朝ドラ「スカーレット」第144話、週1回4時間のアルバイトも辞めた武志は作陶に没頭。直子はすっぽんをを買ってきて一緒に食べようと武志を励ますが…。
彼女 ええ子やん。真奈ちゃん。ちゃんとつきあいぃ。そういう仲になったってええやん 何でならへんの? うちはええ思うよ? おしくもない薬をのまなあかん日々でもな 恋愛したってええやん 恋人作ったってええやん。
直子なりの励まし方に拍手を送り、そしてその艶めかしい装いを見ながら、テレビの前のおじさんたちは鼻血ブーかなと。
「スカーレット」も残り6話。心して来週に臨みたいと思います。
スカーレット(144話3月21日)セリフ
●ビリヤード場「ヤングのグ」
武志のアルバイトは週1回4時間になっていました。病気の治療と作品作りに励む毎日 外に出て働くということは武志にとって大事な時間です。
武志:ありがとうございました。
●川原家・穴窯の前
八郎:おう。
喜美子:おう。来た。
八郎:今日から またたくんか。
喜美子:うん。
八郎:おのな 武志の友達 来てるで。
喜美子:えっ。おう どないしたんや。
大輔:ドナー探し…うまいこといかんかって すいませんでした。
学:すいませんでした。
喜美子:ない 謝るん。
大輔:一回 きちんと頭下げよう言うてたんです。
学:何も力になれんで…。
喜美子:そんなことないわ ようしてもろた。
大輔:何かしたいんです 俺ら…武志のために…。
喜美子:十分してもろた。もう十分や。なっ。
●川原家・母屋
八郎:これな 武志が書いてん。見たって。右側のページな「今日が私の1日なら」…。
「今日が友達の1日なら 友達といつもと変わらない1日を過ごしだろう」
八郎:頼むな?
学:はい。
大輔:はい。
●ビリヤード場「ヤングのグ」
店長:お疲れさんでした。
武志:ありがとうございます。
店長:ごめんなぁ。また元気になったらここに戻ってきてや。
武志:はい。
(戸が開く音)
バイト:入りま~す。
(戸が閉まる音)
バイト:着替えてきます。
店長:はい。待ってるで。今までありがとうな。
武志:こちらこそお世話になりました。
店長:最後に たこ焼き食べていきぃ。
武志:あっ はい。
週1回4時間のアルバイトの時間が終わってしまいました。
武志:(一礼して)よし…。
●川原家・穴窯の前
武志:ただいま。
喜美子:お帰り。
武志:どう?
喜美子:うん まだ あぶりやかならなあ。
武志:バイト終わった。
喜美子:うん ご苦労さん。
武志:辞めてきたから。今日から心新たにして取り組む。
喜美子:おう。
武志:おう。
喜美子:お父ちゃん 来てるで。
武志:ほんま?
喜美子:うん。
(回想)
喜美子:陶芸は続けてもかまいませんよね。
大崎:病状が落ち着いている限りは。
(回想閉じ)
●「かわはら工房」
武志:何 作ってんの?
八郎:うん? 姉貴に茶わんや。
武志:姉貴?
八郎:大阪の。お父ちゃんのお姉ちゃん。
武志:えっ 会うたことある?
八郎:うん 小さい頃にな お年玉もうてたで。
武志:覚えてないなぁ。
八郎:白血球の型 調べてくれた。ほんで 新しい茶わん欲しい言うてたからお礼に贈ったる。
武志:あ…申し訳ないな。俺が作ろうか?
八郎:ええ ええ…もう…陶芸やめたこと叱られたから。最近またやるようになって喜んでくれてんねん。
武志:フッ 叱らてたん 大人のくせに。
八郎:大人どころか中年や。
武志:中年にもなって叱られるて どないやねん。
八郎:ほんまや。
武志:フフッ。
八郎:離婚した時な どつかれて骨折するか思た。
武志:怖いな…。
八郎:武志のことだけやのうて そういう…いろいろひっくるめた お礼の茶わんやさかい。
武志:俺もな お礼のつもりなんやで。
八郎:うん?
武志:この作品。
八郎:ああ…。
武志:方向性が決まったら 大皿にする。お世話になった人 みんなに見せたい。なあ 皿ん中に水の波紋があるんやで 水が生きてるんやで? こんなん見たらみんな「わあ~!」言うわ。元気んなる。
八郎:元気の出る皿か。
武志:ううん「元気ですぅ」いう大皿や。それが 俺のお礼や。フフッ。
●川原家・穴窯の前
学と大輔:こんばんは。
喜美子:ああ こんばんは。どないしたん。
大輔:武志います?
喜美子:おう おるで。
●「かわはら工房」
(戸が開く音)
喜美子:武志。今 ええか?
