スカーレット(72話12月21日)昭和40年、かわはら工房と息子の武志

朝ドラ

朝ドラ「スカーレット」第72話、昭和40年(1965)めおとノートに書いた予定どおりに喜美子の人生は進んでいきました。丸熊陶業から独立し2人の作業場を作りました。2人の電気窯も入れました。八郎の作品は一個5万などという高値にはまた至りません。喜美子は大量の注文品を請け負って八郎を支えています。

子どもも生まれました。予定とは違って男の子1人です。さらに予定外だったのは 長距離運転の仕事で無理をしたことがたたって父の調子がすぐれないことです。増築にかかった借金もまだ残っていて相変わらず貧乏な川原家です。

来週回で今年分の放送は終わり。その最後という時に常治父ちゃんの体の不調。「花子とアン」では、花子のラジオ放送を聞きながらお父ちゃんが…。

「わろてんか」では、藤岡儀兵衛さんがナレーションで…。

川原常治、頑張れとエールを送り、心穏やかな週末をお過ごしくださいませ。

スカーレット(72話12月21日)セリフ

●川原家

(陽子からの電話)

喜美子:はい。

陽子:あっ 喜美ちゃん? 今 ちょっとええ? あんな窯業研究所にお勤めの 橘さんいう人が来やってな ええ話持ってきてくれたんよ。

喜美子:はい…?

陽子:ほな 代わるな。どうぞ。

橘:もしもし 橘と申します。初めまして。お電話で失礼します。川原さんのお作りになったコーヒーカップ 中にお花の絵が描いてあって とても気に入りました。

喜美子:ありがとうございますぅ。

橘:そこで 折り入ってお願いがあります。川原さんに コーヒーカップを作って頂きたいんです。

喜美子:ええ~! え… あの どういうことです? はい! 

(OP)

喜美子:はい! ほな 今からすぐ行きます! いや もう もちろんです! はい あのお待ち下さい。はい。今から行ってくるわ!

八郎:はっ?

喜美子:うちにコーヒー茶わん… うちにコーヒー茶わんの注文が入りました!

八郎:えっ。

喜美子:行ってくる!

八郎:いやいや その恰好で行くんか?

喜美子:あっ…。ああ…!

マツ:なんも 今行かんでも…。

喜美子:今すぐ行く言うてしもてん。

マツ:後にしとき。写真館の中村さん もう来はるで。

喜美子:すぐ戻ってくる!

常治:後にせえ 言うとんねん もう。

八郎:喜美子。

喜美子:今から行く言うてしもた。

いつ子:どういうこと…?

喜美子:うちのコーヒーた茶わんを気に入ってくれた方がいはるんです。

八郎:ほら あの お花の絵が描いてあったやつ。

百合子:知ってる。

直子:何 それ?

いつ子:ああ あの喫茶店のコーヒーカップ?

八郎:喜美子が作ってん。

いつ子:えっ そうやったん!

百合子:喜美子姉ちゃんも 陶芸家として認められたってことやん!

いつ子:あっ でも お仕事は絵付けや言うてたやん。

八郎:僕が教えて 今 陶芸も始めてる。

いつ子:あ~ そう…!

喜美子:どないしよ…。

常治:どないもこないもあるか もう ほんまに! すんません もう…。

いつ子:ああ いいえ。

常治:電話して断れ ほら。

喜美子:何で断るん。

常治:今 行かれへんやろ 後にせえ! もう。

喜美子:後にして 逃げられへんやろか? ええ話は すぐつかまえんと…。

常治:なにがええ話や…。

喜美子:一個400円で買い取る言うてくれた。

常治:そら ええ話や お前! 

喜美子:10個作ったら 今日の写真代 払えるで!

八郎:10個 頼まれたん?

喜美子:それを今から話するんや。

八郎:あ… いや せやけど…。

常治:行け! 行け行け もう! 

マツ:ええ ええ!

常治:ええ話にはすぐ乗っかれ!

マツ:写真は?

●カフェ「サニー」

(荒い息遣い)

喜美子:だあ! 何で声かけへんねん!

信作:ハッハハハハ… ほやけど お前… えっ 何してん?

八郎:ホットケーキ始めたんか?

喜美子:それも悠長すぎるわ。行くで!

