朝ドラ「エール」第48話、「船頭可愛いや」を聞いた環は、とてもいい曲なので世間の人達に広く知ってもらうために自分に歌わせてもらえないかと提案。しかし青レーベルの歌手が赤レーベルの新人作曲家の曲を歌うことは駄目だと大御所・小山田耕三が反対。
そこで環が直談判。自分の立場を脅かす新しい才能は怖いんでしょ?と挑発してレコード化を進めて大ヒット。喜ぶ音だったがそのお腹には赤ちゃんが、という流れで続くです。
それにしても双浦環が出てくると引き締まります。以前はテレビ画面のスクリーンショット画像を含めてセリフ書きしていたのですが、今日ほど画像とともに構成したかったと地団駄を踏んでおります。
なぜスクリーンショット画像を止めたかというと、NHKさんから肖像権侵害の警告を受けたから。ということで、公式のインスタ画像でご容赦ください。
エール(48話6月3日)セリフ
●古山家・踊り場
音:そんなに売れとらんの?
裕一:もっとみんなに聴いてほしいんだけどな~。
音:いい曲なのにね。
裕一:うん…。
音:ねえ 圭介薬品って本当に返済しないといかんの?
裕一:うん。
音:いつもの脅しじゃなくて?
裕一:今度は本気。
音:どうしよう…。
裕一:安心して。なんとかすっから。
音:なんとかするって どうやって?
裕一:と…とにかく なんとかすっから 音は稽古のことだけ考えて。今 頑張り時でしょ? 気を付けてね。
「なんとかする」とすぐ言っちゃうのが古山家の悪い癖です。
音:行ってきま~す!
●おでん屋台
裕一:とは言ったものの…。
鉄男:いい曲なのにな~。
藤丸:きっと私のせいです。私が下駄屋の娘だから。
久志:それは関係ない。元気出して。
裕一:んっ! 契約金返したら一文無しだよ。音の学費だって1年以上残ってんのに。僕もおでん屋 手伝おうかな?
鉄男:おでん屋 なめてもらっちゃ困るな。
久志:自分だって成り行きで始めたくせに。
鉄男:はあ?
久志:ごめんね。
鉄男:近えな おめえ。…まあいいや。
裕一:ド~ン!
●東京帝國音楽学校・レッスン室
<<♪~(歌声)
音:ああ…ああっ あっ…ああ…。どうしよう…。
環:今度はどこを悩んでいるの?
音:先生。あっ…ここの半音階と…。
環:あ~ここ 難しいわよね。
音:それと…我が家の財政について。
環:えっ?
音:主人の契約が打ち切られるかもしれないです。新しいレコードが全然売れなくて。
環:あら…。
音:いい曲なのに どうして売れないんだろう? あっ…。これです。
環:「船頭可愛や」。
音:環先生 もしよかったら聴いて頂けませんか?
レコード:♪「船頭可愛や」「波まくら」
音:ど…どうですか?
環:とってもいい。
音:ああ…よかった~! ありがとうございます。環先生が褒めて下さったって主人にも伝えます。今 すごく気落ちしてるからきっと喜びます。環先生?
環:ねえ…この曲…私が歌ってもいいかしら?
音:あの それは どういう…?
環:私がこの曲を歌って もう一度レコードを出すの。
音:えっ?
●喫茶店「バンブー」
保:ここがね…。
裕一:そうそう そうそう…。あっ 背広着た方がよかったかな?
保:あ~どうかな?
裕一:えっ もう…もう来る? ちょちょ…ど…どう どう? あっ 曲がってるかな? これも。
保:まだまだ まだ大丈夫。
裕一:どうしようかな? えっ?
保:あっ!
裕一:ああっ あっ あああ…。あ あの…はじ…初めまして…。
環:双浦です。初めまして。
♪
保:うれしい…。
環:大体のことは奥様から聞いてらっしゃるかしら?
裕一:はい。あの… ま ま…まことに まことに 光栄にあの 思いますけど…ど ど ど…どうして…?
環:「船頭可愛や」が大変すばらしい曲だからです。
裕一:あっ…。
環:西洋音楽をベースにしながら流行歌としての親しみやすさも兼ね備えている。これが評価を受けないなんて 日本の音楽業界は後れていると感じました。私がオペラの世界で広く認めてもらえるようになったのも プッチーニが私を見つけてくれたから。私は…いい音楽を広めたい。あなたの音楽を大勢の人に届けたい。古山さん。
裕一:はい。
環:渡しに歌わせて頂けますか?
裕一:も も…、もちろんです! よ…よろしくお願いします!
