朝ドラ「スカーレット」第69話、八郎:2人で新しい景色 見よな。えっと3月賞を取る。4月結婚。キスはいつするんやろ。喜美子:え… キス…。そうやな…キスとか そういうのんは その 予定で言うたら…まあ 結婚式の辺りとか… ちゃう…?八郎:全部予定どおりはつまらん。僕も男やで。
喜美子が8人の子を産む気満々に驚き、八郎君の「僕も男やで」に苦笑い。そして2人で将来設計を語り、5年後には「僕の作品も売れてる。それで生活できてるよ」。
これが来週の伏線となり、波乱万丈の喜美子の人生が動き出すということで、お見逃しなく。
スカーレット(69話12月18日)セリフ
●丸熊陶業・商品開発室
八郎:今日はコーヒー茶わんを素焼きにするで。
喜美子:はい。よう寝癖できるなあ?
八郎:うん 最近な。
喜美子:どんな寝方してんねん。はよ 一緒に寝たいな?
八郎:あっ そういうたら 妹さん 結局会われへんかったな。
喜美子:あ~1日しかおらへんかったからな。十代田さんの顔見たい言うてたけど 結婚したらいつでも会える。
八郎:せやな。
喜美子:ほやけどな。
八郎:うん?
喜美子:あんまり しつこいさけ 似顔絵描いて黙らせたってん。持ってきたで 見る?
八郎:おっ 見せて。
喜美子:これな 直子が東京の土産に買うてきれくてん。あの子もこんなん買うてきてくれるような立派な職業婦人になったんやでえ…。見る?
八郎:見る見る。 わあ もう雑!
喜美子:アハハハハ…。
素焼きを終えたコーヒー茶わん20個は その後 釉薬をかけます。釉薬をかけたら最後の仕上げ 本焼きをします。
八郎:何回やろうと何年やろうと この本焼きの瞬間だけは慣れん。もう二度と会われへんからな。さっきまで自分の手ぇの中にあったもんが。
喜美子:ああ 次 会う時は完全な焼き物になって現れるもんな。
八郎:自分の手ぇから離れたら 最後の最後は運を天に任せるしかないんや。陶芸の神様いうんがいてはるとしたら ここかもな。
喜美子:ここかあ。ほな 頭下げとこ。
八郎:せやな。コーヒー茶わん うまいこと出来ますよう…。
2人:よろしゅう頼みます!
♪
八郎:ほこりついてたら よけときや? 汚れがないかも見てな?
喜美子:はい。
八郎:きれいやないと 釉薬もきれいにかからんで。
喜美子:はい。
(喜美子の茶わんを見上げる八郎)
喜美子:何?
八郎:いや…。
喜美子:何?
八郎:いや。
喜美子:気になるやん 何か問題でもあんの?これとこれ。何? 言うて下さい。
八郎:本焼きしたら割れる。
喜美子:えっ?
八郎:見た感じな。
喜美子:何で? 分かるん?
八郎:せやけど ほんまのところは焼いてみな分からへんで?
喜美子:割れるんやろ?
八郎:う~ん 僕はそう見たけど…。
喜美子:ほな あかんやん。
八郎:大丈夫かもしれん。
喜美子:そんなん あかんわ! どうしよう… 2個割れる…。時間ないな… ないな…。どうしよう…。作る。今から急いで作るわ。
八郎:喜美子。
喜美子:何か 使てええ粘土ないのん?
八郎:気になること言うて悪かった。
喜美子:気になるに決まってるやん!
八郎:喜美子。よう聞き? ともかく焼いてみんことには 分からへんねん。
喜美子:そんなん困る…。
八郎:それが陶芸や。どんなふうに焼き上がってくるか。割れてないか割れてるか。どんな色になってるか。焼き上がるまで ゆったり構えて待つしかないんよ。おおらかな気持ちでな?
喜美子:不安や…。
八郎:不安を楽しみに変え。
喜美子:ほやけど…うち 初めて作ったコーヒー茶わんや。それも人様に出すやつや。まだ そんな…おおらかな気持ちで構えてられへん。
八郎:せやな。
喜美子:信作んとこ電話してくるわ おじさんに今の状況 伝えてくる。
♪
喜美子:15日に間に合わせてくれるんやったら2個割れて数が減ってもかまへん 言うてくれました。ほんで… あっ 何描いてたん?
八郎:うん? 喜美子の顔。似てる?
