朝ドラ(NHK連続テレビ小説)第101作「スカーレット」のネタバレあらすじ、その感想とキャスト紹介を最終回まで書き続けています。
ヒロイン川原喜美子は昭和13年生まれで「なつぞら」の奥原なつと同学年。方や陶芸の道へ、方やアニメの世界へ。
共に女性進出の魁となった2人の波乱万丈の人生を、この朝ドラで見比べるのもいいかもしれません。
主題歌は朝ドラ初となるSuperflyのオリジナル曲「フレア」。
越智志帆さんの爽やかな歌声を含めて、2020年3月28日の最終回まで存分に朝ドラを楽しんでまいりましょう。
尚、テレビ放送よりも先行してドラマの内容や配役等を書いていますので、お読みになる際はくれぐれもご注意下さい。
- スカーレットのネタバレあらすじ
- 第25週「炎は消えない」
- 第24週「小さな希望を集めて」
- 第23週「揺るぎない強さ」
- 第22週「いとおしい時間」
- 第21週「スペシャル・サニーデイ」
- 第20週「もういちど家族に」
- 第19週「春は出会いの季節」
- 第18週「炎を信じて」
- 第17週「涙のち晴れ」
- 第16週「熱くなる瞬間」
- 第15週「優しさが交差して」
- 第14週「新しい風が吹いて」
- 第13週「愛いっぱいの器」
- 第12週「幸せへの大きな一歩」
- 第11週「夢は一緒に」
- 第10週「好きという気持ち」
- 第9週「火まつりの誓い」
- 第8週「心ゆれる夏」
- 第7週「弟子にしてください!」
- 第6週「自分で決めた道」
- 第5週「ときめきは甘く苦く」
- 第4週「一人前になるまでは」
- 第3週「ビバ!大阪新生活」
- 第2週「意地と誇りの旅立ち」
- 第1週「はじめまして信楽」
- スカーレット・ヒロインのモデル
- スカーレットの出演者キャスト一覧
スカーレットのネタバレあらすじ
物語が大きく動く昭和22年(1947年)当時の歴代朝ドラヒロインたちの居場所と年齢を図にしてみました。
※ピンチアウトで画像を大きく見ることができます。
貧しい川原家に育った喜美子なら「ごちそうさん」のめ以子に食事をタダでご馳走になっていたかもしれない。
あるいは「わろてんか」の寄席を、こっそりタダで見ていたかも。
でも貧乏だったから神戸の「キアリス」の子供服は絶対に買ってもらえなかったはず。
そして、泉大津の「たちばな塩業」の天然塩も高価過ぎて口にしたこともなく、福ちゃんは長男・源の出産で、鈴さん大変。
こんな朝ドラ史の中で、改めて「スカーレット」ヒロイン川原喜美子(戸田恵梨香)は昭和13年、大阪生まれ。
同じ頃、東京で生まれたのが朝ドラ「なつぞら」の奥原なつ(広瀬すず)。
そして昭和22年、川原喜美子が9歳の時に借金から逃れるために家族全員で大阪から滋賀県信楽に引っ越し。
同じく9歳になった戦災孤児の奥原なつは、柴田剛男に連れられて北海道十勝へ。
どこかで川原喜美子と奥原なつの人生が交差する場面を見てみたい…、そんな妄想をしながら「スカーレット」ネタバレあらすじと感想です。
尚、紙面の関係上、感想は日別の記事に書いておりますので予めご了承願います。
朝ドラ年表(更新中)年度別に歴代ドラマの主な出来事をまとめ中
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第25週「炎は消えない」
武志は念願の作品を完成させていた。その出来栄えと充実した武志の表情に喜美子も喜ぶが…。
着実に病魔が武志の体を蝕んでいて…、処方された薬の副作用で味覚がおかしいと病院で大崎医師に訴える武志。
家に帰ってきても、武志の作品完成を祝おうと食事を準備中の八郎に突っかかり、やり場のない感情を初めて爆発させる武志。
実は、入院していた時に同じ病室にいた高校生の安田智也、彼が亡くなる前に書いた手紙を、母親の理香子から渡され、それを読んで心が乱れていたのだ。
ある日、武志が作った大皿から小さな音が出ていることに気付いた喜美子。それは本焼きした陶器に細かなヒビが入る時の現象だったが、自分の作った皿が生きていると思えた武志は勇気をもらい…。
しかし、武志の体は弱くなっていく一方で、食欲も日に日に落ち…。
そんな中、町役場から信楽の陶芸展を開催したいので、喜美子の陶芸教室から出品してほしいとの依頼が。
本人の了承の下、武志が作った皿も出品することに決めた喜美子は、住田にその皿を見せたところ、大好評。
そして、直子の計らいで武志は真奈とドライブデート。家に帰って2人っきりになると、武志はおもむろに真奈の似顔絵を描き出すのだった。
その日の晩、喜美子は直子と「あかまつ」で酒を酌み交わしていた。
武志の恋愛を後押しした直子だったが、実は別れた夫・鮫島ともう一度やり直したいと喜美子に相談。それを聞いて直子の背中を押す喜美子だった。
数ヶ月後、信楽の陶芸展の開催が近づく頃、照子と信作が武志の見舞いにやってきた。しかし、武志の衰弱ぶりに言葉を失う2人…。
信作が企画した信楽のみんなの陶芸展が開催された。特別ゲストとしてジョージ富士川が招待され、それを見に行く喜美子と武志と八郎の家族。
会場には、知らせを受けたちや子や草間の姿が。武志はジョージ富士川のワークショップに参加して、精一杯楽しむのだった。
そして、喜美子は武志を連れてびわ湖の湖岸へ。照子に信作、学に大輔、それに石井真奈の姿もあった。
そして琵琶湖を見つけながら、喜美子は武志にこう言ったのである。
「よう見とけぇ こっちの心も大きなるで」。
その後も闘病しつつ作陶を続ける武志。その横では喜美子も作陶しながら武志を見守る日々。
喜美子は武志との大切な時間を過ごしながら…一緒にいられる幸せを胸に刻むのだった。
そして、武志が喜美子に抱かれながら亡くなって2年後。
喜美子は武志が作った作品を大崎先生と共に見つめていた。やがて大崎先生が作陶に挑戦し始めると、そこに八郎も訪ねて来て…。
喜美子の陶芸への、そして武志への想いは消えてはいなかった。
喜美子と武志の炎は消えないのだ。(完)
(150話3月28日)武志「幸せや。幸せやで。ありがとう」
(149話3月27日)いつもと変わらない1日は特別な1日
(148話3月26日)喜美子「大事なもんを大事にせえ」
(147話3月25日)武志は真奈ちゃんのこと大事に思てんのやな
(146話3月24日)喜美子「生きていくために食べて下さい」
(145話3月23日)俺は…終わりたない。生きていたい。
第24週「小さな希望を集めて」
武志のために、骨髄移植のドナー適合検査を受けた喜美子だが、白血球の型が一致せずドナーになれないことが判明。
落ち込む喜美子だったが、大崎先生からから同じ病を抱える患者と家族の会の存在を知らされる。そして、父親である八郎の検査に一縷の望みをかかるのだったが…。
ドナー適合検査を、照子の熊谷家、信作の大野家、それに武志の友人たちも次々と受けてくれるのだったが…、適合者は容易には見つからなかった。
そんな折、大阪のちや子も武志の病気を知り、信楽までやってきて自分もドナー検査を受けた、そして「中淀はたらく母の会」の母親たちにも声をかけていると喜美子を励ますのだった。
一方、武志の病状は徐々に悪化し始めていた。
大崎先生から「白血病患者の会」を紹介してもらった喜美子は、その会の会長と会っていた。
気丈に振る舞う会長であったが、その本心は喜美子と同じで悲しい母親の気持ちを共有する2人。
そんなある日、作陶に没頭する武志を真奈が訪ねてきた。武志と喜美子に自分の気持ちを正直に伝える真奈。
そして数日後、仕事で出かける喜美子に代わって八郎が武志を見守ることに。陶芸に励む武志を八郎が手伝っていると、武志が発熱。
八郎はすぐに大崎先生に連絡して来てもらうことに。外では雨が降り出して、それを火照った体で見つめる武志は、何かがひらめき…。
作陶中の皿のイメージを膨らませた武志は、工房に駆けつけた大崎先生、それに仕事から帰ってきた喜美子の前で再び作陶作業を始めるのだったが、また体調を崩し…。
持ち直した武志であったが、病魔は確実に武志の体を蝕んでいった。
喜美子は同じ病室に入院していた安田智也とその母親である理香子に自分が作った皿をプレゼントしようと病室を訪ねるが…。
智也の容体が急変し、大崎先生の懸命な処置もむなしく亡くなってしまった。それを目の当たりにした喜美子は大きな衝撃を受け、武志に伝えるべきか八郎に相談するのだった。
そんな時、大阪から見舞いの客がやってきた。荒木荘でお世話になった荒木さだと、喜美子の初恋の人で医者になった酒田圭介だった。
季節は巡り、昭和59年の秋。武志の闘病生活は続いていた。友人たちがドナー探しに奔走するが、適合者はいまだ見つからず、落ち込む友人たち。
そんな彼らに武志の思いを密かに伝える八郎。一方、喜美子は穴窯の準備に追われていた。
体調がすぐれず、バイトを辞めた武志は前にも増して陶芸に情熱を燃やし…やがて窯焚きが終わり、喜美子も見守る中、作品を取り出してみると…。
直子がスッポンを買って皆で食べようとやってきた。その時に川原家に来客が…研究所の石井真奈だった。
(144話3月21日)直子「恋人作ったってええやん」
(143話3月20日)酒井圭介と荒木さだがお見舞いで信楽に
(142話3月19日)敏春「武志君病気や。呼ぼうな披露宴…」
(141話3月18日)真奈「許可しませんのでまた来ます!」
(140話3月17日)喜美子は白血病患者の会代表と面会
(139話3月16日)骨髄移植のドナー適合検査を受ける友人たち
第23週「揺るぎない強さ」
昭和59年(1984年)正月、川原家に集う八郎と百合子たち家族、それに白血病と診断され、余命数年と宣告された武志の姿も。
正月らしい賑わいを見せる川原家であったが、武志の診断結果を知っているのは喜美子だけ。武志本人にも病気のことを伝えていない喜美子は時折、大きな不安に押しつぶされそうに…。
その武志は、窯業研究所での研修が終わりに近づき、陶芸家となる勉強を続けたいと八郎と喜美子に相談。
喜美子と八郎はそれぞれ助言し、武志はフカ先生から届いたハガキ、そこに描かれた絵に見入るのだった。
喜美子は、武志に寄り添うために穴窯での作品作りを1年間中止することを決めた。それを後援会長の住田に伝え、それを偶然にも立ち聞きしてしまう照子。
一方、武志は自分の体調が気になり、家庭医学書を買って調べていた。そんな時、友人たちとたこ焼きパーティーをすることになり、準備を始める武志と真奈。
しかし、その最中に身体に異変を感じた武志は、病気を悟られないために真奈を部屋から追い出すことに。
不安に駆られた武志は、大崎医師を訪ねて相談しようとするが…、急病患者優先のために面会できず。
その頃、武志のアパートの部屋を訪ねた喜美子は、そこで家庭医学書を発見。白血病のページに付せんがあり、武志が自らの病気に気づいていることを知る喜美子。
やがて戻ってきた武志と向き合う喜美子。残りの人生を陶芸にかけたい、余命はどのくらい…?
武志に問われたことで、切ない思いと同時に、武志と一緒に病と闘う気持ちがこみあげる喜美子は、武志に病名と余命を告げるのだった。
武志が応募した次世代展の結果発表の日、喜美子は八郎や直子たちを集めての食事会を計画。そこで間もなく入院する武志の病気も打ち明けるつもりだと武志に告げると…。
武志は誰にも知られたくないと喜美子の提案を頑なに拒否。困った喜美子は大崎先生に電話で相談し助言を受けた。
一方、窯業研究所では入院を報告した武志を掛井が励ますが…、夜になって家族が集まる川原家に武志の姿はなく…。
武志は友人たちと飲み会で酔っ払い、残った真奈と二人きりに。
その頃、川原家では喜美子が直子に武志の病気を告白し、骨髄移植手術のためのドナー検査のお願いをしていた。そして遅れてやってきた八郎も武志の病気を知り、激しく動揺…。
やがて武志の入院生活が始まり、喜美子は付き添いをしながら自らもドナー検査を受けていた。八郎も武志には内緒で病院を訪れ、主治医である大崎先生と面会していた。
そして全てを理解した八郎は、会社を辞めて武志のそばで暮らすことを申し出るが喜美子に止められて…。
入院中の武志は、あのジョージ富士川が描いた絵本を見ていた。そして、そこにある思いを書き記し…。
それを見た喜美子と八郎は、居合わせた信作に武志の思いを伝える。一方、武志は大崎医師と相談して、退院して通院治療に切り替えることに。
病院には照子の家族を始め、知り合いが次々押しかけて武志を励ます。だが武志の容体が急変して…。
(138話3月14日)武志が退院、2週間に一度の通院治療へ
(137話3月13日)骨髄移植のための適合検査を受ける喜美子
(136話3月12日)大崎先生「患者さんの気持ちは揺れます」
(135話3月11日)生きるで。もっともっと生かしたる。
(134話3月10日)休日に県立病院に大崎先生を訪ねた武志
(133話3月9日)お母ちゃんはお母ちゃんいう生き物や
第22週「いとおしい時間」
時間は一気に7年流れて平成2年(1990年)の設定で始まると思われましたが、実際は昭和58年8月からです。
そして、武志が夢中になって取り組むのは、天目釉ではなく亜鉛結晶釉。この時間軸だと、信楽高原鉄道事故には触れない可能性が高くなってきたようです。
なので、以下のネタバレあらすじは、大筋は合っていますが細部は正確ではありませんと言い訳を書いておきます。
スカーレット第22週のネタバレあらすじ。白血病で余命宣告される武志
(132話3月7日)親がドナーになれる可能性は1%未満
(131話3月6日)武志の病気は慢性骨髄性白血病と判明
(130話3月5日)滋賀県立中央病院を紹介される武志
(129話3月4日)大崎茂義医師が初登場し、武志が鼻血
(128話3月3日)部下の鳥居に「人を敬え!」と叱る信作
(127話3月2日)昭和58年8月、家族3人で食卓を囲むように。
第21週「スペシャル・サニーデイ」
フカ先生の2番弟子、いわゆる“2番さん”を覚えていますでしょうか。最近では“1番さん”と一緒に信楽にやってきて、あの三津を川原家に紹介していました。1月8日放送の81話の出来事でした。

“2番さん”こと磯貝忠彦は、大阪の専門学校の陶芸科の先生。演じているのは俳優、脚本家の三谷昌登(みたに まさと)さん。
朝ドラ「 あさが来た」のスピンオフドラマ「割れ鍋にとじ蓋」の脚本も手掛けておりましたが、このスカーレットの第21週「スペシャル・サニーデイ」の脚本を書いたのは、水橋文美江さんでなく、この三谷昌登さん。
おそらく、第21週だけのピンポイント担当かと思いますが、水橋さんとはまた違った脚本を期待して、スカーレット第21週です。
スカーレット第21週のネタバレあらすじ。スピンオフドラマで大野家の1日
(126話2月29日)俺が悪かった!帰ってきてくれ百合子!
