朝ドラ「スカーレット」第142話、発熱して休んでいた武志は、降ってきた雨にひらめき「器ん中に水が生きてるように水の波紋を描くんや」。
その頃、酒処「あかまつ」では熊谷家の2番目の娘・芽ぐみの結婚が正式に決まり、その相手である宝田学を前に敏春が武志のことを気にかけて…
「武志君…。川原さんとこの武志君 病気や。呼ぼうな 披露宴…。来てもらおうな。にぎやかにやろうやないか。大盤振る舞いしたろやないかぁ。ハッハッハッハッ。病気平癒。身体健勝。健康長寿や~。ハッハッハッハッ…」。
しかし、風呂上りの武志に、抗がん剤の副作用による脱毛の症状が…、という流れで「スカーレット」も残り8話です。
スカーレット(142話3月19日)セリフ
●川原家・母屋
武志:あ…。
八郎:あ…雨や。あっ 傘!
武志:ちょっ 待って!
八郎:うん?
武志:見てたい…。雨…見てたい…。
(OP)
(水滴が落ちる音)
喜美子:ただいま。
八郎:お帰り。
喜美子:えっ。
大崎:こんばんは。
喜美子:あ…何かあったん?
大崎:お邪魔してます。
八郎:先生 来てくれはって。
喜美子:どないしたん?
武志:お帰り。水を動かすことにしてん。
喜美子:えっ?
武志:水たまりやのうて 水がこう生きてるぅいう感じやな。
大崎:水が生きている…。
喜美子:どういうこと?
武志:新しいイメージが浮かんだんや。水の波紋や。
喜美子:水の波紋…。
武志:うん。器ん中に水が生きてるように水の波紋を描くんや。
喜美子:水が生きてる… ええな。
武志:うん。
♪
喜美子:熱が出たんですか。
大崎:電話を頂いたんで どうかなって様子を見に帰りに寄ってみたんです。
喜美子:帰りに寄るようなとこやないのに もう…すんません。
大崎:ああ いえ。表情見ても問題ないですし 熱も昼過ぎには下がっていますから。
喜美子:そうですか…。
大崎:高熱が続かなければ大丈夫ですよ。
喜美子:分かりました。
大崎:でも やりたいことがあるというのは心強いですね。武志君にとって 大きな支えになってるんじゃないですか。
喜美子:陶芸は続けてもかまいませんよね?
大崎:もちろん。病状が落ち着いている限りは。
●「かわはら工房」
喜美子:見学者1名 入りますぅ。
八郎:あ…。
大崎:失礼します。
八郎:どうぞ。
大崎:ああ すいません。
八郎:よかったら座って下さい。
大崎:ああ…。
(武志の作陶作業を見守る大崎先生)
喜美子:先生は何色がお好きですか?
大崎:えっ。
喜美子:お世話になった方にお作りしてるんです。何かこう…欲しい器とかありますか。
大崎:ああ…お皿かな 大きな。
八郎:う~ん。
大崎:みんなで囲めるような大きなお皿。
喜美子:色とか模様とか…。
大崎:う~ん…クールな感じがいいかな。
喜美子:クール…。
八郎:う~ん 難しいな ハハッ。
大崎:ああ 関西弁で言ったら シュッとした? あ…違うな。クールはクールか。ハハ…こう クールな模様で…シュッ。
喜美子:ますます難しい… よう分からへん。
八郎:ハハッ…。ほなら 先生に釉薬やる時 来てもろたら。
喜美子:ああ! そやな。うん。
大崎:ああ…でも 患者さんからの頂き物を受け取るわけにはいかないんです。お気持ちだけで。
喜美子:ああ… そうか…。あっ ほな 作らはります? それやったらええんちゃいますか。
大崎:ああ…。
喜美子:お時間ある時に 是非。
大崎:あっ じゃあ楽しみにしてます。
喜美子:お待ちしてます。
大崎:では。
喜美子:ありがとうございました。
八郎:ありがとうございました。
喜美子:あっ 出来たん。
武志:うん。
八郎:お~。ほな 今日はこれでしまいか。
武志:うん。
八郎:あっ お風呂入れてくるわ。
喜美子:おっ ありがとう。お風呂上がったら和菓子やで。住田さんが「渡しといてくれ」て。
武志:おほほっ。なあなあ 京都どやったん。
喜美子:3人の作家さんと共同でやんねん。ひっろいとこやでえ。
武志:へえ~。
喜美子:女性陶芸家展。お母ちゃんが一番年上やった。ほやけど一番かわいかった。
武志:えっ 何やそれ。
(笑い声)
武志:見に行ったるわ。
喜美子:おう 見に来い。
武志:いつ?
