやったらどうや言われてん。
八郎:ああ 素地屋な。おんなじ皿 おんなじ茶わんを何百個と上手に作らんとあかん それも手早くな。できるか?
武志:できる。
八郎:今の感じやったらまだまだやで。
武志:え…そんなことないわ。
八郎:毎日 ろくろの前 座りぃ。
喜美子:ここ来たらええやん。
武志:かわはら工房?
喜美子:うん。もう いっそのこと アパート引き払て もう ここ戻ってこい。家賃いらんで。
武志:え~ それはないわ。
武志:せやなあ せっかく一人で頑張ってんのに。
武志:ほや! 甘やかしたらあかんで。
八郎:ごはんも1人で作るししな。
武志:この前な たこ焼き作ったった。
八郎:ああ。
喜美子:えっ 誰に?
武志:うまかったやろ。
八郎:紅しょうが入れ過ぎや。フフフッ。
喜美子:アパート行ったん?
八郎:おう。
武志:信作叔父さんとな。
喜美子:お母ちゃん行くぅ言うたら 来んでええ言うたやん!
武志:男はええねん。
喜美子:何やそれ。
八郎:しっかりやってたでえ 洗濯もんも取り込んでな パパ~ッと要領よく畳んでたわ。
喜美子:今度行ったる。
武志:来んでええよ。
喜美子:ぜったい 行ったるからな。
武志:女性は立ち入り禁止ですぅ。
喜美子:あいにく お母ちゃんはな 女性やない。
武志:ほ…ほや 何なん。
喜美子:お母ちゃんはお母ちゃんいう生き物や。
武志:何やそれ。
(笑い声)
武志:あっ やろん?
八郎:う~ん?
武志:お父ちゃんがやってるとこ見たことないし 見てみたい。
八郎:ないことないやろ 覚えてへんだけちゃうか。
武志:う~ん…覚えてるんは… ほや お母ちゃんがここに座ってて で 何や 作っててん。それをな ず~っとこうやって待っててん。あれ 何やったっけ? あっ!
(回想)
武志:お母ちゃ~ん!
喜美子:ちょっと待ってな。
武志:うん。
三津:座って待ってよ。
武志:ありがとう。
(回想閉じ)
武志:靴下をな 繕っててん。それをこうやって見せてきて…。うまいことできてへんいうて叱られた。もう お母ちゃんずるいわ。
喜美子:何がずるい。
武志:「お母ちゃんが武志のこと どう思てるか知ってるか」言うからな「知ってる好きや」言うたら「好きちゃうわ!」
3人:「大好きや!」
(笑い声)
(八郎の作陶)
武志:おお…。
八郎:はあ…。
武志:さすがやなあ ずっとやってへん言うてたのに。
八郎:久しぶりやで ほんまに。
武志:手ぇが覚えてんねんな。すごいな…。
八郎:ええ?
武志:うまいなあ…。
八郎:褒められた。ハハッ。
武志:ほやけど お母ちゃんのとは またちょっと違うな。
八郎:う~ん 人によって癖っちゅうもんがあるからなあ。
武志:でもお母ちゃんはお父ちゃんに教わったんやろ。
八郎:うん。武志はお母ちゃんから教わったんやろ。
武志:うん 高校入ってすぐにな。
八郎:どやった。
武志:う~ん…何か 俺は… こう…ウ~いう感じやった。
八郎:ウ~? ハハッ。
武志:何かな 何て言うんやろ…何て言ったらええんやろな。すぐにはできひんで すぐにはうまいことできひん。けど ちょっとでもうまいこといったら 手ぇがな この手ぇがな 何か魔法使えるような気がしてそれが面白うて面白うて…。
喜美子:何時間もやってたなあ。
武志:うん。お母ちゃんに教えてもろたんや。「近道はないで。あっても近道はお勧めせえへん。なるべく時間をかけて歩いた方が力がつく。歩く力は大変な道の方がようつく」て。
八郎:深野先生の言葉やな。
武志:うん。決めたで。今年の目標の1個目。俺は大変な道を歩く。
八郎:ええなぁ。
喜美子:「ええなぁ」ちゃうやろ。
3人:「ええよぉ」や。
(笑い声)
八郎:ここな スタートはな ここや。こう。そっからゆっくり 左で しっかり支えてな。離すで。
武志:うん。
八郎:そう そう そう そっから持っていってもええしな。右手 上 左手 下…。いき過ぎたらあかんで。
●川原家・母屋
(翌朝)
八郎:これが そや。見たい言うてたやろ。
武志:フカ先生の?
八郎:うん。こて見て ええなあ思てな。
武志:ほう~きれいやな。
八郎:うん。こういう色を出したい思てなあ…。
武志:釉薬で?
八郎:まあ 色いうな こういうイメージな。
武志:イメージ…。
八郎:うん。なかなか難しいて…うまいこといけへんかった。
武志:大事にしてたんやなあ。ありがとう 見せてくれて。
八郎:うん。
武志:あっ!
八郎:えっ?
武志:もっかい見せて。
八郎:フフッ ええよ。
武志:ありがとう。
喜美子:武志。今週もアルバイト?
武志:ああ。
喜美子:いつやったらいんのん? アパート行きたいねんけど。
武志:えっ…。
喜美子:行く言うたやん。武志のたこ焼き食べたいねんけど。
武志:え…え~。
喜美子:紅しょうが少なめでな。ほな 来週行くで 頼むでえ。
武志:いや~あ… ああ…。
●武志のアパート部屋
(家庭の医学書を見る武志)
「血液の病気」
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
スカーレットのネタバレあらすじを最終回まで!出演者キャスト一覧有り
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