朝ドラ「スカーレット」第14話、荒木荘に来た早々に大久保さんから「断言します。あんたには無理や。信楽帰り」の厳しい一言。
この時、喜美ちゃん15歳。中学を出たばかりの若い娘さんになんて酷いことを…、って思うところですが、そこは大人の優しさではないかと大久保さんの肩を持ちます。
酷いのは、ちゃんと仕事の内容を説明しない常治父ちゃんと、雇用の責任感が無い荒木さだだと書いて、明日からのちや子さんが気になる水野美紀ファンであります。
スカーレット(14話10月15日)セリフ
さだ:私の住んでる荒木荘で炊事 洗濯 掃除をする そういう下働きの仕事をな。
喜美子:ここで女中をやらせてもらいます。川原喜美子と申します。よろしくお願いします。
さだ:賄い付きよ?
喜美子:わ~い! うわ~…。
(ふすまにぶつかる音)
ちや子:うう…。何? 何!? 何!? はあ はあ…。
「何や この子 新しく来る言うてた子か? 若いなあ。どうせ続かんやろ」。
「鼻の下にある あれ 鼻くそちゃう? ハエや!」。
「どうでもええわ。あと10分寝よ」。
喜美子:あ…。
●荒木荘・居間
さだ:ちょっと ちょっと。ここ座って。お話があるの。まず 私から話すわ。あのな ここでの仕事やけど。
喜美子:はい。
さだ:ここは賄い付きでお部屋を貸してるの。朝ごはんから始まって 生活のこまごましたこと 洗濯も掃除もしますいうて お家賃高めに頂いてるの。
喜美子:はい。
さだ:今は私を含めて4人いてる。分かる? 大久保さんの後を引き継いで あなた1人で大人4人のお世話をするいうこと。
喜美子:はい。
大久保:無理や。
さだ:お父さんが「できる」言うから お願いすることにしたんやけど…。
大久保:そんなん 親の欲目でっせ。こんな子にできるわけあらへん。
さだ:ごめんなあ。もうちょっと 年いった大人の人がええ言うの。
喜美子:ちょっと待って下さい。うち できます。信楽でごはん炊いたり 大根たいたり 食事を毎日作ってたんです。掃除も洗濯もやってました。
さだ:そら 何にもできへんと思てへんのやで?
喜美子:ほな 何で? 何でですか!?
さだ:う~ん…。
喜美子:うち 一生懸命 働きます!
大久保:ここに お皿が3枚ある。この1枚は家族のために磨きます。この1枚は仕事やから磨きます。最後の1枚は家族や仕事や関係なしに 一生懸命心を込めて磨きます。さあ どのお皿がきれいになるでしょうか?
喜美子:このお皿です。
大久保:皆 おんなじや。
喜美子:えっ?
大久保:お皿なんか磨いたら きれいになるわ。
喜美子:ええ…?
さだ:最初に言うたけど 大久保さんは若い時から荒木家で女中さんやってたの。そのあと結婚して4人のお子さん育て上げて 厳しいおしゅうとめさんも看取って 家の中のこと ず~っとやってきた人なの。
大久保:一生懸命やったからて 仕事やから割り切ってやったからて どんな気持ちでやったかて 人から見たら大して変わらん。何でか? 誰にでもできる仕事やと 思われてまっさかいな。さだちゃんみたいに 乳あて…。
さだ:ブラジャー。
大久保:それの それの… あれの ほら…。
さだ:デザイン。
大久保:デザインして皆から「すてきや すてきや」って言われてる仕事とはちゃいまっせ。信楽のお家の手伝いとも違います。褒めてくれるお母はんは いてへん。ここは家族でも親戚でもない赤の他人の寄り集まりや。仕事も暮らしぶりもいろいろや。あんたみたいな若い子には無理や。
喜美子:そんなこと…。
大久保:早速 あんな失態してしもうたやろ。
喜美子:あんな失態…?
さだ:隣のふすま 倒したんやて? あそこの部屋に住んでる ちや子さんいう人は女やけど新聞記者よ。不規則な生活で空いた時間に帰ってきて体を休めてはるの。
大久保:断言します。あんたには無理や。信楽帰り。
♪
喜美子:あの! ふすまを倒して ほんまにすいませんでした!
ちや子:ああ…。
喜美子:ほんまに… ほんまにすいませんでした! うち…。
ちや子:ああ 自己紹介やったら明日にして。
喜美子:あ… それが…。
ちや子:何? 新しい女中さんちゃうの?
喜美子:それが うちには務まらへんて 明日帰れ言われまして…。
ちや子:ほな 元気で。
喜美子:元気なわけないやん。すみません。行ってらっしゃいませ!
●荒木荘・喜美子の部屋
(戸を閉めようとする音)
喜美子:うん? あ…。
●荒木荘・居間
最後にごはんをごちそうになりました。が 食欲なんてありません。
圭介:はい。
ごはんはおいしく… しかし悲しく…。
圭介:ハハハッ。
最後には おいしくが勝ち ぱくぱく頂きました。
●荒木荘・喜美子の部屋
大久保さんからおわびの手紙とお金の入った封筒を渡されました。
荷造りした時に 入れた覚えのない物が入っていました。
喜美子:臭っ…! くっさ… 何!?
(マツからの手紙)
「喜美子へ。余計なこと言うな言われてるので要点だけ書きます。同封した葉書には こっちの住所と宛名が書いてある。そのまま送ればお母ちゃんに届く。魔法の葉書や。用意したんはお母ちゃんちゃうで。陽子さんたちです。あんたのために縫うたブラウスとスカートと一緒に届けてくれました」。
回想マツ:ありがとう。
(マツからの手紙)
「「信楽の人はみんな優しい」ってお母ちゃんは言いました。そしたら陽子さんが言いました。「頑張ってんの見てきたからや。一生懸命位手伝いしてた喜美ちゃんをみんなよう見てきたからや」」。
(回想)
陽子:おはよう。
喜美子:あっ おはようございます。寒いのう。
陽子:うん 寒いのう。
♪
久恵:ありがとう。
喜美子:気張りや~。
(百合子の泣き声)
喜美子:おんぶしたる。おいで。はい よっこいしょ…。
(回想閉じ)
(マツからの手紙)
「喜美子 どんなことでも一生懸命やってたら誰かが見ててくれるんやな」。「もひとつ。お父ちゃんが自分の手拭い入れとけ言いました。わざと洗うてないの。臭うて腹立つさかい負けるもんかと思うはずやって。ほんまやろか? そしたらそれも魔法の手拭いや。お父ちゃんの働いた汗のにおいです。ほな 体気ぃ付けて頑張るんよ。お母ちゃんより」。
喜美子:くっさ! ああ…臭い。臭い~!
(続く)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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