朝ドラ「スカーレット」第59話、草間:覚えてるかな? 一緒に行った あの時のこと。結果的に うまくいかなかったけど 後悔はないんだよ? そういう人と出会えたことは 本当によかったと思ってる。心から好きな人。好きな人ができると世界が広がるよ。
マツ:好きな人ができるいうんは自然なことやで? お母ちゃんに言わしたら直子は正直もんや。自分のことをよう分かってる。自分の中の好きいう気持ちに気ぃ付いて 好きいう気持ちを大切にしたんやな?
草間さんとマツさん、2人とも同じようなこと言い、この2人が結婚していたらと思う常治父ちゃんのファンの独り言。
この「スカーレット」のヒロインは、実は常治父ちゃんなのでは?と回を増すごとにその思いが強くなっておりますことよ。
スカーレット(59話12月6日)セリフ
草間さんに連れられ 東京で働いていた直子が休みを取って帰ってきました。仕事でつらいことがあるのだと思っていたのですが…。
●川原家
直子:お代わり。
喜美子:よう食べんなあ?
そうではありませんでした。
直子:ほな お父ちゃんが帰ってくる前に 聞いてえや うちの話。
喜美子:うん 聞くよ。どないしたん?
百合子:どないしたん? うん?
直子:行け言うてる。
百合子:どこに?
直子:どこやないわ。向こう行っとけ。
百合子:何で? うちかて直姉ちゃんのこと心配して…。
直子:子どもは向こう行っとけ。
百合子:もう子どもやないわ!
直子:子どもや! 向こう行っとけ言うてんのじゃ!
百合子:子どもやないよ。
喜美子:向こう行っとき?
直子:百合子に言うたかて分からん話や。
喜美子:どないしたん?言うてごらん?
マツ:えっ… えっ?
直子:いや…喜美子姉ちゃんも 向こう行っててくれる?
喜美子:何で。
直子:いや 男と女の痴情のもつれや。分からんやろ。喜美子姉ちゃんに言うても分からへんやろ? 分かんのけ!? そういう話!
直子は好きな人ができたという話をしました。
直子:たばこ臭くてな 近くに来ると すぐ分かんねん。あっ 牛田が来た いうてな。最初はうっとうしかったけど 洗濯機の組み立ての工程がうち なかなか覚えられへんかってん。ほしたら 婚期よう教えてくれてな…。
マツ:新人指導係やもんなあ。
直子:うまくできるようになるまで つきっきりで教えてくれて…。
マツ:新人指導係やもん。
直子:うまくできたら ようやった言うて褒めてくれて。
マツ:うん 新人指導係やし。
直子:お母ちゃん 映画に誘われたんは うちだけや。休みの日に行くとこなくて ごろごろしてたら…名画座にかかってた昔の映画 誘ってくれた。つまらへんから 寝てしもた。牛田さんの肩にもたれて…。目ぇ覚めたら 牛田さんがうちの顔 のぞき込んだから うちも見つめ返したったわ。ほんで牛田さんのここんとこにチューしてやった。牛田さん びっくりしてやったわ。
マツ:そう…。
直子:うち 分かってんねん。牛田さん 彼女がおんねん。うちのこと 妹みたいにしか思てへん。ほやけど うち…。好きになってしもてん…。お父ちゃんには言わんといて。草間さんにも言えんかった。誰かに言うたら ませたガキや言われて ばかにされるし。
マツ:誰かに ませてるて言われたん。ませたガキや言われて ばかにされたん? ほんで腹立てて 電報3通も送ってきたん…。好きな人ができるいうんは 自然なことやで? お母ちゃんに言わしたら 直子は正直もんや。自分のことをよう分かってる。自分の中の好きいう気持ちに気ぃ付いて 好きいう気持ちを大切にしたんやな?
直子:はあ! はあ… 話して すっきりした。
マツ:フフッ そうか。
直子:うん。もうええ 東京戻るわ!
マツ:ええ!?
(笑い声)
●居酒屋「あかまつ」の外
草間:ハハハハハッ。
常治:ちゃんとしまっとく…。
草間:しまって下さい。
常治:おう。…痛っ。
草間:ええ!?
