朝ドラ「スカーレット」第67話、喜美子:作りたかった!十代田さんの言うてることは正しい。人前に出す茶わんや うちには任せられへん うちにはまだ難しい ムチャして作っても身につかへん 基本やっときぃ言うのもよう分かる。そういう考え間違ってへんし 正しい思うし そういう考えする十代田さんが好きや。けどな? ムチャしたかった…作りたかった…一緒に乗り越えたかってん!
難しいのは滋賀弁だよと愚痴をこぼしつつ本日のセリフ起こし。お気づきかと思いますが、八郎が川原家に挨拶に行った辺りから喜美子のことを「喜美子」と呼び捨てにし、喜美子はずっと「十代田さん」。
結婚する前に考え方が違うことに気付いた2人ですが、このままゴールインということで、#八郎沼 なる言葉まで生まれた松下洸平フィーバー。後々、八郎のしでかすことでどうなることやら…とつぶやき、今週もよろしくお願いいたします。
スカーレット(67話12月16日)セリフ
●川原家
昭和35年(1960)1月1日
直子:おお~。へえ~。帰ったでえ。
喜美子:直子!
百合子:直姉ちゃん!
マツ:お帰り。
喜美子:お帰り。
百合子:お帰りなさい。
喜美子:早かったなあ。
直子:1本早い汽車に間に合うた。
喜美子:へえ~。
直子:あっ そこに土産入ってるで。
喜美子:土産!
百合子:ノートや!
直子:勉強せえ。お姉ちゃんのもな。
百合子:ありがとう。
喜美子:ありがとう。直子が土産…。
百合子:すごい すごい!
直子:いやいや 大げさやなあ。うう~寒かった。
マツ:駅から連絡くれたら迎えに行ったのに。
直子:どうやって連絡すんねん! 呼び出しの電話かけてるうちに着いてまうわ。
常治:おい。
直子:ただいま帰りました。
常治:お前 いつまでおんねん。
直子:4日から仕事や 明日帰る。
常治:おう ご苦労やった。旅費使わせてわざわざ帰ってきてもろたけどな 残念なお知らせがあるんや。
直子:何?
常治:雑煮の餅は 一人1個や。
直子:またお金ないん 表のしめ飾りに金かけたからやろ。
マツ:あれは八郎さんがやってくれたんよ。
直子:八郎さんて お姉ちゃんの? 十代田さん? 顔見たい 来ぃひんの?
百合子:お父ちゃんが結婚まだやから呼んだらあかんて。
常治:余計なこと言わんでええねん もう! 餅の数分かったんか?
直子:分かったから もう上がらせてや。
常治:待て!待て!待て!あのな 残念なお知らせのあとにはな 感極まる喜びのお知らせがあるんや。
直子:十代田さん 陶芸展入選したん!?
喜美子:違~う まだや 作品完成してへん。
マツ:今 一生懸命やってはるんよ お正月休み返上でな?
百合子:お姉ちゃんも後で お手伝いに行くねんな。
喜美子:うん。
常治:ええから こっちや! こっちこっち! ええか? 十代田よりもお前 こっちや! デ~ン!
直子:はあ~! いつ つけたん!? いつ つけたん!?
常治:暮れにな。驚かそう思て ないしょにしとったんや!以上!
喜美子:長かったなあ。
(OP)
直子:へえ~ 箸置き?
百合子:喜美子姉ちゃんの作品やで。
喜美子:粘土カスいうてな 十代田さんが削った粘土のカスを集めたやつで作ったんや。
直子:お姉ちゃんも十代田さんみたいに陶芸家になんの?
喜美子:なれへんなれへん。あんな何年もかかるようなこと…。
直子:どんな作品作ってやんの。
喜美子:十代田さん? そやな… あっ こういう これくらいの大きさの大鉢や。
直子:へえ~。
百合子:色がな 釉薬の色が思た色にならへんねん。よう分からんけど。
マツ:15日までや言うてたな?
喜美子:15日いうのんは 信作んとこのカフェの開店日。陶芸展の締め切りは月末や。
百合子:十代田さんなら きっとやってくれやんで。
常治:十代田 十代田 やかましな ほんまに もう! 十代田はもうええねん! もう! おお~うまそうや。
マツ:ほな 食べよか。
直子と百合子:頂きます!
マツ:ああ おあがり。
直子:う~ん! お母ちゃんの味や~。
百合子:川原家の味や~。
常治:お前 雑煮 食えへんのか。
喜美子:うん。もう十代田さん来る時間やし。
マツ:お台所のミカン持っていき?
喜美子:うん ありがとう。
●丸熊陶業・商品開発室
大野:どっちがサニーっぽいかなあ。
八郎:お店の名前? サニーですか。
大野:ああ 陽子の陽から付けたんや。
八郎:あ~ おばさんの名前から。しゃれてますね。
大野:いや さんざん悩んだでえ。せやけど これも どっちか1種類いうのは悩むなあ…。
八郎:2種類作りましょか?
大野:ええの?
八郎:はい。どっちみち 何回かに分けて焼くんで。
大野:おお ほうけ! ほな これ10個10個で2種類頼める?
八郎:はい かまいません。
大野:えらい手間かけさせて悪いなあ。なんぼなんぼかかったか きちんと請求してや?
喜美子:きちんと請求させて頂きます。
大野:アハッ 頼もしなあ。
八郎:わざわざ 来て頂いてすいませんでした。
大野:いや~こっちこそ 正月早々悪いな せっかくのお休みやのに。
八郎:いえ。
大野:ほな お願いします。
八郎:はい。
大野:ああ 直ちゃん帰ってきた?