信作:何や 何や?

橘:今回の件は 私の叔父が経営するレストランです。

喜美子:はい。

橘:新しく開店するので そこにコーヒーカップを80個。

喜美子:80個…!

橘:団体客も見込んでますし。信楽に女性陶芸家いうのが いらっしゃるなんて 所長も「へえ~」なんて驚いてはりました。

喜美子:あの うちは 女性陶芸家やありません…。

橘:じゃあ これ…。

喜美子:それは… この人がいてくれたからできたんです。うち一人で作ったわけやありません。

橘:じゃあ… これは奥さんの作品やないいうことですか?

喜美子:作品やなんて… うちは まだそんな…。

橘:80個 作れませんか?

喜美子:8個仕上げるのが精いっぱいでした。

橘:ええっ…。

喜美子:自分の電気窯も持ってませんし。

橘:ああ…。

喜美子:すみません。10個くらいの話やと…。うちには まだそんな力はありません。

橘:そうですか…。

喜美子:せっかく頂いたお話やのに すみません。

橘:そっか…。あっ ほな このコーヒーカップの中に お花描くいうのん 使わせてもろてもよろしいですか?気に入ったんで こういうの作って下さい ってよそで頼んでみます。
喜美子:はい…。どうぞ よそにお願いして下さい。

八郎:あの…。

橘:はい。

八郎:いつか… いつか2人で独立しよう言うてるんです。すぐいうわけにはいきませんから…予定で言うと1年後か2年後? 2人で独立して2人の電気窯入れて作業場を持とう言うてるんです。もし もし機会があったら またお声かけて下さい。そのころには80個も100個も 一人で上手に作れるような力を身につけてます。

喜美子:はい…。はい。また そのころに 是非 よろしゅうお願いします。

八郎:お願いします。

橘:またええ話が そのころ あればええんですけど 心に留めておきます。頑張って下さいね。

喜美子:はい!

●川原家

常治:一個400円の…お前なあ 80個でなんぼや これ… 3万2000円やで! どぶに捨ててくるかなあ…。

喜美子:もう うるさいなあ。

常治:お前が手伝うたら ええ話や!

八郎:僕に来た話 ちゃいますから…。

常治:ほんだら 一個5万の湯飲み はよ作れ お前は…!

八郎:あ…。

直子:はよ撮ろうや 東京帰んでえ! 何 5万て?

八郎:あ… ええ ええ…。

百合子:マリリン・モンロー分かったで。

直子:何?

百合子:ヒュ~!

直子:ちゃうわ こうやで ウヒュ~!

常治:何をしとんねん ほら もう!

直子・百合子・マツ:ウヒュ~!

常治:何やってんねん お母ちゃんもやらんでええねん! もう はよ並んで並んで。

常治:ちゃっちゃと… もう何や その頭は…。はよはよはよ。

マツ:はい。

喜美子:ありがとう。

常治:よっしゃ。

八郎:ほんまにここか? 大丈夫?

喜美子:八郎さんも ほら。

いつ子:ええやろ。

常治:集中。

中村写真館:はい 撮ります。

八郎:今 八郎さんて…。

(シャッター音)

喜美子:あっ! ああ もう!

八郎:ごめんなさい!

喜美子:もっかい もっかい! すみません もう一回 お願いします。

八郎:ごめんなさい すいません。

喜美子:もう 何でそんなん 今 気付くん!?

八郎:ごめんなさい。

喜美子:もう 間ぁ悪い!

八郎:はい もっかいお願いします。ごめんなさい。

中村写真館:じゃあ もう一度 撮ります。

(シャッター音)

●「かわはら工房」

昭和40年(1965)

そして めおとノートに書いた予定どおりに 喜美子の人生は進んでいきました。丸熊陶業から独立し2人の作業場を作りました。2人の電気窯も入れました。八郎の作品は一個5万などという高値にはまた至りません。喜美子は大量の注文品を請け負って八郎を支えています。

八郎:あっついな… 喜美子も飲む?