(笑い声)
草間:僕 台湾に行くんです。
常治:ああ 台湾な。
草間:ええ。今度は貿易の仕事で。日本をたつ前に もう一度 信楽に来たかったんです。なので今回の直子ちゃんの件が いいきっかけになりました。
常治:ちょっ…。
草間:ありがとうございました。
常治:ちょい… 酔い… 酔いさめたわ…。た… 台湾?
草間:はい。
常治:あ~ えらい遠いとこ…。あの… ほんだら あの その 台湾行く前に喜美子の… 絵付け火鉢 見たってもらえませんか?
草間:喜美ちゃんがデザインしたっていう。
常治:そう。あいつ 頑張っとんです。せやから あの… 見たって下さい。頼みます。
●丸熊陶業・絵付け作業場
喜美子:これです。これが うちの絵付け火鉢。
草間:ふ~ん…。これが…。
喜美子:草間さん?
草間:あっ ごめん。想像してたのと ちょっと…何て言うの いわゆる絵を描いているのかと。
喜美子:あ~ 前に草間さんに見せたみたいな?
草間:そう。
喜美子:ああ。あういう いわゆる絵を描くんも好きやけど こういう模様みたいな絵柄を作るんも楽しいんです。
草間:へえ~。
喜美子:同じ絵を繰り返し描くんも好きや。
草間:こう 自分の手で何を生み出すような作業が好きなのかな?
喜美子:ああ そうか… そうかもしれん。
草間:ふ~ん…。
喜美子:今は陶芸にも興味があるんです。
草間:陶芸?
喜美子:絵付け火鉢の生産は 減っていきますから もっと世界を広げよう思て。
草間:そっか… そうだね。あっ ありがとう。これから もっといろいろな経験や出会いを… あっ そうだ お見合いもするんでしょ?
喜美子:あ~。
草間:覚えてるかな? 一緒に行った あの時のこと。
草間さんの奥さんに会いに行った時のことです。ずっと捜していた奥さんの心が 草間さんからは離れていたことが分かりました。
草間:結果的に うまくいかなかったけど 後悔はないんだよ? そういう人と出会えたことは 本当によかったと思ってる。
喜美子:そういう人…?
草間:心から好きな人。好きな人ができると世界が広がるよ。
草間さんは そんな言葉を残して直子を連れて東京へ戻っていきました。
●丸熊陶業・商品開発室
(回想)
喜美子:そういう人…?
草間:心から好きな人。好きな人ができると世界が広がるよ。
八郎:ほな 川原さんで。
喜美子:えっ。
八郎:川原さん 十代田さんで。
(回想閉じ)
八郎:あの…!
喜美子:えっ?
八郎:川原さんもやってみます?
喜美子:えっ?
八郎:ろくろ使て。
喜美子:いや… そんなん… 何年もかかるて…。
八郎:何年も そこでじ~っと見られてたら かなんさかい。川原さんも自分でどんどんやってみて下さい。
♪
八郎:はい。まずは荒練りからや。よし。さっ 僕と同じようにやってみて。
喜美子:そんな言われても…。
八郎:ええからやりぃ。
喜美子:なに怒ってんの?
八郎:怒ってないやん 教えてんねん。
喜美子:すみません…。
八郎:ええか? 力込めて 左右均等な?
喜美子:はい。
八郎:ここ持って。
喜美子:はい。
八郎:上げて押す。もう一回。押す! う~ん… もっとこう グッと。
喜美子:グッ…。
八郎:アッハハ… 腕の力だけやのうて 体全体を使うんや。
喜美子:体全体…。
八郎:そう 力入れて…。
喜美子:ふん!
八郎:あ~ ちょっと。こっちの足 引いて。
喜美子:足…。
八郎:そうそう…。で 体を上に上げて 上から下に押す。そう! もう一回 上から下に… 押す! そう。もう一回 いくで? 上から下に押す。そう もう一回! 上から下に押す。ほんで 土が広がってきたら畳む。こっちの手を…そうそう そうそう。こっちも同じ。ここ持って ここ。そう。畳む。
♪
八郎:うん。しっかり溝を埋めないと…。
喜美子:はい。
八郎:あんまり力入れ過ぎたらあかんで。
喜美子:はい。
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
「スカーレット」ネタバレあらすじを最終回まで!出演者キャスト一覧有り
スポンサーリンク