喜美子:あっ 帰ってきました。電話 喜んでました。
大野:ああ それな うちとしては寂しいで。また借りに来てや。
喜美子:ほな おばさんにも信作にも よろしく伝えといて下さい。
大野:おう!
喜美子:2種類! 10個! 10個! 計20個! 15個言うてたやん 数増えてるやん!間に合うのん!?
八郎:この正月休みやったら。
喜美子:この正月休みは作品作りに集中する言うてたやん!何で おじさんに言わへんかったん?
八郎:言うたら 気ぃ遣わすやん。ほんで お金もな 請求すんのん おかしいで。
喜美子:何で?
八郎:お世話になってる信作のうちやで? コーヒー茶わんは開店祝や 贈り物や。
喜美子:一銭ももらわへんの?
八郎:贈り物や。
喜美子:十代田さん。
八郎:うん?
喜美子:この正月休み ここ丸熊には誰もいやらへん。
八郎:うん。
喜美子:照子らは 赤ちゃん連れて京都に行った。
八郎:ああ 若社長のご実家な 京都の老舗旅館なんやてな。5日まで のんびりしてくる言うてはったな。
喜美子:そこをお願いして 特別にここを開けてもろて 電気窯も使わせてもろて お礼にいくらか丸熊にお支払いしよう いうことになってる。
八郎:そら コーヒー茶わん15個も焼かしてもらうしな。
喜美子:15個ちゃう 20個や。
八郎:電気代 ばかにならんもんな。
喜美子:コーヒー茶わんに使う粘土かて タダやないやん。ほやのに 一銭ももらわへんの?
八郎:お金は大事や。喜美子の言いたいことも分かる。せやけど 僕は陶芸家やない。まだ何者もない。コーヒー茶わんを作るんが人よりうまい ただの人や。ここはどうしても譲れん。コーヒー茶わんの代金は一銭も頂きません。分かってくれた?
喜美子:十代田さんとは考え方が違ういうのが分かりました。
八郎:うん…納得いかへんか。
喜美子:納得いかへん。ほやけど… 受け入れます。
八郎:フフ… フッフッフッ…。
喜美子:何で笑うん?
八郎:気ぃ強いな。そういう気ぃ強いとこも好きやで。
喜美子:何言うてんのん!? 今 そんな話?
八郎:結婚する前に 考え方の違いが分かってよかったやん。ミカン食べよ?
喜美子:勝手に食べぇ!
八郎:一緒に食べようやあ。
喜美子:うちはこっちで 粘土カスと語り合ってるわ!
八郎:アッハハ。
喜美子:お父ちゃん言うてたで。今回うまいこといかへんかったら 陶芸家も結婚も諦めえて。
八郎:えっ!?
喜美子:チャンスは1回限りやて。
八郎:え… 何でそんな大事なこと 先 言わへんのん!?
喜美子:うん?
八郎:コーヒー茶わんのお金の話より 大事なことやんか!どないすんのん。
喜美子:ほやから 間に合うのん聞いたやん。
八郎:間に合う間に合わんいうより コーヒー茶わん作ってる場合やないやん。ちょっ…これ急いでやってまうわ。
喜美子:もしや 今回あかんかっても次あるからええか思てた? 次あるからええかいう気持ちがあったん?
八郎:ちょ…ちょ…。
喜美子:うん? 聞こえません。聞こえません。
八郎:コーヒー茶わん断ろか。
喜美子:何言うてんねん!
八郎:うわ~ん。
喜美子:アハハ…泣きまねすな!
八郎:必死やわ!
喜美子:困ってる 困ってる。
八郎:何で笑えるかな。
喜美子:困ってる顔 かわええなあ 好き言うたろかあ?
八郎:一人でミカン食うとけ。
喜美子:うちが作る。うちが作る。コーヒー茶わん20個。
八郎:あかん。あかん言うか できひん。コーヒー茶わんは電気ろくろ使うさかい 難しい。
喜美子:電気ろくろやったら 前に教えてくれたやん。
八郎:そら 教えたけどな。
喜美子:筋がええなあ言うてくれたやん。
八郎:人前に出す茶わんやで?
喜美子:これや! これ見ながら作ったらええんや うちかて絵付け師や もの作りの職人や。十代田さんには作品作りに集中してほしいねん。コーヒー茶わんは うちに任せて。
八郎:もの作りは基本が大事や。深野先生も言うてなかった?
喜美子:言うてた…。
八郎:喜美子はまず基本をしっかりやらな。いきなりコーヒー茶わん20個なんて ムチャや。陶芸 上手になりたいんちゃうの。この先もずっとやっていきたい思てるんやろ? きちんと一つ一つ段階踏んで 今は今やらなあかんことやりぃ。僕は大丈夫やから。
形作り 乾燥 素焼き 本焼き。コーヒー茶わん20個を完成させるまで およそ2週間かかります。
八郎:えっ…。えっ… 何? えっ 誰が泣かした?
喜美子:泣いてない。
八郎:えっ 僕が泣かした?
喜美子:泣いてへん。
八郎:えっえっえっ… 分からへん 何?
喜美子:うちかて分からへん。
八郎:どういうこと?
喜美子:もう 分からへん言うてるやん!
八郎:怒ってるんか…。
喜美子:作りたかった!十代田さんの言うてることは正しい。人前に出す茶わんや うちには任せられへん うちにはまだ難しい ムチャして作っても身につかへん 基本やっときぃ言うのもよう分かる。そういう考え間違ってへんし 正しい思うし そういう考えする十代田さんが好きや。けどな? ムチャしたかった…作りたかった…一緒に乗り越えたかってん!
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
「スカーレット」ネタバレあらすじを最終回まで!出演者キャスト一覧有り
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