朝ドラ「スカーレット」第98話、穴窯での窯焚き、1回目が15万、2回目が25万の薪代がかかり、いずれも失敗。3回目に挑もうとする喜美子に対して八郎が、
借金してまで やることちゃうやろ!?ここで一旦やめや。穴窯はおしまいや。やったらあかん。もう諦めぇ。
ちなみに、昭和45年当時の大卒初任給は約4万円。トヨタのカローラが50万くらいで買えたようです。
なので、八郎の言うことにいたく同意するのですが、でも天才肌の喜美子はそうはいかずに3度4度とチャレンジし続けて、八郎との溝を深める今週の展開です。
スカーレット(98話1月28日)セリフ
穴窯での初めての窯焚き。けれども 出来上がった作品は焼きが甘く もちろん喜美子が望んでいた色は出ていませんでした。失敗です。
●「かわはら工房」
武志:お父ちゃんは?
喜美子:柴田さんらと出かけた。
武志:宿題な。
喜美子:宿題?
武志:漢字の宿題があんねん。
喜美子:漢字 分からへんの?
武志:分かる。
喜美子:ほな 何でここで? あっ 何それ。少女漫画やん。
武志:芽ぐみが貸してくれた。読んどけ言われた。
喜美子:芽ぐみちゃんに?
武志:読んで よう分かっとけ言われた。
喜美子:何をよう分かっとけ?
武志:男と女の違いや。
喜美子:ほう… さすが芽ぐみちゃんや。(小声で)さすが照子の娘や…。
武志:女はよう泣くねん。
喜美子:よう泣くんか。
武志:何かあったら すぐシクシクすんねん。
喜美子:シクシクするん?
武志:ほんで 男が慰めんねん。
喜美子:ほう~。いけないこと描いてないやろな。
武志:何?いけないこと。
喜美子:あっ お母ちゃんが穴窯失敗して シクシクしてる思たん? それで来てくれたん?
武志:女やさかい。
喜美子:アホやなあ 泣くかいな。
武志:シクシクせんの?
喜美子:勉強してたわ。
武志:勉強…。
喜美子:もっかい穴窯の勉強や。何で失敗したか調べてんねん。ほやけど…。
武志:うん?
喜美子:ありがとうな。
武志:うん。
喜美子:うん。
●酒処「あかまつ」
佐久間:奥さんに穴窯任せるんは やめた方がええなあ。
柴田:う~ん…。
八郎:いや そもそも穴窯は喜美子がやりたい言うて始めたことです。まあ今回はあれでしたけど…次は必ず。
佐久間:うまいこといったとしてもな 奥さんの作品は売れへんで。
八郎:えっ…。
佐久間:そらそうや。奥さんは無名や。しかも女や。陶芸は男の世界やで?
八郎:いや 今更そんなこと…。喜美子はずっとやってきたんです。力は十分にあります。才能も…。
佐久間:才能なあ…。
八郎:いや 工房に作品置いてあるの ご覧になったことあるやないですか。ええの作ってますよねえ?
佐久間:陶芸家 川原八郎の奥さんいうさかい みんなどっか なまぬるう見てあげてるだけやで。ハチさんのうては ただの陶芸好きのおばさんや。
柴田:そら ちょっと言い過ぎやで。
佐久間:はっきり言うた方がよろしいわ 甘いとこある2人やさかい。世の中っちゅうんは そういうふうに見るいうことや。
八郎:そういうふう…。
佐久間:奥さんは添えもんや。女が気張っても この世界はまだまだ厳しい。そやろ。なあ?
柴田:まあ 現実はな… まだこういうことや。
せんだって 喜美子と八郎が2人で取材を受けた記事です。喜美子の名前はどこにもありませんでした。
●「かわはら工房」
八郎:ただいま。
喜美子:あっ お帰りなさい。お茶…。
八郎:ああ ええよ ええよ。続きやりぃ。
喜美子:うん。武志がな 一人でお風呂入って 一人で寝てくれたで。
八郎:お~ 楽になったなあ。
喜美子:宿題も さっさとやりよった。
八郎:しっかりしてきた。
喜美子:しっかりは 前からや。
八郎:喜美子に似たんや。ちゃっかりしてるとこも。
喜美子:えっ うち ちゃっかりしてる?
八郎:フフッ。お金の計算?
喜美子:うん…。すごいでえ 薪の代金。
八郎:あ~怖いなあ。
喜美子:いくらになったか発表しよか。
八郎:待って お茶。
♪
八郎:はい。
喜美子:ありがとう。
八郎:うん。
喜美子:ほな 言うで。
八郎:おう。
喜美子:今回 使用した薪 420束。
八郎:おお… 派手に使たな…。
喜美子:予備も全部 使てしもた。
八郎:うん…。
喜美子:金額にして 15万。
八郎:15万。
喜美子:こんな金額 いっぺんに使たん 生まれて始めてや。次も使うで。ざっと見積もって 600束。予備も含めて700束以上は用意せんとあかんな。
八郎:金額にして。
喜美子:25万。貯金下ろして ぎりぎりや。
八郎:失敗は許されへんな。
喜美子:許されへん。失敗はできひん…。
八郎:喜美子 ええかな。話がある。穴窯は一旦置いて 喜美子は陶芸展に応募しぃ。喜美子ならではの形を作りぃ。ほんで金賞狙うんや。
喜美子:何で…?