喜美子:10月や。
武志:10月かあ…。智也にな 言うたんや。
喜美子:何を言うたん?
武志:陶芸やってること。
喜美子:へえ~。
武志:ほんで今 作りたい作品があるいうことをな。
喜美子:お見舞いに行ってるん。
武志:智也な 受験勉強してるで。大学行きたいんやて。けど 行かれへん言うてた…。勉強できひん 苦手なんやて。
喜美子:受験勉強にならへんやん。
武志:ああ…。ほやから 今度行って教えたることにした。
喜美子:ふ~ん。
武志:数学と英語 約束してな。ほんで 俺も約束した。今 取りかかってる作品がうまいこといったら一番に見せたるて。
喜美子:ハハハッ 病院まで持ってくん。
武志:まあ 入院してたらな。病状が落ち着いたら 俺みたいに通院治療に切り替わるて。
喜美子:そら そやな。
武志:ほやから 家まで持ってく言うて 琵琶湖の向こうやってな。
喜美子:えらい遠いとこから来てんねんな。
武志:うん。琵琶湖大橋を渡って俺の作品を届けたる。
喜美子:琵琶湖大橋? それ お母ちゃんも行く! 絶対 行く! ついてく。
武志:何でや。
喜美子:ええやん ええ機会や 一緒に渡ったる。
武志:渡らんでええよ。
喜美子:ええやん。もう はよ作りや。楽しみやなあ 琵琶湖大橋~。
武志:ええよ もう。泳いで渡れ。
喜美子:ハッハッハッハッ…。
●酒処「あかまつ」
男性客たち:♪「われは湖の子」
熊谷家の2番目の娘 芽ぐみの結婚が正式に決まりました。
男性客たち:♪「しみじみと」
照子:もうええ! もうええ。もうええからやめて。
敏春:う~…。
照子:今日はここでやめとこ。なっ 体にこたえるで。
敏春:武志君…。
照子:武志?
学:学です。
敏春:川原さんとこの武志君 病気や。
照子:何で 今 そんなこと。
敏春:呼ぼうな 披露宴…。来てもらおうな。
学:もちろんです。
敏春:にぎやかにやろうやないか。大盤振る舞いしたろやないかぁ。ハッハッハッハッ。
芽ぐみ:お父さん。
敏春:病気平癒。
学:ヘヘヘッ。
敏春:身体健勝。健康長寿や~。ハッハッハッハッ…。
●川原家・母屋
八郎:いろんなことが小そう見えてくるな…。
喜美子:うん?
八郎:昔 言い合いしたことや…悩んだこと…。
喜美子:罰金。
八郎:あ…?
喜美子:罰金 罰金! 罰金罰金や。
八郎:あ いや… 罰金とられるような後ろ向きな話やないって。
喜美子:ほな 何や もう ちゃちゃっと言わんかい。武志 お風呂から上がってくんでえ。
八郎:ハハハハ…。
喜美子:なにがおかしい なに 笑てんねん。ちゃちゃっと言わんかい。
八郎:あ~。おばちゃんやなあ。
喜美子:おばちゃん!?
八郎:もう 何言おうとしたか忘れた…。
喜美子:年取ったなあ?
八郎:きついわあ。
喜美子:きつないわ。
八郎:あっ 分かった。
喜美子:うん?
八郎:武志がな 今日 熱出したやん。
喜美子:うん。高熱が続かへんかったら心配することないみたいやで。
八郎:うん。まあ そやけど…。熱出されたら ドキッとするな…。ドキッとして ああ 武志は病気やったって思うわ…。病気を前にしたら…もう いろんなことがどうでもようなるわ。ただ もう…元気でおってくれたらそれでええ思うわ。あれ 罰金か? この話。
喜美子:いや…そんなことない。そんなことないけどな…。
武志:お父ちゃん 入る?
八郎:ああ 喜美子 先。
喜美子:あっ ええよ 先入って。
武志:おっ!
喜美子:食べるか?
武志:おう。
八郎:ほな お先。
武志:なあ お父ちゃん いつまでおるん?
喜美子:いつまでおるん。
八郎:週明けまでおる言うたやん。
喜美子:ほな 明日はうなぎ取ろか。
八郎:おっ ええな。
武志:ええなあ。ハハハッ。
喜美子:武志 お茶でええ? お茶でええよなあ。聞いてるぅ?
武志:分かった。
喜美子:うん。ほんでな 明日 病院行ってくるわ。智也君のお母さんに差し上げるお皿が出来たんよ 渡してくるわ。聞いてるぅ?
武志:聞いてる。
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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