(125話2月28日)信作の「ネチネチやきもち攻撃」
(124話2月27日)近藤彬は信楽派出所勤務の警察官
(123話2月26日)寝る時はいびか歯ぎしり どっちかに。
(122話2月25日)一昨日の晩ごはん思い出せんのは老化
(121話2月24日)三谷昌登さん脚本の特別なサニーの1日
第20週「もういちど家族に」
喜美子と意気投合したアンリ(烏丸せつこ)が川原家に居候。妙齢女性2人の奇妙な同居生活が始まる。
信作は八郎を酒処「あかまつ」に呼び出して4年ぶりの再会。そして喜美子とやり直してみないかと提案。
照子は、長男・竜也が何かとお世話になっているからと、高級な肉を持参して喜美子にお礼。
その肉を肴に、アンリと照子と夕飯の準備をする喜美子。せっかくだからと信作も呼ぶと…。
信作の後から八郎も姿を見せて、戸惑う喜美子であったが、八郎と初対面のアンリはズバズバと…。
翌朝、喜美子が自分の行く末を考えているとアンリから「作品が人生を豊かにしている。あんたは一人じゃない」と励まされ、パリ旅行に誘われる。
窯業研究所では、掛井武蔵丸(尾上寛之)から、新人陶芸作家の登竜門「次世代展」への出品を勧められる武志。
どうするか迷った武志は喜美子に相談。この時初めて、喜美子が「次世代展」で落選した過去を知り、驚く武志。
高級肉での夕食から数日後、八郎がまた川原家にやってきた。武志が呼んだのだが、その武志はまだ帰ってこない。
気まずい空気が流れる川原家。そこにようやく武志が帰ってきて、父子で陶芸の話。
そして八郎が帰り支度をする時、武志は八郎を引き留めた。もとの家族のように一緒に暮らそう…。
戸惑う八郎、そして思わぬ来訪者二人組が現れ、その言葉もあって喜美子と正面から向き合う八郎。
お互いに過去のわだかまりを捨てて、昔に戻ろう、普通にしよう。
ぎこちない喜美子と八郎の会話を、嬉しそうに見つめる武志。
三人一緒で食べる十数年ぶりの夕飯。
おいしいな…。
喜美子と八郎、そして武志がもういちど家族になった瞬間だった。
(120話2月22日)自分より誰かの人生を豊かにしてあげたい
(119話2月21日)喜美子には強い覚悟と天賦の才能がある
(118話2月20日)武志「何でお母ちゃんと別れたん」
(117話2月19日)どんな金持ちでも人生一人一回だけや
(116話2月18日)みっともなく泣いてしまうのは年のせい
(115話2月17日)喜美子が40を超えて初めての二日酔い
第19週「春は出会いの季節」
昭和58年(1983年)2月、史実的には、この時期に放送されていた朝ドラは「よーいドン」。
ヒロインみお役は藤吉久美子さんで、昭和初期の大阪を舞台に、天才走者と注目されてオリンピックへの夢を抱くものの、裕福な実家が倒産。
道頓堀の芝居茶屋、舞鶴の駅弁屋、そして再び道頓堀と、人生のマラソンを走り抜くという、まさに波乱万丈な物語。
そして、朝ドラ「スカーレット」の世界。昭和58年には、喜美子の作品は5万円以上の高値がつくほど裕福になった川原家。
大きなカラーテレビで「よーいドン」をマツさんが見てたらうれしいと妄想して、第19週のネタバレあらすじです。
スカーレット第19週のネタバレあらすじ。昭和58年、武志が信楽に戻る
(114話2月15日)2人の美しい女性の人生が交錯してるやん
(113話2月14日)掛井「朝の掃除は心の準備運動やで」
(112話2月13日)小池アンリはミス琵琶湖、ちや子は市会議員
(111話2月12日)掛井先生に釉薬のことを学びたい武志
(110話2月11日)マツが幸せな死に方で永眠し武志帰郷
(109話2月10日)武志が大学進学、八郎の家には留守番女
第18週「炎を信じて」
この週から別画面にてご案内させていただきます。大量の文章のために、スマホでの表示が遅くなる可能性があり、何卒ご了承いただければ幸いです。
以下のテキストをクリックしていただけると、そのまま移行いたします。
スカーレット第18週のネタバレあらすじ。昭和53年、武志17歳喜美子40歳
(108話2月8日)昭和54年、京都の美術大学に合格する武志
(107話2月7日)成功した代わりに大事なもんを失った。
(106話2月6日)「めでたしめでたし」の話を聞きたがるマツ
(105話2月5日)昭和53年、自然釉の作品は喜美子の代名詞
(104話2月4日)2週間焚き続けることに反対する八郎
(103話2月3日)喜美子と八郎の別居が信楽中に知れ渡る
第17週「涙のち晴れ」
穴窯の薪入れを懸命に行う喜美子。そしてその横では、疲れ切った三津と八郎が寄り添うように寝ていて…。
焦りと怒りと疲れ、複雑な感情を抑えながら喜美子は窯焚きを続けるのだった。
その窯焚きもようやく目標温度に達し、一安心したところに、大阪から直子の恋人・鮫島が訪ねてきた。
直子にプロポーズしたけど断られた、お姉さん助けてくださいと。直子が鮫島に出した結婚の条件に驚く喜美子。
一方、八郎への想いが日に日に募るばかりの三津。もはや、陶芸の師匠ではなく“一人の男”として、八郎への愛情を深めていて…。
でも、この想いを表に出すことで八郎夫婦の、川原家の安泰を狂わしてしまう…。
八郎への愛か、それとも川原家への恩義か…。いたたまれくなった三津が出した結論は…、
嫌なんですよねえ 穴窯なんて。時代に逆行してますよ。ついていけません。お世話になりました。
三津の精一杯のウソに誰もが気付いていた。そして八郎と喜美子は、餞別代わりに釉薬の調合が書かれたノートを三津に持たすのだった。
喜美子の初めての窯焚きは思うような焼き色が出ずに失敗。再度、前回以上のお金をかけて窯焚きをしたいと八郎に相談するが…。
窯焚きは、大量の薪が必要で電気窯とは比較にならないほど費用がかかる。しかも女性が気張っても、この世界はまだまだ厳しい…。
窯業研究所の柴田や美術商の佐久間から、穴窯を止めるよう説得されていた八郎は、まずは陶芸展で入賞して女性陶芸家としての地位を固めてから、そう喜美子を諭すが…。
八郎の言葉に聞く耳を持たない喜美子は、二回目の窯焚きを強行し、またもや失敗に終わるのだった。
失敗の原因を探り、貯金を取り崩してまで三度目の窯焚きを目指す喜美子。しかし経済的負担が大きく、穴窯を諦めるよう諭す八郎。
2人の溝は深まるばかりだったが、それを知らないマツや信作が喜美子を応援し始め、八郎は孤独感を深めるのだった。
喜美子は八郎の反対を押し切って、三回目の窯焚きの準備を始めた。喜美子の頑なな態度に呆れ果てた八郎は武志を連れて川原家を出て行ってしまい…。
2人のケンカを知った照子が飛んできて、喜美子を叱りつけるが、炎の魅力に心を奪われた喜美子にはその言葉が一切届かず。
八郎は一人で暮らす部屋を借りようとしていて、武志は照子が預かっていると言う。喜美子はすぐに武志を家に連れて帰るのだった。
こうしてマツや百合子の心配をよそに、窯焚きに挑んで2週間、三度目の挑戦も、やはり失敗に終わる喜美子。
落ち込む喜美子に、百合子は気分展開に大阪で遊んでくればいいと、動物園の入場券を二枚、喜美子にプレゼント。
それは武志が行きたがっていた動物園だった。一通り観光した後、訪ねたのは庵堂ちや子の事務所。ちや子は働く女性の待遇改善を訴える活動を手伝っていると言う。
そして、ちや子に指示された時間にラジオをつけてみると、
「こんばんはぁ、信楽太郎です」。
あの荒木荘の田中雄太郎の声だった。ビックリしたのも束の間、「さいなら」という曲を歌う信楽太郎の歌は、実にしっとりとしたバラードで、すぐに喜美子の目に涙があふれるのだった。
翌日、喜美子は穴窯の苦悩をちや子に語った。それを静かに聞いてくれるちや子。すると、そこに信楽太郎こと雄太郎が顔を出し、あの大久保さんまでやってきた。
やがて、杖をつきながら歌える喫茶「さえずり」のマスターまでやってきて、懐かしい面々に囲まれて気持ちが温かくなる喜美子。
荒木荘があった場所は更地になり、「さえずり」の跡地には大きなビルが建っている。でも時代が変わっても、人の温かさはそのまま。
また一生懸命生きていこう…、喜美子に生きる力がみなぎるのだった。
一方その頃、信楽の川原家では、自分の荷物を取りに来た八郎の姿があった。
(102話2月1日)信楽太郎と大久保さんに励まされる
(101話1月31日)昭和44年12月末、ラジオから「さいなら」
(100話1月30日)ハチさんおらん方がやりたいことやれる
(99話1月29日)ハチさんに足りひんのは信じる力や
(98話1月28日)1回目15万、2回目25万の薪代で失敗続き
(97話1月27日)三津はかわはら工房を去っていきました
第16週「熱くなる瞬間」
昭和44年の東京・銀座の朝ドラ史
八郎は5月の連休に開催される個展の下見で、東京・銀座を訪ねている設定です。
東京・銀座と言えば「トト姉ちゃん」の「あなたの暮し出版」の本社がある場所。
「あなたの暮らし」の発行部数は昭和39年で75万部。昭和49年には100万部なので、昭和44年頃は発行部数85万部前後で、すでに超有名雑誌にして有名企業。
「あなたの暮し出版」の本社を見上げながら、いつかこの雑誌で取り上げてもらえるようにと八郎が思ったかもと妄想して「スカーレット」第16週です。
八郎不在のかわはら工房を、照子と信作が訪れていた。照子は敏春との離婚騒ぎを、信作は百合子との交際話をし始め、童心に返ったようにはしゃぐ幼なじみ三人。
一晩、一緒に過ごすことになり、話題はやがて、昔、喜美子が見つけた室町時代の信楽焼のカケラになり…。
翌朝、照子と信作を見送った喜美子は、信楽焼のカケラのことを心の隅に置いて小皿作りに集中。
一方、照子たちからアドバイスされた信作は、百合子を「サニー」に呼び出すのだった。
実は最近、信作は百合子とささいなケンカをしていて、お互いにギクシャクしていたのだ。
不安そうな百合子に対して信作が発した言葉は…。
東京に行っていた八郎が信楽に戻ってきた。そして八郎から「サニー」に呼び出された喜美子の前には、あのジョージ富士川の姿が。
東京で偶然再会したジョージ富士川を、信楽に誘った八郎。喜んだ喜美子はジョージ富士川を自宅に招くのだった。
今度もまた信楽焼の古いカケラに興味を示して、この色は薪の炎と灰によってできたものだと断言するジョージ富士川。
ジョージ富士川から刺激を受けた喜美子は、カケラの色の焼き物を作るのが次の目標だと八郎に宣言。
翌日、絵付け小皿200枚の本焼きを始めようとしたころ、電気釜が故障するという大トラブル。
急遽、照子の好意で丸熊陶業の釜を使わせてもらえることになり、安堵する喜美子。
そんな喜美子に、信楽焼のカケラの色を調べていた八郎が、
あの色は釉薬を使っていない。釉薬を使わないで陶器を作るのなら穴窯を作るしかない。
そうアドバイスする八郎だった。
一方、信作と百合子は、正式に結婚の挨拶をしたいと川原家の状況を探る日々。しかし電気窯の故障トラブルでタイミングを逃し、またもや喜美子に言い出せず…。
八郎から、今やりたいことに挑戦すべきだと助言された喜美子は、穴窯の建設費用を試算すると、膨大なお金がかかることが判り…。
穴窯作りを躊躇している喜美子に、マツが長年貯め込んできたへそくりを出してきて、その背中を押すのだったが…。
穴窯の話を聞きつけた直子が、また信楽にやってきて、なにが穴窯や!と猛抗議するのだった。
喜美子と八郎の穴窯がついに完成。そして初めての火入れ。試算の結果、目標温度を決めて3日間、火を燃やし続けることに決めるのだが…。
喜美子は薪入れを1人でやるというが、八郎が反対し、三津を含めて3人でやることに。喜美子たちは懸命に薪を投げ入れ続けるが、3日を過ぎても目標温度には届かない…。
焦る喜美子、そして三津は睡魔に襲われ、八郎に寄りかかって寝てしまうのだった。
やがて目覚めた三津は、隣で寝ている八郎への愛しい想いが募り…、
自らの唇を八郎に近づけていくのだった。
(96話1月25日)目標温度は1200度で釜焚きの日数は3日
(95話1月24日)昭和44年夏、整地が終わり穴窯造りへ
(94話1月23日)慶乃川「穴窯は維持費が大変なんです」
(93話1月22日)八郎「芸術をきわめるんは喜美子に任した」
(92話1月21日)信作「3回言うたる。結婚して下さい!」
(91話1月20日)朝まで3人で「今やから言うけど」大会
第15週「優しさが交差して」
「半分、青い。」の涼次は「家族は邪魔」で離婚。
八郎の陶芸家としての行き詰まり。何もないところから作品を作り上げる大変さを見ながら、思い出したのが「半分、青い。」の涼次。
映画監督になるという夢を諦めきれず、最後には妻と娘を捨ててまで映画の世界に戻っていったものです。しかも「家族は邪魔」というすごい言葉を残して。
詳しくは、こちらでご確認下さい。

でも、自分の夢の追求だけで、浮気不倫の類じゃなかったのが唯一の救いだったような気がしたのですが、この「スカーレット」の八郎と三津、そして喜美子の関係はいかに!?