喜美子:飲むぅ。

八郎:はい。

喜美子:飲まして。

八郎:どうやって。

喜美子:口移しせえ。

八郎:ハハッ どすのきいた声で やらしいこと言うな。

(笑い声)

喜美子:そこ 置いといて。

八郎:口移ししたる。

喜美子:やめえ。やめえって。あかん。アハハハ…。あっ 飲み込んだ。

子どもも生まれました。予定とは違って男の子1人です。さらに予定外だったのは 長距離運転の仕事で無理をしたことがたたって 父の調子がすぐれないことです。増築にかかった借金もまだ残っていて相変わらず貧乏な川原家です。

●カフェ「サニー」

百合子:ありがとうございますぅ。

百合子は短大を諦め 食品を卸す会社で納品の仕事をしています。

大野:それと お砂糖2つやな。はい ご苦労さん。

百合子:ありがとうございます。

大野:コーヒー飲んでいき。

百合子:待ってました~!

信作は相変わらずです。

●居酒屋「あかまつ」

女:ええ加減 ほんまのこと言うて下さい。

信作:好きか嫌いかで言うたら 8:2 いや 9:1で好きや。

女:うそや!

●「かわはら工房」

ちや子:琵琶湖大橋関連の取材も今日で終わりや。もう こっちに来ることもなくなるなあ。
喜美子:寂しくなるなあ…。

八郎:次は 何を取材させるんですか?

ちや子:あ~ まだこれからや…八郎さんの密着取材 ええな。陶芸家 川原八郎を丸裸にするぅ。

八郎:えっ。

ちや子:冗談や。

(笑い声)

武志:見て~!

ちや子:おっ! な… 何や これ。

武志:イチゴケーキ!

ちや子:おお すごいなあ。そしたら お父ちゃんみたいに 飾ったらええやん。「たけしくんのさくひん:いうて。

武志:おう そらええな。

(笑い声)

八郎:よし ほな 飾りに行くか? あっ ええよ ええよ。やるやる。

ちや子:はい 行っといで。1年で随分しっかりするもんやなあ。

喜美子:え~ そうですかあ…。

ちや子:喜美ちゃんも そろそろ作品作りできるんちゃう?自分の作品作ろう思わへんの?
喜美子:うちは そんな暇ないんで。

ちや子:前 来た時も そう言うて お皿100枚作ってたやん。

喜美子:あっ! あの100皿のおかげで 洗濯機が買えましたあ。

ちや子:おほほ~ すごいなあ。

(笑い声)

ちや子:いや ちゃうねん。女性陶芸家として 世に出てったらええやん。

喜美子:うちは 陶芸家を目指してるわけやないんで。女性陶芸家なんて 信楽にはおらんし。

ちや子:せやから 喜美ちゃんが その1人目になったらええやん。「信楽初の女性絵付け師」いわれたみたいに。

喜美子:ほやけど うちは今の仕事にやりがいを感じてるし 十分満足しています。

ちや子:才能あるのになあ? うん?

八郎:ええ ええ。

喜美子:適当に合わすな。

八郎:作品作ったらどうや いうのは僕も前に言うたことあるんですけど…。

ちや子:もしかしたら 八郎さんより すごいもん作るかも分からん。

喜美子:もう やめて下さい。

ちや子:まあなあ 男には負けん才能があってほしいいう同性としての希望やな。ほな そろそろ行くわ。

喜美子:あっ はい。

ちや子:ええよ ええよ ここで。また連絡するわ。

喜美子:はい お元気で。

ちや子:喜美ちゃんもな。八郎さん また。

八郎:はい またいつでもいらして下さい。

ちや子:あっ 琵琶湖大橋 渡ってや? まだやろ。

八郎:あ…はい。アッハハッ。

喜美子:武志 さいならは?

武志:さいなら!

ちや子:はい さいなら。

喜美子:さいなら。

八郎:気ぃ付けて。

八郎:よし 武志もおてて拭きや もうしまいやで。

喜美子:待っててなあ 今 片づけて 武志お風呂入れるわ。

八郎:ええよ ええよ。僕がやる。

喜美子:ええよ。昨日もやってもろた。

八郎:今日もやるよ。喜美子は仕事しとき。武志 お父ちゃんと一緒にお風呂入ろうな。

武志:うん!

八郎:先 行ってるで。

武志:は~い。

八郎:ちょ ちょ ちょ…。走って こけなや? 持ってくわ。

喜美子:ありがとう。

八郎:武志~!

(つづく)

●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。

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