喜美子:似てへん かわいすぎるわ。
(笑い声)
喜美子:これ 2人のノートにしよか。
八郎:うん?
喜美子:めおとノートや。
八郎:ほんで?
喜美子:うん?
八郎:今 何か言いかけた。
喜美子:うん。あんな? おじさんが1個なんぼや聞いてきた。
八郎:お金は…。
喜美子:要りません言うたよ。言うたけどな? おじさんもかたくなでな そういうわけにはいかへんて。
八郎:そら そう言うやろ。
喜美子:うん。
八郎:ほんで?
喜美子:結論から言うと うちは頂くことにしました。十代田さんが作った10個はもらわへんよ。
八郎:当たり前や。
喜美子:うちが作った分に関してだけ。うまいこと出来たやつは 材料費に少し色を付けて頂くことになりました。
八郎:何で そんなこと勝手に。
喜美子:おじさんの気が済まへん。おばさんも信作もや。電話の向こうで タダやいうわけにはいかへんいうて叫んでた。勝手に決めてきて ごめんなさい。
八郎:分かった。
喜美子:分かった…?
八郎:分かったけど…。
喜美子:納得できひんやんな…。
八郎:受け入れます。
喜美子:すみません。
八郎:お金のことは…。結婚したら お金のことは喜美子に任すわ。
喜美子:そや! そうした方がええ! うちに任せといたら安泰や やっと気付いたか。
♪
八郎:何するん?
喜美子:2個割れてしまうかもしれへんからな 申し訳ない。お花の絵ぇ描いてあげることにしてん。
八郎:どこに?
喜美子:どこに描こう… 何か おしゃれな感じで1か所。おばさんがな そらええわ言うて 喜んでくれてな。うちが作ったお茶わんは 若い女のお客さんに出す言うてくれてた。十代田さん おむすび食べててええよ。
八郎:待っとく。
喜美子:待っとく?
八郎:うん。
喜美子:え…ほな…ほな 何か楽しいこと言うて。
八郎:フフッ 楽しいこと?
喜美子:うん 不安と緊張で気持ちが沈む。何か ええこと言うて。
八郎:賞を取るで。
喜美子:おお! そらええな。
八郎:3月の末に受賞作品の発表や。
喜美子:そこ書いといて。
八郎:ノート?
喜美子:うん。
八郎:ほな 3月末に賞を取るて書いとこか。
喜美子:書いとけ書いとけ。
八郎:ほんで 4月に結婚や。
喜美子:うん。
八郎:結婚式 どこで挙げよ。
喜美子:式はええんちゃう? 派手なこと うち好きやない。
八郎:お父さんに相談やな。あっ その前に姉貴に報告や。
喜美子:大阪の? 商売やってるいう。
八郎:髪結いから初めてな 美容院経営してる。
喜美子:ご挨拶せな。
八郎:信楽に呼ぶわ。
喜美子:うわ 緊張する…。
八郎:ハハ… 緊張する話はあかんな。5年後の話 しよか。
喜美子:お~随分 とぶなあ。
八郎:5年後 2人の作業場が出来てる。
喜美子:おっ ええな。そら ええ話や。
八郎:2人の作業場に2人の窯。めおと窯や。
喜美子:めおと窯!
八郎:アッハッハッハ。5年後は2人で そこで仲よう陶芸やってるわ。
喜美子:それ 書いとけ書いとけ。
八郎:書いとく書いとく。
喜美子:2人の将来設計やな。子どもは…8人?
八郎:5年で8人は計算合わん。
喜美子:ほな 2人。
八郎:女の子2人な。
喜美子:男の子がええ。
八郎:男の子と女の子。5年後は僕の作品も売れてる。それで生活できてるよ。
喜美子:ほんまに そうなったらええなあ。
八郎:ほんまにそうなるように頑張るで。予定どおりやったる。
喜美子:予定どおりにしよな?
八郎:2人で新しい景色 見よな。もうちょっと詳しく書いとくわ。
喜美子:うん。
八郎:えっと 3月賞を取る。4月結婚。どこで暮らすかやなあ…。
喜美子:十代田さんとこでええやん。
八郎:ええ~あんな狭いとこ?
喜美子:十分や。そこで1年ぐらいお金ためて ほんで丸熊さん独立や。
八郎:キスは いつするんやろ。
喜美子:え… キス…。そうやな…キスとか そういうのんは その 予定で言うたら…まあ 結婚式の辺りとか… ちゃう…?
八郎:全部 予定どおりはつまらん。僕も男やで。
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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