ということで、15週のネタバレあらすじです。
5月の連休に、銀座の個展に出す作品作りに悩む八郎。弟子の三津は、常に前向きな言葉で八郎を鼓舞する日々。
そんなある日、喜美子に久しぶりの大量の食器注文が入った。発注してきたのは、窯業研究所の橘ひろ恵。
かつて、喜美子と八郎が結婚記念の写真を撮った日に、コーヒー茶わん80個を依頼してきたあの人。

百合子がサニーで橘ひろ恵にたまたま会って、喜美子にぜひお願いしたいと。9年前は、陶芸家としての自信も設備もなく断ってしまったが、今回は大丈夫。
しかも、この売上で家計を助けることができる、八郎がわざわざ個展を開かなくても川原家は当面はやっていける…。
そんな想いから、創作活動に悩む八郎に個展の中止を提案する喜美子。
喜美子の思いやりを受け入れ、礼を言う八郎であったが、その心中は…。
個展を中止するか否か、悩み続ける八郎に三津が意外な提案をし、創作のアイデアが膨らむ八郎。
同じ頃、カフェ「サニー」では信作が母親の陽子からせっつかれていた。百合子の件で早く川原家に挨拶に行ってけじめをつけろと。
そこに打ち合わせのために店にやってきた喜美子。信作は百合子と結婚させて下さい!…と言えなかったのである。
そして、「サニー」で橘ひろ恵と小皿制作の打ち合わせを終えて工房に戻ってみると、そこには楽しそうにおしゃべりしている八郎と三津の姿が…。
喜美子は2人の仲の良さに居心地の悪さを感じていると、八郎がいきなり「個展は中止しない」と言い出し、しかも東京に下見に行くと。
東京で流行っている食器のディナーセット、それを個展の目玉にしたいという八郎に、喜美子は私も一緒に行くと言い出すが、八郎は何も言わず…。
八郎と三津の関係を気にしながら、発注を受けた200枚の小皿作りを始める喜美子。その鬼気迫る姿に圧倒される三津。
喜美子の陶芸家としての実力は自分以上、そして…
喜美子さんが横にいるとしんどい…。
八郎の本音を喜美子に伝えてしまう三津。
ハチさんを追い詰めたのは うち…。
作陶を教えながら、喜美子もまた三津と親密になっていくが、三津の口から「八郎先生のような人を好きになりたい」という言葉が漏れ、激しく動揺する喜美子。
一方、川原家に大阪にいるはずの直子が突然帰ってきた。しかも妊娠しているという。
でも、それが嘘だと分かり、マツの怒り爆発。喜美子が直子を諭していると窯業研究所の柴田から電話が入り…。
次世代展で落選した喜美子。そして八郎は個展の下見のため、1人で東京へ。
喜美子は夫婦ノートに、今の想いをつづり始めるのだった。
(90話1月18日)喜美子は次世代展に落選、八郎は東京へ
(89話1月17日)鮫島「少し…用立てて頂けないでしょうか」
(88話1月16日)努力しても駄目だなあって人間もいるんです
(87話1月15日)結婚式の引き出物で小皿5枚セット40組
(86話1月14日)高価な洋食器のディナーセットが流行
(85話1月13日)銀座の個展はやらんでええ。やめよ。
第14週「新しい風が吹いて」
昭和44年の朝ドラ史
この年、東京の「なつぞら」では、坂場一久となつの一人娘・優の保育園探しが大変な時で、結果的に全部落ちて、茜さんにお世話になるという話が展開されました。

信楽の昭和44年(1969年)1月
3年前に陶芸展で金賞を受賞した川原八郎。その後は、美術商・佐久間の予言通りに、個展や注文製作といった仕事が順調に入っていた。
喜美子は、そんな八郎を支えながら時折、ジョージ富士川の言葉を思い出しながら“自由に”自分の作品を作る日々。しかも釉薬の知識も身に付き始めて八郎は心中複雑に。
そして工房には、八郎が知人から頼まれて預かっている陶芸家志望の弟子2人が出入りしているのだったが、これがなかなかのくせ者で…。
2人は時間があるとすぐにケンカする有り様で、それを止めるのも喜美子の仕事であった。
そんな日々の中で八郎が東京・銀座で個展を開くことが決まったのだが…、ここ最近、満足する作品が出来ずに人知れずプレッシャーを感じる八郎。
それでも個展の開催日は迫り、その準備に追われる八郎と、相変わらずマイペースの喜美子。
そこに信作が訪ねて来た。喜美子は、近頃仲がいい信作と百合子の交際の報告だと期待するのだったが…。
信作の口から出た言葉は、喜美子と八郎についての鋭い指摘だった。その指摘に動揺する2人。
信作が帰った後、喜美子は何事もなかったようにふるまうのだったが、八郎は信作の言葉がずっと心にひっかかったままだった。
そして、作品作りに集中したい八郎は、弟子2人の存在が負担となり、喜美子に頼んで辞めてもらうことになるのだったが…。
辞めて出ていく弟子2人と入れ替わるように、懐かしい2人が工房にやってきた。
丸熊陶業で絵付けの先輩だった1番さんの池ノ内と、2番さんの磯貝。そして、彼らに連れられてきたのが、松永三津(黒島結菜)。
東京の美術大学を卒業し、焼き物の産地を訪ね歩いて勉強している女性だった。
弟子にしてほしいと頭を下げる三津であったが、そんな余裕はないと即答する喜美子と八郎。でも、食い下がる三津。
その頃、かわはら工房の住まいの方で、怪しい人影が…。
辞めされられた弟子2人が、喜美子と八郎の部屋に忍び込んでいたのだ。目的は八郎が詳細に書き溜めてきた陶芸の研究ノート。
それに気付いた三津が2人を追いかけて…。
喜美子もようやく異変に気付き、改めて確認すると、八郎との“夫婦ノート”が無くなっていたのである。
川原家に泥棒が入ったのは、これが二度目。
喜美子が大阪に働きに出て1か月が過ぎた頃、常治の運送の手伝いをしていた保と博之の兄弟が川原家の有り金全部を盗んで逃走(21話10月23日放送)。

あの時、金は戻ることはなかったのだったが、今回は…、
2人を追った三津が戻ってきて、その手には“夫婦ノート”が。川原家に新しい風が吹いた瞬間だった。
この三津なら、八郎の創作への刺激になる存在になるのではないか? そう直感した喜美子は三津を弟子にすることを八郎に提案。
喜美子の熱心な勧めもあり、その提案を受け入れる八郎だった。
一方、急速にその仲を縮めている百合子と信作は、嫉妬したりされたりの甘い日々。
ある日、喜美子は八郎に助言したつもりだった。
発想の転換や もうな 別の考えせなあかんのとちゃう?
これを全否定する八郎。幸いにも大喧嘩には至らなかったが、八郎の中で芽生えた喜美子へのわだかまり。喜美子の才能への羨望…。
それから2か月後、川原家で住み込みの弟子となり、マツや百合子とも馴染む三津の姿があった。
そんな三津との何気ない会話に安らぎを感じる八郎。
一方、喜美子は八郎を励ますために日本陶磁器次世代展に応募するのだった。
(84話1月11日)喜美子に横におられんのは…しんどいなあ
(83話1月10日)僕と喜美子はちゃうで。違う人間や。
(82話1月9日)才能のある人は無意識に人を傷つけます
(81話1月8日)松永三津といいます。初めまして。
(80話1月7日)信作「思い描いてた夫婦になってないやろ?」
(79話1月6日)昭和44年、喜美子31歳で弟子は稲葉五郎
第13週「愛いっぱいの器」
昭和40年(1965)の朝ドラ史
「ひよっこ」
谷田部みね子が東京の向島電機に集団就職。しかし年末に向島電機倒産。
「とと姉ちゃん」
常子たちの母親・君子がガンで死亡。
「てるてる家族」
前々年の昭和38年に開催されたグルノーブルオリンピックにフィギュアスケートの日本代表として出場した岩田家四姉妹の長女・春子。
演じたのは紺野まひるさんで、平成23年放送の「おひさま」以来、8年ぶりの朝ドラ出演となった今回の「スカーレット」。
紺野まひるさん演じる窯業研究所社員・橘ひろ恵が喜美子のコーヒー茶わんを気に入って大量注文をしたことで、その後の川原家に影響を与えてから5年後の昭和40年(1965)、
喜美子27歳、息子の武志4歳。
喜美子と八郎は結婚してから川原家で同居生活。2人とも丸熊陶業から独立し、家の隣に「かわはら工房」を構えて陶芸を生業にしていた。
八郎は陶芸家として作品作りに没頭するも、その収入は僅かばかり。
喜美子が食器などを作って家計を支える日々だった。そんなある日、
常治のすい臓が侵され、肝臓にも転移…。
すでに先行き短く、医者から余命宣告を受けていたのだ。
そのことを家族に押し隠して、常治はマツを温泉旅行に誘うのだった。
すでに喜美子たちは常治の病状を知っていたが、何事もなかったかのように気丈に振る舞うのだったが…、百合子は、悲しみを抑えきれずに涙、涙…。
そんな川原家では、作品作りが思うようにいかない八郎と喜美子との間で些細なケンカが多くなり、さすがの常治も呆れる始末。
そんな常治は、日に日に衰えていき、寝たきり状態に。
食も細り、心配した大野と信作親子は、常治に食べさせるために山に入ってマツタケ狩りに。
喜美子たちは、家族全員で常治へプレゼントする大皿を作っていた。その皿が完成した時、信作親子もマツタケを手に常治の元へ。
ほんまにありがとうな。こいつが一人なるさかい…ええ男 紹介したってくれ…。
その場に居合わせた皆に感謝の気持ちを伝え…。
川原常治、永眠。
常治の葬儀もつつがなく終わり、喜美子は八郎と向き合って本音で語り合った。武志が生まれてから、何かとすれ違っていたことを反省し、改めて夫婦の絆を確認する2人。
しばらくして、常治の葬儀にも帰ってこなかった直子が信楽に戻ってきた。その隣には会社の後輩である鮫島という男の姿が。
常治の死に目に立ち会わなかったことを責める喜美子。直子は大粒の涙を流しながら、来られなかった事情を話すのだったが…。
会社を辞めてきた、連れてきた鮫島と一緒に大阪で商売を始めると言い出し、喜美子たちを困惑させる直子だった。
そんなある日、あのジョージ富士川が実演会ために信楽にやって来ると知らされた喜美子。
一緒に見に行こうと八郎に誘われる喜美子だったが、実演会当日、武志が急に熱を出して、喜美子は看病のために見に行くことができなかったのだが…。
その頃、信作は百合子を呼び出して、何やらちょっかいを出し始めていて…。
一方、川原家では八郎と照子の手回しで、ジョージ富士川が家にやってきて喜美子は唖然茫然。
かつて抱いていた夢を語り出すと、ジョージ富士川が即興の創作実演をしながら、
自由 自由言われる方が不自由や。自由は不自由や。で 不自由の先にまた自由がある。
ジョージ富士川の言葉に心を揺さぶられる喜美子。そして八郎も刺激されて、春の陶芸展で金賞を受賞するのだった。
(78話12月28日)ジョージ富士川の影響で八郎が金賞受賞
(77話12月27日)直子「大阪で商売始める。一発当てるで」
(76話12月26日)常治の葬式の後、直子が帰ってきた
(75話12月25日)常治お父ちゃん「ほな…またな…」永眠
(74話12月24日)お前、俺の葬式の喪主の挨拶、それ言え
(73話12月23日)すい臓がやられて、ほんで肝臓にも転移
第12週「幸せへの大きな一歩」
昭和35年(1960)生まれの今上天皇徳仁様
天皇陛下のお誕生日は2月23日。現時点(2019年12月)で59歳で、2020年2月23日で60歳になられます。
こんなおめでたい年に結婚するのが喜美子と十代田八郎。この時、川原喜美子23歳。
時同じくして「なつぞら」では、麻子さんが東洋動画を辞めた後、奥原なつが名実ともにトップアニメーターとして大活躍中。
で、「スカーレット」に戻り、常治が出した八郎と喜美子の結婚の条件は、八郎が陶芸展で入選すること。
正月になり、直子も東京から帰省して、つかの間の再会を喜ぶ喜美子であったが、すぐに八郎の手伝いのために会社へ。
正月も寝食を忘れて大鉢作りに精を出す八郎。その締め切りは1月末。
そして大野雑貨店のカフェ開店が1月15日で、客用の珈琲茶碗も作らなくてはいけない状況に。
作陶に没頭する八郎、しかし、思うような創作が出来ずに悩んでいると…。
見るに見かねた喜美子が、珈琲茶碗を自分に作らせてほしいと涙の訴え。
結婚に向けた最初の試練を2人で乗り越えたいという喜美子の気持ちが八郎に届き…。
喜美子は珈琲茶碗の半分を担当し、八郎は陶芸展への作品作りに専念することになったのである。
徹夜仕事で、10個の珈琲茶碗を作り上げた喜美子。八郎が作った物を合わせて電気窯に入れて焼き上がるのを待つ間に…。
喜美子はノートに将来の夢を書き込んでいると、八郎が「初めてのキスはいつ?」と言い出し…。
喜美子と八郎は初めてのキスをするのだった。
参考までに喜美子と照子が初キスをした回はこちら↓

やがて珈琲茶碗が焼き上がり、喜美子の作った茶碗の出来栄えがすばらしく、目を見張る八郎。
喜美子が作った10個の珈琲茶碗と八郎が作った珈琲茶碗10個、それを大野が買い取り、売れた喜びを爆発させる喜美子。
そして八郎の陶芸展に出品する大鉢も完成し、喜美子は入選すること=結婚できることを全く疑わず、新婚生活を妄想していたのである。
一方、川原家では常治が密かに家の増築計画を進めていた。喜美子と八郎が結婚した時に、一緒に同居するために。
八郎は絶対、陶芸展で入選する、常治もまた、一切の迷いがなかったのである。
やがて川原家の増築も完成し、陶芸展の結果発表も間近に迫ると…。
照子がやってきて、八郎が陶芸展で入賞したと。
このうれしい知らせは、すぐに信楽中に広がり、皆から祝福される八郎たち。
そして喜美子との結婚の準備も着々と進み、八郎の親代わりの5番目の姉も信楽にやってきたのである。
結婚式当日。
関係者全員で自宅で記念写真を撮る時、晴れ着姿の喜美子は電話で呼び出されて、大野家のカフェ「サニー」に走り去ってしまい、唖然茫然の家族一同。
カフェ「サニー」には、客の橘ひろ恵(紺野まひる)がいて、喜美子が作ったコーヒー茶わんが気に入ったので大量に注文したいと。
始めたばかりの陶芸に自信が持てない喜美子はその返答に困っていると、追ってきた八郎が意外な言葉を口にするのだった…。
(72話12月21日)昭和40年、かわはら工房と息子の武志
(71話12月20日)昭和35年3月、受賞祝と結婚祝の祝宴開催
(70話12月19日)八郎の作品が完成、常治は長距離の仕事に
(69話12月18日)僕も男やで。全部予定どおりはつまらん。
(68話12月17日)気持ちが作品に伝わる。心は伝わるで。
(67話12月16日)喜美子「一緒に乗り越えたかってん!」
第11週「夢は一緒に」
昭和34年12月、第1回日本レコード大賞
昭和34年12月27日、東京都文京公会堂で初めて開催された「日本レコード大賞」。
今年で61回目を迎えるわけですが、その記念すべき第1回の日本レコード大賞は、水原弘さん歌唱の「黒い花びら」。
作詞:永六輔氏、作曲:中村八大氏という名コンビによる名曲で「だから、もう恋なんてしたくない、したくないのさ」のフレーズが印象的ですが、「スカーレット」では真逆の恋したい盛り。
喜美子と八郎が、常治の分厚い壁を乗り越えて、恋を成就していく第11週のネタバレあらすじです。
何しとんじゃあ!
