朝ドラ「エール」第16話、志津に振られて1年後、鉄男が国際作曲コンクールに応募してみろと裕一をけしかけ、それを後押しする川俣銀行の面々。しかし、音楽から離れていたブランクが長すぎて…。
一方、歌手になるべく海外帰りの「ミュージックティーチャー」先生こと、御手洗清太郎の教室に通い始めた音。
川俣銀行の面々もかなり濃いキャラ設定ですが、古川雄大さん演じる御手洗清太郎も負けず劣らずのオネエ設定で、すでにSNSでは大盛り上がり。
放送開始以来、「エール」関連で初めてトレンド1位になったのが「ミュージックティーチャー」ということで、ますはめでたしめでたしです。
エール(16話4月20日)セリフ
(回想)
裕一:き…君のことが…好きです。
志津:フフフ…アハハハ…!
裕一:えっ?
志津:アハハ! 近づいて ほれさせて ここぞっていう時に「バ~カ」ってやってやろうと思ってね。じゃあね~お坊ちゃま。大人になるのよ。
(回想閉じ)
●川俣銀行・職場
松坂:振られたのに 変わりないですね。さすが未来の頭取だわ。
昌子:君 バカ?
松坂:えっ?
鈴木:どう見たって変だべ。朝からず~っと仕事してんだぞ。
松坂:あっ そうですね 変だ! 確かに変だわ。
落合:今はそっとしといてやっぺ。男の傷を癒やすのは時間しかねえ。
鈴木:どのくらいの時間が必要ですか?
落合:1年だな。
鈴木:1年も!?
鈴木:ただ 女に振られただけですよ?
昌子:私なんて 離婚した1か月後に恋に落ちましたよ。
松坂:その結果 離婚3回。
昌子:うるさい!
松坂:ああっ!
4人:アハハハ…。
落合:ありゃ ただ女に振られただけじゃねえ。静か~に見守ってやっぺ。
鈴木:男になんのに必要な時間ね。
落合:うん。
1年後
●九十九貿易株式会社を出てきたところ
茂兵衛:とりあえず うちは安心だな。
立川:この不景気はいつまで続くんでしょうか?
茂兵衛:戦後の不況 震災と続いた これ以上悪いことはねえだろう。
立川:…だといんのですが。
茂兵衛:うなぎでも食ってくか?
立川:えっ?
茂兵衛:この辺りの名物だろう。
立川:は…はい。あの~。
茂兵衛:何だ?
立川:頭取 最近 何かおありでしたか?
茂兵衛:何が?
立川:失礼ながらご機嫌がよろしいかと。
茂兵衛:裕一が心 入れ替えた。仕事に身を入れてるそうだ。
(回想)
松坂:(電話で)熱心に仕事されてて…はい…。
松坂が逐一 茂兵衛に報告していたのでした。
松坂:(電話で)私 裕一さんに大変信頼されております 先輩の松坂と申します。
(回想閉じ)
茂兵衛:やっとだ。これで一人前になれば 養子としてみんなに紹介できる。
●川俣銀行・裕一の部屋
昌子:1年です。
鈴木:1年。
落合:時は万能でなかった。
鈴木:僕に考えがあります。
♪
(裕一に酒を勧める鈴木)
鈴木:はいはいはい…ほ~れ…おっ おおっ。はい! ではかんぱ~い! んっ 古山君も飲んで 古山君も。ほらグッと グッと。グ~ッと! そうそう! おっ おっ…。いいね~! ええ? ヘヘッ。うわ~いい飲みっぷりだ! うんうん。アッハッハッハ!いよっ よいしょ! よいしょ!
松坂:楽しそうですね~。
昌子:失敗ですね。
落合:完全にな。総員撤退。
昌子:うん。
鈴木:よいしょ! よいよい よいよい!
●川俣銀行・職場
松坂:昨日のことは覚えてなさそうですね。
鈴木:寝たあと 全ての証拠は隠滅したからな。
昌子:お酒作戦はいい考えだと思ったけど…。
鈴木:だべ?
落合:失敗は失敗だ。彼を元気づける作戦 ほかにあっか?
昌子:恋も駄目 酒も駄目。はあ~駄目だわ。私 それ以外のこと考えたことないんだわ。
松坂:ああ…昌子さん しっかり。
落合:彼が好きなものは何だ?
鈴木:音楽ですよね。
落合:それだ! 誰か 楽器できっか?
●福島日民新聞・編集部
編集長:おい テツ~!
鉄男:はい!
編集長:双浦環 知ってっか?
鉄男:はい? いえ。
編集長:バ~カ。世界的なオペラ歌手だ。おまけに美人だ。今度 福島でコンサートやるみてえだから おめえ 記事書け。
鉄男:えっ!? いいんですか?
