朝ドラ「スカーレット」第5話、もうこうなったら次女の直子に大注目するしかないでしょう。
寝っころがって駄々をこね、お姉ちゃんに置いてけぼりにされたと逆恨み。ふかし芋を食べながら、手伝いもせず文句ばかり。
しかも洗濯ものを喜美ちゃんに投げつけるetc.いまだかつてこんなにわがままな子役さんを見た記憶がなく、草間里子さんが霞んでしまう存在感。
子役のやくわなつみちゃん。この名前をぜひ覚えておきましょう。末恐ろしい女優さんになるはずです。
「スカーレット」5話10月4日
紙芝居屋:夢と希望の紙芝居が来たでぇ。
直子:紙芝居 見たい。見たことないさかい 見てみたい!
喜美子:行くで。腹の足しにならんもん いらん!
●川原家
喜美子:う~ん… はあ…。
草間:おはよう。
喜美子:おはようございます。
草間:ねえ これは海?
喜美子:あ…。湖や。琵琶湖です…。
草間:驚いた。こっちは? 女の子?
喜美子:それはまだ途中で…。
草間:うん。でもよく描けてる。すごいなあ。
喜美子:ほんま?
草間:うん すごいよ。大したもんだ。へえ~ 上手だね。
♪
直子:でけへん!
マツ:できるよ。
直子:でけへん!
マツ:できる できる。喜美子:学校始まるで? もうその辺にして 学校行きなさい。
喜美子:は~い。
直子:でけた~!
マツ:できたやん! よかったな。
直子:うん。
マツ:上手やな。さ~て お昼 何食べよかね…。えっ!? えっ!? 喜美子 まだおったん!?
●大野雑貨店
陽子:喜美ちゃん すまんなあ。ちょっと! あんた ほら。
喜美子:あ~。
大野:危ない 危ない…。
陽子:ああ…。
大野:アッハッハッ…。ああ こんばんは。
陽子:もう ちゃんとしゃいさあ! あ…常治さんの帽子は?
大野:ああ 帽子…。
陽子:持ってきて。
常治:げたを履こうか…。
陽子:ああ…。信作寝たさけ 起こさんといてな? あっ お水 お水。
常治:よいしょ こらしょ どっこいしょ。おおっと…。
喜美子:あ~危ない…。
陽子:喜美ちゃん 喜美ちゃん。水。
喜美子:すんません。また こんな飲んで。はい。
常治:あれ… あれ? どこのかわい子ちゃんや。
喜美子:うう…。
陽子:喜美ちゃん 今日 学校行かへんかったんやて?
常治:ああん?
陽子:あ…。
常治:学校行かんかった~!? ああん!?
喜美子:明日は行くで。
常治:どうでもええわ。
陽子:えっ?
常治:「女に学問は必要ない。勉強なんかできへんかっても かまへん」。うちの家訓や うん。
喜美子:はい すんません…。
常治:う~ん…。
喜美子:おお…。危ない しっかりしてぇや。歩ける!?
常治:歩かれへん。歩かれへんけど 走れるでぇ。人生を走るで。走って走って 大もうけしたるわ~!
喜美子:こんなとこで寝たら あかんで! ほら 起きて!
●信楽山小学校
望月:ほな 次のページいきましょう。誰か…?
照子:はい。
望月:熊谷さん。
照子:「じゃがいもとさつまいも。1 じゃがいもを作る。畑にじゃがいもをつくりましょう。じゃがいもは 去年できた いもを植えておくと芽が出て来ます。芽はどこから出るか…」。
望月:川原さん。何やってるんですか? 川原さん!
喜美子:はい…。
望月:教科書も広げんと… そんなんじゃ いつまでたっても 読み書きできるようにならないですよ? ここで基本の読み書きをしっかり身につけておかないと 困るのは自分ですよ。
喜美子:必要ない言われてます お父ちゃんに…。
望月:お父さんが?
喜美子:「女に学問は必要ない。勉強できんでもかまへん」。川原家の家訓です。
♪
常治:あのアホんだら~! 何を言うとんね~ん!
●川原家
喜美子:さあ 夢と希望の紙芝居やでぇ~。
(拍手)
喜美子:その前に 一人10銭な。
マツ:お金取んのん?
直子:紙芝居はタダや!
喜美子:タダより高いもんないで?