案の定、常治のパンチが八郎の顔めがけて飛んできた。そして喜美子だけが家に連れ戻され、どこの馬の骨とも分からない男!と、常治は大激高。
誠実な人柄で陶芸家になる夢を持つ人だと反論する喜美子。そして…、
うち…、あの人と一緒になりたいです。
八郎のアパート
喜美子を追いかけようとして足をくじいた八郎は、信作の手を借りて自分のアパートに戻っていた。
ここで信作は喜美子のために策を講じたのである。まず百合子に連絡し、八郎のアパートに喜美子を呼び出したのだ。
喜美子が到着するやいなや、お見合い大作戦に行ってしまい、喜美子と八郎を2人きりにする信作。
常治に頭ごなしに反対され、落ち込む喜美子であったが…。
これからは僕がおる。一緒に頭下げよ。
八郎の優しさに感極まる喜美子だった。
翌日の川原家
喜美子は常治に、八郎と会ってほしいと懇願すると、意外にも分かったと。でも結婚は許さないとも。
それを伝え聞いた八郎は
会うてくれるだけでもありがたい。百回でも二百回でも会いに行くわ。
喜美子と付き合うことを社長の敏春と照子にも伝えた八郎は、2人に声援をもらいながら、いざ、常治の待つ川原家へ。
夜、喜美子の案内で八郎が川原家にやってきた。すると常治は自ら頭を下げて
殴ってすまんな。以上!
これが初回の訪問。二度目以降は、口も利かず家にも上げない。その後も留守にするなど7度も無駄足になる八郎。
しかし、そんな状況だからこそ、喜美子と八郎の絆は強くなる一方で、マツや百合子、それに東京の直子も喜美子の恋を応援していたのである。
照子の出産
そんなある日、就業後に喜美子と話していた照子に、突然、陣痛が始まってしまい…。
真夜中になっても家に帰ってこない喜美子。それに日参していた八郎も今夜は姿を見せない。
お前と俺んときみたいに、駆け落ちしたんちゃうか…。
かつて、マツの両親に結婚を反対されて駆け落ちしたことを思い出し、その不安を口にする常治。
そして、その事実を初めて知った百合子は、軽蔑の視線を常治に送るのだった。
そんな時、ようやく喜美子が八郎に送られて家に帰ってきた。
照子が急に産気づいてな、出産立ち会うてん!
安産と聞いて安堵の表情を見せるマツと百合子であったが…。
駆け落ちの事実を知られ、少々立場がない常治が、仕方なく八郎を家に上げて話を聞いてもいいと言い出し…。
両親を早くに亡くし、苦学して美術大学に通ったと、自らの出自を語る八郎を、なかなか骨のある奴だと思った常治であったが、一つ気になることがあった。
いつか陶芸家になりたい夢を持ってる…、そんな夢、必要ですか?
娘の結婚相手には、丸熊陶業という安定した職場がふさわしい、それに売れるかどうか分からない陶芸家だと?
常治の心中を察した八郎が動揺する中、喜美子が口を開いた。
うち、もう一緒に見てるで? 十代田さんと、夢。
陶芸展に出品して賞を取ります。
作品に高い値がつけば食べていける…、そう考えた八郎は、陶芸家になると皆の前で宣誓したのである。
しかし常治は、この発言を逃さなかった。陶芸展で受賞することが結婚の条件と申しつけたのである。
この日以来、八郎は目の色を変えて作品作りに励んだ。作るのは大鉢で、隣では絵付けの作業を終えた喜美子がお手伝い。
喜美子は、八郎と同じ夢を追うことの充実感を味わっていた。
昭和34年の年末
ようやく、八郎の作品が焼き上がったが、全国からたくさん出品される中で、これでは受賞できないと敏春に指摘されて、やり直すことに。
八郎は寝る間を惜しんで作陶に没頭。そんな八郎を気分転換にと、オープン準備中の大野雑貨店のカフェに誘う喜美子だったが…。
そこで大野夫婦から、年明け1月15日頃のオープンまでに、コーヒー茶わんを作ってほしいと頼まれ、快諾してしまう八郎。
しかし、喜美子は不安一杯だった。陶芸展の締め切りも1月末に迫っていたからだ。
(66話12月14日)コーヒー茶わんに逃げてるんちゃうん?
(65話12月13日)十代田「川原八郎にならせて下さい」
(64話12月12日)常治「おんぼろで…失敗ばかりの人生や」
(63話12月11日)喜美子と八郎のめおと貯金と照子の陣痛
(62話12月10日)好きやで。一緒になろな?結婚しよな?
(61話12月9日)八郎はハレンチさんで喜美子はあばずれさん
第10週「好きという気持ち」
歴代朝ドラヒロインへのプロポーズシーン
「まんぷく6話」
福ちゃんが勤める大阪東洋ホテルに萬平さんがやってきて
萬平:アメリカと戦争が始まってしまいましたね。でも…。僕と付き合って頂けませんか?お願いします 福子さん!
福子: へっ!?
「わろてんか16話」
駆け落ちの手紙を残して実家の藤岡屋を飛び出したおてんちゃん。夜道で藤吉と落ち合い、
藤吉:ホンマにええんか?
てん:はい。
藤吉:俺についてきたら…苦労するで。一生、一緒に、わろてんか?
てん:はい。よろしゅうお願いいたします。
と、ヒロインが求婚されるのですが「スカーレット」の場合は、喜美子から先に?という第10週のネタバレあらすじです。
商品開発室
そこには敏春社長が導入した電気窯があった。そこで朝夕2時間、自分の作品作りに励んでいる八郎。
八郎の夢は、陶芸家として独り立ちすること。そんな商品開発室に、自分がデザインした絵付け火鉢を抱えて喜美子がやってきた。
その時、八郎はろくろを手で回してながら何かを作っていた。
喜美子の存在に気付くと、抱えた火鉢を見て、いとしいですねと喜美子を同じことを口にする八郎。
喜美子は、ずっと八郎が大鉢を作るのを見ていた。そして作陶の過程でカットされる土のカスに興味を示すと…。
八郎曰く、それをバケツに集めておいて、また使うのだと言う。
そのカスを練りながら、八郎が突然変なことを言い出し…。
せや、川原さんも参加しはんのん? お見合い大作戦?
信作が世話役で信楽の若者を集めての集団お見合い。親しくなった信作から参加を頼まれていると言う。
余計なことを企画した信作に、文句の一つでも言おうと大野雑貨店に向かった喜美子であったが…。
逆に信作からマスコットガールミッコーも参加してくれと言われ、お口あんぐり。
実は常治もこの企画に大賛成していたらしい。
モウアカン
東京の直子から物騒な電報が川原家に飛び込んできた。喜美子はすぐに草間の存在を思い出し、直子の様子を見てきてほしいと電話するのだった。
信楽の転換期
時代が高度成長時代に入り、さまざまなものが変わっていった。丸熊陶業の主力製品は火鉢から植木鉢に。
大野雑貨店は駅前の大型店に客足を取られ、苦肉の策でカフェに改装することに。
そして喜美子にも大きな変化が…。
陶芸に興味をひかれた喜美子は、マツの同意を得て、朝夕2時間、陶芸の作業を見学することになり、朝早く商品開発室に行くと、そこには八郎ただ一人。
部屋の中で男と女が2人だけ。他人の目を気にしてソワソワする八郎。しかも、喜美子には好意を抱いている。
グズグズしている八郎に腹を立てた喜美子は、 無意識のうちに言葉を発したのである。
ほな、つきあったらええやん…。
好きな人と付き合うのなら、結婚を前提としないと…、八郎は自分の考えを言うと、こういうことに疎い喜美子は言葉に詰まり…
うち… 結婚は考えられません…。
不器用で似た者同士の2人であったが、朝夕2時間、喜美子はここで八郎に陶芸を教えてもらうことになったのである。
直子と草間が信楽に
直子の「モウアカン」の原因は失恋だった。会社で新人指導係の人に優しくされて、彼女がいるにも関わらず好きになってしまっての失恋騒ぎ。
マツは直子の想いをしっかりと受け止め、直子も直子で話してすっきりした、東京帰るわと相変わらずの我が道を行く人生。
翌日、喜美子は草間を丸熊陶業に案内して、絵付け火鉢を見てもらいながらお互いの近況報告。
当然、生き別れた里子のことも話題になり、草間は別れたことに後悔は無いと。
好きな人が出来ると世界が広がるよ。
深い言葉を残して、草間は直子を連れて東京に戻っていったのである。
お見合い大作戦当日
喜美子は八郎を自宅に案内していた。昔拾った信楽焼のかけらを見せるために。
釉薬を使わないで炎の力だけで現れた色かもしれない、八郎は何度も手に取り、見入っていたのだが…。
お見合い大作戦に参加するからと帰ってしまう八郎。
マツは八郎の人柄に好感を抱くのと同時に、喜美子の気持ちにも気付いていた。
追いかけるなら今だと、喜美子をけしかけると…。
行かんといて!好きやねん! うち あんたのこと!
追いついた喜美子は、草間と里子の件もあって結婚には躊躇していたと正直に話し、
手をつなぐより、つないだ手を一生離さんことのほうが難しいんとちゃう? ほやから うち結婚とか…。
僕はずっと離さへん、離しません…。
喜美子が八郎の胸に抱きしめられた、その時!
大野雑貨店で買い物をしてきた常治と百合子、そして信作が2人をポカンと見ていたのである。
(60話12月7日)喜美子から八郎への告白に「離さへん」
(59話12月6日)好きな人ができると世界が広がるよ。
(58話12月5日)八郎の夢その3「はよ結婚したいな思てます」
(57話12月4日)男と女や!僕にとって川原さんは女や。
(56話12月3日)妙齢!へそで茶沸かしてぶっかけるで!
