朝ドラ「スカーレット」第53話、しがらき火まつりの前日に常治が長々と労働の意味を語り…。
世間のどんだけの人間がやりたいことやってると思ってんねん。好きなことを追っかけて…それで食える人間が どんだけおる思とんねん。ええ? 運送な…。これまでいっぺんも ほんまに…。「わあ おもろい 好きや~ 好きで好きでたまわらんわあ」て そんなん思たこと いっぺんもあらへん… 思うわけないわ。仕事やもん。もう嫌やあ思うわ。ほんでも お前 どんだけ一生懸命やっても 一生懸命稼いでも…。家庭科の先生なりたいいう娘の願いも 聞いてやられへんねん。恥ずかしいわ。ここだけの話 ほんま… ほんま情けない思うわ。先生みたいな…深野先生みたいな人間だけが すばらしい人間や思うんやったらな…。出てってくれ。はよ出てってくれ! もう。
正直でよろしいと思うのと同時に、しがらき火まつりはもっとすごいぞと、その証拠がこちらです。
スカーレット(53話11月29日)セリフ
●信楽の街中
磯貝:あ… ちょっと ちょっと…。
池ノ内:あかん あかん…。
磯貝:キュウちゃん キュウちゃん キュウちゃん… もう ここでええよ。
池ノ内:あっ 俺 送ってくわ。
喜美子:あっ ええです。慣れてる道です。フカ先生を。
池ノ内:ほな 気ぃ付けてな?
喜美子:はい。ほな 残りの日々 旅立たはる時まで よろしゅうお願いします。
池ノ内:ほな また明日。
喜美子:はい。
磯貝:うん。
喜美子:フカ先生も…。
磯貝:立ったまま寝てはる!
(いびき)
磯貝:ハハハ… 先生! さっ 先生行きましょう。先生!
池ノ内:行きますよ。
磯貝:歩きますよ。はい。
喜美子:気ぃ付けて。
深野:キュウちゃんがある。
池ノ内:いはりますよ ずっと。
磯貝:先生!
●川原家
喜美子:ただいま。
マツ:お帰り。
喜美子:寝ててええのに。
マツ:大丈夫?
喜美子:うん 大丈夫。
常治:はあ… 遅いな おい。座れ。
喜美子:えっ…。
常治:ええから はよ座れ。
喜美子:何よ…?
常治:おい。
喜美子:何なん? 連絡したはずやけど。
マツ:うん 聞いてるよ。
喜美子:ほな 何?
マツ:怒ってるわけやないねんよ。
喜美子:怒ってるやん。
マツ:心配してんねん。
喜美子:飲んで遊んでたんとちゃうよ 仕事の話で…。
マツ:フカ先生 辞めはるんやろ? 狭い町やから…。今日 酒屋さん行ったら言うてた。
喜美子:酒屋さん行ったん?
常治:話 変えるな。
喜美子:何でお金ないのにお酒買うん?
常治:話 変えるな言うとんねん。クビになったんやろ。
喜美子:誰が?
常治:先生がや。
喜美子:はあ?
常治:「はあ」やないねん。丸熊さんとこ 若社長の代になって 今までおった人間は切り捨てられていくんやろ?
喜美子:何 言うてんの?
マツ:みんな 絵付け職人さんがクビになった 言うてるよ?
喜美子:みんなて 誰?
マツ:酒屋さんでもお豆腐屋さんでも みんな。
喜美子:みんなて 誰よ。
常治:みんなは みんなや。
喜美子:だから どこの誰が言うてんのよ!?
常治:世間や 世間!
マツ:「マスコットガールいうて 持ち上げられて。ほんで先生おらんようになって 喜美ちゃん大丈夫?」いうて…。フカ先生だけやないんやろ? クビになったん お弟子さんもそうなんちゃうのん?
喜美子:クビやない言うてるやん。誰が そんな話…。
常治:お前が分かってへんだけやろ。
喜美子:分かってるわ!1番さんも 2番さんも 京都や大阪で新しい仕事を始めるんや!
常治:それがクビっちゅうこっちゃ!
喜美子:クビやない言うてるやん! 新しいことに挑戦するんや! フカ先生は長崎行って 絵付けを一から学ぶんや! 一から学ぶんやで!? お父ちゃん 分かる? どんなにすごいことか。フカ先生は弟子になるんやで? そんなこことできる!? いくつになっても学ぼうとしているんや。やりたいことやろうとして 好きなこと追いかけて! いくつになってもフカ先生は…フカ先生はすごい先生や!世間が何と言おうと すばらしい人間や!
