朝ドラ「スカーレット」第141話、川原家に武志を訪ねて来た石井真奈。作陶に夢中の武志に代わって真奈と話をする喜美子。そして真奈は武志に自分の気持ちを伝え…。
病気やからうちと会うの避けてたん。えっ そうなん?そうやったん?そんなんおかしいわ! ほな… ほな 帰ります。帰りますけど 病気やからうちと会うの避けるいうのは納得できひん。そういうのは許可しません。許可しませんのでまた来ます!お邪魔しました 失礼します。ほな また。
こういう女の子に好かれるということは実に嬉しいことで、演じた松田るかちゃんもこの日の演技で、確実に女優として成功すると太鼓判!
スカーレット(141話3月18日)セリフ
●カフェ「サニー」
信作:ほら 一日3回やて。お湯に溶かして…。
大野:う~ん…苦いの嫌いやねん。
信作:ええから、はよ飲め ほい。
大野:う~ん…。
陽子:何 飲んでんの。
大野:苦っ…あっ。
陽子:全く…男2人でこそこそ こそこそ。薬や。薬やろ!
信作:あ~あ~ もう…。
陽子:百合ちゃん!女の勘が当たったで!
百合子:何の薬!
陽子:何の病気なんや…。
大野:もう…そんな大層なこと 違うねや。ちょっと膝がな。
百合子:膝!?
大野:膝が痛い言い出してな。いちいち言うほどのことでもない…。
陽子:膝がやられたんか!
大野:ほら もう! ほうやって心配するやろ?
信作:大丈夫やから。
大野:大げさやねん 大丈夫や。
陽子:ほんまに大丈夫なんか?
大野:大丈夫や もう。
陽子:やっぱり言うたとおりや。隠さんと言うてなあ。
百合子:何でも言うて下さい。ほんで長生きして下さい。
大野:ああ ハハハッ。
百合子:元気でいてくれたら…それだけでええ。いつまでも元気でお願いしますぅ。
陽子:お願いされんでも うちらは元気やんなあ?
大野:そら そや!
●「かわはら工房」
喜美子:ああ… あれ?
真奈:あ…こんばんは。
喜美子:あ…。武志。こっち おいで。こっち。
真奈:あ…あの傘…。
喜美子:ええ ええ。もう差し 差し 差し。
●川原家・母屋
喜美子:あっ 門限 大丈夫? 厳しいおばあさんいる言うてたな。
真奈:亡くなりました。
喜美子:え…。
真奈:先々週。
喜美子:そうか…寂しいなあ。ご愁傷さまでした。
真奈:会いたくてヤングのグに行ったんです。
喜美子:あっあの うちの子の話な。
真奈:あっ すみません。
喜美子:バイト先に行ったんや。
真奈:ずっと会うてなかったんで…。
喜美子:ああ そうなん?
真奈:すみません こんな話…。
喜美子:ううん。いや どんな話でもうれしいわ。男の子は言うてくれへんからな 聞かせて。あの子 ちゃんとバイトしてた?
真奈:行った時はもう終わってたんで。
喜美子:あっ そうなん。
真奈:約束しんと行ったんで あかん言われて…。
喜美子:あの子 そんなこと言うのん。
真奈:嫌いやとも言われました。
喜美子:ええ~。
真奈:すみません そんな言われてもまた来てしもて。
喜美子:ハハ…。
真奈:ほしたら 途中で雨降ってきて…。負けへんでぇて 傘買うて…。うちは何と戦ってるんでしょう。何やってんねやろ…。
喜美子:お茶。あっ コーヒーがよかった?
真奈:あっ いえ お茶で。ありがとうございます。頂きます。
喜美子:どうぞ。
真奈:あったかい…。家に帰ったら 亡くなった祖母の匂いがして…もういいひんのに 家ん中に残ってるんですね そういう…残り香っていうか…。ほんで思うんです。会える時に会いたい人には会うておこうって。ほやから嫌い言われても来ました。
喜美子:あの子な 今 作ってる作品があるんよ。いつ完成するか分からへん。明日出来るかもしれへんし 1年かかるかもしれん。何年かかっても出来ひんかもしれん。それでも作る。作り続ける。今 それで一生懸命なんや思うわ。
真奈:あの…うち 見てきてええですか?
喜美子:どやろ ええんちゃう。
真奈:行ってきます。
(戸の開閉音)
●「かわはら工房」
武志:えっ 何で…。何でいるん? いつ来たん。
真奈:お疲れさまです。
武志:どういうつもりや…。
真奈:作品作りの邪魔やから?
武志:はっ?
真奈:邪魔せんようにします。
武志:病気やからや。
真奈:はっ?
武志:あ…こんなんあかんって もう来たらあかん。
真奈:どういうこと?
武志:帰りぃ。
真奈:病気やから うちと会うの避けてたん。えっ そうなん? そうやったん? そんなんおかしいわ!