(55話12月2日)八郎「気ぃ付いたら自然と好きになってた」
第9週「火まつりの誓い」
昭和34年は上皇上皇后両陛下がご結婚された年
昭和34年(1959)4月10日、当時の皇太子明仁親王と正田美智子様がご結婚。世の中はミッチー・ブームに沸いたとのことです。
ご成婚パレードを見ようとテレビの売り上げが急増し、時同じくして日本の経済は岩戸景気に突入し、高度経済成長時代へ。
「これから電気やガスが普及すれば火鉢の需要は少なくなる」丸熊陶業新社長・丸熊敏春の考えはまさに先見の明。
そんな新たな人の動きが見られる「スカーレット」第9週のネタバレあらすじです。
八郎の告白の翌日、フカ先生は、かつて自身が描いた風景画をもう一度描いて八郎に手渡していた。
そして喜美子も一晩で書き上げた絵を八郎に。2人の想いに心を温める八郎だった。
しかし、丸熊陶業には風雲急を告げる出来事が…。
照子が妊娠。そして照子の父親で丸熊陶業社長の秀男が急逝したのだ。後継社長には娘婿の敏春が就任。
これから電気やガスが普及すれば火鉢の需要は少なくなる。
敏春と照子は、火鉢の生産を縮小し、丸熊陶業の大改造を考えていた。
そしてフカ先生は、秀男の死を区切りに、丸熊陶業から去る決意を敏春に伝えていた。
一方、川原家でも三女・百合子の進路をめぐって家族のぶつかりが。
百合子の夢は学校の先生になること。そのために高校と県立短期大学に進学し、教員免許を取得したい。
中学校での進路面談で、常治とマツ、それに喜美子も出席して百合子の進路を担任と話し合うが、常治が重い口を開き、
うちには高校行かす余裕はない。
常治の稼ぎも少なく、喜美子もまだ一人前の給料をもらえていなかった川原家の実情だった。
次の日の朝、喜美子が出社すると、フカ先生が辞めることを耳にしていた八郎が、フカ先生が来るのを待ち構えていた。
何も知らない喜美子は、八郎からそれを知らされて激しく動揺し、その理由を八郎に尋ねると…。
先生は新しい挑戦をする。長崎で絵付けの研究をしている30代の森田隼人という人の弟子になるらしい。
自分よりもはるかに若い師からまた学ぼうとしているフカ先生に、喜美子はカッコええなと感嘆の声を上げ、ますますフカ先生を尊敬するのだった。
居酒屋「あかまつ」
絵付け係のフカ先生、池ノ内、磯貝、そして喜美子が集まり、夕飯をともにした。
池ノ内も磯貝もフカ先生とともに退職を決めていて、それぞれ絵付けや陶芸を指導する道に進むと言う。
そしてフカ先生は、若い師匠の弟子になるという人生の選択。
おもしろい人生や。楽しみやなぁ?
そう言いながら、丸熊陶業でしっかり頑張れと喜美子を励ますのだった。
その頃、町では丸熊陶業の絵付け職人が全員クビになるという噂が流れていた。
それを耳にした常治とマツは心配でたまらない。喜美子の収入が途絶えたら…、そのことを喜美子に尋ねると、
クビになってへんわ。フカ先生は新しいことに挑戦するんや! お父ちゃん 分かる? どんなすごいことか!?
深野先生のような人間だけがすばらしい人間や思うんやったら、出てってくれ。
好きなことだけを追求して暮らせる人は限られている、常治の言い分に言葉を失う喜美子だった。
信楽・火祭りの日
喜美子と八郎は、たいまつを神社に奉納し、火の神様に手を合わせていた。
そして祭りの後、丸熊陶業でただ一人となった絵付け職人として、敏春社長の前に立ち…。
今後は一人前として扱っていただきたい。お願いします。
家族のために、賃金アップを要求する喜美子。このおかげで、百合子は高校に進学できることになったのである。
紅葉の色が濃くなった頃、喜美子がデザインした絵付け火鉢の試作品が完成した。
どんな人が買うてくれるんやろぉ…? いとしいわぁ…。
喜美子は胸がいっぱいになった。
(54話11月30日)喜美子の賃金アップで百合子が高校進学
(53話11月29日)しがらき火まつりの前日に常治の本心吐露
(52話11月28日)「ほな 深野組… 解散でええですか?」
第8週「心ゆれる夏」
昭和34年(1959)朝ドラの世界
「まんぷく」
前年の昭和33年に日本初の即席ラーメン“まんぷくラーメン”を開発・販売した立花家。しかしすぐに模倣品が出回り、翌年になっても粗悪品の即席ラーメンが売られていて…。
福ちゃんが「このままでいいんですか?」と萬平さんに詰め寄り、即席ラーメン協会が立ち上がって、萬平さんが会長に。
そして銀行の抵当に入っていた池田市の家に戻ったのが昭和34年、立花家安泰の年。
「カーネーション」
昭和34年、糸子の長女・信子が梶村悟と結婚(後に離婚)。糸子の次女・直子が、若手デザイナーコンテスト「装麗賞」を史上最年少で受賞。
そして、北村達雄(ほっしゃん)が、糸子と再び手を組んで事業を展開するが、読みが外れて失敗&詐欺で逮捕されたのが昭和34年。
そして、こちら滋賀の信楽では、喜美子が運命の出会いをする「スカーレット」第8週のネタバレあらすじです。
昭和34年(1959年)夏、喜美子21歳。フカ先生に弟子入りして3年が経ち、念願の絵付け係の一員になっていた。
絵付け火鉢は、夏に新しいデザインを決める仕組みだった。誰のどのデザインを採用するかは、社長の秀男の判断次第。
フカ先生曰く、
キュウちゃんもやってみるか?
その気になった喜美子は、懸命にデザインを考えて…。
ようやく仕上げたデザイン画はフカ先生に合格点をもらい、そのまま事務所に持っていくと、そこにいたのは…。
三か月前に照子とお見合い結婚した熊谷家の婿養子・敏春(本田大輔)の姿があった。
敏春は経理に長け、美術にも陶芸にも詳しい人物であった。
喜美子はデザイン画を加山に渡すと、加山は無造作にその絵を机の上に置いて…。
実は、フカ先生は知らないことだったが、デザインの採用は、フカ先生以外はないというのが秀男社長の考えだった。
喜美子たちが去り、一人、事務所に残った敏春は、喜美子のデザイン画に見入るのだった。
丸熊陶業・商品開発室
敏春は、丸熊陶業を日本一にするという野望を持っていた。そんな敏春を信頼している照子。
早速、敏春は秀男の同意を得て、商品開発室を新設して3人の若い新入社員を迎え入れた。
藤永一徹(ふじなが いってつ)
津山秋安(つやま あきやす)
十代田八郎(そよだ はちろう)
八郎は大阪出身で美術大学出身。学生に陶芸を教えていた経歴も。
敏春がこの3人に期待したのは、主力商品の火鉢とは違う、全く新しい製品の企画開発だった。
夕方、村役場の観光課で火祭り担当の信作が、そのポスターを貼りに丸熊陶業の食堂にやって来た。
それを喜美子が手伝っていると、八郎が通りかかり、
火祭りゆうんは火の神様に感謝する、信楽ならではの夏祭りです。焼き物作りに火は欠かせんへんでしょう?
喜美子の言葉に、信楽の素朴な土が好きだと答える八郎。2人の初めての、そして運命的な出会いの瞬間だった。
絵付け係の部屋に戻った喜美子に朗報が待っていた。照子がやって来て
新しい絵付けのデザインや!
喜美子のデザイン画を高々と掲げたのである。照子と敏春が秀男を説き伏せた結果だった。
信楽初の女性絵付け師
喜美子は“信楽初の女性絵付け師”として地方新聞の取材を受けることに。マツと百合子にはこのことを知らせる喜美子だったが、常治と直子はその頃…。
息が合わないこの2人は、東京にいた。直子が熨斗谷電機(のしたにでんき)という会社に就職が決まり、その付き添いで東京に来ていたのだ。
取材当日、記者と立ち会った敏春との間で、勝手に“ミッコー”というかわいい女性絵付け師としての愛称まで決められ困惑する喜美子。
深野先生の下で3年間学ばせてもらった、そのおかげで今、ようやく食べていけるようになった…。
こういう話を取り上げて欲しいと言う喜美子に対して敏春は、
新聞に載ることで丸熊陶業のええ宣伝になるんです。これも絵付けの仕事のうちや思てください。
喜美子は、不本意ながらもカメラマンの注文に応じて、精一杯のかわいらしいポーズを取るのだった。
丸熊陶業のマスコットガール
喜美子の笑顔の写真とともに掲げられた新聞の見出し。絵付けの仕事の内容も、フカ先生の“ふ”の字もなく、喜美子は恐縮するばかり。
それでも笑顔を絶やさないフカ先生であったが…。
新聞の影響か、喜美子デザインの絵付け火鉢の注文が増えてゆき、フカ先生がないがしろにされたような状況に、一人、憤慨する男がいた。
十代田八郎だった。戦前、八郎の実家にはフカ先生が描いた日本画が大切に飾ってあったのだ。
祖父の形見でもあったその絵を、戦後の食糧難の折、闇市で米と卵に替えてしまった過去があった八郎。
八郎は絵付け係の部屋に来て、その話をしながら
大事な絵を… すみませんでした!
泣きながら頭を下げる八郎。八郎が新聞記事のことで怒っていたことを、ここで初めて理解した喜美子。
深夜、喜美子は鉛筆で絵を描いていた。鳥が二羽飛んで、山と水辺に日がさし…、八郎が言っていたフカ先生の日本画を想像しながら…。
(48話11月23日)八郎「先生の絵を白いごはんに換えました」
(47話11月22日)ミッチーブームに乗っかって「ミッコー」
(46話11月21日)十代田八郎(松下洸平)と喜美子の出会い
(45話11月20日)直子の熨斗谷電機就職についていく常治
(44話11月19日)照子が敏春と結婚してみつきと29日、好きに。
(43話11月18日)昭和34年夏、絵付けのデザインに挑戦する
第7週「弟子にしてください!」
昭和31年(1956)生まれの著名人
丸熊陶業で働くことになった川原喜美子ですが、この時の設定年度は昭和31年(1956年)。
この年に実際に生まれた著名な方々を挙げてみました&今年で63歳です。
1月1日生まれ 大友康平
1月1日生まれ 役所広司
2月5日生まれ 大地真央
2月23日生まれ 野口五郎
2月26日生まれ 桑田佳祐
7月9日生まれ トム・ハンクス
8月25日生まれ 岡田武史
9月7日生まれ 長渕剛
10月23日生まれ 渡辺真知子
12月11日生まれ 原由子
(敬称略)
昭和31年、喜美子が心仙先生の弟子になるところが描かれる「スカーレット」第7週のネタバレあらすじです。
絵付け師・深野心仙先生、通称“フカ先生”は、日本画を描いていた立派な先生。
喜美子を連れて絵付けの部屋に入った秀男は、喜美子が絵付けをやりたがっていると言うと
ええよぉ~。
快く返事するフカ先生であった。
フカ先生には2人の弟子がいた。一番弟子の池ノ内富三郎と、二番弟子の磯貝忠彦。
彼らに親切に絵付けを教わり、それに夢中になった喜美子は時を忘れて…。
その頃、川原家では常治が仕事から帰ってきたが…。
喜美子がいないことに不満を持ち、さらに風呂が沸いていないとブチ切れて、ちゃぶ台をひっくり返して暴れていたのである。
翌日、絵付けを気軽にやらせてもらえたのは、遊び体験だとフカ先生たちが勘違いしていたことが判明し…。
必死で本気でやりたいと訴える喜美子であったが、絵付け師になるには、数年間、無給で修行しなくてはならないという厳しい現実を知らされるのだった。
夕方、家に帰ると、ちや子が来ていた。取材で琵琶湖まで来たので、喜美子に会うために信楽まで足を延ばしたのである。
今は、婦人雑誌の記者をしていると言うちや子。そして仕事が楽しいと言うと、それを聞いていた喜美子は感情を抑えきれずに…。
うちもやりたいこ見つけてん!ほやけどあかんねん! モノになるのに何年もかかる言われてん。そんな余裕ないねん!
泣き続ける喜美子の想いをしっかりと受け止めたちや子は、喜美子が泣き止むまで寄り添い、やがて名残惜しそうに大阪に帰っていったのである。
喜美子の想いを知ったマツは、丸熊陶業以外に絵付けを教えてくれそうな会社を見つけてきて、常治に相談した。
喜美子に…やらしてやりたいことがあるんです。絵付けです。
何が絵付けじゃ!
この頃、常治は喜美子の婿を迎えるために動き回っていたのだが…。
それがなかなかうまくいかず、さらに絵付けの話をされて、ますます不機嫌になるのだった。
マツの配慮に感謝しつつ、喜美子は考え続け…。
ある日、マツと直子、そして百合子の前で自分の考えを話し始めた喜美子。
フカ先生の貧しい生い立ちから、従軍画家となった戦争体験、そして戦後、絵付け火鉢と出会ったことで心が救われたこと…。
決めた。うちはフカ先生の弟子になる!
居酒屋「あかまつ」
その頃、常治は行きつけの「あかまつ」で初対面の初老の男と酒を酌み交わしていた。
そこにやってきた大野が、その初老の男を見て挨拶をすると…。
丸熊さんとこの絵付けの先生や。
それを聞いて真顔になる常治。そして喜美子の父親であることを隠しながら、絵付けの仕事について色々と質問していくと…。
難しい仕事なので弟子入りしても、すぐに皆辞めてしまう。最近は珍しく女子の弟子入り希望者が来たけど、
あかんやろなぁ。すぐに弱音吐くやろ。
フカ先生の言葉に、喜美子のことだと直感した常治はすぐさま大声を出したのである。
そんな根性ナシちゃうわ!