武志:うん。
大輔:おう。
武志:大輔 久しぶりやな。
大輔:武志が忙しくしてるからや。
学:お前が忙しいんやろ 学校の先生たしのう。
大輔:何や お前かて 何やかんや 忙しくしてるみたいやん。
2人:よけといてぇ。
武志:古っ…。
学:ヘヘッ。
武志:何や。
大輔:なあなあ なあなあ。
武志:うん?
2人:明日 暇~?
●川原家・穴窯の前
直子:大阪行ったぁ?
喜美子:友達とな 男3人で。
直子:入れ違いや~ん。
喜美子:来るなら来るて言うてぇや。
直子:何しに行ったん。
喜美子:まあ 服見たり 映画見たりちゃうか?
直子:何や たあいないなあ。
喜美子:楽しそうに出かけてったわ。ほんで それ 何持ってきてくれたん。
直子:ああ すっぽん。
喜美子:ええ?
直子:布袋さんが 力つくさかい持ってけ言うて。
喜美子:すごいな…。へえ~。
真奈:こんにちは。
喜美子:ああ こんにちは。上がっとき 武志おらんけど。
真奈:ほな 出直してきます。
喜美子:いやいや もうすぐ戻ってくると思うから上がって待っとき。
真奈:はい。
直子:(小声で)誰。
喜美子:あ~武志の…。
直子:武志の そういうあれなん? あっ 何何? おうおう 上がってき。
●川原家・母屋
(すっぽん鍋を囲みながら)
直子:で 結局 何買うてきたん。
大輔:あっ 見ますか?
真奈:見たい。
武志:やめとけやめとけ。
直子:ええやんええやん。
武志:選んだん 学やで。
学:決めたんは武志やで。
大輔:ほんで 最終的に気に入ったんが俺やいう話です。
喜美子:おそろい?
真奈:かわいい。
直子:おそろい…。いや 真奈ちゃん 女が言う「かわいい」いう言葉で男は駄目になっていくんやでぇ。もう甘やかしたらあかん。
真奈:はい。
直子:言うたらなんやけど その辺で売ってんちゃうん?
真奈:売ってんちゃうん?
直子:大阪のにおいがせえへんな。
大輔:いや…。
真奈:せえへん せえへん。
武志:何や この2人…。
♪
直子:薬? どんな味すんの。
武志:そんなん聞かれたん初めてや。
直子:おいしいわけないわなぁ やってられへんな。
武志:言うなあ…。
喜美子:直子は言うでぇ。
直子:おう 言うで。髪の毛 抜けたん?
武志:うん まあちょっとな。
直子:ふ~ん。つらいことはないん?
武志:ない。
直子:ないん!?
武志:まあ あるとしたら…作品がなかなか出来ひん。
直子:ああ 何か作ってんの。
武志:うん。なあ 今日はええ気分転換になったわ。
喜美子:うん。
直子:すっぽんもな。
武志:え…それは どうか分からんけど。
直子:ヘヘヘッ。彼女 ええ子やん。真奈ちゃん。ちゃんとつきあいぃ。
武志:はあ?
直子:「はあ?」やないわぁ。今度 ドライブ連れてったる。武志と真奈ちゃんが愛を語り合うためのドライブや。
武志:何言うてんねや…。
直子:愛を語り合ったってええやん。
武志:彼女とはな そういう仲やのうて…。
直子:いや そういう仲になったってええやん 何でならへんの? うちはええ思うよ? おしくもない薬をのまなあかん日々でもな 恋愛したってええやん 恋人作ったってええやん。
武志:もう寝るわ。
直子:えっ… ちょっと待ちぃ!
武志:何…やめ…。
直子:まだ話 終わってない!
武志:何や びっくりしたな もう寝るで。
直子:逃げるな! おう 聞き 聞きぃ。
武志:来るな! 来るな 来るな!
直子:お~い!
武志:うるさい!
直子:う~!
武志:うるさいって もう! 壊れる…!
直子:まだ話終わって…!
●「かわはら工房」
武志:何?
喜美子:これ 見てみぃ。ええ色 出たで。
武志:ちょっ 待って…。こういう色も出るんや…。
喜美子:ねらいどおりや。
武志:ねらってこういう色が?
喜美子:そう ねらって出してん。
武志:自然と出たんちゃうん?
喜美子:10年以上もやってるとな だんだん分かってくんねん。炎の流れがな 想像できるようになってくる。どこにどう置いたら どういうふうに灰がかぶってどんな色に焼き上がるか…。景色を想像していくんや。
武志:景色か…。あ…。
(大皿に釉薬を塗り、本焼きする武志)
武志:はあ…。ハハ…。
大皿の中に水が生きていました。
武志:ハハハッ。ハハッ。
喜美子:フフッ。
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
スカーレットのネタバレあらすじを最終回まで!出演者キャスト一覧有り
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