編集長:食いもんの記事も飽きたろ。予習しとけ。
鉄男:ありがとうございます。
編集長:うん。
(雑誌「世界音楽」を見ながら)
鉄男:「魔力」…へえ~。
●川俣銀行・職場
松坂:ご用件をお伺います。
鉄男:あっ…あいつに。
松坂:古山君 お客さん。
●川俣銀行・裕一の部屋
鉄男:これ 見てくれ。音楽を避けてえ おめえの気持ちは理解できる。でも…このページだけ見てくれ。国際作曲コンクールの募集だ。ほら。お前が好きなストラヴィンスキーが審査員だぞ。なっ? 挑戦すんのはタダなんだからやってみろ。俺 やっとちゃんとした記事を任された。双浦環って歌手の福島公演の記事だ。インタビューもあんだ。これから行ってくる。もしよかったら おめえも行かねえか? 関係者ってことで入れっかもしれね。お前…このままじゃ駄目になっぞ。無理にとは言わねえ。気が向いたらでいい。俺は諦めねえから。また来る。
(回想)
鉄男:何で音楽やめた? 俺が「弟 食わせるために働かなきゃなんねえ 詩なんか書いてらんねえ」って言ったら お前 言ったよな?
子どもの頃の裕一:しがみつけば必ず道は開ぐって。大将 詩人になれるよ!
鉄男:あれ…うそか? 俺が詩を書き お前が曲を作る。その歌がレコードになり みんなが聴く。そんな夢を描いてたけど…それもまた夢だな。
<<♪~(ハーモニカの音)
●川俣銀行・職場
松坂:僕ら 古山君のこと 元気づけたくて…。もともとそんなに元気じゃねえけど 今の君は君じゃない。君と音楽の間に何があったのか分かんねけど 好きんだろ? 音楽。
落合:お友達からもお願いされた。
鈴木:国際作曲コンクール 応募してみたら?
昌子:いつまでも ウジウジしてたら あの志津っていう いけすかねえ女の思うつぼだよ。
落合:おっ 笑ったぞ! 1年ぶりに笑った!
鈴木:アハハ よかった! 心配したんだぞ 本当に!
松坂:あっ 昌子さん 泣いてる。
昌子:だって だって…。
落合:ほれ。古山君。古山君の仕事は俺たちがやっから 挑戦してみ?
鈴木:古山君ならできる!
昌子:いがった…本当に…。
落合:古山君 女性の涙 高えど。
鈴木:ほら でも昌子さんのだから。
落合:あっ そうだな。アハハ 失敬 失敬。
昌子:失敬って何ですか?
落合:あ~いや 別に あの…。
●川俣銀行・裕一の部屋
こうして裕一は 再び作曲することにしたのです。
(秒針の音)
<<(犬の遠吠え)
裕一:きれいだ~。
音楽から離れたブランクは長すぎました。
●御手洗の声楽教室
(歌声)
一方 豊橋に住む音は歌手になる夢をかなえるため 海外から帰国した歌の先生を訪ねていました。
(拍手)
御手洗:マーベラス! ファンタスティック!あなたね 見込みがあるわ。私の教室に通いなさい。一流の歌い手にしてあげる。
音:先生!
御手洗:「先生」はやめて。堅苦しいのは嫌いなの。私とあなたはフレンズよ。
音:御手洗さあ…。
御手洗:シャラップ! 敬語は使いなさいよ。
音:さっき フレンズだって…。
御手洗:「親しき中にも礼儀あり」よ。
音:呼び方は先生が決めて…。
御手洗:だから「先生」はやめて!
音:そんなに? 何か昔 あったんですか?
御手洗:あったの… ただ 長くなるから おいおいね。そうね…ミュージックティーチャーと呼びなさい。
音:ミュージックティーチャー?
御手洗:違う。こう「ティー」分かる? ティ…。
音:ティ…。
御手洗:ティ…。
音:ティ…。
御手洗:ティ…。
音:ティ…。
御手洗:ティ…。そう! あなた センスいいわ。将来 楽しみ。
音:あの 先生…。
御手洗:だから「先生」はやめなさいって!
音:ミュージックティーチャー。時間もったいないんで お稽古お願いします。
御手洗:そうね。取り乱して恥ずかしいわ。ではまず今日は 歌いだしのレッスンよ。
音:はい!
●関内家
音:ただいま~。
そんなある日のこと…。
吟:音 遅いじゃん! こっち来て。ほら早く。
音:何?
吟:はいはい…はい 座って。お願い。見合いして!
音:これと!?
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。