翌日の朝。常治は喜美子を呼んでこう伝えたのである。
丸熊陶業やないとあかん!やるんやったら遊びでやったらあかん。
こうして常治の許しを得て、喜美子はフカ先生の9番目の弟子になったのである。
9番目の弟子なので、職場では“キュウちゃん”と呼ばれることに。
食堂の仕事と並行して、絵付け見習いの修行をする喜美子。
一本の線を描くことから始まった長く厳しい絵付け師への道のり。
一本の線を正しく引くまで、黙々とただひたすら描き続ける鍛錬の日々であった。
(42話11月16日)深野心仙先生の9番目の弟子で「キュウちゃん」
(41話11月15日)喜美子「フカ先生に学びたい。学ばせてもらいたい」
(40話11月14日)信作が高校を卒業して家に今日子を連れ込む
(38話11月12日)常治のちゃぶ台ひっくり返しと3年の修業
(37話11月11日)丸熊陶業で絵付けを体験させてもらう喜美子
第6週「自分で決めた道」
昭和31年「なつぞら」奥原なつとの比較
十勝農業高校を卒業した奥原なつは、東洋映画の臨時採用試験を受けるべく上京。新宿川村屋で住み込みの皿洗いのバイトをしながら、6月の試験を目指していた。
一方、喜美子は父親の借金返済と家族の世話のために、絵の勉強を諦めて実家に戻り、丸熊陶業で雑用係として働き始めるという展開に。
実の親は死んでしまったが養父母に大切に育てられたなつと、実の父親に面倒をかけられっぱなしの喜美子。
どちらも大変な人生だと書いて、「スカーレット」第6週のネタバレあらすじです。
母マツが倒れたの知らせを聞いて、急ぎ信楽の実家に戻った喜美子であったが…。
成長した直子と百合子が正座し、そして常治が神妙な面持ちで
大阪に戻らんでええからな…。
そこにマツが姿を見せて倒れたということが嘘だと分かり、さらに混乱する喜美子。
倒れたというのは口実で、喜美子を家に戻すために常治が考えた作戦であった。
マツは本当に夏に一度倒れており、体調が悪いのは確かであった。そしてそれ以上に問題だったのは直子の反抗期。
もはや喜美子なしでは川原家は回らない…。常治の言い分に喜美子は今、絵の学校にも行っていると言うと、頭ごなしに否定する常治であった。
翌朝、百合子が学校に行く前にマツの薬を病院にもらいに行くと言う。喜美子は自分が行くと言うと、大人はダメだと百合子。
道すがら、百合子と直子は何かを隠している様子で、それが気に入らない喜美子。それを見ていた信作が口を開き…。
病院、ツケがたまってんねん。
大人が行くと薬代を請求されるけど、子どもだとそれがない。そして薬も渡してくれるから。
それを聞いた喜美子は疑問に思った。仕送りもちゃんとしてるのに、なぜ薬代に困っているのかと。
直子が涙目で事情を話し出した。
常治が粋がって借金をしてオート三輪を買った。そして張り切り過ぎて足をくじいて、しばらく仕事ができなくなったと。
その間も常治は酒を飲み続け、借金はふくらむ一方の川原家。
その話を聞いて喜美子は、2人の妹を抱き締め、家に戻る決意をしたのである。
そして常治は、すでに喜美子のために丸熊陶業の雑用の仕事を用意していたのであった。
これは自分で決めた道だから、そう心に決めた喜美子は大阪にもどって荒木荘の面々に正直に実家の実情を話した。
学校は諦めます。そのお金は家の借金に。ほんでうちは信楽に帰られてもらいます。
さだと雄太郎には挨拶できたが、ちや子には会えなかった。雄太郎曰く、上司の平田がちや子に黙って他社に移ってしまい、そのショックでちや子も新聞社を辞めたと。
喜美子はちや子に手紙を残した。「いつか、この道選んでよかったと、笑って言い合える日が来ますように」。
信楽に戻った喜美子は、家事を切り回し、常治には酒を控えるように釘を刺していた。
そして、働くことになった丸熊陶業では、喜美子を迎え入れる準備が整い、社長の秀男と事務局長の加山に挨拶に行く喜美子。
出社初日
丸熊陶業での勤務時間は、朝9時から夕方4時まで。仕事は、食堂で陶工や絵付け職人の昼食とお茶を用意すること。
お茶の入ったやかんを手に、喜美子は絵付け係の部屋の前で立ちすくんだ。絵が描かれた火鉢に魅入ってしまったのである。
丸熊陶業の食堂
幼馴染3人が集合。この春から照子は京都の短大に進学予定で寮生活を送ることになっていて、信作は村役場への就職が決まっていた。
なあ! 絵付けのこと知りたい!
喜美子がそう言うと、絵付け係の部屋に入っていき、照子が絵付けの火鉢の説明を始めた。
絵付けの火鉢を始めたのは最近で、親方がデザインを考えて社長の秀男に提案し、それが通ればここで色を塗ったりする。
そして、信楽の絵付け火鉢は高級品として売れ行き好調だと。
そんな時、親方たちが戻ってきたのだったが…。
親方と社長の折り合いが悪いらしく、喜美子たちの目の前で、親方は職人たち全員を引き連れて辞めていったのである。
自分に絵付けをやらしてほしい…。
喜美子の願いを聞いて、絵付けも陶芸も男の世界だからと戸惑う照子であったが、ただ一人の親友である喜美子のために、父親にかけあうことを約束するのだった。
次の日、喜美子が絵付け係の部屋をのぞくと、そこには見知らぬ初老の男が座っていた。
深野心仙(イッセー尾形)、社長の秀男が招いた絵付け師だった。
(36話11月9日)絵付けも陶芸もみんな男だけや男の世界や
(35話11月8日)丸熊陶業で午前9時から午後4時まで働き始める
(34話11月7日)信楽太郎とちや子に「荒木荘卒業させて頂きます」
(33話11月6日)仕事してないのに酒を飲み続け借金が増える
(32話11月5日)貧血の薬代までツケがたまってる川原家の惨状
(31話11月4日)マツが倒れたのは嘘でもう大阪に戻るなと常治
第5週「ときめきは甘く苦く」
朝ドラの中の喫茶店
朝ドラの定番と言えば喫茶店。直近のNHK大阪放送局制作の朝ドラで登場したお店を思い出すと…。
「まんぷく」
パーラー「白薔薇」池田市
川上アキラマスター(加藤雅也)、しのぶママ(牧瀬里穂)
「べっぴんさん」
ジャズ喫茶「ヨーソロー」神戸市
大村すずママ(江波杏子)、ドラマー河合二郎(林遣都)
時代的にも、昭和30年頃には朝ドラ史の中で存在していて、この歴史に名を連ねることになるのが
「スカーレット」の大阪市・歌える喫茶「さえずり」で、マスターは名前なしで“マスター”(オール阪神)。
なぜ名前がないの?と思いつつ、「さえずり」を舞台にした恋模様が描かれる「スカーレット」第5週のネタバレあらすじです。
圭介の恋の相手は、泉田あき子(佐津川愛美)。泉田工業会長・庄一郎の愛娘だった。
庄一郎は会社の経営を息子に譲り、悠々自適の生活。そして犬の糞の始末をしない強面の男。
「さえずり」のマスターから聞いた情報を元に、圭介の恋を応援することになった荒木荘の面々。
「さえずり」で、圭介をあき子に会わせたいと庄一郎に頼むのだったが、にべもなく断られ…。
店を出ていく庄一郎に、喜美子は声をかけるのだった。
圭介さんはい・が・く・せ・い!
雄太郎が喜美子に効果てきめんの言葉を教えていたのだ。
その日の夕方、あき子が荒木荘にやってきた。突然の訪問に慌てふためく圭介であったが…。
やがて2人の会話が弾み出して、晩御飯を食べに外に出ていく圭介とあき子。
荒木荘では、さだたちが圭介の恋話に夢中になっているが、それを聞いている喜美子は押し黙り…。
それに気付いたちや子が、喜美子の心中をズバリ言い当てるのだった。
恋や…喜美ちゃん、それは恋や。
圭介に対する淡い恋心を自覚する喜美子だった。
圭介と交際を始めたあき子は、なぜか喜美子の存在が気になっていた。女の直感なのか、圭介に荒木荘を出て欲しいと言い始め…。
それに違和感を感じる圭介だったが、強く断る理由もなく、
荒木荘を出て大学の寮に移る…。
唐突に喜美子に伝える圭介。理由を尋ねられ、あき子の希望だと正直に告白しながら、
喜美ちゃん、好きや。妹みたいに思うてる。
ありがとうございます!うちも圭介さん、大好きや!
喜美子の初恋が、ここで終わりを告げたのである。
美術研究所
絵を学びたいという喜美子が、ちや子と相談して決めた絵画学校。
週3の絵画コースなら仕事に支障をきたさないと、さだにもOKをもらい学費は内職代の中から捻出することに。
美術研究所の特別講師は、世界的芸術家・ジョージ富士川(西川貴教)。
そのサイン会に出かけた喜美子は、あの草間と再会。サイン会に来ていた香港の美術商の通訳として草間が来ていたのだ。
歌える喫茶「さえずり」
8年ぶりの再会を喜ぶ2人であったが、喜美子が草間の生き別れた妻のことを思い出すと…。
草間の妻・里子(行平あい佳)は、生きていた! しかも荒木荘近くの商店街の隅で、小さな食堂を営んでいる…。
草間から意外な事実を教えられ驚く喜美子。しかし、更に衝撃的な事実が!
僕じゃない別の男の人と店をやっている…。
そう口にする草間は、いたく落ち込んでいた。別の男と暮らしている妻・里子に声をかけられない…。
相手と向き合って、お互いに礼して!
草間流柔道の教えを、逆に草間に伝える喜美子。こうして背中を押された草間は、その足で里子がいる食堂に向かった。
後から喜美子も店に入ってきて別の席に座り、草間を見守っていた。
すぐに草間に気付いた里子だったが、2人に会話はなく…。
草間は黙ったまま食べ終えると、判を押した離婚届と「幸せに」と書いたメモをテーブルに置いて店を出るのだった。
どこか吹っ切れたような草間は、このまま東京に戻ると言う。名残惜しそうな喜美子に、また会えると草間。
荒木荘・玄関
戻ってきた喜美子を待ち構えていたかのように電話が鳴り響いた。信楽の常治からだった。
喜美子か…お母ちゃんが倒れた!
(30話11月2日)草間が黙って離婚届と「幸せに」のメモを置く
(29話11月1日)草間宗一郎と8年ぶりに再会し里子も生きていた
(28話10月31日)ジョージ富士川サイン会にやってきた喜美子
(27話10月30日)圭介は小児科専門の外科医を目指し大学の寮へ
(26話10月29日)喜美子「何浮かれてんねや このポンコツ」
(25話10月28日)泉田あき子は泉田工業会長・庄一郎の娘
第4週「一人前になるまでは」
昭和30年(1955年)頃の朝ドラ史
「まんぷく」
昭和24年に池田信用組合理事長に就任した萬平さん一家は、池田市で裕福な生活。しかし、昭和32年に取り付け騒ぎがあり、全財産を失ってまた借家住まいに。
「カーネーション」
昭和29年時点で、岸和田市「安岡美容室」のおばちゃんは、店を嫁の八重子に譲って悠々自適の生活。八重子は助手を2人雇うほど店を繁盛させていた。
ということで、昭和28年から昭和30年までの出来事が描かれる「スカーレット」第4週、池田市や岸和田市の面々が余裕ある生活をする中、大阪の喜美子と信楽の家族は相変わらず貧乏という状況でスタートです。
喜美子の働きぶりを見たデイリー大阪編集長の平田が、喜美子を引き抜きたいと言い出し…。
編集部の雑用係として、今の給料の5倍出す!
ちや子から打診されて、びっくり仰天する喜美子であったが、すぐに即決! しかし、のぶ子にそのことをなかなか言い出せず…。
圭介たちを交えた転職会議。雄太郎の職場との相性も大事というアドバイスを受けて、のぶ子に黙ったままデイリー大阪で試し働きをすることになるのだったが…。
新聞社は怒号が響き合う壮絶な職場だった…。
荒木荘に戻ると、役者希望の雄太郎がちょい役ながら映画出演が決まったと大興奮。
今は金より夢や!
その言葉が胸に響く喜美子。そして夜、夢中で絵を描きながら自分の頭の中を整理していた。
大久保さんにまだ認められていないのに、途中で仕事を放り出したくない。意地と誇りを持って今の仕事をやり遂げなあかん!
深夜、帰宅したちや子にそう言う喜美子だった。
一方、信楽の川原家では大事件が起こっていた。
常治が運搬の人手として雇った保と博之の兄弟が、こともあろうか、川原家の有り金全部とラジオを盗んでトンズラしたのだ。
信作からの電話でこのことを知った喜美子は絶句。しかも常治は大阪に向かったとも。
信作から電話機を奪った直子が更に驚きの言葉を口走り…。
お姉ちゃんの給料を前借りしに行った!