武志:おかしないわ。
真奈:関係ないやん。
武志:関係あるて!帰って下さい。
真奈:ほな… ほな 帰ります。帰りますけど 病気やから うちと会うの避けるいうのは納得できひん。そういうのは許可しません。許可しませんのでまた来ます!お邪魔しました 失礼します。ほな また。
●川原家・母屋
真奈:お邪魔します。すみません あの かばん忘れてしまって… 失礼します。
喜美子:気ぃ付けてな。
真奈:ありがとうございます。
(戸が閉まる音)
♪
八郎:おはよう。
喜美子:おはよう。休み取ってくれたんやな。
八郎:京都行くんやろ。
喜美子:展示会の打ち合わせな。日帰りやけど 武志 頼むな。
八郎:起きてる?
喜美子:起きてるよ 向こうで朝から熱心にやってるわ。
八郎:フフフッ。
●「かわはら工房」
武志:なあ 見てや これ。
八郎:何や どっかで見た光景やな。
武志:お父ちゃんもこうやった?
八郎:うん…。
住田:おはようございますぅ。
八郎:あっ…。ご無沙汰しております。
武志:ご無沙汰してます。
住田:ご無沙汰しております。あの…ご病気のこと…。
武志:あ~知らんかったんや。
住田:おかしいとは思っとったんですわ。穴窯の予定を変更する言わはったり 作品をぎょうさん売りに出さはったり…。まさか そんなご事情があったやなんて…あ… お座りにならんで大丈夫なんでっか。
武志:住田さん お母ちゃんおったら叱られますよ。
住田:え~。
武志:そんな 腫れもんに触るみたいな言い方。なあ?
八郎:ハハッ せやな。
武志:ハハハッ。
八郎:病気やいうても 武志は武志なんで。
武志:俺は俺なんで。
住田:そうですよね。ほな 武志君に京都のお土産でも買うてこようか。おいしい和菓子でも。
武志:おっ ええなあ よろしゅうお願いします。
住田:はい。
喜美子:ああ もう来てはったん。
住田:おはようございます。
喜美子:おはようさん。何か 欲しいもんある?土産に和菓子でも…。
武志:ああ 今 住田さんに頼んだ。
喜美子:ああ。
住田:はい。ほな 失礼します。
八郎:はい。
喜美子:ほなな。
八郎:うん 気ぃ付けて行ってらっしゃい。
武志:行ってらっしゃい。
喜美子:行ってきます。
八郎:さっ。
♪
八郎:このイメージは何や。
武志:えっ…水たまりや。
八郎:水たまり。
武志:うん 皿ん中に水たまりがあるイメージや。
八郎:う~ん…。
武志:あ…あかん?
八郎:ううん あかんことないけどな。例えば… 例えばな。
武志:うん。
八郎:お母ちゃんの作品はお母ちゃん独自の発想や。
武志:うん。天賦の才や言うてた 掛井せんせいがな。ほんで俺は努力型やて。
八郎:せやけど 武志かて お皿に亜鉛結晶で雪降らせたんちゃうか。
武志:ああ 雪な。
八郎:降らせたやろ。
武志:うん。納得いくもんは作ったつもりや。
八郎:武志独自のひらめきや。
武志:俺独自…。
八郎:水たまりでええんか。これは お皿に青い色をのっけただけやな。これやったら お父ちゃんにもできるで。お父ちゃんができひんかったことやれ。僕を超えていけ。頭 やわらこうしてな?常にやろこうしとかんと こうイメージする力は湧いてけぇへんねんて お父ちゃんに言われたないやろう。
(笑い声)
八郎:ここが固いねん ここが。
武志:ハハハ…。
八郎:熱いな…。
武志:いや…。
八郎:熱あるやん。
武志:大丈夫やて。
八郎:いや 熱い熱い熱い。
武志:いや ほんま大丈夫やから。
八郎:熱あるやん。
●川原家・母屋
(八郎と大崎医師との電話)
大崎:熱?
八郎:はい。連れていった方が…。
武志:ちょ 貸しぃ。
八郎:なに…。
武志:もしもし 大したことないんで…。
大崎:ああ その声だと大丈夫そうかな…。熱はどれぐらい?
武志:ほんま 大した熱やないです。
八郎:まあまあまあ。もしもし? どないしたら…。
大崎:お渡しした解熱剤をのんで 安静にして下さい。
八郎:はい…。
大崎:それでも下がらなかったら連絡して下さい。いいんですよ。いつでもどうぞ。
八郎:はあ… ありがとうございます すみません。はい。はい 失礼いたします。
♪
八郎:アホ! ちょっ そんなことで お前…。部屋で寝え ちゃんと。
武志:ええやん ここでも。
八郎:布団で寝なあかんて。
武志:お母ちゃんなんか 最近 茶の間でうたた寝してんで。
八郎:あのな 熱があるんやで?
武志:うるさいなあ もう お母ちゃんよりもうるさい。
八郎:これや。ちょちょ ほい。
武志:いや もうええて。
八郎:水 水 水 水…。
武志:あ…。
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
スカーレットのネタバレあらすじを最終回まで!出演者キャスト一覧有り
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