●コロンブスレコード・文藝部
(電話の着信音)
廿日市:ええっ!? あの双浦環が!?
●コロンブスレコード・社長室
廿日市:社長…あの世界の双浦環ですよ! 話題性抜群!絶対に売れます! 間違いありません!
裕一:わ…私からもお願いします。是非 もう一度 双浦環さんの歌声でろ…録音させて下さい!
廿日市:どうかひとつ!
専務:双浦環が歌うってことは青レーベルから発売するということか?
販売部長:そうなりますね。
専務:赤レーベルの作曲家が作った曲を 青レーベルの歌手が歌うというのはどうなんだろうね?
廿日市:世間は赤とか青とか気にしませんって!
社長:世間はともかく…小山田先生がね…。
裕一:えっ?
●喫茶店「バンブー」
音:えっ 許さん? 小山田先生が? 何であの人が口挟むの?
裕一:いや 先生は青レーベルの中心人物だからって会社の上の人がお伺い立てたらしい。
音:何? それ。
裕一:いや 会社も先生の機嫌 損ねたくないみたいだし 廿日市さんもすっかりおとなしくなっちゃって…。
音:じゃあ 環先生に歌わせてもらえんの?
裕一:あの…う~ん…。
環:古山さん。私に任せて。
●小山田耕三の書斎
小山田:君が訪ねてくるなんて珍しいな。
環:お忙しいところ 突然すみません。
小山田:…で 何かな?
環:理由をお聞かせ下さい。
小山田:理由?
環:「船頭可愛や」の件です。なぜ反対されていらっしゃるのか。
小山田:フフッ…そんなことは説明しなくても分かるだろう。青レーベルは西洋音楽 赤レーベルは流行歌 それがルールだ。
環:でも小山田先生も赤レーベルで曲を書かれていますよね?
小山田:青レーベルの私が青で書くのと 赤レーベルの新人作曲家が青で書くのと わけが違う。身の丈があるだろう。
環:赤とか青とか その区分はそんなにこだわるべきものですか?
小山田:だったら なぜ君はあの男にこだわる? コロンブスのお荷物だぞ。
環:その古山さんをコロンブスレコードに推薦したのは小山田先生ですよね? その目…。私 その目を見たことがあります。ドイツにいた頃 先生と同じ目をした芸術家たちをたくさん見ました。彼らは皆 自分の立場を脅かす新しい才能に敏感です。
小山田:フッ…バカバカしい。
●コロンブスレコード・作曲家サロン
廿日市:だからさ~もう俺を巻き込まないでくれよ。
裕一:僕がディレクターやるって言ってたじゃないですか。
廿日市:状況が状況だからさ…。
音:そりゃあ 悩みますよね。環先生のレコードを出せば 小山田先生にけんかを売ることになりますし それでもし当たらなかったら廿日市さんもクビになっちゃうかもしれませんし。
裕一:音。
音:でも もし当たったら…。
廿日市:そりゃ まあ…でかいわな。
裕一:うん。
環:ええ そのとおりです。
廿日市:絵から! 何? 本物!?
環:上の機嫌をとって 今いる場所を守るか 勝負に挑んで大きな利益を得るか。どちらになさいますか?
廿日市:お前らに関わったら 面倒ばっかりだよ…。
双浦環が歌謡曲を歌う。発売前から大きな話題となりました。
●コロンブスレコード・第三スタヂオ
廿日市:あ~気持ち悪い…。頼むよ~売れてくれよ~。よし いこうか。
小田:はい。
環:♪「夢もぬれましょ」「潮風夜風」「船頭可愛や」「エー船頭可愛や 波まくら」
廿日市の決断は…。当たりました! 双浦環版の「船頭可愛や」は発売されるやいなや大ヒット。相乗効果で藤丸版も売れ行きを伸ばし 裕一のメロディーが街じゅうに流れるようになったのです。そして…。
●喫茶店「バンブー」
裕一:あ~すごいね!
音:今日ね 環先生に褒められたの。
裕一:ほう!
音:声が伸びるようになってきたって。
裕一:地道な特訓の成果だね。
音:絶対 いい舞台にする。
裕一:楽しみだな~音のヴィオレッタ!
♪
恵:最近 何だか調子悪そうだけど…。
音:何か ムカムカするんですよね。
恵:月のものは?
音:あれ?
恵:もしかして 音さん…赤ちゃん できたんじゃない?
音:えっ?
(つづく)
●字幕を追って書いておりますが、100%完全ではありませんので、どうかご容赦下さい。●セリフに関してはその著作権等、一切の権利はNHKさんにあります。
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