早速、荒木荘にやってきた常治は、喜美子の健気な働きぶりに心を痛めるが、でもいつものように偉そうな態度。
そこにのぶ子がやってきて、常治は給料の前借りの話を切り出すと…。
一言も文句も言わず頑張っていると喜美子のことを褒め、そして驚くべき事実を口にするのだった。
ストッキング縫いの内職は少ない給料を補うためのものだったと。
そして、その内職代を預かっていたのぶ子は、その全額を喜美子に渡すのだった。
のぶ子の計らいに心から感謝する喜美子。そして常治は、その内職代の大半を持って信楽に戻っていったのである。
それから時が流れて季節は夏となり、のぶ子は喜美子が一人前の女中になったと判断。
自ら引退し、奈良に住む娘のところに引っ越していったのである。
昭和30年(1955年)、喜美子が荒木荘で働き始めて2年半が過ぎていた。
荒木商事は大手の下着会社に買収され、さだは独立して下着デザイナーを育成する仕事を始めていた。
圭介は内科か外科で進路を悩んでいて、ちや子はデイリー大阪が不景気でやる気ダウン中。
雄太郎は相変わらず役者の仕事がなく、家賃を滞納していて喜美子の悩みの種になっていた。
そして、もう一つ喜美子を困らせていたのが、荒木荘の前に落ちている犬の糞。
強面の男が散歩させているゴンという名のワンコで、男はゴンが糞をしても始末しない酷い飼い主だった。
それを聞いた圭介が、僕がビシッと言うたると言い出し、荒木荘の前で待ち構えていると…。
ゴンを連れて歩いてきたのは、上品な若い女性だった。圭介はその女性に見とれてしまい、会釈をするばかり。
その日以来、圭介は何をするにしても、どこか上の空状態で…。
胸がな…、うずくねん… 恋やと思うわ…。
圭介さん、うち、協力しましょか? そう言う喜美子の胸もチクチクと痛んだのである。
(24話10月26日)圭介の恋煩いと喜美子が妹として応援宣言
(21話10月23日)川原家に泥棒が入り有り金全部を盗まれる
(20話10月22日)雄太郎の映画出演と、姉夫婦は池田市在住
(19話10月21日)デイリー大阪編集局で試し働きをする
第3週「ビバ!大阪新生活」
昭和28年(1953年)の大卒初任給は約6000円
令和の現代が約21万円とすると、だいたい35倍にするとその価値が分かるというもの。
そして、喜美子が手にする初任給は見習いということで、千円札一枚だけ。
現在に換算すると、1000円×35=35000円ということになります。
住居費食費込み込みで35000円…、大変だあと書いて、「スカーレット」第3週のネタバレあらすじです。
喜美子が就職した会社は荒木商事。女性の下着をデザインする会社で、社長の荒木さだは、喜美子のお母ちゃんの遠い親戚。
そこに目を付けた常治がさだに頼み込んで、喜美子は荒木商事が所有する下宿屋「荒木荘」で女中として働くことに。
荒木荘の下宿人は4人。
オーナー社長の荒木さだ(羽野晶紀)
医学生の酒田圭介(溝端淳平)
元公務員の田中雄太郎(木本武宏)
新聞記者の庵堂ちや子(水野美紀)
そして、この下宿人たちの世話をしていたのが、荒木家の女中である大久保のぶ子(三林京子)。
喜美子は、この大久保のぶ子の後任候補として採用されたのだが…。
のぶ子は喜美子を一目見るなり、
若い子には無理、あんたには務まらん。信楽帰りぃ!
こうして、就職したその日に解雇を言い渡され、翌日には信楽に帰されることになるのだが…。
夜、カバンの中から信楽の住所が書かれたハガキの束を見つけた喜美子。
つらいことがあれば書いて送るようにとの母マツの配慮だった。
それに汗臭い常治のタオルも入っていて、意味分からんけど、家族の思いやりを感じた喜美子は翌日…。
草間流柔道は相手を敬うことから始めます! どうか雇ってください!
訳の分からない話から始まった喜美子の話に興味津々の下宿人たち。
そして大久保のぶ子もまた、喜美子の心意気を買うのだった。
こうして荒木荘で働き始めた喜美子だったが、のぶ子の指導は厳しく、毎日が修行の日々。
そんなある日、のぶ子が大量の破れたストッキングを持ってきて、これを縫い繕えと。
寝る暇も惜しんで縫い仕事に励む喜美子であったが、のぶ子は毎日破れたストッキングを補充してきて…。
働き始めて約一か月、念願の給料日がやってきたが…。
大卒初任給が6000円の頃、喜美子に渡された給与は千円札一枚だけ。
大久保さんがいる限り、喜美ちゃんは見習い…、さだ社長の厳しい言葉だった。
その頃、荒木商事が主催する下着ショーの日が近づいていた。
下宿人のちや子は、デイリー大阪の新聞記者としてショーの取材一切を任されていた。
さだ社長の好意で、ショーを見るため休みをもらった喜美子は、ちや子の職場であるデイリー大阪の編集部に立ち寄ると…。
そこには雑然とした机の上に汚れた湯飲みが散乱していて…。
何気にそれらを手際よくきれいにする喜美子。そして、その様子をじっと見つめる男がいた。編集長の平田昭三(辻本茂雄)だった。
(18話10月19日)石ノ原は水島賢作で朝ドラ5回目の出演
(17話10月18日)見習いの喜美子の初任給は千円札1枚
(16話10月17日)荒木荘と大野雑貨店に電話が置かれる
(15話10月16日)ナレーション(語り)は中條誠子アナ
(14話10月15日)大久保「あんたには無理や。信楽帰り」
(13話10月14日)荒木荘の女中で「ごはんもらえるんや」
第2週「意地と誇りの旅立ち」
朝ドラ・ガンコ親父対決!川原常治VS小原善作
米も買えないのに酒はやめられない性格、そして商売下手で家族には厳しい…。川原常治を見ていて思い出すのが、「カーネーション」糸子の父親・小原善作(小林薫)。
都合が悪くなると、何でもかんでも投げ飛ばす気性の荒いオヤジでしたが、果たしてこの「スカーレット」の川原常治と、どっちが破天荒な父親(夫)なんでしょうか?
後々、アンケート企画で遊んでみたいと思います。
ちなみに小原善作は昭和18年(1943年)、湯治で行った石川県で59歳で亡くなっています。
話戻って 「スカーレット」第2週のネタバレあらすじです。
常治不在の時に、借金の取り立てにやってきたのは、工藤(福田転球)と本木(武蔵)。
常治が戻るまで待たせてもらうぜと、勝手し放題の2人。マツは貴重なゆで卵を差し出すと…。
それが食べたい直子は、ゆで卵を奪い去り外に逃げ出していった。それを追った本木は直子を羽交い絞めにすると…。
そこに姿を見せたのは、あの草間だった。得意の柔道で本木を投げ飛ばし直子を救出。
草間は、戦争中に培った経験を生かし、大阪で通訳の仕事をしていた。それで蓄えも出来たので、生まれ育った東京に帰る途中、お礼に信楽に立ち寄ったのだ。
川原家の事情を知った草間は、常治の借金のうち、千円分を肩代わりし、工藤たちも渋々退散。
それを見ていた喜美子は、瞳を輝かせて柔道を教えてほしいと言い出し…。
女の子に柔道を…、草間が当惑している時、ようやく常治が帰ってきた。
道の途中で工藤たちに遭い、事の次第を聞いていた常治は草間に金を返すと言い張るのだったが…。
草間も、前に助けてもらった恩義があるので金は受け取れないと押し問答。
男の意地や! 女にはない意地や誇りが男にはあるんじゃあ!
何や それ? 喜美子は一晩、常治の“男の意地”の意味を考えて、翌朝。
紙芝居の件を引き合いに
女にも意地と誇りがあるんじゃあ!
それを聞いていた草間は、喜美子の心の強さに感服。柔道は男だけという考えを改めて、喜美子に柔道を教えるという約束をするのだった。
結局、草間は東京に戻ることを先送りし、喜美子をはじめ近隣に住む子どもたちに柔道を教えることに。
草間の柔道場には、喜美子と信作、それに照子たちが通い始めた。
草間流柔道の基本は、人を敬うこと。この教えが子どもたちに浸透し、親たちも大感激。
そのお礼にと、常治が欲しがっていたラジオを草間にプレゼントし、川原家に置いてほしいと。
ラジオを通して、草間と常治に親愛の情を示す信楽の人々。それに感動する草間であったが、やはり心の中にひっかかるものがあり…。
草間は行方不明の妻を捜していたのだ。戦時中、草間とともに満州にいた妻は、4年前に先に日本に帰国したはずだったが、それ以来、行方が分からなかったのである。
事情を聞いた喜美子が、そういうことやったら、はよ東京に行かな!と草間の東京行きを後押しするのだった。
それから5年の歳月が流れて、昭和28年(1953年)春、中学校の卒業を迎えた喜美子(戸田恵梨香)。
幼なじみの照子(大島優子)と信作(林遣都)は、同じ高校へ進学する予定だが、喜美子は貧乏ゆえに進学できず、丸熊陶業に就職することに。
しかし卒業前に、その丸熊陶業から「女だから」と内定を反故にされてしまう喜美子。
焦った常治はすでに喜美子の稼ぎを当てにしていて、慌てて大阪での就職先を決めてくるのだった。
その会社は荒木商事。喜美子は4月から大阪で働くことになるのだが…。
喜美子と離れ離れになることが嫌な照子は、うちを倒してから大阪に行け!と喜美子に柔道対決を申し込み…。
礼をするやいなや、喜美子に抱きついて泣く照子。喜美子は気丈に振る舞うのだったが…。
家に帰り1人になると、胸の内の想いを抑えることが出来ずに号泣。
ずっと、信楽にいたい!
大阪へ行く日が近づいたある日、喜美子は夕日を見つめていた。
そして足元に落ちていた焼き物のかけらを拾って夕日にかざすと、それが緋色(スカーレット)に輝いて見えたのである。
(12話10月12日)喜美子「ここにいたい!ずっと信楽にいたい!」
(11話10月11日)喜美子15歳「大阪で働け。春からお前は大阪や」
(10話10月10日)喜美子10歳から15歳で戸田恵梨香さん初登場
(9話10月9日)草間は4年前に生き別れた奥さんを捜している
(8話10月8日)女にも意地と誇りはあるんじゃあ!
(7話10月7日)借金取りに自分のお金1000円を渡す草間
第1週「はじめまして信楽」
昭和22年(1947年)、朝ドラ史での大阪近辺情報
「まんぷく」立花萬平が反乱の疑いでGHQに逮捕される&福ちゃん、長男・源を出産。
「ごちそうさん」西門泰介が高校野球の甲子園大会を復活させるべくGHQと交渉。
「べっぴんさん」旦那たちも協力して「キアリス」売り上げ絶好調。
「カーネーション」小原糸子が泉州繊維商業組合長のかばん持ちをしていた周防龍一と禁断の出会い。
どこも食うに困るほど貧乏じゃない中で、「スカーレット」だけが極貧状態。
その理由は家長である川原常治(北村一輝)の事業失敗による借金のせい。
かくして、昭和22年(1947年)春、喜美子9歳、直子5歳、百合子1歳の時に、家族全員で滋賀県信楽にリヤカーを引いて逃亡。
※現在の大阪駅から信楽駅まで約65km。徒歩で15時間くらいかかったものと推察。
信楽には、常治の戦友である大野忠信(マギー)が住んでいて、それを頼りに逃げ出した川原家。
琵琶湖の広さに驚き、信楽のタヌキの焼き物に大喜びの喜美子。新しい住居は大野の妻である陽子(財前直見)が用意してくれたのだが…。
早速、ガキ大将と取っ組み合いのケンカをする喜美子。勉強はできないが、腕っ節は強かったのである。
その様子を聞いた地元一番の窯元のお嬢様・熊谷照子に気に入られる喜美子だったが…。
友達になってあげるわという申し出を袖にする喜美子。実は、母親マツの手伝いと妹たちの世話で喜美子は手一杯だったのだ。
特に次女の直子は、空襲の恐ろしさがトラウマになって時折、癇癪を起こすこともあり…。
その頃、またもや金欠になった常治は大阪で金策に走っていると、暴漢に襲われている若者を助け、信楽に連れてくるのだった。
その若者の名は草間宗一郎(佐藤隆太)。
これでますます家計が苦しくなる川原家。喜美子の給食費も事欠くありさまで、マツの苦労は増すばかり。
ある日、散歩に出かけた草間を探しに出た喜美子は、土堀場で陶工の慶乃川善(村上ショージ)と一緒にいる草間を発見。
そして慶乃川が作った陶器を見せてもらった喜美子は、その不恰好さを口にすると…。
一生懸命に作った人に失礼だと草間から諭されるのだった。
家の手伝いに追われる喜美子は、勉強どころではない状態。そのため読み書きが大の苦手。その代わり、絵を描くことは得意だった。
なので、授業中も先生の話を聞かずに絵を描くことに夢中になっていたら、先生から大目玉。その時、喜美子が口にしたのは川原家の家訓。
女に学問は必要ない!
級友の照子は、そのことを家に帰って話すと、父親の秀男(阪田マサノブ)が時代遅れと笑い飛ばし、目の前には、バツの悪そうな常治の姿。
常治は照子の父親が経営する丸熊陶業から運送の仕事を回してもらっていたのだ。そして家に帰るなり、勉強せい!と喜美子に一喝。
こうして喜美子は、照子に勉強を教わることに。そして2人は少しずつその距離を縮めていったのである。
そんな時、草間が置手紙を残して川原家を出て行った。
心に栄養を頂きました。有り難う。
その手紙を読みながら、喜美子の目には涙があふれたのである。
季節は巡り、冬。照子の協力もあり、喜美子は読み書きができるようになっていた。その照子というと…。
跡取りとして期待されていた兄が戦死して、心に深い傷を抱えていた。そして毎年、兄の誕生日には墓参りをしていて、この冬は喜美子も一緒に墓前で手を合わせるのだったが…。
家に帰ってみると、人相の悪い男2人が家の中にいて驚く喜美子。常治が踏み倒した借金の取り立て人だった!
(6話10月5日)昭和22年(1947)冬、大阪から借金取りが!