常治:あ~。ここんとこな 汗がえらいだらだら流れて…。まあ 夏やからな… 手拭いで拭いても拭いても 追いつかへんわ もう。運送の仕事やっとったら 汗が滝のように流れて… ほんで あせもも ひどうて… ここ真っ赤っかや もう。痛いわ かゆいわで…。ほんでも 運ばなあかんねや。仕事やさかいな。なあ お前 世間の何を分かっとんねん。ええ? 世間のどんだけの人間がやりたいことやってると思ってんねん。好きなことを追っかけて…それで食える人間が どんだけおる思とんねん。ええ? 運送な…。これまでいっぺんも ほんまに…。「わあ おもろい 好きや~ 好きで好きでたまわらんわあ」て そんなん思たこと いっぺんもあらへん… 思うわけないわ。仕事やもん。もう嫌やあ思うわ。ほんでも お前 どんだけ一生懸命やっても 一生懸命稼いでも…。家庭科の先生なりたいいう娘の願いも 聞いてやられへんねん。恥ずかしいわ。ここだけの話 ほんま… ほんま情けない思うわ。先生みたいな…深野先生みたいな人間だけが すばらしい人間や思うんやったらな…。出てってくれ。はよ出てってくれ! もう。
●信楽の神社
(太鼓の音)
火まつりの日を迎えました。火まつりは陶芸の町ならではの夏祭りです。町の真ん中の神社から山の上の小さな社まで 陶工たちがたいまつを担いで登ります。火の神様に感謝をささげるのです。
●八郎のアパート部屋
八郎:よしっ!
●信楽の神社
八郎:ご苦労さまです。ご苦労さまです。
一徹:おう 参加するん?
八郎:はい。
秋安:こいつ 陶工やから。
一徹:あ~ そっか。
八郎:はい。
一徹:ご苦労さん。
秋安:ケガせんようにな。
八郎:ありがとうございます。
西牟田:よっしゃ~ 参加するもんは こっち集まれ。
陶工たち:はい。
敏春:皆さん ご苦労さんでございます。暑いさかい 気ぃ付けて行ってらっしゃい。
陶工:ありがとうございます。
西牟田:よいしょ… 気ぃ付けて… 重いよ。
八郎:信作さん。
信作:あ… どうも。
八郎:どうも。
信作:演歌歌手 呼べんかった。
八郎:ああ…。カメラですか?
信作:あ… 広報担当に回されてん。
八郎:ええ!
敏春:大野さん! 写真撮ってくれはりますか?
信作:あっ はい。ほな 八郎さんも。
八郎:はい?
信作:一緒に。
八郎:いや… ああ… いいです…。
信作:ええから ええから。
八郎:いや ええですよ。
信作:いいですって いいですって…。入って下さい。
八郎:いやいやいや…。
♪
信作:あっ もっと きゅっきゅっと寄って下さい。はい。はい ええ顔して下さいよ。撮りま~す!はい!
(シャッター音)
敏春:おおきに。ありがとう。
信作:ありがとうございます。
八郎:ご苦労さまです。
喜美子:信作~。
信作:おう! えっ!? うそやん 参加する気か?
喜美子:参加するで?
信作:婦人部代表か。
喜美子:婦人部あるん?
信作:ないわ。お前しかおらんわ。
喜美子:ハハッ。今年は参加することにしてん。信楽初の女性絵付け師として フカ先生と一緒にな?
信作:あっ フカ先生 長崎行くんやてな?
喜美子:うん…。おお 十代田さん いたん?
八郎:いました。
喜美子:一緒に歩くで? フカ先生 捜しに行こう。
八郎:行きましょう。
(シャッター音)
●信楽の山中
(囃子)
(拍手と歓声)
(囃子)
喜美子:先生 大丈夫ですか?
深野:おう…。よいしょ…。ちょっと休憩や。
喜美子と八郎:えっ!?
深野:先 行ってて。
喜美子:はい…。
八郎:はい…。
深野:すぐ行くし。
喜美子:来て下さいね。
深野:行くし。
八郎:待ってますよ。
深野:行くよ~。
磯貝:先生 大丈夫ですか?
深野:あっ 来とったん?
磯貝:いや ずっといてます。
深野:ほんま?
磯貝:はい。
深野:あっ そっちもおるんや。
池ノ内:はい。
深野:ちょっと これ 持ってて。はいはいはい。
池ノ内:…えっ?
深野:ちょっとな…。
池ノ内:えっ?
喜美子:先生? どこ行くんですか?
八郎:先生!
磯貝:先生 これ どうするんですか? 先生!?
深野:おう ちょっとやで…。
八郎:ちょっと! 待って下さい!
磯貝:先生!
そして 山の上の社では…。喜美子は心を決めていました。
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
「スカーレット」ネタバレあらすじを最終回まで!出演者キャスト一覧有り
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