NHK連続小説テレビ「わろてんか」3月26日146話。
伊能栞:時代の最先端を見てみたい。
伊能がアメリカへ旅立った後 太平洋戦争が始まりました。隼也に赤紙が届きてんは北村笑店を解散。
てん:ありがとうございました。いつになるか分かりまへんけどきっと北村笑店を再興します。風鳥亭でまたお会いしましょ。
子どもたちを連れ疎開する事となりました。
トキ:あんた気ぃ付けてな。
風太:飛鳥 泣いたらアカン。ん?お父ちゃんはな笑いの神さんに守られてんねや。お前らが毎日わろて暮らすんが神さんへの何よりのお供えや。笑え。また会おな。
飛鳥:へえ。
滋賀 米原
つばき:この辺りはのどかですね。
てん:ホンマ戦争してるやなんて信じられへんわ。
りん:姉さん!皆さん!
てん:りん!
トキ:りん様!
りん:遠いとこようお越し下さいました。ご無事で何より。
てん:りんホンマおおきにな。
りん:こちらうちの人のいとこ新平さんです。
てん:りんの姉北村てんと申します。今回は大人数でごやっかいになります。ホンマありがとうございます。
横山新平:いやうちも薬草農家 代々藤岡屋さんにはお世話になってますさかい。遠慮のう。で嫁の…。
横山ミツ:あのミツです。
横山新平:ここの主の…あれ来てへんがな。どこ行った?お父ちゃん!お父ちゃん!
横山新平:こんな狭い離れで申し訳ありませんけど。
てん:とんでもない。これ大したもんやありまへんけど。
横山治平:そんなもんいらん。こっちもそんな大した事さしてもらう気ないしな。
横山新平:お父ちゃん!おおきに。遠慮のう頂きます。
横山治平:それにあんたとこの会社なこの非常時にまだ漫才みたいなもんやってはんねんてな?
トキ:それは慰問で工場とか回らせ…。
横山治平:笑いなんてくだらん!
横山新平:すんませんな堅物な親父で。
てん:いえ。
横山新平:ほなごゆっくり。
アサリ:「起きた!起きた起きた!起こされた~!」。
キース:あ~よかった。これで学校間に合うわ。行ってきます~。
アサリ:キミどこ行くねん?ほんでキミ誰やねん?
キース:ダハハハッ!
アサリ:笑いなさんな!
キース:それでね…。
アサリ:へたりなさんなて。
キース:「へたり込みで雷山の勝ち~!」。
アサリ:「そんなアホな~!」。
(拍手と笑い声)
(歓声)
風太:はいどうも~おおきに。喜助と浅利でございました。次に来るはお待ちかね凛々子と四郎でございます!
(拍手と歓声)
リリコ:ほら行くで。
(拍手と歓声)
リリコ:こんにちは~凛々子です。
(拍手と歓声)
四郎:四郎です。
リリコ:皆様 勤労奉仕まことにご苦労さまでございます。ん?今日は金曜日か?
四郎:いや君君僕が言うたのは勤労勤労奉仕。
(笑い声)
リリコ:それならそうと初めから言うて。恥かいたわ!
四郎:言いましたがな。
リリコ:どの口で?
四郎:この口で。
リリコ:やかましい。
四郎:たたきなさんなもう。商売道具やねんから。
(空襲警報)
風太:慌てるな!慌てるな!逃げるで!逃げるで!
四郎:逃げまっせ!
風太:はよ!防空壕や!
(爆発音と悲鳴)
風太:大丈夫か!うわ~っ!大丈夫か!大丈夫か!
藤一郎:ごはんこれだけ?
つばき:そんな事言うたらアカン。お父ちゃんは戦地でうちらのために毎日戦うてはるんやで。
藤一郎:はい。
てん:小判1枚どうぞ。
藤一郎:ん?小判?
てん:そうや。お芋さんはきれいな黄金色やさかい小判や。
藤一郎:ああ!
つばき:ほなお母ちゃんの小判も1枚どうぞ。
トキ:ほんならうちのもどうぞ。
つばき:すんません。
飛鳥:お金持ちやな。うちにも分けて。
藤一郎:いやや!
飛鳥:待って!ちょっちょうだい!ちょうだい!
つばき:藤一郎!
飛鳥:お願い1枚!
トキ:飛鳥!
つばき:戻っといで。
飛鳥:お母ちゃん 藤一郎が1枚食べた。お願いちょうだい。ちょうだい。
横山治平:食べるもんでふざけるんやないわ!すんません。
てん:すんません。
つばき: すんません。
横山治平:明日からはわろてる暇なんかないで!
てん:あっあ~!
藤一郎:全然抜けへん!
つばき:え?
藤一郎:う~ん!
つばき:頑張ってほら。ちゃんとここ持って。ここここ。
藤一郎:あっ!
つばき:あっ!
藤一郎:やった~!
てん:偉いな。そや誰が一番おっきいお大根掘り当てるか競争しよか。
藤一郎:うん!
トキ:ええですなぁ。ほなみんな構えて。いくえ。よ~い始め!
藤一郎:やった!
トキ:見て下さい!
てん:おっきいな!おトキの。
藤一郎:アカイ。
飛鳥:アカイ。
藤一郎:アサヒ。
飛鳥:上手やん!
てん:藤一郎 大丈夫そやな。
つばき:はい。お父ちゃんの事も「どこにいてるん?」て聞かんようになりました。
トキ:飛鳥もです。あの子らうちら大人に気ぃ遣うてくれてるのかもしれまへんな。
てん:隼也も風太もきっと大丈夫や。笑いの神さんがついてくれてはるさかい。
つばき:はい。
トキ:うん。
昭和20年(1945年)3月13日
大阪に274機のアメリカの爆撃機が飛来。大空襲となりました。
イチ:専務!
風太:おい逃げて!はよはよ!おい!
リリコ:四郎!こっちはよ!四郎!
四郎:リリコ!リリコ!頭!頭気を付け!
お母さん!
アサリ:くそったれ!ええ加減にせえ!
キース:はよ!走れ!
イチ:もうあきまへん!逃げまひょ!死んでまいまっせ!
風太:お前ら…お前らはよ逃げ。はよ逃げぇや!くそったれ…。何が何でも守ったるからな。
リリコ:怖いわ!
四郎:僕の手離したらアカン!離したらアカンで!
(悲鳴)
リリコ:ああっ!
(サイレン)
キース:大丈夫か!大丈夫か!立てるか?立てるか?
アサリ:キースどこや!?キース!
(せきこみ)
キース:頑張れ!頑張れ!
(崩れ落ちる音)
つばき:せ~の。
りん:姉さん!
てん:ああ…どないしたんや?
りん:大阪が…。
てん:大阪が?どないしたんや?
りん:空襲で焼け野原になったて…。
てん:え…!?
トキ:おてん様飛鳥の事頼んます。
てん:待って!落ち着き。
トキ:けどうちの人が!
つばき:行くんやったら私が行きます!山越えなあきませんから。私の方が!
てん:2人とも行ったらアカン!あんたらが行ったら子ぉが心配するやろ。今は風太信じて飛鳥と藤一郎の事しっかり守り。
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