(5話10月4日)川原家の家訓は「女に学問は必要ない」
(4話10月3日)「人の心を動かすのは作品じゃない。人の心だよ」
(3話10月2日)「心に栄養が足りない」草間宗一郎
(2話10月1日)何で人は楽しい思い出だけで生きていけんのやろ
(1話9月30日)昭和22年春、信楽に借金から逃げてきた川原家
スカーレット・ヒロインのモデル
NHKの公式サイトでは「登場人物に特定のモデルは存在していません」とアナウンスされています。
ですが、ネットで拡がっているのが、ヒロインのモデルは陶芸家の神山清子さんではないかという説です。神山清子さん、昭和11年(1936年)長崎県佐世保市生まれの83歳。
※朝ドラ「てるてる家族」の次女・夏子(上原多香子)も、昭和22年に長崎県佐世保市で難産の末に生まれました。
神山さんが陶芸を始めた頃は、女性が窯場に入ると「穢れる」と言われたくらいに女性が陶芸の世界に入るのは難しく、女性陶芸家への道を作った先達というべき存在だそうです。
自然釉薬を使って古信楽の再現に成功。ちなみに信楽焼は、日本六古窯として日本遺産に認定されています。
日本六古窯
信楽焼(滋賀県甲賀市信楽)
越前焼(福井県越前町)
瀬戸焼(愛知県瀬戸市)
常滑焼(愛知県常滑市)
丹波立杭焼(兵庫県丹波篠山市)
備前焼(岡山県備前市)
信楽焼というと、狸の置物を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、これは明治時代に入ってからの話。
室町・桃山時代からの由緒正しい陶器を作るのが信楽焼ということになります。
話戻って、神山清子さんの人生です。同じ陶芸の道に進んだ息子さんが、29歳で白血病にかかり、骨髄移植のためにドナー探しに奔走したとあります。
その経験から骨髄バンクの必要性を世の中に訴え、現在は「滋賀骨髄献血の和を広げる会」の代表となっております。
白血病に罹患した息子さんは、残念ながら31歳の時に逝去。朝ドラ「スカーレット」を調べるうちに、その史実を知りました。
ここに神山賢一さんのご冥福をお祈りしたいと思います。
スカーレットの出演者キャスト一覧
喜美子の結婚相手となるのが、十代田八郎(そよだ はちろう)という人物。大阪出身で京都で陶芸を学んだ後、信楽にやってきた若き陶工。
喜美子が丸熊陶業で働き出したのち、2人は出会い、陶芸への思いで意気投合し、やがて結婚へ。
でもその先にはいかんとしがたい人生の綾が…。
十代田八郎を演じるのは、松下洸平さん。昭和62年(1987年)3月6日生まれの32歳。
ドラマ出演は、単発でのゲスト出演はありますが、おそらくレギュラーでの出演でしかも全国放送は、今回が初めてではないかと。
朝ドラはヒロインが無名の新人さんというのが定番ですが、この「スカーレット」では、この松下洸平さんがこの構図に当てはまるようで、頑張れ松下洸平とエールです。
松下洸平さんの公式サイトはこちらです。
キャスト(第18週~)
川原武志:伊藤健太郎
大崎茂義:稲垣吾郎
川原武志の主治医
掛井武蔵丸:尾上寛之
武志の大学時代の恩師で窯業研究所の講師
石井真奈:松田るか
窯業研究所の事務員で武志の恋人
安田智也:久保田直樹
大崎先生の患者
安田理香子:早織
安田智也の母親
日高れい子:楠見 薫
白血病患者の会代表
優太:木下景翔
かわはら工房陶芸教室・子どもクラスの生徒
滋賀県立中央病院の待合室にいた母子:安部洋花、高田幸季
信楽町観光課・鳥居:山口勝成
信楽町観光課・岩崎:森本尚子
なな子:三原悠里
かわはら工房陶芸教室・大人クラスの生徒
加代:新居則子
かわはら工房陶芸教室・大人クラスの生徒
一日陶芸体験教室の生徒第1号になったOL 岬 小百合:辻 凪子
一日陶芸体験教室の生徒第2号になった母子:藤井愛希子、橋本偉成
ビリヤード場「ヤングのグ」店長:中谷由香
住田秀樹:田中美央
喜美子の支援者で後援会会長
小池アンリ:烏丸せつこ
穴窯で作った初めての作品を売ってほしいと工房に通い続ける、元女優
永山大輔:七瀬 公
武志の高校時代の友人
宝田 学:大江晋平
武志の高校時代の友人
熊谷芽ぐみ:村崎真彩
熊谷家の次女で学の恋人
百合子の中学の同級生・近藤彬:中山義紘
信楽窯業研究所事務室長:古川真也
鯖山:福島快利
信楽窯業研究所・研究生
楠木:小藪大祐
信楽窯業研究所・研究生
小栗:平田 理
信楽窯業研究所・研修生
榊:川添公二
信楽窯業研究所・研修生
ピンクフィーバーズ:詫間麻彩、市居優希
デュオのダンス・ミュージック系アイドル
大野 桜:吉川詩穂梨、東 未結
新作と百合子の長女
大野 桃:朝日湖子、岡本望来
新作と百合子の次女
熊谷竜也:福崎那由他
熊谷家の長男
喜美子の個展会場で、喜美子に握手と記念撮影をねだる女性客で滋賀県立病院の看護師 山ノ根:千田訓子
喜美子の個展会場の受付係:旭堂南鈴
ビリヤード場「ヤングのグ」で、学が「いい匂いする」と言った女の子3人組:森口幸音、早坂風海、中村美弓稀
キャスト(第13週~)
ポン太:畑中ふう
ラジオDJ
アイ子:梅田千絵
中淀はたらく母の会
笹山由香里:五十嵐サキ
中淀はたらく母の会
まみ子:和泉
中淀はたらく母の会
栄子:大橋 梓
中淀はたらく母の会
新聞記者:阪東浩孝
穴窯を造ったことで柴田が連れてきた記者
カメラマン:向田 至
穴窯を造ったことで柴田が連れてきたカメラマン
喜美子の息子・川原武志:中須翔真
慶乃川純平:笑福亭銀瓶
慶乃川 善の甥っ子で保険の営業マン。喜美子に穴窯の資料を渡してくれた人
窯屋:浜本広晃
かわはら工房の壊れた電気窯を修理しにやってきた窯屋
八郎の弟子・松永三津:黒島結菜
東京出身で川原家に住み込みで働くが、師匠の八郎と…。
畑山 順:田中 亨
窯業研究所所長・柴田に頼まれて弟子にした若者
稲葉五郎:永沼伊久也
窯業研究所所長・柴田に頼まれて弟子にした若者
佳織:福嶋千明
おかあさん合唱団の一人。
智子:英 智佳(はなふさ ちか)
振られた腹いせで、バックを信作にぶつけた女性。
直子の恋人で熨斗谷電機の後輩・鮫島正幸:正門良規
美術商・佐久間信弘:飯田基祐
熊谷雪子:毎田暖乃
照子・敏春夫婦の長女
熊谷芽ぐみ:米田登貴、中野芽愛
照子・敏春夫婦の次女で、川原武志の同級生
熊谷真里子:山本唯以
照子・敏春夫婦の三女
キャスト(第8週~)
喜美子の息子・川原武志:又野暁仁
「あかまつ」で信作に9:1で好きやと言われた女:大井真巳
でも「うそや!」と言って信作に酒をぶっかける
窯業研究所所長・柴田寛治:中村育二
窯業研究所の社員・橘ひろ恵:紺野まひる
喜美子の作ったコーヒー茶わんを気に入り大量注文する
十代田八郎の姉・いつ子:しゅはまはるみ
八郎の5番目の姉で大阪で髪結い屋を経営
田畑よし子:辻本みず希
お見合い大作戦で信作に言い寄った女性
黒岩次郎:上野俊介
喜美子たちの幼なじみのガキ大将
大工の坂さん:岡 大介
大野雑貨店をカフェ「サニー」に改装した大工で、川原家の増築も担当した長野工務店の大工
袋麺を買いに来た大野雑貨店の客:田中孝史
十代田八郎:松下洸平
丸熊陶業の新入社員で喜美子の夫になる男
丸熊敏春:本田大輔
照子の夫で丸熊陶業の婿養子 後の丸熊陶業社長
藤永一徹:久保山知洋
丸熊陶業の新入社員(前職は奈良市内の陶器会社の企画開発担当)
津山秋安:遠藤雄弥
丸熊陶業の新入社員(前職は大阪の建築資材研究所の研究員)
滋賀毎報・新聞記者とカメラマン:帽子屋・お松、菰池剛史、三浦康彦
キャスト(第3週~)
絵付け係親方 深野心仙:イッセー尾形
日本画の画家で、通称フカ先生
池ノ内富三郎:夙川アトム
深野心仙の1番弟子
磯貝忠彦:三谷昌登
深野心仙の2番弟子
丸熊陶業事務局長(番頭) 加山:田中 章
絵付係親方・城崎剛造:渋谷天外
城崎組の絵付職人 原下:杉森大祐
丸熊陶業給食係・八重子:宮川サキ
丸熊陶業給食係・緑:西村亜矢子
居酒屋「あかまつ」店主 赤松:白井良次
宝田三郎:石田 明
常治が喜美子の結婚相手として連れてきた米屋の息子
佐々木今日子:杉浦琴乃
信作のガールフレンド
大阪市内の下宿「荒木荘」
荒木さだ:羽野晶紀
下宿「荒木荘」の女主人で女性下着デザイナー
酒田圭介:溝端淳平
「荒木荘」に住む医学生
田中雄太郎:木本武宏
「荒木荘」に住む元公務員で役者希望
大久保のぶ子:三林京子
荒木家の元女中で喜美子の教育係
庵堂ちや子:水野美紀
「荒木荘」に住む女性新聞記者
荒木商事
二ノ宮京子:木全晶子
荒木さだの片腕
千賀子:小原 華
縫製担当
麻子:井上安世
モデル兼縫製担当で洋裁学校の学生
メイクのアケミ先生:あだち理絵子
道頓堀のキャバレーホステス
下着モデル珠子:津川マミ
泉田あき子:佐津川愛美
酒田圭介の恋人
佐津川愛美さんプロフィール(所属事務所ホリプロ)
泉田庄一郎:芦屋雁三郎
泉田工業会長で、あき子の父
喜美子を荒木商事まで連れてきてくれた警察官:大久保正道
歌える喫茶「さえずり」マスター:オール阪神
「さえずり」のオルガン奏者:竹中雄哉
デイリー大阪編集長 平田昭三:辻本茂雄
庵堂ちや子の上司 通称ヒラさん
デイリー大阪記者・石ノ原:松木賢三
デイリー大阪記者・タク坊:マエチャン
デイリー大阪記者・中野元次:谷垣宏尚
ジョージ富士川:西川貴教
世界的な芸術家
男子高校生:小西健太
剣道部員で照子が待ち伏せする初恋相手
みつこ:馬場由貴
信作にラブレターを渡した女子高生
美術商:李 建華
草間を通訳に雇った香港の美術商
里子の店「ふるさと」にやってきた母子:當島未来、武内 煌
信楽の女子高生:野村美の里、植野瑚子、三宅唯真
信作を「信様!」と呼ぶ追っかけファン
キャスト(第1週~)
川原家
ヒロイン川原喜美子:戸田恵梨香
(幼少時代:川島夕空)
昭和12年(1937年)大阪生まれ。三姉妹の長女
川原常治:北村一輝
大阪出身の川原家家主。両親はすでに亡く、兄二人も戦争で他界。山っ気があり商売下手で、昭和22年に借金から逃げるために信楽に引っ越し
川原マツ:富田靖子
大阪・八尾の大地主の娘で、常治と駆け落ち同然で結婚。体が弱く、長女の喜美子を頼りにしている
川原直子:桜庭ななみ
(幼少時代:やくわなつみ、安原琉那)
川原家の次女
川原百合子:福田麻由子
(幼少時代:稲垣来泉、住田萌乃)
川原家の三女
草間宗一郎:佐藤隆太
常治が連れてきた居候の男
草間里子:行平あい佳
生き別れとなった宗一郎の妻
大野雑貨店
大野忠信:マギー
大野雑貨店の店主で信作の父。戦争中、戦地で常治に助けられた恩義がある
大野陽子:財前直見
祖母の住まいだった空き家を川原家に提供
大野信作:林遣都
(幼少時代:中村謙心)
大野家の長男で喜美子の幼なじみ
丸熊陶業
熊谷秀男:阪田マサノブ
信楽で一番大きな窯元の社長。長男を戦争で失っている
熊谷和歌子:未知やすえ
秀男の妻で照子の母。現代で言う教育ママ
熊谷照子:大島優子
(幼少時代:横溝菜帆)
喜美子の幼なじみで、信楽で一番大きな窯元「丸熊陶業」のお嬢様
慶乃川 善:村上ショージ
丸熊陶業の陶工
西牟田:八田浩司
家出した照子を連れ戻した陶工
丸熊陶業の陶工:南谷峰洋
谷中:みぶ真也
常治を丸熊陶業に紹介&両親のいない兄弟を常治に紹介した信楽の世話役のおやっさん
常治に雇われた若者兄弟・保:中川元喜、博之:請園裕太
保・博之の祖母:山村嵯都子
医師:東村晃幸
心の栄養が足りないと草間宗一郎を診察した医師
工藤:福田転球
常治を追いかける借金取り
本木:武蔵
工藤の舎弟
黒岩富子:飯島順子
川原家のご近所さんで次郎の母親
黒岩次郎:溝上空良
クソッタレと喜美子をからかったガキ大将
黒岩:金替康博
富子の夫で次郎の父親(丸熊陶業の陶工)
警察官:森乃阿久太
信楽山小学校 望月先生:前田絵美
信楽の子ども:野々村 仁、新井元輝、末次寿樹
近所のお母さんたち:田原久恵:岩村春花、森 妙子:阿部尚子、所沢有子:八田麻住
近所のお父さんたち:田原(丸熊陶業の陶工):白井哲也、森:高見 健、所沢(信楽町役場勤務):牛丸裕司
田原の息子:平野修杜
カツ子ばあちゃん:川村美由紀
ラジオの声:重塚利弘
紙芝居屋:矢野勝也
喜美子と百合子の中学校の担任の寺岡先生:湯浅 崇