八郎:金賞取って認めてもらおう。
喜美子:誰に認めてもらうん?
八郎:世の中や。女性陶芸家 川原喜美子いう名前を世の中にもっと広く知ってもらうんが先や。穴窯はそれからにしよ。
喜美子:何でそんなこと言いだすん?
八郎:マスコットガール ミッコー覚える? あん時 深野先生の「ふ」の字も載ってなかった。絵付けの師匠やのに…。
喜美子:ハチさん怒ってたな…。
八郎:今度は その逆や。僕しか載ってない。喜美子の「き」の字もない。悔しいやないか こんな扱いされて。今のままやったら この程度の扱いやで。
喜美子:ミッコーで慣れてる こんなん どうでもええ。
八郎:ううんどうでもええことないで。大概の人はこういうの真に受けるで?
喜美子:大事なんは 穴窯でええ作品を焼くいうことちゃうの。
八郎:ええ作品 焼いても…今の喜美子やったら売れん言われた。「陶芸家 川原八郎が穴窯でどんな作品を生み出すか 心待ちにしたい」。ここな?「川原喜美子が」て 書かれんとあかん。せやないと売れん。売れるための名声を手に入れよういう話や。分かるな?
喜美子:はあ…売れるための名声て 何やそれ。
八郎:せやから 女性陶芸家として…。
喜美子:そんなん いらん! そんなん必要やったら 陶芸家 川原八郎が作りましたいうて うちの作品売ったらええねん。
八郎:何言うてんねん それ おかしいで。
喜美子:今の喜美子やったら売れん言うなら もっと誰もがみんな ええなあ言う作品を作れ言うのが筋ちゃう? 何で名声を手に入れる話になんの?
八郎:誰もがみんな ええ言う作品なんか ありえへんからや。
喜美子:ありえんことないで。
八郎:10人おったら10人がええ言う作品なんかないで?
喜美子:そんなん やってみな分からへんやん。
八郎:やってきた僕が言うてる。ええかどうかは結局 主観や。評価なんか曖昧なもんや。ほんで…。ほんで 陶芸はまだまだ男の世界や。なっ まずはかわいがってもらえ。女性陶芸家として受け入れてもらえ。なっ? 25万 薪代つぎ込む前に もっかい冷静に対策 考え直そう。そやのうても 1回目は失敗したんやで?
喜美子:1回目 失敗したんは よそに気持ちがいったからや。
八郎:よそに気持ち?
喜美子:三津と仲よう寝てるところ見てしもた。あん時 温度が上昇せんかって 薪も少なくなって…どないしよういうて ハチさんに頼ってしもた。うちも分かるで? 三津が言うてたこと。男やったらよかった。次は失敗しいひん。25万無駄にはしません。やらせてもらいます。大丈夫や 任しとき。
●川原家・穴窯の中
2回目の窯焚きも…失敗に終わりました。
●川原家・母屋
武志:頂きま~す!
百合子:頂きます。
マツ:頂きます。
武志:どうかしたん?
マツ:うまいこといかへんかってん 穴窯。
武志:知ってる。お母ちゃんが言うてた。お父ちゃんも ごはんいらん言うてたよ。
マツ:何してた?
武志:お父ちゃんは仕事。お母ちゃんは穴窯の勉強や。
マツ:穴窯…。
武志:うまいこといかんかったから また勉強してるでえ。お母ちゃんはシクシク泣いたりしいひんから心配せんでええよ。
百合子:武志! 今 何食べた? ニンジン食べたよあ! ニンジン!
マツ:ニンジン食べたん? 食べたん!
百合子とマツ:武志~!
●「かわはら工房」
喜美子:分かった…! 分かった ハチさん! 2回目 何で失敗したか! あんな? 2回目は急激な温度の上昇が起きたんや それで割れてしもた。ほやから次は じっくり焼けるよう調整したらええねん。そう難しいことやないで。
八郎:次はないで?
喜美子:えっ。
八郎:25万 またいっぺんにとんでしもた。次は当分ないで。
喜美子:積み立てたお金がある。
八郎:武志のお金ちゃうんか。武志が いずれ高校大学行く時のためにお金ためる言うてた。
喜美子:いざという時のためや。
八郎:せやから それは武志のいざという時のためのお金ちゃうんか。喜美子。
喜美子:ほな 借りてくる。
八郎:何 言うてんねん。
喜美子:なかったら借りるしかないやん。
八郎:借金してまで やることちゃうやろ!?ここで一旦やめや。穴窯はおしまいや。やったらあかん。もう諦めぇ。
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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