直子:タダや タダや!
喜美子:ああ 分かった 分かった。子どもはタダ。大人は後で集金させてもらいますぅ。
マツ:すんません。
草間:いや。
直子:早う!
喜美子:ほな! 喜美ちゃんの紙芝居の始まり~ 始まり~!
(拍手)
喜美子:はい タヌキですぅ。
マツ:上手やなあ。
喜美子:直子ですぅ。
マツ:あ~ かわいらしいなあ。
喜美子:日本一の湖 琵琶湖ですぅ。
マツ:お~!
(拍手)
直子:もう終わったん? 今のが紙芝居?
マツ:よかったやん。
喜美子:ここんとこな!
草間:うん。
喜美子:光 当たってんねん ここが難しいねん!
草間:うん そうだよね。
常治:喜美子! 喜美子!
喜美子:お帰んなさい。
マツ:お帰んなさい どないしたん?
常治:お前 学校で何言うた! 丸熊の社長に笑われたやないか!
(回想)
秀男:女に学問は必要ないなんて そんな時代やないで ええ? 大阪から来やぁた川原さんが そんなん口にするはずないじょ。ええ?
照子:ほんまに言うてたんよ! ほやから 読み書きもあんまりできひん 勉強もちっともやる気ないんよ!
秀男:ハハッ ほんなこと…。ああ~。
常治:ハハハハ…。
秀男:ハハハハハッ。
(回想閉じ)
常治:もう 勉強せえ! 読み書きぐらいはちゃんとできるようになれ! 何の取り柄もないもん 勉強ぐらいできんで どないすんねん もう恥ずかしいわ もう!
草間:何の取り柄もないなんて…。喜美ちゃん お父さんにも見せたら? 琵琶湖の絵。いくつも重ね塗りして 色合いを深めて表現してます。
常治:ああ…。
草間:光が当たって反射してる感じも よく出ていて。
常治:そやね。
草間:大人顔負けのとても上手な絵です。
常治:ああ…。
草間:僕は驚きました。
常治:こんなん ただのな 落書きや! 何の腹の足しにもならんわ。あのな 丸熊の娘さん 照ちゃんが勉強教えてあげてええ言うとったわ。今すぐ行ってこい。
マツ:今から!?
常治:今すぐ行かせます言うて 頭下げてきたんじゃ!そんなしょうもないもん描いとらんと はよ行ってこい! 何をうつむいとんねん。何を…! はあ… いつまで うつむいとんねん!
喜美子:分かった! ほな 行ってくる。
マツ:喜美子…?
喜美子:ごはんまでに戻るわ 行ってきま~す。
言われたとおり勉強を教わりに行くと 信作も呼びつけられていました。
●丸熊家
照子:さあ うちと信作とで 厳しく教えたげるわ。まず理科の教科書から。
喜美子:「じゃがいもを」…。
照子:「作る」や!
喜美子:「作るや」!
照子:「や」はいらん。
喜美子:「…に」。
照子:畑。
喜美子:「畑に」。
「じゃがいもとさつまいもの育て方」という 題目だったことが功を奏し…。
喜美子:間引き!? ほな 間引きすると じゃがいも増えるん?
照子:はあ… そこに書いてあるやろ。
喜美子:うち じゃがいも育てるで!「時々 こやりをやったり 土をよせたりしなさい」。は~い!
●川原家
喜美子:そんで ここな! このページに 大根の種まきのことも載ってんねん!大根とじゃがいもとさつまいも そこの庭 あいてるさかい 植えような?
マツ:そら ええなあ…。あっ お水足らん。
喜美子:ほな くんでくる。
マツ:出ていったで 草間さん。
喜美子:えっ?
マツ:急やけど… お世話になりました言うて。
喜美子:ええ!?
(回想)
草間:川原さんに声をかけて頂かなかったら 今頃 まだ大阪の町を当てもなくふらふらしていたと思います。感謝しています。本当にありがとうございました。
(回想閉じ)
マツ:少しやけど お金も置いていかはった。そんなんええ言うたら 喜美子の紙芝居の代金やって。給食費も払えるな よかったな? こんなん渡してくれはったけど… まだ読まれへんもんな?
喜美子:読める!
マツ:あ… 喜美子?
喜美子:水! くんでくる!
読めるというのは うそでした。
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。